ぜったい倍にしてかえすから @BlueguildV
強く生きる、がモットー。自作ボードゲームを企画〜デザイン・製作〜販売しています。
<出品ゲーム>
『どうぶつカードバトル』:どうぶつのカードを出し合って、場のりんご・さかなを取り合う白熱読み合いゲーム!(←化粧箱new!!)
『ゆうしゃBがあらわれた ゆうしゃCがあらわれた ゆうしゃDがあらわれた』:魔王を倒すのは誰だ!勇者同士のバトロワ!
『ラップかるた3』:誰でも簡単にラッパーになれる!オリジナルビートであなたもラッパーに!
『Re:Memoria』:小説×ボドゲの協力ゲー!プレイヤーが変わればストーリーも変わるマルチエンディングをご用意。
『From the Golden Records』:宇宙に遭難した宇宙飛行士が、自分の居場所を信号で伝える推理×パーティゲーム!
ブログ一覧
-
-
- 残り酸素、、2%/LAST AIR
- BLUE GUILD ゲムマ2024年春 新作 LAST AIR についてご紹介です まず、早速たくさんのご予約ありがとうございます!! イラスト含めて、コンポーネントにも力を入れているのでご期待ください! 今回はルールを少し細かくご紹介です。 前回、LAST AIRのポイントは以下3点だとお伝えしました ①2〜4人の協力ゲーム。 ②全員宇宙に遭難しており、残り少ない燃料(ライフライン)が尽きる前に、壊れたスラスター(制御装置)を駆使して合流を目指す ③宇宙飛行士全員合流後、世界宇宙ステーション(GSS)を目指す <ゲームの流れ> おおまかなゲームの流れはこんな感じです。 <自分のターンでできること> 移動をするか、マップ上にあるスペースデブリを破壊するかを選択します。 移動もスペースデブリ破壊も、残り少ない酸素を使用することになるので、どちらを選択するか慎重に選んでください。 またそれとは別に、ゲーム中1回のみ使える「技能カード」があります。 こちらのカードも、どこで切るかがカギになります。 プレイヤー全員が生き残って合流する必要があるので、酸素を使い切らないように注意してください!!!! ちなみに「味わって、吸え。」は、映画『ゼログラビティ』の中のセリフからきています。 酸素が残り少なくなってきた宇宙飛行士の同僚に、同じく宇宙飛行士のダンディなおじさんが放つセリフ 「ちびちび吸え。ビールじゃなくワインみたいに、少しずつだ」 渋いな〜〜!以上です!!
- 2024/4/24 21:17
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- LAST AIR ルール概要
- BLUE GUILD ゲムマ2024年春 新作 LAST AIR についてご紹介です 今回はルールについて、ざっくりご紹介します。 ポイントは3つです!! ①2〜4人の協力ゲーム。 ②全員宇宙に遭難しており、残り少ない燃料(ライフライン)が尽きる前に、壊れたスラスター(制御装置)を駆使して合流を目指す ③宇宙飛行士全員合流後、世界宇宙ステーション(GSS)を目指す ①2〜4人の協力ゲームです。 プレイヤーは、宇宙に遭難した宇宙飛行士として、漂流しています。 みんなで協力しあいながら、生き延びる必要があります。 宇宙でプレイヤー同士が合流すると、お互いが持っている酸素や、スラスターを共有することができます。 早く合流したい、、、 ②全員宇宙に遭難しており、残り少ない燃料(ライフライン)が尽きる前に、壊れたスラスター(制御装置)を駆使して合流を目指す プレイヤーは全員以下のマップ上に遭難しています。 マップ上にあるスペースデブリ(マップの上の石)を避けながら、プレイヤー同士の合流を目指します。 移動には、ライフラインカードと、制御装置を使用します。 ③宇宙飛行士全員合流後、世界宇宙ステーション(GSS)を目指す 宇宙飛行士全員が合流できると、マップ上に世界宇宙ステーション(GSS)が登場するので、 最後の力を振り絞って、全員でGSSへの帰還を目指しましょう 以上!!
- 2024/4/23 1:31
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- LAST AIR でできる体験
- BLUE GUILD ゲムマ2024年春 新作 LAST AIR についてご紹介です 皆さん、アルフォンソ・キュアロン監督の映画『ゼロ・グラビティ』を見たことはありますか? おそらく宇宙に行ったことがある人はそんな多くはずで、私もそのうちの一人ですが、 あの映画を見ている時はまさに、 “酸素がなくなってきた、、、苦しい、、、、” “どこかに掴まらないと放り出されちゃう!!” “仲間が放り出されてしまった、、助けないと!!” というような、あたかも自分が宇宙にいるかのような生々しい感情を覚えます LAST AIR は、ボードゲーム でその体験を味わったら面白いんじゃない!!?!?? という発想から作ったゲームです。 ルールは簡単で、プレイ時間は20〜40分とサクッと遊べる重さですが、 その中でも宇宙を体験できるゲームです!! 次回以降(ゲムマまでそんな時間ありませんが)ルール触れていきますのでよろしくお願いします
- 2024/4/22 23:13
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- LAST AIR ゲーム紹介
- 〜地球の衛星軌道上〜 世界宇宙ステーション(GSS)外部冷却装置の故障に伴って船外活動中のクルー達は、想定外のスペースデブリ群に襲われ宇宙空間に放り出された。残り少ない酸素、故障したスラスター、限界の装具を駆使し、仲間と合流、GSSへの帰還を目指せ。 LAST AIRは2〜4人で遊べる協力型ボードゲーム です。 プレイヤーは全員宇宙に遭難した状態から始まり、自身のスラスターで移動して、ライフラインカードが尽きる前に①全員の合流②GSSへの帰還を目指します。 スラスターでの移動は、ゲーム開始時に自分で組み立てた制御盤に従い、ライフラインカードデッキから引いてきたライフラインカードを消費して上下左右のマスに進みます。マップ上で、他のプレイヤーと同じマスで停止したらそのプレイヤー達は合流。全員が合流するとGSSがいるマスが決定します。プレイヤー同士が合流すると、残り燃料や制御装置が共有できるようになるため、早く合流してGSSを目指しましょう。
- 2024/4/21 17:59
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- 5人が集い、賭ける理由/「ぜったい倍にしてかえすから」
- BLUE GUILD 2023年秋出品 「ぜったい倍にしてかえすから」 登場する5人のキャラクターが奇しくも集い、ギャンブルをすることになった経緯について 公開します。 ※前回の「知りすぎたフリーライター」から見ていただくとよりおもしろいです (事前予約はこちらから) ↓↓ サラリーマンは、初めて降り立つ駅にいた。 タクシー運転手は、初めての道路を走っていた。 バンドマンは、スマホで地図を見ながら歩いていた。 お笑い芸人は、地面を見ながら立ち止まっていた。 フリーライターは、疲れ切った顔で呆けていた。 各々が、伝えられた場所を目指す。ある物はカードを片手に、ある物は地図の書かれたメッセージを頼りに。 最初に着いたのは、お笑い芸人だった。昨晩から眠ることができなかった彼は、クマを作って笑うこともなく、しばらく立ちすくんでから入口のドアに手をかけた。 次に着いたのは、タクシー運転手だった。仕事を抜け出し、近くの、路駐しても問題無さそうな場所にタクシーを停め、入口のドアをしばらく眺めて、入口のドアを開けた。 その次に着いたのはバンドマンだった。遠くから眺めていた建物に目標を定め、すぐさまドアに手をかけ、一目散に中に入った。 最後に着いたのはサラリーマンだった。変わらずの虚ろな表情で、足取りも不確かなまま建物の前に着いた。ため息をつきながら、抗うようにドアノブを握った。 フリーライターは始めから中に居た。 ギィ、という音を立てて、タクシー運転手が部屋に入る。中には同世代のお笑い芸人らしき男がいた。絶妙な空気感を感じて、お辞儀だけが繰り広げられる。 しばらく経ち、バンドマンが部屋に入る。同世代の、おそらく服装からしてタクシー運転手の男を見て、そういえば路駐してあるタクシーあったな、と思った。 次に、フリーライターが部屋に入る。他の部屋から移動してきたこの男は、全員の顔を知っていた。しかし他の3人は、この男のことを知らない。 最後に、サラリーマンが部屋に入った。全員の視線が自分に注がれるのを感じて、サラリーマン一瞬たじろいだ。 「あれ? お前……なんで……?」とタクシー運転手が言葉を漏らした瞬間に、「え……運転手さん、こいつと知り合いなんすか?」とお笑い芸人が言い、「え、なんで……?」とバンドマンが目を丸くした。 「ようこそ、お集まりいただきマシタ」 天井から、声が聞こえる。サラリーマンとフリーライターとバンドマンが反応する。 「これから、あなたたちニハ、借金を返すためのゲームをしていただきマス。そちらのドアからお進みくだサイ」 部屋の奥にあるドアが開いた。その先には、カジノでもあり、ともすれば賭場とも呼べる空間が広がっていた。 「複数のギャンブルをしなガラ、皆さんに課せられた700万円という借金を、返してもらいマス」 「賭け金の最少額は50万円カラ」 「最少額に足りない場合は、お互いで貸し借りをしてくだサイ」 「友達、ですもんネ」 その言葉と併せて、大きな一人の男が賭場に入ってきた。 その男を見て、タクシー運転手とお笑い芸人が反応した。 バンドマンがサラリーマンに声をかけた。 「お前、なんでこんなとこにいんだよ」 「……こっちのセリフだよ……全員、知ってる奴だ……」 「は?」 「お前は塾時代からの付き合い、タクシー運転手が大学の友達、お笑い芸人が大学のゼミ友達、フリーライターは高校の同級生だ……」 「……それって」 「……狙われた?」 お笑い芸人がサラリーマンに歩み寄る。 「なんだよ、それ……」 「すまん……分からん」 「お前のせいなのか?」 「それも……分からん」 「おい、おっさん」とタクシー運転手が声を上げる。 「なんだい」 「これ、返せなかったらどうなんだ」 「はぁ? ガキじゃねぇんだ。そこの“お笑い芸人”にでも聞けよ」 お笑い芸人がビクっとするのを、全員が見ていた。 そして瞬間、全員が察した。 「それでは、ゲーム開始デス」 プツンと、いう音を立てて天井のスピーカーが切れた。 「さぁ、お前ら全員、座れや」 目の前には束になった現金。 ギャンブルのルールが書かれたシート。 6面サイコロと20面サイコロ。 借用書。 サラリーマンが、お笑い芸人を見る。手元が震えていて、顔が真っ青だった。 「大丈夫か……?」 「…け金が…ねぇ」 「あ?」 「賭け金が……足りねぇ……」 お笑い芸人が一瞬、サラリーマンの目の前に置いてある現金を見る。 「……くれよ」 「は? やれねぇよ、さすがに」 「ちげぇよ……貸してくれよ……」 「貸すって……」 「見りゃ分かんだろ! 賭け金が足りねぇんだよ! 貸してくれよ! 借りた分、絶対倍にして返すから!」 定点カメラの奥で、チンピラがにやりと笑った。
- 2023/12/7 23:44
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- 知りすぎたフリーライター/「ぜったい倍にしてかえすから」
- BLUE GUILD 2023年秋出品 「ぜったい倍にしてかえすから」 登場する5人のキャラクターのうちの1人 フリーライターの秘密について 公開します。 ※前回の「笑えないお笑い芸人」から見ていただくとよりおもしろいです (事前予約はこちらから) ↓↓ 〇〇駅の前で誰かを待っているひとりの女を眺めている。鯖金組のオンナと言われているその女は、少しだけ顔が売れている。むしろ、顔が売れすぎている。知らない人間は絶対に知らないが、裏に多少詳しい人間なら、見たことのある顔だろう。 そんな女が、見た限りひとりで駅前で立っている。ボディガードらしきチンピラも見えない。そんな女を眺めながら、おれは喫煙所で煙草をふかす。肺にはいれない。いれるとむせる。 たまたまこのあたりの店に取材に来ていた。ラーメン屋の記事を書かなきゃいけない仕事だったのに、そのラーメン屋が忙しすぎて取材を断られた。日常的にアポを取るなんて真似はしない。突撃して話を聞いて、そうして素直な言葉が出てくる。 おれの取材姿勢はそうやって培われてきた。 最初は探偵会社で働いていた。身辺調査のための張り込みは、そのころの経験が生きている。文章を書くのが多少上手かったというのと、その経験のおかげで、今はなんとなくフリーライターとして生きていけている。たまには当たりの記事を書いて、懐が潤うこともある。それでもおれは宵越しの金は持たない。使い切って、そうしてまたしても記事を書くのだ。 その方が、“生きている”という実感が持てる。そういう実感がおれを動かすのだ。 その実感を味わいたくて、最近は危ない仕事も始めた。その一つが鯖金組のスクープを上げることだ。スポーツ選手との密会や、芸能人との㊙の取引。そういうものを警察よりも先に見つけ出して、そして売り込む。 警察のやつらに何回か記事の種を売りつけて、生臭刑事から金をもらった。その金額がかなり美味しいため、最近はもっぱら鯖金組を見ている。ラーメン屋の仕事は小遣い稼ぎだ。だからこそ、今日みたいに取材キャンセルになっても困りはしない。 そんな中、鯖金組のオンナを見つけた。これは、単純な偶然だった。日頃の行いが良いおかげだな、なんて考えつつ、煙草をふかす。あの女は誰を待っているのか。不機嫌そうに待っているその姿は、想い人ではなさそうだった。 終電もなくなりそうなそんな時間帯、女を見つけたおれは帰らないつもりだが、オフィス街ゆえの人込みが視界を遮る。数少ない居酒屋から虫のように出てくる人込みを避けつつ、視界の端で女を捉えていたら、待ち合わせの相手が来た。 その姿を見て、俺は驚いた。 どこかで見たことのある、サラリーマンだった。 あれはいつ頃だっただろうか。高校の時だっただろうか。同じクラスになった記憶がある。修学旅行では同じ班だった。いい大学に行ったという話まではなんとなく知っているが、どんな奴だったかがあまり思い出せない。 そんなことよりも、そのサラリーマンが女の待ち人だったことに驚いた。 なぜ、高校の同級生と鯖金組のオンナが……? 二人は仲良さそうに駅の中に入っていった。おれはその二人の姿を見失わないように、後ろからついていく。改札を通る二人の視界に入らないように、自分もICカードをかざす。ピーっと赤く光り、残高不足と表示されていた。 やべぇ!と焦りながら、券売機で1000円だけチャージして、急いで改札を通る。終電の発車を知らせるベルが鳴っている。ホームまでの階段の最上段につまづきながら、なんとか勢いで電車に飛び込む。 周りの人間が、おれを見下している。 なんとなく、高校時代を思い出した。 ゆっくりと立ち上がり、周りを見渡すと、二人の姿は無かった。自分が乗ったのが第1車両だったので、ゆっくりと歩きながら二人の姿を探す。鯖金組は△△駅らへんがシマだ。どうせ降りるならそこだろう。 それにしても、またしても頭の中で疑問が浮かぶ。なぜあの同級生があの女と一緒にいるのか。組に所属するような人間ではなかった記憶があるが……働いていてあの駅を使うということは証券会社か商社だろう。いい大学に行ったっていう話からその2つのどちらかの可能性が高い。証券会社であれば、組のマネーロンダリング関連で付き合いがある可能性が高い。商社だとしても、商材があれば組と何かしらの関わりがあるかもしれない。 おれは、心の中で舌なめずりをした。 第4車両に入った瞬間、次の車両とのつなぎ目あたりに二人が居るのを確認した。その瞬間、車内アナウンスの『次は~△△駅~△△駅~』という声が車内に響く。仲良さそうにしていた二人が、少しだけ身体を出口に向けた。 想像通りだ。 △△駅で降りた二人は、バーに向かった。この店も、鯖金組がケツ持ちだ。知っている人間は、知っている。そこに入っていく、二人の姿を見ながら店の出口が見える場所で、おれは二人が出てくるのを待っていた。 「オイ、おっさん」 と、突然、声を掛けられる。声の方を見ると、明らかなチンピラがいた。 「あ、はい。すみません。すぐいなくなります。ごめんなさい」と早口でまくしたてて、早足でその場を去る。 おそらく鯖金組のチンピラだった。おれはそのあたりの鼻が利く。やはり、あの女の周りには誰かしらが待機している。 「おっさん」 チンピラが追ってくる。 「な、なんですか」 早足で逃げる。怖くて顔が見えない。 「おっさん、俺ダッテ」 よく聞いたら、聞きなじみのある声だった。それを思い出して、立ち止まる。 「なんで逃げんダヨ、おっさん」 「なんだ、君か」 「おもっくそビビってたッショ」 「いや? 別に? そんなことないが?」 「嘘つけヨ」 このチンピラは、鯖金組の傘の中にある三次団体の中の一人だった。確か金貸しの類だ。組関係のことは何も教えてくれないが、ラーメン屋の取材を断られたときに集金に来ていて、やけ食いしていたら仲良くなった。その後も美味しいラーメン屋の情報だけはくれる。 「ケツ持ちしてると美味しいラーメン屋には困らねぇよ」と笑う彼は、あまり組の人間らしくない、身なりは怖いだけの面白い青年だった。 「おっさん、あんまこの辺ウロウロしない方がいいヨ」 「おっさんって言うのやめないか」 「おっさんいくつ?」 「まだ三十路だ」 「おっさんジャン」 「……」 「あ、やっべ。これから仕事ダ」 「そうなのか。大変だな。こんな時間から」 「おっさんもデショ?」 チンピラがポケットから取り出したスマホの画面を眺める。時折見せるこの表情は、おれがこういう組関係を追っていてもなかなか見られない。 仕事に向かう瞬間の顔。一瞬にして、好青年から覚悟を決めた若者の眼になる。 ずっと立ち止まっているチンピラが、口を開く。 「おっさん、言ったからネ?」 眼を見た瞬間、ゾワっと、鳥肌が全身に走った。 「あ、あぁ……気を付ける」 「じゃあネ」と言って、チンピラはホテル街の方へ歩いて行った。 とはいえ、今から家に帰る足も無い。少しの時間、うろうろしていたらバーの扉が開いた。 同級生と女が寄り添って出てくる。同級生はどこか虚ろな雰囲気で女の後ろをついていく。その姿を見ていて、何かが起きると予感した。 おれの中のジャーナリスト精神が騒いだ。あの女をつけまわしていることが他の護衛チンピラ組にバレないように動く。尾行に適した日中ではないが、それでもおれに経験がある。 しばらく着いて行くと、二人は古びたホテルに入っていった。 頭の中で記事が出来上がっていく。 『大手社員/商社社員、指定暴力団関係者と夜の密会』 うんうん、悪くない。多分売れる。めちゃくちゃ売れる。その自信が湧いてきた。勝手に売れていく様子が浮かんでくる。ワイドショーでも取り上げられ、記事の作成者であるおれは大金持ちになれる。汚い金でも構わない。昔より状況は確実に良くなっている。 妄想を膨らませながら、ホテルの入口を見張っていたら、同級生が一人で出てきた。入っていくのと同じような虚ろな顔をしている。もしかして……ともっとやばい妄想が浮かんでは消える。そう思えるほど、同級生の足取りはふらついていて、視線も虚ろなように見えた。 しかしながら、想像よりも短い時間で出てきたことが不思議だった。大通りに向かっていく同級生の背中を眺める。〇〇駅で見た姿よりも幾分か小さく見える。 「ネェ、おっさん」 背中で何かがゾワゾワと走った。 「何してんノ?」 振り返り際、チンピラの眼が、一瞬見えた。 次の瞬間、頭に衝撃が走った。 目を覚ましたら、古臭いホテルの部屋にいた。椅子にしばりつけられていることが、両腕の不自由さから伝わる。 「あ、起きタ?」 チンピラがスマホから目を離して、こちらを見た。 「……なんだこれは」 「言ったデショ。『あんまこの辺ウロウロしない方がいい』ッテ」 殴られた頭が痛む。 「姐さんからの命令ダカラ。おっさんの尾行、バレバレだってヨ。電車から分かってたッテ。せっかく危ないって教えてあげたノニ。顔なじみダカラ」 「……そうか」 「……ネェ、おっさん。おっさんって□□あたり出身って言ってたッケ?」 「……あぁ、そうだが」 「□□高校?」 「……?」 質問の意図が読めない。もしかして、あの同級生との関係性を探られているのだろうか。組の関係者であるあの同級生と、少しでも関係があるから、と。 「……違う」 「嘘つけヨ」 そう言って、チンピラは笑った。 結果、おれは解放された。免許証から何から、手持ちの身分証明書を全てチンピラに渡すことを条件に。 そして、借用書にサインをさせられた。借金が必要なほど困った生活をしていないのに。 「明日から、次の日曜日マデ、こいつらの尾行をしてほしいンダ。もちろん、やるよネ」と、チンピラはおれに数人の顔写真を見せた。 一人はおそらくタクシーの運転手だ。恰好から分かる。 一人は楽器を背負っている。 一人は写真に赤丸がつけられている。舞台でセンターマイク1本。左側の男に〇がついているお笑い芸人だろうか。 「来週の日曜日には大きなイベントをやるヨ。おっさんにも、それに参加してモラウ」 おれはチンピラが、分からなくなった。
- 2023/12/7 23:42
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- 笑えないお笑い芸人/「ぜったい倍にしてかえすから」
- BLUE GUILD 2023年秋出展 「ぜったい倍にしてかえすから」 登場する5人のキャラクターのうちの1人 お笑い芸人の秘密について 公開します。 ※前回の「絶望のミュージシャン」から見ていただくとよりおもしろいです (事前予約はこちらから) ↓↓ 「お前さぁ、投資とか興味ない?」 「お、お疲れ様です。投資っすか?」 「そうだよ、投資」 「投資ってあれですか? 証券会社とかの」 「お、詳しいじゃねぇか」 「大学のゼミの友達がいまして……でも俺、金無いっすよ?」 「馬鹿だなぁお前。何も知らねえんだな。無けりゃ借りりゃいいだけじゃねぇか」 「借りりゃいいって、俺らって金借りられるんですか?」 「お前、バイトは?」 「してますけど」 「月どんくらい?」 「手元に残るのは10万円とかっすかね」 「ってことは30万くらい稼いでんだろ?」 「まぁ、もうちょい少ないくらいっす」 「……増やしたくねぇか?」 「……増やしたいっす」 「そんなお前に、いいことを教えてやろう。っとっとっと。こんなところで話す話じゃねぇわな。喫煙室行こうぜ」 「秘密話っぽいっすね」 「あんまり知られるとライバル増えるだろ」 「投資ってライバルとかあるんすか? あ、お疲れーっす」 「そりゃ仕組みなんて知ってるもん勝ちなんだから、俺らだけで独占したくね?」 「あ、出てっちゃった。あの人演奏してましたっけ?」 「あぁ? さぁ、知らねぇよ。手伝いとかだろ」 「バンドマンも大変っすねぇ」 「女にキャーキャー言われているバンドマンの何が大変なんだよ」 「そりゃ先輩モテないっすもん」 「うるせぇよ」 「すいやせん」 「そんなことより、話の続きだ。俺の知り合いにな、700万円まで貸してくれる会社がある」 「ななひゃっ……!」 「馬鹿! 声でけぇよ」 「……だれも居ないからいいじゃないっすか」 「どこで誰が聞いてるか分かんねぇだろ」 「……700万ってマジっすか?」 「おうよ。投資っていうのは元手が大事だからな」 「まぁ、たしかに10万円とかでしこしこやっても意味無さそうすもんね」 「というか、そんなの我慢できねぇだろ」 「まぁ、もらえるなら手っ取り早く欲しいっすけど」 「ライブで地道にとか待ってらんねぇんだよな」 「いやー先輩、多少売れてる人がそれ言います?」 「多少も多少だろ。全然だ」 「俺らよりマシじゃないっすか」 「あれ? そういえば相方は?」 「腹痛いつって帰りました」 「あれ? まだ一緒住んでんだっけ」 「そうっすよ」 「居ねぇなら仕方ねぇか。あいつの方がセンスありそうなんだけどな」 「いいっすよ。聞いたら俺、話しとくんで」 「いーや、ライバルが増える」 「そこのこだわり強いんすね。ていうかじゃあなんで俺なんすか」 「この界隈でお前が一番金持ってそうだから」 「全然っすよ?」 「毎月手元に10万残るなら万々歳だろうがよ」 「地道に働いているんで」 「だから、そこから抜け出そうって話だ」 「本題入ってくださいよ」 「……お前、青魚金融って知ってるか?」 「……CMとかやってましたっけ」 「話の流れで分かるだろ。ポンって700万貸してくれるところがテレビでCMなんて流すわけねぇだろ」 「……ヤミっすか?」 「そんなもんじゃねぇよ。投資専門金融機関って聞いた」 「うさんくせぇ~」 「元ブルギルの鯖さん、いるだろ?」 「あー、あの相方飛んじゃってピン芸人やってる」 「そう、あの人。あの人がそこから金借りて、めちゃくちゃでっかく当ててんだよ」 「どおりで最近劇場で見ないわけっすね」 「めちゃくちゃ優雅な生活してたぞ。もうお笑いやらないのかと思ったら、『いま生活に余裕できたから、こういう時間使ってネタ作る』って」 「あの人のギリギリで生きてる感が好きだったんだけどなぁ」 「それは言ってやんなよ」 「うーん」 「悩んでんじゃん」 「そりゃまぁ、羨ましいっちゃ羨ましいですからね」 「お笑いも楽しみながら、投資も楽しむ。最高じゃねぇか」 「で、俺らで第二の鯖さんになろうと」 「そういうことだ」 「よっしゃ! 乗った!」 「流石だ! じゃあ、今度連絡するわ」 「あざっす、待ってます!」 そう言って、先輩は喫煙室から出て行った。俺はその後、他の芸人のライブを観て笑ったり、バンドの演奏を聴きながらキャーキャー言っている女の子たちを眺めたりして、家に帰った。バンドマンたちは機材とかをバンに積んでいて、忙しそうだなぁと思った。 そういえば相方は腹が痛いと言って家に帰っていたが、大丈夫だろうか。薬局に寄って薬でも買ってやろう。 しばらく歩いて、コロッケを買い食いしたり、銭湯のいい匂いを感じたり、落語を聴きながら薬局に寄ったり、薬を買ったりして家に着いた。 家に、着いた。 家のドアが開きっぱなしだった。 不審に思って、ドアから中を覗く。見慣れない黒い革靴が乱雑に脱ぎ捨てられていた。おそらく3人分の。狭い玄関に所せましと脱ぎ捨てられた革靴のせいで、自分の靴の置き場が見当たらない。 踵の潰れたスニーカーをサンダルのように履いている俺は、玄関の外で靴を脱いで、部屋の奥に向かう。すりガラスのドアが閉まっていて、その奥で、黒い何かが動いたように見えた。 ドアが開いて、中の様子が見える。 黒服の男3人、和室の部屋に似つかわしくない姿。その男たちに囲まれ、ちゃぶ台で正座をさせられている相方。 「おう、帰ったか。お前の相方、お前の印鑑とお前の名前とお前の免許証で、ウチから700万借りてんだけど、どうしてくれんの?」 相方はちゃぶ台の前で正座しながら、ボロボロ泣いていた。何が起きたのか、全く理解ができなかったが、俺はさっき先輩から聞いた話で合点がいった。 おそらく、相方は知っていたのだ。この金貸しのことを。それで。 それで? それで、何で俺の名義? 「こいつ、ウチから700万上限きっかり借りてよ、飛ぼうとしやがったんだよ」 黒服の1人が、顎で相方を指しながら俺に言った。 「せめてもの罪悪感なのか知らねぇけど、ちゃんと電話番号は自分にしてんだよ。まぁ、そのスマホも捨てるつもりだったんだろ? なぁ!!」と言いながら、もう1人がちゃぶ台を蹴る。 蹴る足を見て、こういう人も玄関で靴脱ぐんだ、と思った。おそらくこれは現実逃避だ。 「で、お前、返せる?」 「……はい?」 現実逃避をしている俺の頭はうまく動作しない。 「か・え・せ・る・かって聞いてんだよ!」 もう一度黒服が、ちゃぶ台を蹴った。 「……無理っす」 俺は相方の顔を見るが、相方は顔を上げない。俺の顔を見ない。 なるほど。分かった。 俺は裏切られたのか。 ネタ作り、真夜中のファミレス、舞台、ライブでの拍手、ツッコミの叩き、語った夢、嫌いな芸人の悪口、可愛かったファンとのやり取り、先輩との飲み会。 これらがいっぺんに頭の中を過ぎていく。 「無理って言ってもさぁ……お前の名義なんだよね」 「いや、知らな」まで言いかけた時、相方が俺の顔を見た。 なんだよその顔。お前が勝手にやったことだろうがよ。 「知らないって言っても、こっちこそそんな都合知らないっていうか。連帯保証人みたいなもんだわ。それよりタチ悪ぃんだけどな。お前の相方。馬鹿だよ。馬鹿でクズだ。それでもお前は、このクズのせいで700万の借金を負った。ウチに対してね」 「……」 「黙ってちゃわかんないんだわ。とりあえず、返せないなら、お前かこいつがどうにかなる。名義はお前だから、ウチはお前をどうにかしなきゃなんないわけだ。これが社会の道理。分かるか、“お笑い芸人”さん」 言葉が何も出てこない。 一瞬顔を上げた相方は、またしても顔を伏せた。 「……投資っすか?」 「あぁん?」 「……投資して返すって話を……聞きました」 「投資の経験は?」 「……無いっすけど。あ、鯖さんの」 「あ? 鯖?」 「いや……」 「鯖ってあいつじゃないっすか? 前にウチから700万借りた」 「あぁ……あの阿呆か」 「……やっぱりご存知で」 「あぁ……知ってるが?」 黒服の中心に立っているリーダー各の男が、片頬を歪ませながら俺を睨んだ。 「……鯖さんが……投資で、稼いで返した……って」 「お前、最近あいつの姿見たか?」 「……いや」 「それは“そういうこと”だ」 事実を認識して、足先から震えが昇ってくる。 「まぁ、正確には返せなくて“そうなった”わけではない」 そう言いながら、リーダー各の男が、俺に向けて名刺のようなカードを投げつける。 もちろんうまく受け取ることもできず、腕に当たって地面に落ちた。 「明日、そこに来い」 黒服の男たちは、俺と相方を置いて、部屋から出て行こうと動き出す。 すれ違いざまに、 「うまくいけば、鯖みたいにはならなくて済む」 と、小さく言って、出て行った。
- 2023/12/5 22:20
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- 絶望のミュージシャン/「ぜったい倍にしてかえすから」
- BLUE GUILD 2023年秋出展 「ぜったい倍にしてかえすから」 登場する5人のキャラクターのうちの1人 ミュージシャンの秘密について 公開します。 ※前回の「嵌められたタクシードライバー」から見ていただくとよりおもしろいです (事前予約はこちらから) ↓↓ 最悪だ。目の前で急に止まりやがった。確かによそ見はしていたけど、それでも全然車間距離はあったはずだ。バイトの連続で眠気があったのかもしれない。それは確かに認める。衝撃で首を少し傷めた気がする。 あ、怖めのおっさんが降りてきた。やばい、こっち向かってきてる。なんだよその柄シャツ。明らか過ぎるじゃん。グラサンにスキンヘッドって。あ、今度は後部座席から白スーツのおじさんも降りてきた。 あーあ、俺の人生、終わったね。 「おい、ちゃんと荷物積み込んだか?」 「はい、積み込みました」 「安全運転で行けよ。かなり高い機材積んでんだから。お前事故ったら、全部お前請求だぞ」 「じょーだんやめてくださいよ~」 「はぁ……ヘラヘラしやがって。まぁいいや、向かえ」 「あいあいさ~」 うん、ここまでは覚えている。これはライブハウスに向かう前の会話だ。今日はライブだったんだ。なんか、売れてないバンドと売れてないお笑い芸人の混合ライブみたいな。 先週の日曜日に、急に決まったライブだった。 売れてないバンドと売れてないお笑い芸人の女ファンたちがちらほらいるくらいで、あとは内輪のなれ合いライブ。俺は出ない。多少のお小遣いがもらえるからやっている。 それに、俺のバンドはそろそろいい感じになりそうなんだ。ただ、今日はそんなことは表には出せない。『売れないバンドのさえない後輩』を演じなければいけない。お金を稼ぐためだ。 30歳にもなって大好きな音楽をやり続けるためには、お金が必要だ。高校時代の塾友達は大きな証券会社で働いている。そいつはそろそろ子どもが生まれるとSNSに書いていた。あいつとは違ってお金はたくさん稼げない。楽器は愛機があるからいいけど、スタジオなりライブなりレコーディングなり、それなりにお金がかかる。 そうだ。だから、今日、俺はこんなしょうもないバイトをしていたんだ。うん。ここまでは覚えている。 ライブの状況はどうだったっけな。なんか女たちがキャーキャー言ってたな。観客少ないのにキャーキャー言っててなんか笑える。でもいま笑ったら多分こっちに向かってる柄シャツのおっさんに殺される。 あれ? このスピード感、走馬灯かな。めちゃくちゃ外の景色がスローモーションだ。 あと何してたっけ。 そうそう、そうだ。お笑い芸人のライブ中に外で煙草吸ってたんだ。先輩のバイトが出るまでは暇だったから、時間を潰してた。お笑い芸人たち面白くなかったし。数分だけ見て抜けてきたんだ。そうそう。そういえば煙草切らしてたんだった。 あれ、白スーツのおっさんは立ち止まったままなんだ。ふーん。多分お偉いさんなんだろうな。だって柄シャツのおっさんの方が格下感あるもんね。 そうそう、そういえばちょっとだけ顔見たことある芸人さんもいたな。テレビとかじゃないんだけど、どっかで見たことある。動画サイトとかかな。その芸人さんが後輩芸人連れて喫煙室に来たんだ。なんか居心地が悪くなって、俺はライブハウス内に戻ったけど。 それで、先輩のつまんないライブも無事終えて、また機材積んで、バンで走っていたんだ。昨日の夜、というか今日の早朝まで居酒屋の締めやってたから眠かった。そう、眠かったんだ。でも機材を傷つけちゃいけないし、って思って慎重に運転してて、でも慎重に運転しなきゃって思ってたらなんか眠くなってきてて、目の前に高そうな車いるなぁって思ってはいたけど、うつらうつらって。 気付いたらブレーキから足離れてて、ドンって衝撃と合わせて首が前後にぐわんって振られて、それで完全に目が覚めた。 うん、全部思い出した。 窓がコンコン、と叩かれる。 俺はその音を聞いて、窓を見る。ごつそうな拳が、小さく窓を叩いている。 窓を開けた。 「兄チャン、ちょっとそっち停めて、お話しようや」 「困るなぁ……兄チャン」 「ほんっとにすみません!!」 「あぁ……?」 柄シャツの男がサングラスを少しだけ上にあげて、俺を見る。 「……すみません」 「すみませんで済むなら警察要らないのよぉ……わかるかい? 兄チャン」 よく見ると、頬に傷がある。 マジでその筋じゃん。 「俺はいいんだけどよぉ……一緒に乗ってた親父がさぁ、首痛めちゃってよぉ。あと腰も。折れちゃってるかもしれねぇなぁ。なぁ、親父ぃ」 柄シャツが高級車に声をかけるが、もちろん声は返ってこない。 「あーあー……痛むんだろうなぁ。親父可哀想だなぁ。それにさぁ、この車も親父のお気に入りでなぁ。可哀想に尻にこんな傷ついちゃってよぉ……」 そんな、大きな傷は見当たらない。凹みはあるが、そこまでのものとは思えない。ただ、俺は相場を知らない。そんな高そうな車の修理費用なんて想像もつかない。 「まずは修繕費だなぁ……それに親父の怪我の慰謝料。あと治療費と通院費もだなぁ。首と腰だし、湿布とかコルセットとかも買わなきゃいけねぇんだよなぁ……」 「……すみません、すみません」 ただ呪文のように謝罪の言葉を紡ぐしかできない。 「あぁ!? 聞こえねぇよ!!」 「ひっ」 「おい、貸せ」 柄シャツが俺の尻ポケットから長財布を奪い取った。高校生の頃に初めて買ったボロボロの長財布。 その長財布を色々と物色する。 「あんだよ、金無しかよ」 その言葉が聞こえて、一瞬ほっとした。金が無いから、許してもらえる。お金が無くて良かった、と思えた一瞬だったが、次の言葉で全てが無に帰した。 「借りてでも払ってもらうからな」 結局、免許証の写真を撮られて、そのまま返された。電話番号も渡す羽目になった。スマホを奪われ、恫喝紛いの勢いで電話番号を聞かれた。柄シャツのおっさんは車の中から明らかに私用じゃないスマホを取り出して、俺から聞き出した電話番号を入力して電話を掛けた。 この世で一番聞きたくない音がスマホから流れて、少しして止まった。 先輩の働くライブハウスに機材を届ける。バンの正面は少し凹んだまま。これはレンタカーなので、あとで返しに行かなければならない。なんて説明しようか。当たり屋に当てられて、なんて言ったところで聞いてくれるとも思えない。それに言ったことがバレたら、あのおっさんたちに殺されかねない。 「おい、機材めちゃくちゃじゃねぇか!!」 バンのトランクを開けてみたら、確かにアンプや楽器類が倒れていた。特にソフトケースに入ったギターの上にアンプが倒れていて、取り出さなくても折れているのが分かる。 中にしまい込んだのは手伝ったけど、固定とかはお前らがやったんだろ、とは言わない。 「馬鹿野郎! お前何してくれてんだよ!!」 そう言って先輩バンドのギタリストが俺を殴った。俺も、何をされているのかが分からない。 「てめぇ! 弁償だかんな!!」 弁償で済ますくらいの愛機なんだなぁって頭のどこかで思った。 レンタカーを返す時も、勝手に俺の免許証で先輩が借りていて、そして保険にも入っていなかった。地獄は終わらない。受付のお姉さんが店長みたいなおじさんを呼んできて、「払えない……と言われましても……」と言ってきた。そうだよね。俺もそう思う。 そんなとき、電話が鳴った。見知らぬ番号だった。 「すみません、ちょっと」と受付のお姉さんに言って、店の外に出る。 「おう。出たか。さっきの事故の件だ」 絶望感がおしよせてくる。 「えー、まずは親父の状況についてだが、首の痛みと手先のしびれ、あと腰の痛みと足先のしびれがあって医者からは全治6ヵ月って言われたな。その期間の通院費と治療費、あと後遺障害ってやつが残るからその慰謝料だな。それに加えて車の修繕費と、慰謝料。こっちの慰謝料は心的慰謝料だ。もろもろ含んで、500万だ」 脚が震える。 「払わなかったら、どうなるか分かってるよな?」 レンタカーの修理代、先輩バンドマンの機材修理費用、柄シャツと白スーツのおっさんたちの件、これら含めて700万円になった。 このまま……と思って歩道橋から道路を眺める。 700万円って、どうやって稼ぐの? バンドで売れたらすぐなのかなぁ。 そもそも貸してくれるところあんのかな。 お金借りるって、ちょっとは借りたことあるけど、700万円って。 そういうのって信用とか必要なんじゃなかったっけ。馬鹿だから分かんないなぁ。 行くだけ行ってみようかなぁ。門前払いかなぁ。 多分有名どころ行っても断られるよなぁ。 すると、またしてもスマホが鳴った。 今度は本当に知らない番号だった。おそるおそる、通話ボタンを押す。 「お世話になっておりマス~。青魚金融と申しマス~。お困りであるとお伺いしたノデ、ご連絡いたしマシタ~」 「……どなたでしょうか」 「知ってますヨ。お困りなのでショウ? 700万円までなら、お貸しいたしますヨ」 心臓が、どくんと音を立てた。 「……どこで知ったんですか?」 「そんなことはどうでもイイ。あなたは今、お金が必要、デショ?」 思わず歩道橋の上で回りを見渡す。俺を見ている人はどこにもいない。 「700万円、即決でお貸ししますヨ」 妙に明るい声が、頭の中で反響する。 「その代わり、明日、今から送る場所に来てくだサイ。お金と引き換えに借用書をお渡ししマス」 耳元でスマホが、小さく震えた。メッセージが届いたことを知らせる音だった。
- 2023/12/5 22:17
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- 嵌められたタクシードライバー
- BLUE GUILD 2023年秋出展 「ぜったい倍にしてかえすから」 登場する5人のキャラクターのうちの1人 タクシードライバーの秘密について 公開します。 ※前回の「サラリーマンがギャンブルをする理由」から見ていただくとよりおもしろいです ↓↓ 「いやーマジで久しぶりじゃん。こんな遅くに」 「……あぁ、そうだな」 「元気ねぇな。お前証券会社だっけ? やっぱ忙しいんか?」 「……まぁ、そうだな」 「ふうん、まぁ疲れてんならアレだな。なんかの縁だけど、まぁちゃんとタクシー運転手やることにするわ。お客さん、どちらまで?」 「……××駅まで、頼む」 「承知いたしました~」 終電後のこの辺りはタクシー運転手にとっての狩場だ。平日でもそれはあまり変わらない。もちろん金曜日の夜にはお客さんはたくさん釣れるけど、こうやって疲れ切ったサラリーマンも拾える。 それにしても、大学卒業ぶりの友人を乗せるなんて、なんという偶然だろうか。確かこいつ証券会社入ってて、SNSで結婚報告もしてたなぁ。あれが多分3年前くらいだから、子供の1人や2人いてもおかしくないよな。 そうなると、僕の子供と同じくらいの年かもしれない。でも、マジで疲れ切ってんな、こいつ。事情聞くにも聞けない感じ。どんよ~りとした雰囲気。 僕は眼鏡をかけなおして、運転に集中することにした。 まぁ、疲れ切ってるときは友達に会ってもこうなっちゃうだろ。それは仕方がないことだし、僕はいま業務中なのでそのあたりは気にしない。それよりも友達のために、安全運転ながらも急いで××駅に向かうことにしよう。途中でメーター止めてやろうかな。それくらいしか友達のために出来ることは無いしな。 そうは思っても、まさか本当に××駅に着くまで無言を貫かれるとは思わなかった。 「着いたぞ」 「……あぁ、ありがとう」 「会計は……いらねぇや」 そう言ったら財布を取り出す手が止まった。 「友達割引ってことよ、ほら降りろ降りろ。奥さん待ってんでしょ」 ルームミラーで顔を確認するが、暗くて分かりづらい。 「……ありがとな」 「また今度乗ってくれや。長距離乗ってくれると有難い」 「……そうだな」 そういってあいつは降りて行った。小さく「本当にありがとう」と言って。 縁起でもないことが頭をよぎるが、多分忙しいだけだろう。週半ばだし、証券会社の世界は厳しいって聞くし。 路肩に寄せて、スマホで動画を開く。 いつも見ている、競馬専門のチャンネル。馬たちが走っている姿が映し出され、次に芸人とそのアシスタントみたいな女が映る。 今週は大一番。ここで俺の人生が決まる。 もう大体の予想は決まっている。あとは賭ける金額だけ。頭をよぎるのは、いまこの車の中に入っている現金のこと。 悪いことだとは分かっているが、それでも頭をよぎってしまう。 丁度、大学卒業ぶりの友人を乗せる前に乗せていた男が言っていた言葉を。 あの野太い声を。 「いや~タクシーの運転手さんも大変でしょう」 「そうですねぇ。でもまぁ、皆さんも大変でしょうし」 「運転手さん、競馬とか競輪とかやんないの?」 「恥ずかしながら……競馬が大好きでして」 「お、奇遇だねぇ。俺の友達のタクシーの運ちゃんも好きな奴がいんのよ」 「あんまり他に楽しみが無いもんで」 「その運ちゃんの面白い話……聞きたいかい?」 「え?」 「その運ちゃんなぁ、タクシーの売上に手付けてなぁ、競馬やってたんだよ。どうやら長距離走ってくれってお客が来たらしくてな。その金額なんと15万円だ! その15万円と、自分の貯金使って競馬やってよ、なんと大勝ちしやがったってんだ!」 「うわぁ……それはヤバいっすね」 「でも大当たりしたその中の金でちゃっかりタクシーの売上補填して、それでそのままリタイアさ」 「自分にはちょっとできないっすねぇ……」 「そりゃそうだよ、運転手さん。お天道様は見てるからなぁ、悪いことするもんじゃねぇよ。まぁ、そいつはのうのうと生きてやがるがよ」 今、この車の中には金が入っている。たくさんの現金が。キャッシュレス化の進んだこの世の中でも、走ってるところが走ってるところだ。キャッシュレスに対応できないご職業の人たちもいる。そういう人たちの現金払い。 生唾を飲む音を、久々に聞いた。 日曜日、僕は“なけなし”のお金を握りしめ、競馬場に向かっていた。もちろん、仕事の合間に。メーターをちょろまかし、少しずつ貯めた“なけなし”のお金。 いまやネットでも券は買える。自分が、取り返しのつかないことをやっている自覚はあった。だからこそ、まだ脚が震えている。戻るには、今しかない。様々な感情が、頭をよぎる。 これはれっきとした横領だ。社会的な制裁が強すぎる。バレたらもう元には戻れない。そうだ、やっぱり僕にはこんなことはできない。あのお客さんの話に引っ張られすぎた。それに、そうじゃないか。あいつは、証券会社勤めのあいつは、疲れ切るくらい一生懸命働いているんだ。あの日、あいつを乗せたのは、神様の啓示のようなものだったんだ。 やめよう。こんな馬鹿馬鹿しいこと。 そう思って振り返り数歩進む。 「おぉう、運ちゃんじゃねぇか!」 野太い声が、耳に入ってきた。知っている声だった。思わず顔を上げてしまう。 「その恰好、業務中かぁ? 運ちゃんも好きだねぇ。で、どいつに賭けるんだい?」 数日前に乗せた男が、目の前にいた。 「あ……どうも」 「なんだよ水臭ぇなぁ。これも何かの縁だろうよい。賭けに来たんだろ?」 「いや、今日は帰ろうかなぁって、ははは」 「ふうん、なんだい。そりゃ面白くねぇな。“先輩”として、面倒見てやろうと思ったのによ」 「……え?」 「この間、話しただろ。タクシーの運ちゃんの話、あれ、俺のことだよ」 「全部、教えてやるよ。駄目だったらいいとこ教えてやるし。お前も毎日毎日タクシー運転してて退屈だろ、どうだ? “リタイア”したくねぇか?」 僕は、もう一度競馬場の方を振り返った。 結果は惨敗だった。 どうしようもなく、惨敗だった。 「しょうがねぇよ、運ちゃん。これはギャンブルだしよぉ。勝ちもあれば、負けもある。でも続けてて最終的に勝ったら、それは“勝ち”なんだよ」 「あ……あ……金が……」 頭をよぎる。競馬場に入るまでによぎっていた最悪の未来予想図が脳内を流れ続ける。 すると、背中をバシっと叩かれた。 「しっかりしろい! 言ったろ、いいとこ紹介するって。着いてきな。あ、ちげぇな。運ちゃん仕事中なんだろ、一応。乗せて連れてってくれや。大丈夫だよ。ちゃんと料金は払うからよ」 運転した先は、△△駅の近くだった。この辺り一番の繁華街。前にこのおっさんを降ろしたのも、この辺りだった。 「おう、タクシーその辺停めて、ついてこい」 おっさんの大きい背中が急に威圧感を持ち始めた。その後に着いて行くと、小さな雑居ビルについた。看板の「青」という文字が読めたが、次の文字を認識する前に、エレベーターが動き出した。 「おう、お兄ちゃん。金貸してほしいんだって?」 サングラスをかけて、強面のお兄さんが、ソファに座っていた。 結局、タクシーからちょろまかして貯めた100万円分を借りることになった。 今まで消費者金融からも金を借りずに生きてきた僕だったからか、知らない世界過ぎて緊張しっぱなしだった。サインをして、100万円を借りた。そのお金をタクシーに乗せ、問題無かったかのように営業所に帰る。 売上としてお金を渡す。一気に100万円なんて返したら不審に思われるので、少しずつ分割して返す。 次の土曜日、あのおっさんから連絡が来た。 「おう、運ちゃん。どうだい。儲かってるかい?」 「いやぁ……そうですね……まぁ」 「なんだよ、歯切れ悪ぃなぁ」 「その、お金なんですが」 「あぁ、700万な」 え? 「あ? 何黙ってんだよ」 「……なな、ひゃく……って」 「おう、700万だ」 「だって、借りたのって……」 「100万だな」 「え、なな、え」 「あぁ? お前さぁ、契約書サインしたじゃん。書いてあったろ」 頭の中が真っ白になっている。何も考えられない。 「日曜に100万だろ? そこから月・火・水・木・金・土の6日間で、毎日100万ずつ追加、ほら700万。簡単な計算じゃねぇか。タクシー運ちゃんは多少暗算できなきゃうまくやれねぇだろ」 「……」 「……まさか、払えねぇってんじゃねぇだろうな」 「いや、その」 「じゃあ、払えるんだな」 「……いや」 口ごもっていると、電話の先でおっさんが「ふふん」と笑った。 「しょうがねぇなぁ」 そう言うと、スマホが小さく震えた。 「明日、そこに行け。そこに行ったことが確認出来たら、追加は無くしてやる。700万でいい」 「そこで、稼いで、必ず返せ」 そう言って、おっさんは電話を切った。 スマホの画面にはおっさんからのメッセージが来ていた。その住所に、明日向かえばいいのか。 タクシーに乗り込み、適当に走らせる。突然の衝撃に、頭がまだ揺さぶられていた。 そのとき、目の前で、大きなバンが突然止まった。バゴンっという音と共に、白いバンが止まる。車体が大きいからか、その前の様子が確認できない。 運転手が降りてきたので、おそらく事故だろう。 車線変更をして、横目でちらりと確認すると、白いバンが高級車の後方に追突していた。 不幸なのは僕だけじゃないって思えて、少しだけ安心した。
- 2023/12/5 22:15
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- サラリーマンが、ギャンブルをする理由
- BLUE GUILD ゲムマ2023秋販売 「ぜったい倍にしてかえすから」 に登場する5人のキャラクターは、700万円の借金を返済するためにギャンブルをします。 なぜそんな大金を、、、しかもどうしてギャンブルで、、、、? 気になる背景を、公開しちゃいます。 ↓↓ 「お前さぁ……何年目だっけ? こんな簡単な資料もまともに作れなくてよく会社来れるね」 目の前で、先輩社員が椅子に座りながら俺に書類をポイって投げつけてそう言った。俺は立たされているので、先輩の生え際を眺めながら、足に当たる書類の感触を気にして思わず笑いそうになった。 (お前の指示だよ、これ全部。俺、知ってんだわ。お前が俺に指示出した後に、全然違うって課長に言われてんの) 「おい、聞いてんのかよ」 「はい、すいません」 「『すいません』じゃねえんだよ。そんなん学生だって言えんの。お前さぁ、8年目だろ? 新卒じゃねぇんだろ? なんでこんなこともできねぇんだよ」 「作り直します」 課長がパソコン越しにこちらをちらちら見ている。あ、あいつ今ため息つきやがった。お前のせいだろ。お前がこんなクソみたいな奴を育てたんだろ。そいつに育てられる俺の身にもなってみろよ。 「さっさとやれよ。明日の朝までには直しとけ」 窓の外を見ると空がオレンジ色に輝いていた。なるほど。今日も残業らしい。 気が付いたらてっぺんを超えていた。日付が変わったあたりでクソ先輩にメールでデータを送り、そこから帰り支度をする。 (仕事はしたくねぇのに帰りたくねぇってのもなんか損した気分だ) そう思わせるのは、妻の存在だった。腹に俺の子供を宿した妻。もうそろそろ産まれるらしい。近いうちに産まれる子供の事で頭がいっぱいな彼女は、もちろん俺のことなんて気にしていない。金を稼ぐ道具としてしか見ていないのだろう。それは流石に卑屈すぎるかもしれないが、それでもこちらがそう感じてしまっているのだから仕方がない。 ため息をつきながら会社を出たら、ポケットの中のスマホがぶるると震えた。画面を確認したら、先週SNSで知り合った女からだった。 露出の多い服を着て自撮りしているその女から、連絡が来たのだ。わくわく感と不安感を半々に持ちながら、その女に連絡を返してみると、どうやら趣味が似ているらしい。連絡は続き、今度会おうという話をしていた。 もちろん、妻には内緒に、だ。 そんな女から『お仕事、お疲れ様』と連絡が来ていた。『最近忙しい』という話を伝えていたからだろう。妻とは違って、その女は弁えている。こんな時間になってから連絡するのは、俺に妻がいて、もうすぐ子供が生まれることも話していたからだ。深夜のやり取りが日常になっていたから、というのもあるだろう。 『くそ疲れた』とだけ簡単に返してスマホをポケットにしまう。ポケットの中で手を離す直前に、またしてもぶるると震えた。 『今、会社の近くなんだけど、どう? 〇〇駅の方』 俺は画面を見て固まった。 俺の会社は、2つの駅のちょうど真ん中あたりにあった。会社のセキュリティのためにカードキーで施錠する必要がある。その操作を行って、右に進めば家へ向かうための××駅、左に進めばその女が待っている〇〇駅。 『まだギリギリ電車あるし、△△駅まで行って飲まない?』 △△駅は、繁華街だ。この辺りで一番の繁華街。腕時計を確認すると、確かにまだその駅に向かう終電は間に合う。 とりあえず、まずは施錠をしよう。こんなことで明日事務のおばさんから怒られたくない。 あのおばさん、朝早いんだよな。何が楽しくて朝7時から会社来てんだろうな、なんて考えながらいつもどおりにカードキーをかざしたら、明るい音で『ピっ、施錠します』なんて言うもんだから、俺は腹が立って左に向かった。 「あ、初めまして。ってかほんとに来たんだ」 「来いって言っただろ」 「お~?? 奥さんはいいのか~?」 ケラケラと笑う女は、メッセージのやり取りそのままだった。陽気で露出の多い女。趣味が合って、俺と飲んでくれる女。 妻が妊娠してから酒を飲まなくなったので、久々に女と飲む時間だった。 適当に空いているバーに入って、ウイスキーを飲む。渋めのバーテンが最初の一杯を目の前に置いたときには、もう家に帰る終電は無くなっていた。 メッセージをやり取りしていたとはいえ、初対面の女。それでも、そんなことが気にならないくらい話が弾んだ。女の手が俺の手に触れるたびに心が浮ついて(中学生かよ)と心の中で呟く。 少しずつ酒が進み、それにつれてどんどん今日の先輩社員の愚痴がこぼれるようになっていた。 女は最初、気の毒そうな顔をしながら俺の目を見ていた。それがだんだん、可哀想な人間を見るような目になって、そして気付いたら柔らかいものが唇に当たった。 一瞬、何が起きたのか分からなくなり、そして少しずつ女の顔が自分の顔から離れて行っていることに気付いた。気付いた瞬間、店内を見渡すが、バーテンのおっさんは丁度居なかった。 「ねぇ、このまま……」 気付いたら、ホテルにいた。だいぶ飲み過ぎたのかもしれない。目の前で女が鼻歌まじりに受付の人間と話している。 (受付の人間と……話している? ラブホテルで……?)と思ったが、「それじゃ、行こっか」と振り向いて笑う女を見て、不安はどこかに消え去った。 おそらく、こういう遊びをしている女なのだろう。そう考えたら顔馴染みでもおかしくはない。 チンっという古臭い音を立ててエレベーターが止まった。薄暗い廊下が続いている。女はハイヒールの音をカツカツと立てて、廊下の奥に進んでいく。 「ここだよ~」と笑って、一番奥の部屋のドアの前に立った。 俺も黙ってついていく。心の中のわくわく感が抑えられなくて、部屋に入った瞬間、女に抱き着いてしまいそうな勢いだった。 俺は女の後ろに立っている。女がドアを開ける。 (あれ? 今、こいつ鍵……開けた……っけ?) そんな思考を浮かべつつ、部屋の中に入る。入った瞬間、女が後ろ手にドアを閉める。 内鍵がガチャリと鳴る音と共に、女の声が響いた。 「お客さんだよ」 目の前に柄モノのシャツを着た男が3人立ちはだかった。 「お兄サンサァ……分かってるヨネ?」 「この人、鯖金組の組長のオンナだよ?」 「そんなオンナにねぇ……駄目じゃない、素性ペラペラ話して」 「奥さんが悲しむネェ」 「お子さんもそろそろなんだろ?」 「会社にもバレたくないもんね」 「ということは、分かってますヨネ。お兄サン」 「おたくの会社、それなりにお金もらえるらしいじゃん」 「いいスーツ着てるもんねぇ」 「あの会社で働けるってことは、俺らと違っていい大学とか出てんだろうナァ」 「お兄さん今年で30歳だっけ?」 「あの会社で順調に30歳ってことは」 「それなりに貰ってるヨネ」 「いいんだよ。無理やりホテルに連れ込んで……とかでも」 「『妊娠した妻をほったらかしにして若い女と不倫』ってハナシ」 「とりあえず、700万でいいヨ」 「そんくらい貯めてんだろ?」 「出産費用、育児費用、それなりに給料の良い会社。ね、あるよね」 「そんな泣きそうな顔しても無駄ダヨ。無いなら無いで仕方ないシネ。そのお金、俺らが貸してアゲル」 「貸したお金を、この女に渡して、『不倫』については黙っててあげる」 「その代わり、借りたお金は返さないとね」 「え? お金無いノ? もうすぐ子供産まれるノニ? クズだねぇ、お兄サン」 そして男が俺に、1つの名刺みたいなものを渡した。 「お金が無いナラ、そこに行ってみなヨ。うまくいけば、沢山稼げるヨ」 完膚なきまでの美人局だった。小便をちびらなかっただけ、自分を褒めてやりたい。そう思えるくらいには、ホテルの入口では孤独だった。 免許証のスキャンを取られ、放り出された。ポケットには、さっき男から渡されたカード。 手書きらしい地図が書いてある。 「来週の日曜日、そこにオイデ」 ねっとりした、男の声が頭の中で響き続ける。 そんな中でも、家には帰らなければいけない。どうせ明日も仕事なのだ。日常を思い描くと、その場所にあの女や3人の男たちの影がうろつくと考えたら、寒気がした。 何も考えられない頭で、大通りにつき、たまたま通りかかったタクシーを見つけて、力なく腕を上げる。 ハザードを焚いてタクシーが止まり、ドアが開く。 丁度、乗せていた人を降ろすところだったらしい。会計を終えた男とすれ違うように、俺はそのタクシーに乗り、何も気にせずに椅子に座り込んだ。 「あれ?」という声と共に、運転手が振り返る。 頭の中で色々な感情が蠢いている俺の前に、どこかで見知った顔があった。 「久しぶりじゃん、大学卒業ぶり?」
- 2023/12/4 22:59
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- 「ぜったい倍にしてかえすから」 コンポーネント紹介
- BLUE GUILD の2023年自信作! 「ぜったい倍にしてかえすから」 コンポーネントをご紹介します。 内容物は全部でこんな感じです ・キャラクターカード:計5枚 ・お金:計125枚(10万円札70枚/50万円札20枚/100万円札35枚) ・借用書:60枚 ・ゲームシート:2枚(計3種) ・設定トークン:4個 ・ダイス:6個(6面5個・20面1個) ・ルールブック:2枚(『遊戯協定書』、『覚書』各1枚ずつ) ■キャラクターカード 5人のキャラクターの能力等を表すカード。 (免許証仕様) キャラクターによって給与体系や、固有能力が異なります。 裏面のキャラクター説明を読んで、その人になりきって賭け狂うのがおすすめ。 ■お金・借用書 自分の資産と借金を表すお金・借用書です。 リアル紙幣仕様なので、じゃんじゃん稼げたら金にモノを言わせて億万長者ごっこするのが楽しいです。 借金が返せると気持ちいい嬉しい ■ゲームシート 各ギャンブルのルールが書いてあります。 賭け金を場に置いたり、上でダイスを振ったりしてください。 多分横にウイスキーのグラスを置いたりしてプレイすると映えます。 ■ダイス イカした6面ダイス5個、20面ダイス1個がかわいい袋に入っています。 (無くさないでね) これらが全部入って、ゲムマ当日では特別価格2,200円で販売します! コンポーネントにもかなりこだわっているので是非ご覧ください〜〜 ↓ご予約はこちらからもできます↓ https://forms.gle/kmZygsFrkEhLTeP1A
- 2023/12/4 22:52
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- ぜったい倍にしてかえすから
- あるトラブルに巻き込まれ、多額の借金を負ったサラリーマンは、 "ヤバい裏賭博場”があるという情報をもとに、雑居ビルに向かう。 そこで彼は、同様のトラブルに巻き込まれた友人達と偶然再会する。 友人達はサラリーマンを見て言った。 「ちょっと金貸してくれない?絶対倍にして返すから!」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このゲームは、自分の借金を“ギャンブル”で返済していくゲームです。 全5人のキャラクターから自分のキャラクターを1人選び、自分が背負った借金700万円を5ヶ月(5ターン)で完済することを目指します。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 キャラクター5名 「来年子どもが生まれるサラリーマン」 「売れるかもしれないミュージシャン」 「やる時はやるタクシードライバー」 「下世話なフリーライター」 「売れ出したお笑い芸人」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 キャラクターによって、毎月もらえる給与の体系や、固有能力が異なるので、 各キャラの能力を使って、“誰よりも早く”借金を完済しましょう。 ・・・完済しないと、大変なことになります。
- 2023/12/4 22:43
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- 「ぜったい倍にしてかえすから」完売御礼
- ゲムマ1日目、お疲れ様でした! そして、ブースにお越しいただいた方、ご購入いただいた方、誠にありがとうございました!! コンセプトやデザインに関して色んなご意見いただくことができて非常に楽しかったです 「ぜったい倍にしてかえすから」ですが、 2日分として用意していた在庫完売となりました!!(歓喜歓喜) ※2日目にご予約いただいた分はもちろん取り置きしております。 大変ありがたいことに、再販ご希望のお声もいただきまして、 ゲムマ2023秋でも追加販売できればな〜と考えているところです (どのような形にするかは未定です) 追加販売に関しては、Twitterかゲムマブログで発信していくので、 感想やご意見などありましたら、DM・リプライ等でお送りいただけますと幸いです。 引き続きよろしくお願いいたします!
- 2023/5/13 20:42
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- ★プレゼント企画★「ぜったい倍にしてかえすから」
- BLUE GUILD ゲムマ2023春新作 「ぜったい倍にしてかえすから」 ゲムマブログとTwitterにて情報発信をさせていただいて3日目?ぐらいですが、 なんと、BLUE GUILD 歴代ゲームの中で最多の予約をいただいております。 ご予約いただいている皆様、本当にありがとうございます、、、! (既に4分の1以上ご予約いただいています) 非常に嬉しいです!!!! ので、感謝の気持ちを込めて、プレゼント企画を実施したいと思います! (既にご予約いただいた方も含めて)事前予約してくれた方全員に6面ダイスを3つプレゼントしたいと思います!! ↓実物↓ 事前予約の方は、当日受け取られる際に「ダイス!!!!」とお申し付けください。 (もちろんお渡し忘れないようにします!) まだまだご予約受け付けております! ゲムマHPからでも下記からでもOKです。 https://forms.gle/urCVaFNttafTdGzt6 よろしくお願いします〜
- 2023/5/10 23:26
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- 「ぜったい倍にしてかえすから」 コンポーネント紹介
- BLUE GUILD の2023春新作 「ぜったい倍にしてかえすから」 コンポーネントをご紹介します。 内容物は全部でこんな感じです ・キャラクターカード:計5枚 ・お金:計125枚(10万円札70枚/50万円札20枚/100万円札35枚) ・借用書:60枚 ・ゲームシート:3枚 ・設定トークン:4個 ・ダイス:6個(6面5個・20面1個) ・ルールブック:2枚(『遊戯協定書』、『覚書』各1枚ずつ) ■キャラクターカード 5人のキャラクターの能力等を表すカード。 (免許証仕様) キャラクターによって給与体系や、固有能力が異なります。 裏面のキャラクター説明を読んで、その人になりきって賭け狂うのがおすすめ。 ■お金・借用書 自分の資産と借金を表すお金・借用書です。 リアル紙幣仕様なので、じゃんじゃん稼げたら金にモノを言わせて億万長者ごっこするのが楽しいです。 借金が返せると気持ちいい嬉しい ■ゲームシート 各ギャンブルのルールが書いてあります。 賭け金を場に置いたり、上でダイスを振ったりしてください。 多分横にウイスキーのグラスを置いたりしてプレイすると映えます。 ■ダイス イカした6面ダイス5個、20面ダイス1個がかわいい袋に入っています。 (無くさないでね) これらが全部入って、ゲムマ当日では特別価格2,200円で販売します! コンポーネントにもかなりこだわっているので是非ご覧ください〜〜 ↓ご予約はこちらからもできます↓ https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfZ4oPSFF_DKOgc7e0wcJUv9GPmvOIny7Yv3OoW5_5EEXyV-w/viewform?usp=sf_link
- 2023/5/9 19:37
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- ギャンブルをするために借りろ、返すためにギャンブルをしろ
- ゲムマ2023春 新作 『ぜったい倍にしてかえすから』 ゲーム紹介です (ギャンブルで使用する「ゲームシート」) 5人のキャラクターが、とある事情によりそれぞれ借金700万円を背負ってしまいます。 このゲームでは、全5ターンの間で、それらの借金を”誰よりも早く”完済することを目指します。 今回は、プレイヤーが選んでいく5人のキャラクターのうち何人かをご紹介します。 (※写真はイメージです。写っている免許証は付いてきます) ①来年子どもが生まれるサラリーマン <プロフィール> 来年パパになる予定のサラリーマン。 家に入れるはずの給与もついつい使ってしまう。 サラリーマン卒業を夢見て最近株式投資を始めた。 ②下世話なフリーライター <プロフィール> 主に週刊誌に寄稿するフリーライター。 スキャンダルを仕入れたら強請ったりもする。 取材方法やネタの仕入れはかなりグレーな方法も。 ③売れ出したお笑い芸人 <プロフィール> 賞レースと動画配信で話題に結果を残し、少しずつ知名度が上がっているお笑い芸人。 最近はTVにも出だしていて、ネクストブレイクの兆しがある。 みなさんいろんな事情があるんですね〜 これからも当日に向けて、コンポーネントやルール・ギャンブル詳細を紹介していくので よろしくお願いします〜 ↓↓予約はこちらから↓↓ https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfZ4oPSFF_DKOgc7e0wcJUv9GPmvOIny7Yv3OoW5_5EEXyV-w/viewform?usp=sf_link (ありがたいことに当初の予想より多くのご予約をいただいております。ご購入希望の方はお早めのご予約がお勧めです、、!)
- 2023/5/9 1:27
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- 「ちょっと金貸してくれない?絶対倍にして返すから!
- あるトラブルに巻き込まれ、多額の借金を負ったサラリーマンは、 "ヤバい裏賭博場”があるという情報をもとに、雑居ビルに向かう。 そこで彼は、同様のトラブルに巻き込まれた友人達と偶然再会する。 友人達はサラリーマンを見て言った。 「ちょっと金貸してくれない?絶対倍にして返すから!」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このゲームは、自分の借金を“ギャンブル”で返済していくゲームです。 全5人のキャラクターから自分のキャラクターを1人選び、自分が背負った借金700万円を5ヶ月(5ターン)で完済することを目指します。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 キャラクター5名 「来年子どもが生まれるサラリーマン」 「売れるかもしれないミュージシャン」 「やる時はやるタクシードライバー」 「下世話なフリーライター」 「売れ出したお笑い芸人」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 キャラクターによって、毎月もらえる給与の体系や、固有能力が異なるので、 各キャラの能力を使って、“誰よりも早く”借金を完済しましょう。 ・・・完済しないと、大変なことになります。
- 2023/5/8 23:54
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- 暗号を駆使して人間の拠点を襲撃せよ
- 【Imitation Re:code】 暗号を駆使し、人間の基地を襲撃するエイリアンと、 暗号を解いて基地を防衛する人間に分かれて戦う2人用戦略頭脳バトル <人間> 暗号が解けたことがエイリアンに悟られると、解いた暗号が変えられてしまう。悟られないよう戦局を有利に進めろ <エイリアン> 人間に暗号が解かれると、襲撃の目的がばれてしまう。暗号が解かれたと判断したら、暗号を変えて対処しろ Imitation Re:codeのルールについてエイリアン側の視点でご紹介します。 エイリアンの目標は1つ “「最終目標」を構成する「構成材料カード」計7枚を、9ターン以内に集める” こと。 メインボード上部の「母艦」から出撃したエイリアンは、 「ハム」「セム」などの人間の拠点を目指し襲撃します。 その目的は、地球由来の物質「最終目標」を持ち帰ること、 そのために、「最終目標」を構成する「構成材料」7枚を人間から奪うこと、です。 (例:ペニシリンが最終目標の場合、鉱物類1つ、微生物類4つ、ガス類2つを集めれば勝利です。) 決められた「最終目標」を持ち帰るため、人間の拠点を襲撃して構成材料を奪いましょう。 人間は、エイリアンがなにを目標としており、どの材料を目的に襲撃しているかを知らないため、 人間にバレないように振る舞いましょう。 同じ構成材料を狙い続けると、エイリアンの目的がわかりやすくなり、 襲撃を人間に防衛されたり、エイリアンを迎撃されたりしてしまいます。 ただし、人間にエイリアンの最終目標がバレたとしても、対応方法が1つあります。 一度だけ「最終目標」と「暗号」を変えることができます。 例えばペニシリンを集めていると思わせている間に、メタンを集めて勝利を目指すことができます。 エイリアンは、”人間に暗号がバレているか?”ということだけではなく、 暗号を変えた際、”暗号を変えたことが人間にバレていないか?”ということも注意する必要があります。 人間の行動から暗号の解読状況を判断し、相手の裏をかいて勝利を目指しましょう。 <その他エイリアンが使用するカード> (↑任務遂行実績カード) (↑暗号対応表カード)
- 2022/4/21 1:15
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- エイリアンからの襲撃に対処せよ
- 【Imitation Re:code】 暗号を駆使し、人間の基地を襲撃するエイリアンと、 暗号を解いて基地を防衛する人間に分かれて戦う2人用戦略頭脳バトル <人間> 暗号が解けたことがエイリアンに悟られると、解いた暗号が変えられてしまう。悟られないよう戦局を有利に進めろ <エイリアン> 人間に暗号が解かれると、襲撃の目的がばれてしまう。暗号が解かれたと判断したら、暗号を変えて対処しろ Imitation Re:codeのルールについて人間側からの視点でご紹介します。 人間の目標は1つ、 "エイリアンからの襲撃に対処し、「最終目標物」を奪われないようにする”こと。 舞台は人類の移住先として選定されたとある惑星。 人間はそこにある研究基地(ハム、セムなど)で、人類が移り住むために大事な、”液体類”や”植物類”などの物質(「構成材料」)を研究しており、 エイリアンはそれらを獲得するためボード上で”母艦”からエイリアンを進めて襲撃してきます。 (メインボード。人間の拠点には”液体類”、”植物類”などの構成材料が保管されています) ただしエイリアンは、どの「構成材料」でも欲しいわけではなく、「最終目標物」を構成する材料を目的としています。 この「最終目標物」がエイリアンの真の目的であり、「最終目標カード」にそれが記載されています。 (エイリアンが目標としている「最終目標カード」※ペニシリンを意味します ) (例:最終目標物ペニシリンは、構成材料”鉱物類”と”微生物類”と”ガス類”を集める必要があります) ・・・カードを見ても、人間にはなにが最終目標なのかがさっぱりわかりません。 なぜならエイリアンの通信が暗号化されているためです。 しかしこの暗号化された「最終目標」が”ペニシリン”だとわかれば、集めようとしている構成材料が鉱物類と微生物類とガス類であることがわかり、 それらを奪われないよう対処することができます。 人間は毎ターンエイリアンの暗号化された通信を傍受することで、少しずつエイリアンの「最終目標」がわかっていくので、 少しずつ集めた情報をもとに拠点を守りましょう。 (暗号と目標物の対応が書かれた「傍受済暗号カード」) 人間がエイリアンに対処するには、エイリアンを「迎撃」するか拠点を「防衛」するかの方法があります。 下記作戦ボード上で「迎撃」「防衛」を選択します。 しかし、暗号がわかっても”暗号がわかっていること”をエイリアンに悟られてはいけません。 エイリアンは1度だけ暗号と最終目標物を変えることができるためです。 暗号と最終目標物を変えられてしまっては、人間の拠点を守るためのヒントが白紙に戻ってしまいます。 まとめると人間の行動は ・エイリアンの暗号を傍受して「最終目標」を推測する。 ・「最終目標」から「構成材料」を割り出す ・「構成材料」を守るためにエイリアンを迎撃したり、拠点を防衛したりする ※暗号がかっていることがエイリアンにバレると暗号/最終目標を変えられてしまうので、注意する 人類の新天地開拓のため、エイリアンとの戦いに勝利してください。
- 2022/4/19 22:49
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- Golden Record修復プロジェクトから半世紀経った21xx年
- BLUE GUILD ゲムマ2022年春新作【Imitation Re:code】 21xx年。地球では自然破壊や生態系の乱れが進み、それに伴う慢性的な食料不足が深刻化する中、 人類は地球を捨て、移住先となる惑星の候補を探すプロジェクトを発足した。 宇宙飛行士として抜擢されたメンバー達は、宇宙のどこかにある人類の新天地を探すべく、宇宙の旅に出る。 長い旅の末、移住先候補となり得る惑星を見つけた彼らは、宇宙船を停め基地を構える。 そこで人類が住むための大気・水、植物や微生物が生き延びることができる環境、鉱物などの資源構成などの調査を進めた。 調査開始からしばらく経ったある日、歪な形状をした飛行物体が上空に現れた。 それらは基地の近くでしばらく静止した後、中から人間と似た姿形をした生物が数十体現れた。 彼らエイリアンは、人間の基地の様子を伺っているようだった。 彼らは通信機器にて情報のやりとりをしており、人間は彼らの通信をかろうじて傍受することができた。 暗号化された彼らの通信内容をなんとか解析すると、「植物」「液体」などの単語が浮かび上がった。 奇しくも、基地にて人間が研究対象としている物であった。 宇宙飛行士達は、地球に残る人類のため、研究基地と研究材料を守ることを目標に 「エイリアンが研究材料を奪いにきた可能性、その目的」「研究材料を守る方法」について対策を練る。 そしてついに、エイリアン達が研究基地の方へ群を成して向かってくる。
- 2022/4/6 22:24
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- 【A6】BLUEGUILDは両日出展します!!【A6】
- 皆さま、こんばんは。BLUEGUILDです。 我々のゲムマ出展は3回目です、今回も新作3つを提げて【A6】にて参加させて頂きます。 私たちは皆、日中はしがないサラリーマン(営業)なので予算も潤沢で無く、 イラストや音楽・アートワーク等も外注できておりません。どど素人が夜な夜な作っております。 在庫の数も他団体様に比べるとそこまで多くないかもしれません。 ただ、今回のゲムマからようやく全ゲームを印刷会社さんに依頼することができました。 これもひとえに、今まで多くの方々が私たちのゲームをお買い上げくださったからに尽きます。 この場を借りて、御礼申し上げます。いつも誠にありがとうございます。。。 ここまで読んで頂いた方がどれだけいるかわからないですが、 明日は日本最大級のボードゲームの祭典です。カーニバルです。 企業様はもちろん、一般の出展サークル様もたっくさんいらっしゃいます。 どのブースのゲームも、心血を注いで作られています。 大いに楽しんで頂けますと幸いです。 僕は出展側ですが、1ボードゲーム好きとしてとっても楽しみにしております。たくさん買う。絶対。 それでは、明日【A6】ブースにてお待ちしております!! ゲムマ春2021に関わる全ての皆さま、お身体をお大事になさってください!
- 2021/4/9 1:42
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- 【C02・Re:Memoria】ゲムマ本日も宜しくお願いします!
- ゲームマーケット2020秋、1日目本当にありがとうございました~!! 初日は行きの高速道路で渋滞にはまったことで、 入場待機列を尻目に横断幕をせっせと運び、10:00を過ぎても全くブースの準備が終わっていない。という 地獄のような状況でした。 が、蓋を開けてみると大好評!!! 初日分として用意していた新作の在庫は一瞬でなくなってしまいました~嬉しい~~ありがとうございます~~ 「ブースの後ろの絵がいい!」「新作の箱かわいいね!」「ハーバリウムのゲームですか?」などなど、 通りすがりの方の一言コメントも、多く頂き大変うれしいかぎりでございます。ほんとに。 ※こちら新作です! https://gamemarket.jp/game/177831 ぜひ、【C02】でお手にとってご覧ください と、いうわけで本日ゲムマ2020秋2日目。 今から出発して、ちゃんと準備おわらせまーす! みなさま、会場で【C02】でお会いしましょう~~~~~
- 2020/11/15 6:57
- ぜったい倍にしてかえすから
-
-
- 【両Q05-6】ブース位置・紙袋のご案内。OutputVillage
- 「ゲームを買ったはいいけど、よき大きさの袋がないから困っちゃったわ」 「お金に余裕はあるけど、持ってきたバッグがいっぱいだから今日は欲しいゲームを泣く泣く我慢しよう」 こういったお困りごとを持った人たちを少しでも減らしたい。 ちょっとでもこの素晴らしいイベントに貢献したい。 日々そんなことを考えている、心がとってもキレイな我々は、 ちょうどいい大きさの紙袋をノベルティとして頒布いたします。 大きさがすごくちょうどいいので、 まさにゲームマーケット2019専用サイズと言っても過言ではありません。 紙袋は無くなり次第終了となるし、ゲームマーケット初参戦なので冒頭の状況に陥る人がいるのかも知りませんし、どれだけの方がうちのブースに寄ってくださるかわからないのでいろいろ考えたけど、とにかく眠いし今日髪切りに行こうかなあ。 来てください。Q05-6です。
- 2019/5/23 16:41
- ぜったい倍にしてかえすから