符亀 @Hu_games
ゲームマーケット2017秋より参加させていただいております、符亀と申します。
拙作「マジカルカナグル」「愛羅武粋逸」「ロングロングマホウ」「超超長城」「ツミカブリ」「リーサルチェックメイト」「インヴァージョン」「アマロン」「バックハンダー」「皇継の書状」「サイクリアン」「シリアリアン」「バーグリアン」「レイリアン」「フォッシリアン」「エンジェリアン」「ジェントリアン」「オビタリアン」については、ゲーム一覧ページをご覧ください。
ブログ一覧
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- 【ここから】ケツァリアン アート制作記2 ジャガー【始まった】
- 皆様こんばんは、符亀です。今回の新作「ケツァリアン」のアートについて、ゲムマブログでまとめていきます。第2回となる今回は、アステカ神話における1つ目の世界 (※)、「ジャガー」のアイコンについてです。※ アステカ神話では、5つの世界が順番に滅びるとされているそうです。詳しくは第0回の記事をチェックだ。 ・方向性本題に入る前に、本作のアートの方向性について少し書きたいと思います。本作の神話らしさを、どうすれば私たち符亀の世界観に落とし込めるか。この課題の解決には、本当に長い時間をかけました。具体的には、第1回で取り上げた裏面ができて (4月) から今回のジャガーがほぼ仕上がるまでに、3ヶ月を要しました。もちろん裏面を描く前にも検討はしていた、と言いたいのですがラフのファイルを作ってから10日で仕上げているのであんま考えてなかったかも。ゲムマ直前だったからってサボるな。 この試行錯誤は私の脳内で完結していたため、載せるものもないので結論だけ述べます。最終的に、本作のアイコンおよびアートのテーマは、「平面」です。アステカ神話およびそれらの壁画の特徴を、私は立体感のなさだと定義づけました。いわば逆キュビズムというか、キュビズムが多彩な面を組み合わせて平面化するのに対し、神話の絵では投影図かのごとく真横の1面だけを捉え、それ以外はプレスしたかのようにその面に持ってくる。そういった立体感の無さが、絵に浮世離れした印象を与えるのではないか。そう考えました。と、ここまで書いて、そういえば裏面のケツァルコアトルでもそれを意識して顔を真横にしたなとか、羽から立体感を無くすために線対象な形にしたなとか、じゃあここまで10日で辿り着いてたのかいやキュビズムの話が出たのはジャガー着手直前のはずだとか、つまりキュビズムと結びつけて言語化できた感じやら教養ありますオーラやらを見せつけてイキろうとしてるだけでこの400字ぐらいは無駄だったのではとか思ってきちゃったからやめよっかこの話! ・シルエットという訳でメイキングです。この時点では第0回で書いた検索キーワード「codex」を知らなかったので、普通に日本語で出る範囲の史料やら一般的なジャガーのアイコンやらを参考にしました。なお、最初にジャガーから描き始めたのは、・第1の太陽なので、普通に順番に・模様の情報量が多そうで、アイコン化できるかや全体の情報量の目安になりそう・動物を平面化できたら他のやつも立体感消せるやろの3つの理由からです。意外と考えとる。本当に参考にしたのはCNNの画像なのですが、ここにはパブリックドメインでほぼ同じ画像なWikipediaのやつを載せます。 一番最初のイラストでは、この足元のジャガーを参考に、かつ2点のカードではアイコンが上下に並ぶ予定だった (※) ので、かなり横長なアイコンになっています。※ 最終的には、左上と右下に斜めに配置しています。 線もガッタガタな、ラフ中のラフ その後、顔を前後方向に短くした方がシルエットがいいな、とか 巨人に喰らいつく神話の要素を出したいから首を立てて動きを出すか、とか いっそ二足歩行の骨格にした方がカッコいいか、とか考えながらバランスを整えました。 なお、私は各バージョンをレイヤー分けして残すのでメイキングが作りやすいのですが、目のレイヤーを分けていたせいで、どのバージョンで目を差し替えたのかわからなくなりました。そのため、上のメイキングでは最終盤でいきなり変わったことにしています。歴史を変えるな! ・模様最終版には体の模様がなく目しか差し色がないのですが、作成中はつける気マンマンで、どうするか検討していました。壁画を尊重するなら二重丸か中空円で描くことになりますが、それだと画面がうるさかったので、ただの丸にして配置パターンをいろいろ考えていました。だいぶ規則的というか直線的な配置とか 末広がりにして安定感を出したやつとか ですがどれもしっくりこず、というか情報量がどうとか画面がうるさいとか言ってる時点で無くした方がいいのでは?とか思って最終的には消しました。 ・完成品という訳で、最終形態がこちらです。牙を増やしたり線を整えたりと微調整もしている 個人的には、情報量を減らしている中で、それでも力強さを表すために隆起させた下顎が好みですね。世界とか滅ぼせそう。 「ケツァリアン」にご興味を持たれた方は、ゲームページ、予約ページなどご覧いただけますと幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。 ・おまけ第一の太陽は、正確には「巨人が」ジャガーに喰われて滅んだとされています。なので、その「巨人」要素を入れるため、ジャガーにデカい指を喰わせられないかと考えていました。とりあえず、一旦ChatGPTにイメージ画像を出力させてみましょうか。 あー、うん、なんか指が、なんかね、こうエッ…いやなんかこうなんか違うのよな。こう、別のモノに見えるとかじゃなくてさ、なんかイメージが違うのよ、うん。そうなのよ。てかそう、指を吐き出す形になってるのはおかしいのよ。とりあえずそこなのよ。描かれてるのが何かとかじゃないのよ。 という訳で、その他諸々と合わせて修正して、と投げ返したら「生成された画像がコンテンツポリシーに違反している可能性があります。」とエラーが出ました。じゃあやっぱり咥えてんのチン
- 2026/9/28 21:00
- 符亀
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- 【HuΣeR氏への】ケツァリアン アート制作記1 ケツァルコアトル【当て書き】
- 皆様こんばんは、符亀です。今回の新作「ケツァリアン」のアートについて、ゲムマブログでまとめていきます。第0回の資料集めを終え、いよいよアートそのものに関して書いていきましょう。第1回となる今回は、カードの裏面やキービジュアルに使われている翼を持つヘビ、ケツァコアトルについてです。 ・テーマ決めまず、そもそも本作のテーマをどうやって決めたのかを振り返ります。本作は、2025年の11月、「七並べのゲームを作る」のを目的に作り始められました。そのコンセプトの理由については、書ける範囲で後日書くかもしれませんが、今回は省略します。そのプロトタイプを作っている中で、12月3日、後に本作のテーマ曲を担当いただくHuΣeRさんがKONAMIを退職される旨が発表されました。
- 2026/9/23 21:00
- 符亀
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- 【皆様のゲームにも】ケツァリアン アート制作記0 資料探し【役立つはず】
- 皆様こんばんは、符亀です。今回の新作「ケツァリアン」ですが、諸事情 (※) で、いつもよりアートにも注力しました。せっかくなので、本作のアートについて、ゲムマブログでまとめていきます。※ PVの制作。詳しくはこちら。 今後メインビジュアルである「ケツァルコアトル」やアステカ神話における5つの世界を表すマークについても触れる予定ですが、今回は第0回として、そのアートを作成するための資料探しの方法について知見をまとめます。皆様のゲーム制作でも、きっと参考になるかと思います。今やり方を教わってもゲムマ秋には間に合わない?それはそう。 【Wikipediaは多言語で見る】「ケツァリアン」は、アステカ神話を元にしたゲームです。アステカ神話では、5つの世界が存在し、順番に滅ぼされていくようです。この世界を5つのマークに据えると、いいアートになりそうですね。なので、とりあえず「アステカ神話」のWikipediaを見ましょう。うーん、まあ何をモチーフにすべきかは分かるものの、流石に情報量が少ないですね。こういうときは、英語のWikipediaを見ましょう。右上から言語を切り替えて、いったんは概要がわかればいいので、翻訳の正確性は無視してブラウザの翻訳機能を使います。すると、英語版だと5つの世界 (Five Suns) が別ページとして切り出されているようです。 これは記述量に期待ができますね。該当のページを見てみましょうか。うおお1画面に収まりきらない! 英語ページでは、各世界における創世と滅亡の概要までがまとめられています。裏取りは必要ですが、検索のためのキーワードが簡単かつ大量に手に入るのは大きいです。なお、今回は過去の神話について調べたために、英語のページを見にいきました。しかし、現代の何かを調べるなら、その国の言葉のWikipediaを調べるのもアリですね。いずれにせよ、言語を切り替えながら調査対象の概要を調べられるので、Wikipediaも捨てたもんじゃないんです。お前はWikipediaの何なんだよ。 【画像検索は一次資料のキーワードを入れる】Wikipediaのおかげで調べたい単語も洗い出せたので、早速アステカ神話について調べていきましょう。今回は、火の雨で滅んだ第3の太陽のアイコンをどう描くか考えるために、「火の雨」について調べます。 なお、私はモチーフの題材だけ元ネタに準拠するよりも、元ネタでの描かれ方まで反映させる方を好みます。その上で、ミニマリアンシリーズらしい1ー2色のアイコンにする必要があるので、制作難易度が高いのですが。そういう訳で、アステカ神話において「火の雨」がどのように描かれていたのか調べます。 「火の雨」を一気に調べるのは難しいので、まずは「アステカ 火」で検索します。う〜ん、AIっぽいイメージ画像や記事のサムネイルなだけで関係なさそうな画像など、当時の資料は出ないですね。 こんな時は、Wikipediaと同様に英語で調べてみましょう。悪化したがな。 こういう時は、学術的な文献で示されている出典から、当時の資料 (一次資料) の名前を見つけるのがいいでしょう。なお、「学術的な文献」を見にいくので、こっからは全部英語で調べます。ブラウザ翻訳がある時代でよかったね。調べると、壁画を写した複数の「codex (写本)」が存在し、そこから図表が引用されているようです。なので、「aztec fire codex」で調べてみましょう。おお、まだ見ぬ資料がこんなにも! という訳で、本作における一次資料の調査方法を紹介しました。こんな感じで資料を調べながら描いたイラストやメイキング過程については、これから順次公開していこうと思います。どんなイラストになったのか、お楽しみに!なお、「火の雨」のイラストは「ケツァリアン」のゲームページで公開済みです。ネタバレやめてください!てかこのページの火と形が違うじゃん。資料使ってねえじゃねえか。じゃあ何が元ネタなのか?その答えは、「ケツァリアン アート制作記4 火の雨」をお待ちください。遠いな。 「ケツァリアン」にご興味を持たれた方は、ゲームページ、予約ページなどご覧いただけますと幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
- 2026/9/7 20:35
- 符亀
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- 土P26 符亀 お品書き
- おはようございます。符亀です。 いよいよゲームマーケット2025秋も本番1日目!ということで、私のブース【土ーP26】のお品書きを公開いたします! 今回は、今までの「ミニマリアン」シリーズを全て持ち込んでおります!その代わり1作1作は少なめなので、気になる方はお早めに。ちなみに今回、このお品書きをチラシとして配っちゃいます!通販リンクへのQRコードを入れてるのも、そういう理由なんですねー。実は、8年活動してきてチラシを刷ったのは初めてだったりします。あまりにチラシ感が無いのも、そういう理由なんですねー。なお、チラシは昨晩に入稿して今朝店舗で受け取ってきました。チラシ刷るのって大変なんですね! それでは、ぜひ会場でお会いしましょう!当日だけのちょっとした仕掛けも用意してますので。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
- 2025/11/22 9:50
- 符亀
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- BGBE 符亀と愉快なヴァントたち リンク集
- やあみんな!☆こんにちは!★ここは希望と夢の国!☆「符亀と愉快なヴァントたち」のリンク集ページだよ!★合同サークルにしたせいで、1個のリンク先で対応しきれなかったから、こんなページを作ったよ!☆あと、疲れてきたからテンションを戻すよ!★ そんなわけで、我々2人の活動内容やらリンクやらをご覧いただけますと幸いです。 ・符亀ボードゲームのゲームデザイナー、符亀と申します。これまで20作ほどのゲームを制作し、ゲームマーケットなどで販売してきました。短時間なのにガッツリ頭を使うゲームが得意で、企業さまとの制作や海外企業さまからのリメイクなどの実績がございます。 また、ボードゲームの国会図書館を作ろうとする保存団体のメンバー (※) でもあります。本団体のクラウドファンディングの責任者や、産業年鑑というアナログゲーム市場の市場規模や年間動向を調査する書籍の編集委員を務めております。(※ 一般社団法人アナログゲームミュージアム運営委員会 社員) ◎ 代表作12枚のトリックテイキング「シリアリアン」→ すごろくや様からリメイクコマを載せるワーカープレイスメント「RATORO」→ Sui Works様と制作フォローするカードが最初に並ぶトリックテイキング「バックハンダー」→ New Mill Industriesさまからリメイク ◎ X(旧Twitter)アカウントX|@Hu_games> link: https://x.com/Hu_games◎ その他情報・お問い合わせ符亀|ゲームマーケット公式サイト> link: https://gamemarket.jp/booth/2358 ・ヴァントフリーランスのなんでも屋、ヴァントと申します。ゲームの特性からターゲットを見抜き、的確に顧客へ届けます。◎ できることイベント制作DTPデザインルール校正書籍組版ライティング上記を活用したプロモーション全般120点の秀でたひとつよりも、安定した80点を包括的に行うことが得意です。いろんな人を巻き込むのが苦手だったり、コミュニケーションコストをできるだけ低くしたい方のお力になれると思います。上記に書いていないこと以外にも、「できないこと」以外はご相談に乗れるケースが多々あります。もちろん、「なんかよくわからないけど、相談ベースで…」「お願いするにあたって言語化、できない!」みたいなところから、一緒に土台を作っていくことも可能です。突貫工事もどうぞお任せください。◎ X(旧Twitter)アカウントX|@wand_fabrik> link: https://x.com/wand_fabrik◎ プロフィールや「できること」をカジュアルに読みたい方ヴァントへのお仕事のご相談|note> link: https://note.com/wand_fabrik/n/n12d7b194c20e◎ ポートフォリオ・スケジュール・お問い合わせヴァントファブリーク|ウェブサイト> link: https://wandfabrik.studio.site/ じゃあみんな!☆当日もよろしくね!★
- 2025/11/20 9:27
- 符亀
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- 【第2章】ジェントリアン 制作記【第2章 盛り上がってしまったライフすごろく】
- どうも、紳士です。また間違えました符亀です。ゲムマ2025秋の新作、他人を進ませる紳士なすごろく「ジェントリアン」の制作過程での悪戦苦闘をまとめた記事、第2弾です。前回は、久遠堂さんの「テオフィールの猫」から前作「エンジェリアン」と本作「ジェントリアン」が生まれた過程を述べました。今回は、その「Fw: Re: テオフィールの猫」として生まれた試作品と、それをこねくり回した悪夢の試行錯誤についてまとめます。 ・ライフすごろく(黄金期の春)まず、4月27日の試遊会中にテストした、ver. 1について。その場で付箋に丸書いて作った試作品すぎる試作品だったのと、引っ越すときに捨てたのとで、正確なルールを記載するのは困難です。覚えている範囲で書くと、・ゴールしたら勝ち・体力制で、体力が無くなったら一時的にコースから消える・1〜5マス進める・山札から数字が書かれたカードが毎ラウンド1枚めくられる・進みたい数字を宣言し、進む (この後、カードの数字と進んだマス数の差分だけダメージを受ける)・他の人が宣言したのと同じ数字は宣言できない・マスの効果で、体力が増減したり前後に進んだりする・コースから消えている人は、最初にトークンを置く・コースから消えている人がいる時、別の誰かの体力が0になったら、その人と消えていた人のコマの位置が入れ替わる (消えていた人の体力が初期値に戻って復活する)というルールだったはずです。 その他、「進んだマス数 (1〜5) をトークンでメモしておいて、全部使ったら毎ターン1ずつ減る」みたいなマジでいらないルールもあった気がしますが、まあそんな感じでした。要は、「体力を管理し切ってゴールを目指すか、いいところで死んで入れ替わるか」というゲームでした。 このテスト、盛り上がったんですよ。盛り上がっちゃったんですよ。 とにかく、「ここはいったん死んどくか」「うわもう死ねねえじゃん」「ちょっと殺すの早かったかも」みたいなパワーワードが飛び交い、なんかもう今日これが一番面白かったんじゃないのってぐらい盛り上がりました。もう秋のゲームは決まったなと思い、ゲムマ春の準備に集中することにしました。 ・ライフすごろく(混沌期の夏)で、ゲムマも終わった6月上旬、ExcelとWordで作った比較的マシな試作品を用意して、秋向けのテストプレイ会に臨みました。 ご丁寧にサマリーも作っているので、変更点がわかりやすい この時の変更点は、以下の通りです。・「進め↔︎戻れ」の無限ループを生みうる移動マスを削除・「前の人から何マス進むか決めて、後ろの人から動く」方式にし、前の人の方が自由度が高いが読みきれないように・進めるマス数の選択肢が4択に減る 試したところ、確かに命のやり取りは面白い。ですが、結局「いいタイミングで死んで良いタイミングで殺したヤツがぬるっとゴールする」ゲームになっており、最後の2〜3手番しか意味のないゲームになっていました。かといって、じゃあそこだけを取り出すとすると、すごろくっぽくないし面白い命のやり取りが消えてしまう。ん?これ何が悪いんだ? ・破滅と一筋の光そんなわけで、ここからは怒涛の試行錯誤が始まりました。コースや進むマスのバランスでなんとかできるか。無理だ。モノポリーのように、ぐるぐる回って得点を稼ぐ形式にするのはどうか。これもダメだ。4日連続でテストプレイしてみよう。うん、2日目で協議終了したしボコボコに言われたから根本からイジらなきゃだめだな。やっぱ命のやり取りこそが面白いんだからそこに注力しよう。うん、最後ゲーすぎるけど一番感触はいい。 そんなこんなで、気づけば10回目のテストプレイ会に向かっておりました。この頃は、最初の「体力制のすごろく」で「ゴールした人が勝ち」というシステムで行くことに決めていました。フレーバーのテストも兼ね、いったんイラストを描いてテストプレイ会に向かいました。 体力を存在強度と見立て、なくなると爆発して並行世界に飛ばされるSFテーマにしようとしていた。ぶっちゃけ、GQuuuuuuXの影響を受けすぎている。 そこそこ盛り上がりはしたものの、残念ながら感触は悪く、さあどうするもんかと感想戦が始まりました。そこで、ゲンゲゲームズのイリュージョンさんがこうおっしゃりました。「結局、『ゴールすれば勝ち』だと、最後だけで勝負が決まるのでそれまでが無意味になる。何か積み上げるものがほしい。」 う〜ん、まあそれはそうなんすけど、体力とそれとの2パラメータあると要素多いかなって。かと言ってモノポリー形式はもう試してますし。「ゴールしたら得点デカいけど他の要素で勝ちきれないかも」みたいな形式がいいんでしょうけど、それにしても体力との兼ね合いがなあ。いっそ体力の残量をスコアにしちゃうか?う〜ん。 そんな感じで煮え切らない返事をして、帰りの電車に乗り、寝過ごさないように頭を回していてふとヒラメキました。体力、いらなくね? この頃には本作の軸を体力制だと決めつけていましたが、冷静に考えると、それこそが「最後に復活すれば勝ち」という状況を作っている病巣なのでは?じゃあそれを切除して、空いた枠に得点要素を入れればいいのでは? いけるのでは? ・言い訳タイム文章でまとめていると「それぐらい自分で思いつけや」感がありますが、違うんですよ。私は古いゲームデザイナーなので、「ゲームのやらせたい体験を研ぎ澄ます」ような形でブラッシュアップしようとするわけです。で、このときの「やらせたい体験」は「命のやり取り」なので、それを消し去るとか本末転倒なんですよ。普通は。テストプレイヤーの意見を聞いてゲームの軸を変えてるようじゃね、良いゲームなんかできないんですよ。普通は。 なんですけども、今回はそれが良い感じにハマりました。その理由として、制作中に「実はやらせたいこと」が生まれていたこと、それを得点制で表現できたことがあると思います。 どういうことか説明します。本作で迷走しまくっている中で、私は悟りを開いていました。嘘です、ただレベルアップしただけです。そこで至ったのが、ゲームとは結局のところ、「やらせたい行動をとってくれた人を褒める」装置なのではないか、という仮説でした。そして、すごろくにおいては、それが「いい位置どりをした人が勝つゲームである」という形で現れるのではないかと考えていました。 そして、この「いい位置どりをした人が勝つゲーム」という理想に、真っ向から反していたのが「体力制でコースから消えたり現れたりする」ギミックでした。だって、位置どり関係なくなるもんね。 という訳で、体力制という悪は消え去り、得点制のすごろくが生まれました。また、いい位置どり、すなわち「先に進みたいがある程度は後手でいたい」の表現として、コースを構成するカードをチェックポイントとし最後尾に得点を与えるギミックや紳士というフレーバーもとんとん拍子で決まりました。読者が知りたいのここの着想だろなんで簡単に思いついちゃうんだよ。 本作のもう1つの特徴である「他人を進ませる」ギミックも、モノポリー式のときに試していたので再利用できました。ここ伏線として書いとけよお前いま初出しすんなよ。 そんなわけで、ついに「ジェントリアン」らしき形のゲームが出来上がりました。これにて完成!この連載も終了!!とはいかず、最終回の調整編へと続きます。なんせ、「ジェントリアン ver.1」から「ver.10」までファイルがあるので、このあと少なくとも10回はテストしているからです。じゃあそこも記事にして元取りたいよね!あ、「ver.7.1」なんて名乗るふざけたファイルもあったので、少なくとも11回、でした。訂正してお詫びいたします。ちなみに、イリュージョンさんのお言葉をいただいてから「ジェントリアン ver.1」というファイルを作るまで、テストプレイ会に7回行ってるそうです。試遊会とかで「30はいってないっすけど、20回はテストしましたんで」とかほざいてたんですけどね。これ30いってますね。その「7回」の1回。実際のツイートはこちら。この時の弱音はこちら。 ・宣伝タイム最後に宣伝タイムです。ゲムマ2025秋では、土-N11で出展いたします!新作は、得点トラックがすごろく状になっているゲーム「超超市場」です。これゲンゲゲームズさんか。 改めて宣伝タイムです。われわれ符亀は、土-P26で出展いたします!新作の他人を進ませる紳士のすごろく「ジェントリアン」などを頒布します。セット割引もあるので、ぜひご予約をお願いいたします。 「テオフィールセット」ってなんだよ状態な人は、第1章を読もう! 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
- 2025/11/15 21:00
- 符亀
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- 「ジェントリアン」説明書 & Rulebook
- 皆様こんばんは、符亀と申します。今回は、ゲームマーケット2025秋の新作、「ジェントリアン」の説明書を公開いたします。火曜日に入稿したばかりの、出来立てほやほやの可愛い男の子です。英語版も同時に入稿したので双子です。愛でてあげてね。 ・日本語 ・English では、宣伝タイムです。われわれ符亀は、土-P26で出展いたします!新作「ジェントリアン」や過去作の予約は、こちらからお願いいたします。セット割引もあるよ!ちなみに、まだ説明書が届いていないため、当日「ジェントリアン」が何個あるかはわかりません。予約、しよう! 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
- 2025/11/13 22:00
- 符亀
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- 「ジェントリアン」Q&A
- このページは、「ジェントリアン」のQ&Aページです。英語の説明書も添付している作品ですが、このページは日本語のみで記述しています。申し訳ございませんが、読みやすい言語に翻訳してご覧ください。 ・コマの移動についてQ. プロットカードの置いた数字ぴったり進む必要がありますか?例えば、プロットカードの「2」に置いたが、1マスのみ進むことはできますか?A. できません。置いた数字と同じだけ進む必要があります。ただし、そのマス数を進むとゴールを行き過ぎる場合のみ、ゴールマスで止まってゴールします。 Q. プロットカードに紳士コマを置いた後、移動することも移動させることもせず、その場に留まることはできますか?A. できません。 Q. 帽子コマを持っている、または挨拶マスに止まっているコマを移動させようとする (空打ちする) ことはできますか?A. できません。自分以外は「移動させられない」人のコマしかプロットカード上にない場合、自分のコマを進めるしかできません。 ・カードの獲得についてQ. カードを獲得するのは、「一番後ろのカードから最後に出た人 (= 最後尾の人)」ですか?A. いいえ。その人が「移動し終えたタイミングで最後尾の人」です。この移動中に他の人を追い抜いた場合、この「最後に出た人」はカードを獲得できません。 Q. カードの獲得条件を満たした場合、カードは獲得しないといけませんか?A. はい。カードの獲得は必須です。 Q. 一番最後のカードにまだ人がいる状態で、最後から2番目のカードから人がいなくなりました。つまり、最後尾の人とそれ以外の人とで、カード1枚分以上の差がつきました。このとき、最後から2番目のカードは誰かに獲得されますか?A. されません。 Q. 2枚以上同時にカードが獲得されるときはありますか?A. あり得ます。その場合、2枚ともを同時に、同じ人 (そのとき最後尾の人) が獲得します。 Q. ゲーム終了時、獲得されていなかったカードはどうなりますか?A. ゲームの終了と同時にカードの獲得条件が満たされた場合、そのカードは獲得されます。それ以外のカードは、誰も獲得できません。 Q. じゃあゴールカードの1つ前のカードは獲得されないんじゃないですか?A. ゲーム終了時、コース上の全ての紳士コマがゴールカードにいると、獲得されます。試遊 (短縮ルール) だと、15%ぐらいの確率で獲得されました。 ・帽子コマについてQ. 帽子コマの獲得条件を満たした場合、帽子コマは獲得しないといけませんか?A. はい。帽子コマの獲得は必須です。 Q. 他の人のコマを動かしてゴールさせた場合、帽子コマは獲得できますか?A. はい。紳士コマをその動かした人に渡し、ゲーム終了時の位置に応じた得点を与えます。 ・さいごにQ. このページを読んでも〇〇がわかりませんでした。A. 説明書記載の連絡先まで、ご連絡いただけますと幸いです。
- 2025/11/11 18:54
- 符亀
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- コロナ禍後5年分の出展者情報リストを公開します
- 皆様こんばんは、符亀です。今回のゲムマ、新作やら出展者のリストが複数あがっていますね。そんな訳で、私も過去11回分、コロナ禍後の出展者情報をまとめてみました!せっかくなので、一般公開いたします!以下のリンクからご覧ください!!https://docs.google.com/spreadsheets/d/1AAU9BqG3kMlwuUS0DB8NqVgeqgYSZhdH/edit?gid=1504841740#gid=1504841740 今回のリストでは、ブース番号と出展日、そして過去10回に出展していたかを見ることができます!特に、過去に出展していたかの一覧データは、おそらくここにしか無いでしょう。初出展を探す際、皆勤賞の人を探す際などにお使いください。 作成者権限で、ウチのブースだけリンク付きです。讃えよ。 なお、この過去の出展の有無を調べるため、全角半角の表記揺れは統一して処理できるようにしております。そうしないとグループSNEが初出展になってたからね。あと、空白の有無についても統一して処理しております。 地味に手が掛かっておりますので、ぜひ皆様ダウンロードしていい感じにお使いください! あ、あともしよければ私のサークルページも見ていってください!土曜日のみ、P26にて出展します!あと、もしよろしければ私の新作のページも見てってください!紳士テーマの、他人を進ませてもいいアブストラクトなすごろくゲームです!あとあと、私の𝕏とか、予約フォームとか、それからそれから、えーとえーと…振る舞いが紳士じゃなくなってきたのでやめます。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 ※当日23時30分追記Cygnusさんが、本スプレッドシートのデータを使って「2025秋に出展していない人も、過去の出展回を一覧で見られるシート」を作成されました!そちらもご覧ください!https://docs.google.com/spreadsheets/d/1-ptF5MabPwcpMXRthRLkdvgYf2-88Ajz/edit?gid=1304754926#gid=1304754926 ※翌日9時30分追記「私はもっと出展しているはずです! → その回は合同出展でした」のパターンが多かったので、そういうパターンにも対応しました!具体的には、「今回の名義を過去の出展名が完全に含んでいる」場合のみ、過去の別名義もヒットするシートを作りました。 (「2025秋 集計 包含対応」)例えば、今回「符亀」で出展している場合、過去の名義が「符亀」でも「符亀 × Hugames」でも〇扱いになります。これにより、「今回は単独だが、以前に連名で合同出展していた」場合は、より正確なデータが拾えます。「今回が合同」「合同時に名前を混ぜたり特別な名義を作った」場合は無理です。前者は、前の時の名義を今回に紐付けできないためです。後者は、普通に調べきれないためです。ちなみに、この対応により初出展扱いが1%減り、皆勤扱いが1%増えました。イエーイ。 ※翌日12時追記2つ更新しました。1つ目は、上記の包含関係を反映したシート「2025秋 集計 包含対応」に、「完全一致との差分」列を追加しました。これにより、「L.A.G.Craft」さんと「.A」さんのように、他のサークルさんの名前を誤って〇扱いしているっぽい事例を見つけやすくなりました。見つけやすいだけでデータはいじってないです。2つ目は、カタカナとひらがなの表記ゆれに対応しました。この理由は、この表記ゆれが何故か「2025秋 集計 包含対応」シートでのみ別扱いされており、「部分一致も含むのに、完全一致のみより〇が少ない」というエラーが見つかったからです。(つまり、1つ目の改修のおかげで見つかった不具合をつぶしました。)これにより、データの正確性が増したと思います。その他、細かい修正 (数字のみ名義のサークルが一部エラー扱いされていたところなど) を行いました。
- 2025/11/9 21:00
- 符亀
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- 【第1章】ジェントリアン 制作記【Fw: Re: テオフィールの猫】
- どうも、紳士です。間違えました符亀です。ゲムマ2025秋の新作、他人を進ませる紳士なすごろく「ジェントリアン」ですが、私史上で最も完成までに時間をかけた作品です。ようやくカードを入稿し、時間も余裕もできたので、ここでこれまでの悪戦苦闘をまとめようかと思います。ぶっちゃけコンテンツ化して宣伝に使わんと元が取れん。なお、説明書はまだ入稿してないので、本当に余裕があるのかは微妙だったりします。ハッハッハ。 全部を書くと長くなるので、適当なところまで書きます。何回の連載になるのか。ゲムマまでに終わるのか。 ・テオフィールの猫まず、本作の着想元をお話しします。 本作の元ネタは、久遠堂さんの「テオフィールの猫」です。ダウト系のゲームで、猫の「毛の色」「目の色」「しっぽの長さ」が全て異なるカードだけを出せますが、バレなければ出せないはずのカードを出してもOKです。 これ、説明も簡単だしカードは数字も言語依存もなくてシンプルだしオシャレだしで、すごく良いゲームなんですよ。ただ、手札を出し切れば勝ち系のダウトの宿命として、「最後の1枚が嘘をつかなくても出せるやつ」だけが勝てる仕様になっています。なので、最後だけ急に運ゲーになってしまう。手札出し切り系ダウトの中でトップクラスの作品だとは思うのですが、だからこそジャンルの限界のようなものを感じてしまいました。 なお、ゲーマー目線だとこういった感想も生じますが、シンプルなブラフゲームとして「テオフィールの猫」は名作だと思います。そうじゃないと「ジャンルの限界」みたいな書き方しませんよ。 ・Re: テオフィールの猫そんな訳で、「手札を出しきる以外の勝ち筋を目指すダウト」を作ろうとしました。その結果生まれたのが、・手札から1枚を裏で伏せて得点化するゲーム・カードには「1、2、3、4、-1」のどれかが書かれており、それがそのまま得点・この時、何を伏せたのかは宣言しないといけない・宣言できるのは、「1か2か3」だけ、かつ前の人が言った数字以外の2つだけ・宣言が嘘だと思ったら、ダウトを宣言し、伏せていたカードを表にさせられる・宣言と伏せていたカードが異なれば、ダウトを宣言した人がそのカードをもらうというゲームでした。さっそく試作品を作り、意気揚々と某有名デザイナーの方々にテストプレイしていただきました。当時の試作品データ。もう20ヶ月も前の話なんすかこれ。 その結果ですが、まあゲームにはなっていたものの、「4や-1を引けないと気持ちよく嘘をつけない」などの問題点がありました。何より、ゲーム自体に面白さを生む機構が足りず、伸びしろがなさそうでした。なので、とりあえず塩漬けにして様子見しました。幸いにも5月には「フォッシリアン」の原型ができたので、その秋に出すゲームまでは決まっていましたからね。まあ一旦いいや気長に育てよう、とか考えていました。この頃は余裕があったねえ。 ・Fw: (/Re:) Re: テオフィールの猫こんな流れとは全く別の話として、当時、「符亀っぽくないジャンルで符亀ゲーを作る」ことに取り組んでいました。「符亀ゲー」という言い方はアレですが、私の作るゲームは「シンプルなルールなのに難解でクセが強い」と評価されており、ある種のブランディングになっています。というか「ミニマリアン」シリーズに至っては自分から「シンプルなルールなのに難解」を名乗っています。クセの強さについては、そんなにか?と思っていますが。 とはいえ同じことばかりやってると芸がないので、この1年ほど、ブランディングの中で幅を出せないか取り組んでいました。その1つが、戦略性を出すのが難しそうなジャンルで、シンプルながら考える価値のあるゲームを作るという挑戦でした。数多の挑戦を繰り返しましたが、この標的の1つこそ、「ジェントリアン」のジャンルである「すごろく」でした。 そして、ある時ヒラメキました。「あの昔作って寝かせてたダウトゲーの『前の人が言った数字は選べない』システム、すごろくと相性よくね?」と。「あいつの進みたいマス数とオレの進みたいマス数が違うけど、邪魔するためにその数字言うの?」みたいなジレンマ、よくね?と。 というわけで、2025年4月27日、ゲムマ2025春の試遊会である「水道橋ボドゲ会」にて、このシステムを盛り込んだ試作品すごろくをテストしてもらいました。なお、この記事の原稿を書いている現在は、ゲムマ2025秋向けの「水道橋ボドゲ会」からの帰路です。丸半年かかっとるやんけ。 こうして、「テオフィールの猫」から生まれたブラフゲー (未完) のギミックを流用し、「ジェントリアン」の原型は生まれました。使い回しのことを「Fw (転送)」と表現するな。このすごろくがどんなゲームだったのか、そしてそれがどのように「ジェントリアン」になったのかは…長くなってきたので次回にしましょう。 ちなみに、このギミックの流用が決まった瞬間、塩漬けされていたブラフゲーは完全に息を引き取りました。誰かこのアイデアを復活させてくれるネクロマンサーがいれば、ぜひ蘇生させてあげてください。連絡をくれれば宣伝します。 ちなみにちなみに、このメインギミックを抜かれて骨と皮だけになったブラフゲーに「トリックテイキング」という肉をミチミチに詰めたのが、ゲムマ2025春の「エンジェリアン」だったりします。だからそっちの箱裏には「Re: Re: テオフィールの猫」って書いてあるんですね。半年ぶりにネタバラシすな。とってもわかりやすい系統樹 ・宣伝タイム最後に宣伝タイムです。ゲムマ2025秋では、土-U30で出展いたします!新作『カクテルポーカー』についてはサークルカットをチェックだ!まだ入稿できてないからゲムマブログには情報ないぞ!ウチより遅いトコいて嬉しいね~。これ久遠堂さんか。 改めて宣伝タイムです。われわれ符亀は、土-P26で出展いたします!新作「ジェントリアン」や、同じ元ネタの「エンジェリアン」などを頒布します。なお、この2作をまとめて予約していただけるとセット割引をいたします。流れを知らないと意味不明なセットの名前 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 Re: 久遠堂さんチェックしていただきありがとうございました。
- 2025/11/6 19:45
- 符亀
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