アクサン・シルコンフレックス @ACCIR2019
中学時代からの幼なじみ2名でスタートした創作団体。プロジェクトごとにチームを組む形式で活動し、結成から3年のうちに制作したゲームは10作品に迫る。和をテーマにした本格派ゲーム(「詠天記」「大江戸地引網」「つらつら椿」等)からパーティ向けのバカゲー(「フサフサクセス」「オモゾンクライム」等)まで守備範囲は幅広い。
2023年春のゲムマからいわゆるマダミス、マーダーミステリーのジャンルに挑戦。
ブログ一覧
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- 【新作】「辛み転じて幸と為す」パッケージ公開!【TSURATEN】
- こんにちは、ボードゲーム制作集団アクサン・シルコンフレックスのゲームデザイナー、和田です! 先行して弊団体の別チームによる「さうすぽおう」「フサフサクセス」の情報が開示されていますが、初出展のゲームマーケット2019春にて開場18分で完売した「詠天記」を制作したメンバー陣(石原・和田)からも、新作を公開いたします。 タイトルは「辛み転じて幸と為す(つらみてんじてさちとなす)」。 人生、生きていると幸福が不幸(つらみ)に変わったり、はたまた不幸が幸福に転じたりと、「塞翁が馬」なことが多いですよね。 本作は、そんな現実世界の「辛みが幸に、幸が辛みに」転じていくさまを抜き出したゲームをつくれないか?というところから出発しました。 ボードゲームで幸福や楽しさ・嬉しさを得点として扱おうとすると「ゲーム進行にしたがって右肩上がりに増えていく」という仕様が多い気がしています。 処理の都合上それが一番シンプルではあるものの、実際の幸福感ってそうはいかないですよね。 「むかし幸せの絶頂にあったからこそ、後の不幸が大きい」なんてこともありますし、簡単にひっくり返るものです。 今作では勝利点となる「幸」チップを集めることが目的ですが、「幸」チップの裏面は「辛」が印字されています。 一見似ていますが、前者は勝利点1に、後者は勝利点-1になります。 [caption id="attachment_154871" align="aligncenter" width="300"] 幸チップ。裏面には「辛」[/caption] まさにコインの裏表。 ゲーム内で人生のハプニングがあると、集めた「幸」が反転し一気に「辛」一色になったり。 はたまた、「辛」ばかりでしんどい人生かと思いきや、「幸」への反転で一躍躍り出たり。 どんな状況になるかわからない、そんな状況をお楽しみいただければと思います。 ゲームの詳細については、また別記事で解説していければと思います。 続報をお待ちください! それでは! 作品の情報 ・「辛み転じて幸と為す(TSURATEN)」 ・コンポーネントは「手作り+発注品の組み合わせ」で、ゲムマらしい仕上がり ・販売価格3000円、50セット販売します
- 2019/11/2 18:00
- アクサン・シルコンフレックス
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- さうすぽおう/フサフサクセス 取り置き予約開始しました!+α
- 左利きの悲哀を笑いに変えるカードゲームさうすぽおうと、 脱毛の原因を髪の毛で伝えあうカードゲームフサフサクセスの 取り置き予約が開始されました! さうすぽおう予約ページ フサフサクセス予約ページ ありがたいことに両ゲーム既に予約が入ってきております! どちらも数量に限りがあるので、確実に入手したい方は早めのご予約をお願いいたします!! また今月末に弊団体のさうすぽおう製作者が、流通経済大学のゼミにてさうすぽおうの特別講義を行うことになりました! こんな感じで鋭意資料作成中です! この講義も何らかの形で公開いたしますので、ぜひともお楽しみに〜!!
- 2019/10/26 7:00
- アクサン・シルコンフレックス
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- 抜け毛で表現するお題「ハゲンイン」とは?
- こんばんは! 抜け毛を並べたり動かしたりして脱毛の原因を伝える発毛意欲品「フサフサクセス」。 今回はフサフサクセスにおける重要なワード「ハゲンイン」について紹介しようと思います。 ハゲンインとは、人知れず発生している異常な脱毛の原因のことを指します。 食事や睡眠といった生活習慣が原因で脱毛することもあれば、 仕事や人間関係といったストレスが原因で脱毛することもあります。 そういったハゲンインに気付くことができないと、 髪の毛は知らぬ間にどんどん失われてしまいます。 抜け毛達は手遅れになる前に自ら身体を張って、私達にハゲンインを伝えようとします。 抜け毛達のSOSを察知して、頭髪の平和を守りぬきましょう!! [caption id="attachment_150739" align="aligncenter" width="300"] ↑このハゲンインは「『出世争い』によるストレス」。2本の枝毛で人を、折れ毛と曲毛で昇格を意味する矢印を表現しています[/caption] またハゲンインカードは表と裏で、 あまりにも荒唐無稽な内容が書かれた青色の「ユーモア配合」と、 人によっては見ていて胸が痛くなる内容が書かれた赤色の「シビア配合」の 2種類のテーマを選ぶことができます。 難易度的には大差はないので、使用時の精神状態に合わせて使い分けましょう! フサフサクセスの取り置き予約はこちらから!
- 2019/10/7 18:00
- アクサン・シルコンフレックス
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- 【左利きゲーム「さうすぽおう」クラファン達成&大学での特別講義が決定しました!】
- お世話になっております。 さうすぽおう製作者ののこやしゅんです。 左利きカードゲーム「さうすぽおう」のクラウドファンディングが、本日で支援額100%を達成いたしました!? ご支援・ご拡散いただいた皆様、本当に本当にありがとうございます!! 皆様のおかげで、より多くの人達に左利きの笑いを届けられるようになりました! また、今回のクラファンがきっかけで、来月に流通経済大学でさうすぽおう関係の特別講義をすることになりました!? 大学の教材にもなる左利きカードゲーム「さうすぽおう」、残り期間の9/29まで全力で盛り上げていきますので、引き続き応援よろしくお願いいたします!!! 興味の湧いた方はこちらをご覧くださいませ!! さうすぽおうの取り置き予約はこちらから!
- 2019/9/13 23:28
- アクサン・シルコンフレックス
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- 【クラウドファンディング始めました!】左利きゲーム「さうすぽおう」
- お久しぶりです! ゲムマ春では大好評につき完売した左利きをテーマにしたカードゲーム「さうすぽおう」ですが、ゲムマに行けなかった遠方の方から「買いたかった」と嘆かれる声が多数届きました。その無念を晴らすべく、この度再販に向けてクラウドファンディングを行うことになりました! 上記のリンク先で2000円(送料込み)のコースにご支援いただきますと、10月頃に「さうすぽおう」が届く仕組みとなっています! しかもAll-in方式というご支援いただければ目標金額に届かなくても、必ずさうすぽおうをゲットできるという安心なコースとなっております! またさうすぽおうは、ゲムマ2019春で頒布された第1版から大幅にパワーアップします! 高級感あるパッケージや木製タイルといったクオリティの上がったコンポーネント、 そして左利きの特徴をジェスチャーで伝えるというかるた風新ルールも追加! 詳細はクラウドファンディングのHPの方で随時更新していきます! 日頃の些細な左利きの不便や切なさを溜め込んでる左利きの方も、左利きの生態にご興味のある右利きの方も、是非とも拡散やご支援をお願いいたします!! みんなで左利きの王様を目指しましょう!! さうすぽおうクラウドファンディングはこちらから!
- 2019/8/5 23:51
- アクサン・シルコンフレックス
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- 【ご報告と今後について】皆様、ありがとうございました!
- 代表の和田です! ゲームマーケット2019春(5月25日・26日)の開催から早10日が経過致しました。 皆様いかがお過ごしでしょうか?? このタイミングで、今回のゲームマーケットを振り返ってみたいと思い、記事を執筆します。 制作集団Accent Circonflèxe(アクサン・シルコンフレックス)は、昨年11月10日、有志2名によって結成されました。 当初は商品としての販売も、ゲームマーケット出展も一切視野に入っておらず、「身内のボードゲーム会で遊ぶためのちょっとしたゲームを自作しよう」という軽い気持ちからスタートしています。 その「軽いゲーム」は、発想から1週間で完成する予定でした。 (これが今回販売した「詠天記」の原型です) しかし、もっと良いものを、と目指すうちに大風呂敷となり、いつしか仲間も増えて今回のゲームマーケットを迎えることができました。 (増えた仲間によって「さうすぽおう」は創られました) 初参加にも関わらず多くの皆様に注目していただき、「ゲームつくってみないか」の最初の一言を発した人間としては、とても感慨深いものがあります。 我々のゲームを手に取ってくださった皆さまに心から感謝申し上げます。 以下、改めまして当日の報告となります。 【ご報告】 詠天記(完全お手製版) ・販売価格:2800円 ・総在庫数:25セット ・実販売数:25セット(初日開場18分で完売) さうすぽおう ・販売価格:1500円 ・総在庫数:100セット(うち3セットはキャンペーンプレゼント、ゲームマーケット運営側へのサンプル提出、ボドゲカフェ様への寄贈) ・実販売数:97セット(2日目昼ごろ完売) 【今後につきまして】 今回の出展によって多くのご注目を頂けましたことを鑑み、Accent Circonflèxeは以下を検討中です。 ・ゲームマーケット2019秋の出展 ・「詠天記」「さうすぽおう」の増産(パッケージ内容・価格等のリファイン含む) ・新規プロダクトの開発・販売 ・イベント開催(弊団体主催イベントおよび外部ボードゲームカフェ等) ・さらなる情報発信(弊団体運営、プロダクトに関する総合情報のご提供等) 今後も、ぜひ弊団体の動向をチェックしていただけましたら嬉しいです! ※上記はあくまで検討中の予定であり、確定情報または実施コミットメントではありませんのでご留意ください。 【お問い合わせ先】 弊団体および商品の情報、取材依頼、商談等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。 ・gmail: accentcirconflexe2019@gmail.com ※組織体制が不確定のため、ご返信するまでにお時間がかかる場合がございます。可能な限り高い頻度でチェックしていく所存ですが、万が一返信がない場合は、下記twitterアカウントのDMもしくはリプライにてコンタクトいただけますと幸いです ・Twitter: https://twitter.com/ACCIR2019 またゲーム内容に関するご質問(ルールの疑問点解消、改善提案等)やご感想を心より歓迎いたします。 今後のより良い開発のために、皆様のご意見をいただけますと幸いです。 (とくに、今回は手作りの都合上、コンポーネントの品質が万全でない可能性があります。クオリティの高い部品への交換をご希望の方は、上記連絡先にお問い合わせください。無償で高精度コンポーネントを送付します) 上記連絡先のほか、下記外部情報サービスもご活用ください。 ・ボドゲーマ : ボドゲーマ 【追伸】 情報発信の一環として、購読無料のメールマガジンを開設しました。 Accent Circonflèxeとその商品にご興味を持っていただけた方を対象に、耳寄り情報をいち早くお届けしていく予定です。 ご登録者様の数やご意見を参考に、今後の活動方針などを決めていきたいと考えております。 また、会員様にはインターネット上の一般告知より前に、新作等の予約を優先して実施する予定です。 ぜひご登録ください! 内容(予定) ・既存作品増産分の予約情報 ・新作の先行予約情報 ・メルマガ会員様限定コンテンツの発信 無料メールマガジン登録フォーム メルマガ登録フォームはこちら (氏名はハンドルネームも可) それでは、今後ともよろしくお願い致します!
- 2019/6/4 17:26
- アクサン・シルコンフレックス
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- 【さうすぽおう】プレゼントキャンペーン
- さうすぽおう!今日も元気に左利きしていますか? 今日はなんと!?プレゼントキャンペーン?のお知らせ? (さうすぽおうのゲーム情報はこちらから!) 左利きをテーマにした『さうすぽおう』・・・ 発売まであと5日! ルールも公開し、左利き熱が高まっているいま・・・! 限定1名様に抽選でプレゼントキャンペーンを開催します? 以下の応募ルールを確認の上どしどしご応募ください! ?プレゼントキャンペーン? ?応募ルール? さうすぽおうがすぐに遊べる!製品版1セットを抽選で1名様にプレゼント? アクサン・シルコンフレックスの公式Twitterアカウントをフォローのうえ、以下のツイート(当ブログ記事紹介ツイート)をリツイートが応募条件です☝ ※⌚対象期間⌚※ 2019年5月20日(月)~2019年5月23日(木)23:59 ※?当選発表?※ 2019年5月24日(金) ⚠お受け取り方法については、ゲムマ2019春当日のブース(両-J14)にて手渡しとなります。当選された方は、当ブースにてTwitterのプロフィール画面をお見せください。なお、5月26日(日)15時までにお受け取りができなかった場合、販売用とさせていただく可能性がありますのでご了承ください。 ↓対象ツイート↓ 【両日J14参加⭐️ゲムマお品書き】?#詠天記?天気を予想して他国の巫女と頭脳の駆け引き!⏳→約60分?→2〜4人?#さうすぽおう?最強の左利きを目指してカードバトル!⏳→約15分?→3〜5人#ゲームマーケット2019春 #ゲムマ2019春 #ゲムマ #ボードゲーム #ボドゲ pic.twitter.com/CuXEoU0bt6— アクサン・シルコンフレックス@ゲムマ2019春【両日J14】 (@ACCIR2019) 2019年4月30日
- 2019/5/20 21:00
- アクサン・シルコンフレックス
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- 【さうすぽおう 制作秘話】〜左利きの悲哀を笑いに〜
- はじめまして。 左利きをテーマにしたカードゲーム「さうすぽおう」ゲームデザイン担当のこやしゅん(左利き)です。 今回はさうすぽおうの制作にまつわる裏話を紹介しようと思います。 (さうすぽおうのゲーム情報はこちらから!) 突然ですがあなたは、身の回りの左利きを何人挙げられるでしょうか? 平均ではおよそ、10人に1人が左利きと言われています。 すぐに何人か思い浮かんだ方は、左利きの王さうすぽおうの素質があるかもしれませんね。 それでは、あなたはその人達が左利きであると、どのようにして知ったでしょうか? 大抵の場合は、箸やペンを持つ手や腕時計をつけている腕が、周りとは違っていることから気づいたのではないでしょうか。 このような自他共に感じる違和感は、左利きを構成する重要なアイデンティティの一つと言えます。 多くの左利きにとってこの違和感は、不便や疎外感といった悲哀に繋がっています。 左利きは、不便であっても仕方のないことだからとスープバーのおたまを慣れない右手で持ち、疎外感を覚えたとしても「お箸を持つ方が右」という説明を受け入れるしかないのです。 こうした左利き達の人知れぬ悲哀は、左利き用道具やユニバーサルデザインの普及などによって多少軽減することはできます。 ですが右利きが人口の9割を占める以上、根本的に解消することはできません。 左利きはこの悲哀を、死ぬまで味わい続けることでしょう。 いや、もし天国や地獄も右利きファーストな世界だったら、永遠に逃れられないかもしれません。 そんな左利きの悲哀を消し去ることができないのなら、その悲哀に「カードゲームとして楽しめる」という価値を付けて、ポジティブに向き合えるようになりたい。 さうすぽおうは、そうした想いのもと制作されました。 「飲食店で座る位置」といった日常的に遭遇するものから、「竹とんぼを初めて回した時に逆回転させて急降下してしまった」といったような、左利き自身も忘れているであろう一度きりの些細な悲哀も、まんべんなく集めてカード化しました。 [caption id="attachment_134466" align="alignleft" width="181"] ▲筆者お気に入りの1枚。当時は手元に影ができるのは当たり前のことだと思っていましたが、実は左利きならではのエピソードなんですよね[/caption] また、ただの「左利きあるある」をまとめるだけでは味気ないので、「歴史上の左利きは、こんなことに頭を抱えていたかもしれない」「フィクションの世界で左利きは、こんな経験をするかもしれない」といった、空想のトンデモな左利きエピソードもいくつか混ぜてみました。左利きの侍や宇宙飛行士、更にはデ●ノートを手にした左利きなど、現実離れした左利きの悲哀もお楽しみいただければ幸いです。 [caption id="attachment_134471" align="alignleft" width="181"] ▲映画やドラマでよく見る爆弾解除のシーンも、左利きがやるとこんなことになるかも…?[/caption] これまでのテストプレイでは、左利きからは「これわかる!」と共感の嵐が、右利きからは「これ知らなかった!」と発見の嵐が吹き荒れております。 己の悲哀を笑いに変えたい左利きも、左利きの隠れた生態を知りたい右利きも、ぜひ遊んでみてください!
- 2019/5/19 18:00
- アクサン・シルコンフレックス
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- 【詠天記 Blog No.07】手番でやること②「占術」前編
- (前回の記事↓) 【詠天記 Blog No.06】手番でやること①「ベッティング(コインの賭け)」後編 今回はプレイヤーボードにある7つの占術マスについて説明していこうと思います。 ただ、マスの数自体は7つありますが、種類を大別すると占術は4種類になります。 ・天候占術 ・避雷の祈り ・予知夢 ・戦禍の啓示 がそれに当たります。 以下、占術とは何かについて改めて復習したあと、それぞれについて詳しく見ていきたいと思います! 占術とは? 「詠天記」のテーマは、弥生時代において、霊的な力を司るシャーマンであり政治的リーダーでもある巫女たちが、それぞれのクニの発展と倭国統一を目指していく、というものです。 したがって、巫女の仕事は2つあります。霊的な能力によって占術を行うこと。 そして、クニの資源を使ってさらなる富の獲得を行うことです。 ゲーム内の実際の処理も、この2つの仕事に応じて設定されています。 【詠天記 Blog No.03】巫女は2つのことをする。「占い」そして「予算配分」だ こちらの記事でも書かせていただきましたが、各プレイヤーは自分の手番に2つのことを行います。 1つが、占術マーカーを任意の占術マスに置くこと。 もう一つが、プレイヤーボード上の備蓄エリアにあるコインを、任意の数生産エリアに移すことです。 これらをそれぞれ「占術」「ベッティング」と呼びます。 前回の記事では、後者のベッティングについて詳しくご説明しました。 そして今回では、前者の占術について詳しく見ていこうと思います。 ***天候占術*** 巫女の持つ最も基本的な占術のひとつで、天気を占い、的中させることでクニの富を増やすことができます。 ゲームの処理としては、そのラウンドの天候カードオープンでめくられた天気を的中させることができれば、銅コインを新たに3枚獲得することができます。 (天候カードオープンなど、ゲーム進行全体に関する説明はこちらの記事で説明しております。) もし的中することができなくても、特にデメリットはありません。 (厳密に言えば、他のプレイヤーが天候占術を的中させ、自分だけ外した場合は、相対的に見て自分は損していることになります) 天候占術の必要性は? とてもシンプルな天候先日の効果ですが、ゲーム全体で見ると実は結構重要な機能を担っています。 何故かと言うと、「詠天記」では自分のコインの枚数を増やす方法は2つしかないからです。 一つは、曇りが出るラウンドで1枚以上生産エリアにコインを賭けていること。 もう一つが、今説明している天候占術です。 このゲームでは、いかに晴の出るタイミングで多くのコインを生産エリアに賭けるか、ということが勝利のポイントになってきますが、晴そのものはコインのランクを上げてくれるだけで、枚数は1枚も増やしてくれません。 という事は、もし持っているコインが少なかったり、そもそも0枚であるという場合には、いくら晴が出ようが勝利点に結び付けられないのです。 たとえば、 ゲーム開始時点での保有コイン枚数は5枚ですから、それらすべてをランクアップさせて運良く勝利点に変えることができたとしても、50点以上にはならないということになります。 (勝利点は通常1枚10点なので、5枚×10点で50点) つまり、これ以上の勝利点を稼いでいくためには、コインの枚数自体を増やしていく必要があるわけです。 ***避雷の祈り*** 雷神に供物を捧げることで雷の災厄を防ぐ、巫女が持つ古い占術です。 ゲーム内では、雷によるクニの土地全てへのダメージ効果を無効化する機能があります。 通常、天候カードの効果は、プレイヤーボード上の土地にある生産エリアのみに適用されます。そのため、配分フェーズのベッティングでコインを生産エリアに賭けていない場合は、そのラウンドで何の天気が出ようが、自分に影響はありません。 しかし、4つの天気の中で、「雷」だけは例外的に、生産エリアだけでなく、備蓄エリアも含めた土地全体に効力を及ぼします。 例えば、雨が出たラウンドでは、各プレイヤーの生産エリアに置かれたコインは1段階ランクが下がってしまいます。これを避けるためには、そもそも、そのラウンドでは生産エリアにコインをかけないという方法をとればOKです。 ただ、「雷」に関してはこれが通用しません。生産エリアにコインをおこうが、備蓄エリアにとっておこうが、全て銅コインに戻ってしまいます。 ゲーム序盤では、まだ皆銅コインしか持っていないため、雷のダメージは特にありません。雷の効果はあくまで全コインのランクを銅に戻すだけで、枚数を減らすことはないからです。 自分が銅コインしか持っていないなら、雷を恐れることなく強気に賭けていくことができるでしょう。 ただし、金コインや銀コインが増えてくると、事情は変わります。 例えば、今自分が金コインを10枚持っているとしましょう。もし雷のダメージで全て銅に戻ってしまったらどうなるか。金コインは、ゲーム精算時に1枚につき勝利点3点分としてカウントされます。一方銅コインは1枚1点です。 ということは、金コイン10枚が銅コインに変わる=潜在的に20点分失っている計算になります。 (金10枚で30点相当。それが銅10枚=10点相当に変わるので、20点減) これはかなり痛いですよね。。 ランクの高いコインをたくさん持っている人ほど、雷は脅威の対象となり、配分フェーズでは慎重な判断が求められます(そして往々にして保守的になります。笑) 場合によっては、強気に出てたくさんコインをかけるより、ゲーム終了を今か今かと待ちながら、手持ちの金コインを死守すると言う選択もアリといえます。 事例説明が少し長くなりましたが、避雷の祈りは、この雷の影響を無効化する唯一の方法なのです。 性質上、避雷の祈りの重要度はゲームの局面やプレイヤーごとのコイン状況によってかなり変動します。 いかに適切なタイミングで使う/使わないかが大切です。 ***予知夢*** このゲームで最重要とも言える占術が「予知夢」です。 巫女が特殊な意識状態になって占術を行うことで、未来を予知し、さらには時間の流れさえ変えてしまいます。 ゲーム内では、予知夢を使うと、一度につき2つの効果を実行できます。 ①任意の裏向きの天候カードを自分だけこっそり確認することができます。 (一度に見られる枚数や、ゲーム中使える予知夢の回数はプレイ人数によって変化します。2人なら1回2枚×全3回、3人なら1回1枚×全4回、4人なら1回1枚×全3回 ②その上で、任意の裏向き天候カードから2枚を選び、表が見えないよう注意しつつ位置を入れ替える (このとき、選ぶ2枚に①で見た天候カードが含まれなくても構わない) ①は、予知夢を発動した場合必ず実行します。 ②は、入れ替えをするかどうかはプレイヤーが自由に決められます。 さて、なぜ予知夢が重要か。 ご説明するまでもないかもしれませんが、なんの天気が出るかということが勝利に繋がるゲームである以上、未知の天気の情報を自分だけ予め知ることができれば、極めて有利に状況をコントロールできるからです。 不確実性がゼロになるので、見た天候カードがめくられるラウンドに関しては、100%合理的な行動が可能になります。 さらに言えば、カードの入れ替えによって、ある程度自由にゲーム進行をコントロールすることもできます。 非常に強力な効果を持つ予知夢ですが、それだけに巫女の体力を大きく消費するため、そう何度も使うことはできません。 いつ使うか。どこを見るか。 よくよく考えつつ使っていきたいところです。 ***戦禍の啓示*** クニが大きくなってくると、必然的に発生するのが、他のクニとの衝突。 巫女は紛争の予兆を感じとると、クニの民全体に対して臨戦態勢への移行を宣言します。 しかし、予兆を感じ取るのは他のクニの巫女たちも同様。 決戦のゆくえは、いかに相手の上を行けるかにかかっています。 ゲーム内では、「戦禍の啓示」は一言で言うと天気予測を用いたダウトゲームと表現できます。 決戦を仕掛ける側は、次にめくられる天気が何か、天候カードオープンの前にあらかじめ宣言し、任意の勝利点(コインではなく勝利点)を賭け金として提示します。 もし天気を予知夢で知っている場合は、本当のことを言ってもいいし、嘘を言ってもOK。 受け手はそれを読んだ上で「ダウト」するかスルーするか、そもそも勝負を降りるか決めます。 そして天気が判明したら決着!です。 仕掛ける側は、相手をうまく欺けたら勝ち。 受け手は、相手の思惑を見破れば勝ちです。 勝った側は、相手から賭け金として設定された勝利点を奪取できます。 これによって勝利点のプレイヤー間移動が起き、逆転要素ともなっていきます。 ここで、コインと勝利点の関連性についても改めて言及しておきましょう。 すこし抽象的ですが、勝利点はクニ全体の国力であったり民のレベルであったり技術力であったり、あらゆる観点での「富」を象徴するものです。 コイン=資源を成長させていって、ある閾値を超えたとき、そのような富に変わる。 ゲームプレイに際しては、そうしたイメージをもっていただけるとわかりやすいかと思います。 コインは、天気の影響を受けて増えたり減ったり、価値が上がったり下がったりしますが、勝利点は天気の影響を一切受けません。 コインを勝利点に変えていくというプロセスは、一枚あたりの得点を増やすだけでなく、天気の不確実性から守るという意味もあるわけです。 ただし、勝利点は絶対安全なわけではありません。天気の影響を受けない代わりに、戦禍の啓示によって発動される決戦によって、他プレイヤーに奪われる可能性があるのです。 そのため、実は、何も考えずにコインをどんどん勝利点に変えるより、あえて勝利点に変えないでおくという戦術もしばしば発生し得ます。 このあたりは、状況次第、ということですね! 戦禍の啓示と、決戦のシステムに関しては、次回さらに詳しく説明していこうと思います。 以上、全7マス、4種類の占術を概観しました! どれもゲーム内で重要な役割を持っていますが、ひとつのラウンドに使える占術はひとつだけ。 トレードオフになっているので、どれかを使えば他の占術は使えない。 どのタイミングで何を使うかが、勝負を分けていくでしょう。 それでは、今回はここまで! お読みいただきありがとうございました! 【詠天記ブログ】 バックナンバーはこちら! 【詠天記 Blog】ブログ記事バックナンバーはこちら!
- 2019/5/15 0:10
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- 【詠天記 Blog No.06】手番でやること①「ベッティング(コインの賭け)」後編
- 前回の記事に引き続き、手番に行う2つのアクションのうちのひとつ、「ベッティング」について解説します! (前回記事↓) http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog05/ ***ベッティング(つづき)*** さて、前回記事の最後は、処理フェーズでの自分のベッティング処理(※)の説明途中でした。 (※賭けたコインに天候効果を適用し、ランクアップorランクダウンさせる処理) [caption id="attachment_126565" align="aligncenter" width="700"] 処理フェーズの流れと内容[/caption] 賭けたコインのランクアップをするにあたって、コインのランクと勝利点について少し詳しく説明しておきます。 「詠天記」のコインは巫女が率いるクニの財宝や富、あるいは国力を表しており、上から「勝利点」、その下に「金」「銀」「銅」の3段階という、合計4つのランクがあります。 「銅」からスタートしてランクを上げていって、4段階目になると「勝利点」となり、プレイヤーボード上から解放されて自分の持ち点となります。 [caption id="attachment_126788" align="aligncenter" width="700"] 「金」「銀」「銅」コイン。 ゲーム終了後の清算では、それぞれ1枚につき3点、2点、1点の勝利点としてカウントされる。[/caption] [caption id="attachment_126790" align="aligncenter" width="700"] 2種類の勝利点。通常、コインが勝利点までランクアップすると、コイン1枚につき「10」の勝利点1枚になる。ただし、5枚以上のコインが一度に勝利点にランクアップしたときは、5枚ごとに「30」勝利点1枚に変換することもできる。「30」勝利点は、点数変換の効率性では「10」勝利点に劣るが、別のメリットが存在する。[/caption] ランクをアップできるのは、「晴」が出るラウンドで「生産エリア」に賭けていたコインのみです。 (厳密には、同じ天気が三連続したラウンドもランクアップできます) 「晴」の天候カードは全部で4枚しかありません。 ということは、1回のゲームにつきランクアップのチャンスは、基本的には4回だけです。 この機会をいかに逃さず、コインのランクを上げていけるか&勝利点に変えられるか。 それが勝敗の分かれ道になります。 なお、「金・銀・銅コイン」と「勝利点」は何が違うの?と思われるかもしれませんので、これらの違いについても少し説明します。 金・銀・銅のコインはゲーム中、勝利点にランクアップしてプレイヤーボード上から取り除かない限り、常に天候の影響に晒されてしまいます。 たとえば天候効果表の「雷」の行をみてみましょう。 「雷」は「生産エリア」だけでなく、賭けていないコインを置いておく「備蓄エリア」までをも影響範囲に含んだ、痛いマイナス系効果の天気です。 「雷」がでると、占術「避雷の祈り」をしていない限りは、プレイヤーボード上にある全てのコインのランクが最低の「銅」に戻されてしまいます(ただし、枚数は減りません)。 「銅」コインは、もうこれ以上ランクが下がることがないため「雷」を食らっても痛くはありませんが、「勝利点まであと少し!」な金・銀コインのランクを全てダウンさせられてしまうのは厳しいです。 また、特殊な天候効果である「同じ天気が二連続」もみてみましょう。 こちらは、ゲーム内で唯一「自分の持ちコインが消滅する」危険のあるものです。 同じ天気が2ラウンド連続で出てしまったら、賭けていたコインが全て失われてしまいます。 (こちらは「避雷の祈り」のような防御措置がないので、「賭けない」しか避ける方法はありません) このように、常に天候のリスクと隣り合わせなのが「金」「銀」「銅」の財宝コインです。 一方、勝利点に変わるとどうなるのか? まずひとつは、勝利点は天候の影響を一切受けません。 プレイヤーボードから解放されているので、「雨」「雷」「二連続」というマイナス系の天候効果を受けることなく、安心して保持しておくことができます。 さらに、勝利点と財宝コインの大きな違いは、勝利点は「金」「銀」「銅」コインと比べて、1枚あたりの点数が段違いに高いというところです。 「金」「銀」「銅」コインも、ゲーム終了後の精算にて勝利点として扱われるので勝敗に影響しますが、それぞれ3点、2点、1点と、ポイント的には大したことがありません。 これに対し、勝利点は1枚で10点になります。 「金」コインでは1枚3点だったのに、1ランク上げて勝利点になるだけで1枚10点の価値に変わります。 つまり、コインは可能な限りどんどん勝利点に変えていくべし!というのが、「詠天記」におけるセオリーといえます。 ただし・・・・・・ 天候の効果を受けず、ポイントも高いという特徴はありますが、勝利点は勝利点でデメリットも存在します。 あえて詳しく説明しなかった「30と書かれた黒い勝利点」や占術の「戦禍の啓示」マスがそのあたりの話に絡んでくるのですが、ここでは長くなるので、回を分けて改めて説明しますね。 ・ ・ ・ さて、前提の説明が長くなってしまいました。 プレイに戻りましょう。 天候カードオープンで「晴」が出て、自分のベッティング処理を行っているところでした。 「晴」の場合、天候効果によると財宝ランクが1upなので、賭けた「銅」コイン5枚は「銀」コイン5枚となって、「備蓄エリア」に戻ってきます。 (コインを取り替えます) ベッティング処理といっても、やることはこれだけです。 一番手である自分のベッティング処理が終わったら、次は2番手である佐藤さんのベッティング処理です。 佐藤さんは、「天候占術」では「雨」と予測していましたが、同時に「銅」コイン5枚を「生産エリア」にベッティングしていました。 この場合、佐藤さんも自分と同じく「晴」の効果が適用されて「銅」5枚が「銀」5枚に変わります。 え、予測を外したからダメなんじゃないの??と思われるかもしれませんが、これで合っています。 天候効果は、 ・プレイヤーが「天候占術」でどの天気を予測したかとは全く独立に ・純粋に各プレイヤーの「生産エリア」に置かれたコインに対して ・出た天気の種類に応じた効果 が適用されます(「雷」のみ「備蓄エリア」にも影響します)。 [caption id="attachment_126797" align="alignnone" width="700"] 占術マーカー(プレイヤーボード上側)とコインのベッティング(プレイヤーボード下側)は、それぞれ独立に設定できる。ex.)天候占術「晴」に占術マーカーを置いているが、ベッティングの方はあえて賭けない、という配置も可能[/caption] だから「生産エリア」に「銅」5枚を賭けていた佐藤さんも、コインのランクアップ効果を受けることができます。 「占術」と「ベッティングに対する天候効果」は連動せず、独立している。 この点は、実は「詠天記」でプレイヤー間が読み合いをする上で大切な要素ですので、ぜひ知っておいていただけると嬉しいです! さて、全プレイヤーのベッティング処理が終わりました。 こんな風に、出た天気の種類や、組み合わせによって、天候効果を適用していくのがベッティング処理でした。 次にやるのは「占術処理」です。 配分フェーズの手番で行なった「占術マーカーの配置」によって、それぞれ異なる効果が得られます。 こちらもベッティング処理同様、1番手から時計回りに処理を実行していきます。 今回、自分は「天候占術」の「晴」に占術マーカーを置いていました。 そして今回ラウンドの天気は「晴」。 見事的中できたので、「天候占術」成功の効果として「銅」3枚が「備蓄エリア」に追加されます。 やった、コインが増えましたね! こんな風に、天候占術には「コインの枚数そのものを増やす」という効果があります。 ところで、「晴」という天気は、コインのランクをアップできる数少ないチャンスという点で非常に重要です。 が、コインの枚数自体は1枚も増えません。 なので、たとえば5枚すべてを勝利点に変え終わってしまった場合や、「同じ天気が二連続」の効果でコインを失ってしまった場合、賭けるコインがなくなり、ベッティングそのものができなくなってしまいます。 コイン枚数を増やすには、 ・「天候占術」で天気を的中する ・または、少なくとも1枚コインを得たうえで、それを賭けて「曇」の天候効果を得る 必要があります。 いかに「天候占術」を当てていくか、というのも勝利につながる大事な要素ということですね。 自分の占術処理が終わったので、佐藤さんの占術処理を行います。 佐藤さんも同様に「天候占術」を行なっていましたが、「雨」予想だったため、的中ならずでした。 この場合、そのまま何も起きず占術処理は終了します。 ・ ・ ・ ということで、「配分フェーズ」「天候カードオープン」「処理フェーズ」という3ステップが全て終了したので、これにて1ラウンド目が終了です。 一番手マーカーが右隣のプレイヤーに移り、その人から2ラウンド目の配分フェーズが始まります。 長くなりましたが、これらの流れを「晴」4枚が出切るまで続けるのが「詠天記」のゲームの全体像になります。 (天候カードは全部で16枚なので、最大でも16ラウンドでゲーム終了です。4枚目の「晴」の位置によって、ゲーム終了までの時間は変動します) 次回は、今回少しご説明した「占術」を、6種類すべて解説してみたいと思います! 【詠天記ブログ】 バックナンバーはこちら! http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog-bucknumber/
- 2019/4/16 0:22
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- 【詠天記 Blog No.05】手番でやること①「ベッティング(コインの賭け)」前編
- 「詠天記」での手番で行う2つのアクション「ベッティング(コインの賭け)」「占術」について詳しく解説します! ***ベッティング*** 「詠天記」において、ゲームの勝利条件とは「ゲーム終了時点(※)で、最も多くの勝利点を持っている」ことです。 これから訪れる天候を読みつつ、より多くの勝利点を獲得していくのがゲームの目的になります。 ※ゲーム終了条件:「晴」「曇」「雨」「雷」の4種類各4枚、全16枚ある天候カードのうち、4枚目の「晴」が出たら、そのラウンドの終了をもってゲーム終了し、精算する では、その勝利点を稼ぐにはどうしたらいいのか? 答えは、コインのベッティングです。 「詠天記」におけるベッティングとは ・配分フェーズの自分の手番で ・プレイヤーボード上の任意のコインを任意の枚数 ・「備蓄エリア」から「生産エリア」に移動させる ことを意味します。 ここで、独自の用語がいくつか出てきたので、解説しますと・・・ ・配分フェーズ: 占術マーカーの配置とコインのベッティングをする(フェーズの詳細はブログNo.04をご覧ください) http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog04/ ・「備蓄エリア」「生産エリア」: プレイヤーボードの下側にある、コインを置くスペース つまり、来たる天気の予測に基づいて、自分はこれだけの資源を生産活動に回しますよ(賭けますよ)、という宣言をプレイヤーボード上に表現する行為がベッティングです。 流れとしては、ベッティングと、後述する「占術マーカー」の位置を決めた状態で自分の手番を終了し、他のプレイヤーの配分フェーズが終わるのを待ちます。 そして「天候カードオープン」を迎えることで、答え合わせ、という風になります。 具体的にはどうなるの? さて、実際のプレイでどうなるのか、少し例を見てみましょう。 各プレイヤーはゲーム開始時、「銅」コイン5枚をもってスタートします。 これを元手に、ベッティングによってコインの価値を上げていき、最終的には勝利点を目指します。 では、ゲーム開始直後の1ラウンド目、1番手という想定で、さっそくベッティングを行ってみます。 さっそく、「銅」コイン5枚すべてを「生産エリア」にベッティングしてみました。 1ラウンド目なので、このラウンドでめくられる天気が何なのかはわかりません。 また、まだ他に推理材料もないので、どの天気が出るかは単純に1/4の確率で決まります。 手番では、ベッティングに加え、もうひとつやることがあります。 巫女による占術 = 「占術マーカーの位置を決めること」です。 ベッティングをするかどうかは任意なので、毎回絶対にやらなければいけないわけではありません。 賭けるつもりがなければ「コインを備蓄エリアから動かさない」という風に、何もしないのもアリです。 しかし、「占術マーカー」は必ず6つの選択肢のうちどこかに置かれていなければなりません。 (「占術マーカー」については、詳しくはこの記事の後半編「占術」の記事で説明します) とりあえず今回ラウンドは「晴」が出るのでは?と予測し、「天候占術」の「晴」マスに占術マーカーを置いてみました。 「天候占術」マスは、もし天気を的中できれば、「銅」コインが新たに3枚もらえるという効果があります。 さて、「占術」「ベッティング」の2つが済み、手番にやることは終わりましたので、自分の手番終了を宣言します。 次のプレイヤーの配分フェーズに移り、同様の手番を行います。 今回は相手プレイヤー(仮称:佐藤さん)が1人いるとしてみます。 佐藤さんはこのように配分フェーズを行い、手番終了を宣言しました。 なるほど、占術マーカーの位置をみると、佐藤さんは天候占術の「雨」を予想したようです。 もしその通り「雨」なら、天候占術の効果により(※)、佐藤さんは「銅」コイン3枚を獲得できます。 ※この追加のコイン3枚は、ベッティングした「銅」コイン5枚によって増えたものではなく、プレイヤーボード上側の占術「天候占術」の的中ボーナスによるものです しかし、天候効果の表によれば、「雨」は出ると生産エリアに賭けたコインのランクが1段階下がってしまうマイナス系の天候カードです。本来なら「おいしくない」天気のはず。 「雨」が出ると思っているはずなのに、なぜコインをわざわざ5枚すべて賭けたのか? 答えを言いますと、これは佐藤さんによる一種のリスクヘッジです。 実は、「銅」コインは天候のダメージを受けてもそれ以上ランクは下がらないし、枚数も減らないので、今回の場合は、もし「雨」でもダメージはありません。 なので、佐藤さんはどれだけコインを賭けても、「雨」だろうが「雷」だろうが失うものはないのです。 逆に、実際に出る天気が「晴」「曇」だった場合、賭けていないと損になってしまいます。 つまり、 ・なんとなく『雨』がくるんじゃないかと感じてはいるから、天候占術は『雨』予想にして的中ボーナスのコインを狙っておく ・けど、今は失うものもないのでとりあえず全コインを賭けておき、『晴』『曇』だった場合も天候効果によるコインのランクアップでおいしい思いをしよう というのが佐藤さんの心理として表れているわけです。 このように、占術とコインのベッティングはあくまで別々に設定できるため、より多くの利益を狙ってひとつの天気予想へ一点賭けしてもいいし、天候占術とベッティングの天気予想を別々のものとして設定し、利益確保のチャンスを最大化することもできます。 全員の配分フェーズが終わったので、「天候カードオープン」に移ります。 このラウンドの天候カードを、1番手のプレイヤーがめくります。 ゲーム中もっともドキドキする瞬間です。 さあ、次の天気は何か!? やりました!「晴」が出ました! 「天候カードオープン」が終わったので、ゲーム進行は「処理フェーズ」へと移ります。 「処理フェーズ」は、判明した天気に基づいて、「占術」や「ベッティング」の効果処理をおこなっていくフェーズです。 このように処理していきます。 まず、1番手である自分のベッティング処理からです。 「銅」コイン5枚を全て「生産エリア」に賭けていたわけですが、これらはどうなるのかというと、「生産エリア」に書かれた「天候効果」の表に基づいて処理が行われます。 これを見ると、「晴」が出た場合は「生産エリア」に賭けられたコインの財宝ランクが1upすると表記されています。 財宝ランクとは、コインのランクのことです。 ここでコインと勝利点について説明したうえで、実際にベッティング処理をしていきたいのですが・・・ 記事が長くなってしまうため、後半編に続きます!
- 2019/4/14 0:23
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- 【詠天記 Blog】ブログ記事バックナンバーはこちら!
- ゲーム制作集団「アクサン・シルコンフレックス」の初作&記念すべきゲームマーケット初出展作品、 「詠天記」にご興味をもっていただきありがとうございます! このページではゲームマーケット公式HP上のブログ記事一覧を掲載しております。 ぜひご覧いただけますと幸いです! (随時更新) http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog01/ http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog02/ http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog03/ http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog04/ http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog05/ http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog6/ http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog7/
- 2019/4/11 19:40
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- 【詠天記 Blog No.04】ゲーム全体の流れについて
- (前回の記事↓) http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog03/ 前回はプレイヤーボードのご紹介をしました。 手番で主にやる2つのアクション「占術」「ベッティング」をそれぞれ説明したいのですが、その前に、ゲーム全体の進行がどのように流れるのか、大枠をご紹介しておきたく思います。 ***ゲームの流れ*** 「詠天記」は賭けのゲームです。 賭けの本質的な構造についてここで確認しておくと、 賭けの構造 ・結果の事前宣言 + 賭け金の設定 ・答え合わせ ・ルールに基づいた処理 簡単にいうと、このようになっているかと思います。 「詠天記」では、基本的にはこの構造に素直に従い、以下のようなゲーム進行の構造になっています。 ・配分フェーズ : 使用する占術の決定 + 賭けるコインの設定 (これが先ほど説明した手番の作業です) ・天候カードオープン : 答え合わせ ・処理フェーズ : 占術の効果発動 + 結果に応じて賭けたコインを処理 ➡︎ ここまでで1ラウンド ➡︎ 終了したら、一番手マーカーを持っていたプレイヤーは右隣の人に渡し、その人から次ラウンドがスタート ※配分フェーズも処理フェーズも、それぞれ一番手のプレイヤーから時計回りに実行します。一番手マーカーが移動するときのみ反時計回りです 具体的には、このように手順が流れていきます。 配分フェーズ ・1番手:占術とベッティング ・2番手:占術とベッティング ・3番手:占術とベッティング ・4番手:占術とベッティング 天候カードオープン ・1番手の人がめくる 処理フェーズ ・1番手:ベッティングの内容に天候効果を適用 ・2番手:ベッティングの内容に天候効果を適用 ・3番手:ベッティングの内容に天候効果を適用 ・4番手:ベッティングの内容に天候効果を適用 ・1番手:占術の効果を発動 ・2番手:占術の効果を発動 ・3番手:占術の効果を発動 ・4番手:占術の効果を発動 ➡︎ ここまでで、1ラウンドが終了 ➡︎ 次のラウンドへ ただし、「詠天記」では通常の賭けの構造とは違う、少し特殊な部分もあります。 いわゆる賭けでは、これから起きる結果を事前に宣言しますが、「詠天記」では、次に何の天気が出るかを他のプレイヤーに宣言する必要はありません。 むしろ、何が出ると思っているかを悟られないことが重要です。 その情報の有利不利がゲームの勝敗を左右するからです。 いかに自分だけが得をし、逆に相手に損をさせるか。 これを実現する手段を考えるのが、「詠天記」において勝利へと近づく戦略と言えます。 ーーーーー 今回は、ゲーム全体の流れ、フェーズについてご説明しました。 次回は、「ベッティング」と「占術」がそれぞれどのような仕組みなのか、解説していこうと思います。
- 2019/4/7 22:27
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- 【詠天記 Blog No.03】巫女は2つのことをする。「占い」そして「予算配分」だ
- (前回記事↓) http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog02/ 第3回は重要なコンポーネントである「プレイヤーボード」についてご紹介します。 「詠天記」では、プレイヤーが自分の手番に行う操作はプレイヤーボードの操作になります。 手番でやることは2つ。 ①占術マーカーを6つの占術マスのどれかひとつに置く = 占い ②コインの賭け(ベッティング) = 予算配分 この両方がプレイヤーボード上で完結します。 弥生時代の巫女であるプレイヤーは、祭祀を執り行うシャーマンであり、同時に現実的・具体的な政治や行政の指示を行うリーダーでもあります。 それを抽象化した結果が「占い」という機能と「予算配分」という機能です。 民を率い、自らのクニを豊かにしていく。 そして諸国を統合しHIMIKOになる。 それが巫女の目的なわけですが、そのためには、生産活動を行なってクニの富を増やす必要があります。 しかし、弥生時代の生産活動は天候の影響を大きく受けてしまいます。 いかにリスクを避け、好機をモノにできるか。 クニの運命はひとえに巫女の超常能力と論理的思考能力にかかっています。 プレイヤーボードを見てみると、 上側のグリーンのゾーンが「占術」を司るエリア。 下側のレッドのゾーンが「ベッティング」を司るエリアとなっています。 ①②はそれぞれ独立に決めることができます。 自分の手番がきたら、次に来る天気を予測し、それに応じた「占術」と、「ベッティングするコインの枚数」を決めます。 「占術マーカー」は、置いたマスの位置で「このラウンドではこの占術を使います」という宣言に。 「ベッティング」は、手持ちのコインを置いておく「備蓄エリア」から「生産エリア」へと任意のコインを移動させることで、「このラウンドではこのコインを賭けます」という宣言を表現できます。 この配置でよい、と思ったら自分の手番の終了を宣言し、次のプレイヤーが同様のことを行います。 手番終了後は、プレイヤーボード上の配置の内容を変更してはいけません。 このように、各プレイヤーが占術マーカーの位置、および生産エリアに移すコインを決定する作業を「配分フェーズ」と呼びます。 これが終了すると、いよいよそのラウンドの天候カードがめくられ、各プレイヤーの運命が決まります。 さて、「フェーズ」という言葉が出てきました。 これから、プレイヤーボードで行える「占術」「ベッティング」それぞれについて詳しくご紹介したいのですが、よりわかりやすくお読みいただくためにも、先にゲーム全体の進行(フェーズ)を簡単に説明したいと思います。 次回に続きます。 【次の記事】 http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog04/
- 2019/4/5 23:42
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- 【詠天記 Blog No.02】「詠天記」は何が面白い?? ー 恋バナとの共通点とは??
- (前回記事↓) http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog01/ ブログ第2回は、「詠天記」の面白さのポイントについてお話しします! 実は「詠天記」の面白さは、学生時代にしたような恋バナとも似ています。 その心は?というところを入り口にしつつ、面白さの核をご説明したいと思います。 学生時代の、青春を感じさせる恋バナのシーンを想像してみてください。 クラスのうち誰が誰を好きなのか自分だけ知っているとして、誰かから「ねえ、佐藤って誰が好きなんだろ」と話を振られたら、思わず引きつったニヤケ顔になりませんか? 「さあねえ。わかんないけど、あの感じだと佐藤は鈴木が好きなんじゃねえかなあ」と言いながら、実は佐藤は菊池が好きだと知っている。 本当のことをいってやろうか、嘘を通して遊んでやろうか、といういたずら心が湧いてきますよね。 あるいは、映画やドラマを観ているとき。 自分は観たことがあるけれど、となりにいる相手は観たことがない作品。 そんなとき、この先起こることで相手がどんな反応をするか、内心楽しみにしてムフフとなることはありませんか? 人間はどうやら、「自分だけがちょっと先を知っている」という状況に興奮するようです。 そのちょっとの情報をもとに、あれやこれやと考えを巡らせるのは楽しいですよね。 そして、想像していたとおりの反応が見られたらもっと面白い。 ボードゲームの面白さを支える要素は本当にいろいろとありますが、「詠天記」は特に、このような「先が観える」×「答え合わせ」の面白さにフォーカスしてゲームを設計しています。 「詠天記」は一言でいえば、次に訪れる天気が何かを当てるゲーム。 天気は裏向きで並べた16枚の天候カードで表現され、1ラウンドに1枚ずつ表向きにめくられていきます。 その天気がなんだったかで、自分が受ける恩恵やダメージが決定します。 [caption id="attachment_125959" align="alignnone" width="300"] 天候カードをめくった瞬間。このラウンドは「曇」が出ました。事前の賭けの状況によって、喜ぶプレイヤー、残念がるプレイヤーが分かれていきます。[/caption] 弥生時代の「天気を占う巫女」という設定のプレイヤーにとって、天候カードをオープンするのは「答え合わせ」の瞬間。 宝くじの当選確認にも似た、ゲーム中もっともドキドキする瞬間です。 勘、論理的思考、相手の表情を読む、など様々な側面から導いた自分の予測が正しかったかどうか。 または、すでに「予知夢(※)」で自分だけ把握している天気ならば、事前の会話誘導で騙した相手のプレイヤーがどんな反応をするのか。 「いよっしゃーーー!!」となるか、「くそー外した・・・ / バレてたか・・・」となるか。 「詠天記」を遊んでくださる皆様には、ぜひこの「答え合わせ」の高揚感、そしてそこへ至る会話や思考のプロセス、「先が観える」ムフフ感をお楽しみいただければ幸いです。 [caption id="attachment_125960" align="alignnone" width="275"] こんな顔になります(左の人)[/caption] まとめ 「詠天記」の面白さは「先が観える」×「答え合わせ」のドキドキ感にあり! それでは、また次回! ※予知夢:裏向きの天候カードをこっそり自分だけ見ることのできる効果。第1回ブログにてかんたんにご説明しております。今後、詳細のご紹介もする予定です。 前回の記事はこちら↓ 【詠天記 Blog No.01】作品紹介。弥生時代の巫女となって天気を当てろ! 作品の核となるシステムを簡単にご紹介しています!
- 2019/4/2 21:34
- アクサン・シルコンフレックス
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- 【詠天記 Blog No.01】作品紹介。弥生時代の巫女となって天気を当てろ!
- こんなプレイヤー向けのゲーム 軽すぎず、しかし重すぎない、60〜90分クラスの知的ゲームが欲しい! 運の要素がありつつも、「論理的な思考力」によって勝敗が影響されるゲームをしたい! ボードゲームならではの「会話」による騙し合い、思わずニンマリしてしまう「情報戦」を楽しみたい! そんなボードゲームプレイヤーへ贈る、歯ごたえのあるミドルクラスゲーム。 それが「詠天記」です。 ゲーム制作集団アクサン・シルコンフレックスのゲームデザイナー、和田啓佑と申します。 この度は我々アクシルのブログページをご覧くださりありがとうございます! 新元号「令和」が発表され、新しい時代の幕開けを予感させる4月1日。 記念すべき本日をスタート地点として、これから出展する作品のご紹介や設計裏話、ゲームデザイナーの紹介など、さまざまな情報を発信していく予定です。よろしくお願いいたします。 さて、初投稿となる今回は、我々の出展作「詠天記」の概要と、核となるシステムについてご紹介したいと思います。 目次 「詠天記」とは?? 天候システム 天気を占う巫女 まとめ 「詠天記」とは?? 舞台は歴史の教科書でおなじみの弥生時代。 いくつもの小さなクニが乱立し、それぞれが併合や滅亡を繰り返しながら日本列島(倭国)の支配を目論んでいます。 各プレイヤーは霊的な占術を自在にあやつる「巫女」となって、自らが治めるクニの命運を見定め、倭国を統一し頂点に君臨する女王「HIMIKO」を目指します。 ※画像は製作中のものです 基本システムは、自分のコイン(クニの資源)を賭けによって増やす&グレードアップさせていく「ベッティング」。 初期資源である銅5枚からスタートして、コイン数を増やしたり、「銀」「金」、最終的に「勝利点」へとコインの価値をどんどんランクアップさせていきます。最終的に、ゲーム終了時点で最も多くの勝利点をもっているプレイヤーが勝者となります。 しかし、単なる賭けだけではただの「運ゲー」。 もちろん「詠天記」では、賭けを盛り上げるための「知略」要素を盛り込んでいます。 天候システム プレイヤーは、何を判断材料にコインを賭けるのか? たとえばカジノのルーレットでは、玉がどこのポケットに入りそうかを「勘」で予測します。 「詠天記」でも「勘」による予測=運要素はもちろんあるのですが、ゲーム中に発生する様々な情報に基づいた「論理的思考」によって、賭けがうまくいくかどうか、勝つか負けるかが左右されるという半実力主義が採用されています。 「運要素」と「論理的な推理」。 このふたつを絶妙なバランスで両立させたのが、本作のキモである「天候システム」です。 天候システムとは、「晴」「曇」「雨」「雷」という4種類×各4枚=16枚の天候カードをランダムに一列で並べることによって構成される、ゲーム内のカレンダー機能のことです。 全プレイヤーに共有される「フィールドの状態」や「ゲーム内時間の進行度合い」を表現する、暦(こよみ)としての役割があります。 ゲーム開始時は16枚すべてが裏向きにされており、どの天気がどの位置にあるかは誰もわかりません。 天候カードは、ラウンドが進むごとに1枚ずつめくられていき、全プレイヤーに対して天気の種類に応じた「天候効果」を与えます。 今回は効果の詳細説明は省きますが、たとえば「晴」が出れば、コインを賭けていたプレイヤーは、賭けたコインのグレードをアップさせ、勝利点の獲得へと近づくことができます。 逆に、「雷」が出た場合、きちんと対策をしているプレイヤー以外は、手持ちの全コインのグレードが最低レベルまで落ちてしまい、勝利点が遠ざかります。 このように、天候カードには大まかにプラス系の効果とマイナス系の効果があります。 プレイヤーは次の天気が何かを推測し、適切な判断を下さねばなりません。 これを繰り返していくのが、「詠天記」プレイにおける基本作業となります。 天候カードは、どの天候も4枚ずつあり、その全てをゲームに使用するので、ラウンドが進むごとに「どの天気が何枚出たか」を頼りに、残りの枚数を計算することができます。 ゲーム後半になればなるほど、未知のカードは減っていくため、確率の計算精度は上がっていきます。 天気を占う巫女 この天候システムの面白さを最大限に引き出すのが、巫女(プレイヤー)が使用できる3つの「占術」です。 「占術」は巫女がもつ特殊な能力で、どれも天候システムと紐づいています。 これをいかに効果的に使えるかがゲームの勝敗を左右しますので、非常に重要な要素です。 3つの占術とその効果 ①天候占術:次にめくられる天気を的中することで、コインがもらえる ②避雷の祈り:次に「雷」がめくられた場合、そのダメージ効果を無効化できる ③予知夢:任意の裏向きの天候カードを自分だけ見ることができる&裏向きの天候カードを1ペア入れ替えられる とくに3つ目の「予知夢」は、非常に重要な占術です。 未知の天気を予測し行動するのが「詠天記」のシステムの核ですので、天気の確定情報を自分だけ入手できるということは、戦略性に大きな影響を与えます。 自分だけが知っている天気の情報をいかに有効活用できるか? ブラフによって相手を欺くもよし。 自分に有利なように天候カードの並び方を操作してもよし。 「予知夢」の存在が、悩ましくも心地よい「知略」を効果的に演出します。 テストプレイの様子 ブログ第1回 まとめ 16枚の天候カードによる天候システム。 巫女がもつ3つの占術。 これらが組み合わさることで、運の要素がありつつも、知的な情報戦が楽しめるゲームに仕上がりました。 次回以降は、「詠天記」のシステムやデザインについて、より詳しくご紹介していきたいと思います。 それでは、今後ともよろしくお願いいたします! 【次の記事】 http://gamemarket.jp/blog/eitenki-blog02/
- 2019/4/1 21:46
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