RAMBLE ODD POTATO @odopo_2p
子供心を忘れない大人たちへ
どこか不思議な世界を描く盤上遊戯を作るために集まった人たち
最新作は不思議なストリートアーティストの世界「BRICOLAGE HEADS」を発売予定。
プレイ人数:2人 プレイ時間:60分~ 推奨年齢:12歳以上
ブログ一覧
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- BRICOLAGE HEADS(ブリコラージュヘッズ)の収納方法
- 「BRICOLAGE HEADS」には合計36個もの立体コンポーネントが入っており、開封後にそれぞれ組み立てていただくことになります。 この組み立てた立体コンポーネントたちを箱の中に収納するおススメの方法を記します。ご参考下さい。(※トークンの名称などはゲーム内で使われる用語を使用しております)1.トークン類はキカイトークンを裏返してその中に入れる(土台トークンは大きいので隙間へ) 2.土台トークンの上に黄・紫のコマ類を置く、ミープルが入っていたチャック袋にカードを入れる 3.マップで蓋をする 4.ボード類、袋、説明書などをのせる 以上の方法できっちり箱に収まります。
- 2023/12/16 7:01
- RAMBLE ODD POTATO
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- 『BRICOLAGE HEADS』のデザイナーズノート
- 器用人は(中略)、エンジニアとはちがって、仕事の一つ一つについてその計画に即して考案され購入された材料や器具がなければ手が下せぬというようなことはない。彼の使う資材の世界は閉じている。そして「もちあわせ」、すなわちそのときそのとき限られた道具と材料の集合で何とかするというのがゲームの規則である。 クロード・レヴィ=ストロース (1976) 『野生の思考』大橋保夫訳,みすず書房. ブリコラージュヘッズはこの文章を読んだことから始まりました。これからブリコラージュヘッズのメカニクス的な部分となぜそれを導入したのか、それを導入したことでどのようなゲームにしたかったか、について書いていこうと思います。この中に出てくるシステム用語は下記の書籍参照です。「ゲームメカニクス大全 第2版,Geoffrey Engelstein/Isaac Shalev著,小野卓也訳,翔泳社」【ブリコラージュヘッズに採用されているシステム】ブリコラージュヘッズには下記のシステムが採用されています。ネットワークビルディング(SET-04)キルスティール(RES-22)アクションポイント(ACT-01)収入(ECO-05)サドンデス(VIC-15)ブリコラージュヘッズの基本ルールを知っているという前提で書いていきますので、知らない場合下記のリンクより基本ルールをざっくり把握してもらえると意味がわかるかと思います。<基本ルールはこちら>https://gamemarket.jp/blog/186598 【テーマを演出するために採用したゲームシステム】基本的にこのゲームは、「作る」ということに焦点を当てたいと思いました。何せ主人公たちはストリートアーティストですからね。2人専用60分のネットワークビルドゲームとは謳っていますが、ネットワークビルド部分は「宣伝」部分で、1番重要な要素というわけではありません。キカイを作る、そしてそれを組みあわせることでエンジンを構築していっているというのが、このゲームの主題です。エンジンを構築し、それを何度も起動することでゲームを進めるゲームということで、「ギズモ」や「デウス」なんかを参考にしていました。これらのゲームは連鎖して効果を発動することで、一気に発動できる快感はあるなと感じたのですが、如何せん効果が多岐にわたりすぎて、どの効果を組み上げるかにプレイヤーの思考が持っていかれます。「マジックザギャザリング」などのTCGと比べたら、上記のゲームの効果はそれほど複雑ではないかもしれませんが、「ダイスフォージ」などに比べたら複雑だと感じました。つまり、効果の複雑さというのはスマホのスライダーのようなもので、0~100へ調整可能というものだとイメージできます。僕が面白いと感じるのはスライダーの10~20くらいの位置の低情報量の効果で、それら効果によるエンジンビルドを脇役として機能させつつ、より主役としたいシステムを盛り上げるために使うのがちょうどよいと思いました。【システムを調整するとテーマから離れていくジレンマ】テーマ的には「作る」を主役にしたいが、システムを自分好みに調整していくと「作る」以外になってしまう。これは一つジレンマでした。そのため、しばらく「作る」という行為自体がもっと複雑だった時期もあります。材料(=街のゴミ)を集めてくるというアクションが存在していたり、その材料も5種類くらいあってそれを組み合わせて、「ダ・ルイジ」の料理作るみたいな”交換(ECO-01)”で機能させられないか、などいろいろ考えていました。しかし、最終的にファンを獲得したり、展示したりするところが、このゲームの出力口であり、この出力のために、入力として「作る」で準備しているのだと解釈し、エナジーで規定コストを払えば作れるという今のシンプル系になりました。【キカイをどう配置し、どう組み合わせるかを演出するシステム】しかし、キカイを「どの組み合わせで作るか?」とプレイヤーが思考する点は残っています。これはテーマ的にもこのように思考しながらゲームしてもらいたいと思っていた点です。これはファンを3スート(赤・緑・青)に分け、ゲームの準備段階でファンを盤面に公開情報として配置してしまうことで可能となりました。既存型ルートによるネットワークビルドであることも相まって、ゲームの準備段階でなんとなく、どの場所にどの色のキカイを建てるのが最適かということは想像できるのです。この最適解に対して、プレイヤー間でのファンの早取りや、カードの引き、キカイの早取りなどにより判断がぶらされます。この最適解の判断は、キカイのカラーだけの話であり、ここにそれぞれスライダー10~20の効果が付きます。この錯綜する情報の中、この複雑さの効果はばっちり噛み合ってくれました。キカイの配置の最適解を悩ます要素として機能してくれています。これらのことを考慮しながら「どの組み合わせで作るか?」というのを考えなければなりません。【序盤から終盤への一辺倒な流れを解消するためのシステム】これだけではゲーム序盤に強力なキカイ(エンジン)を作ってから、ゲーム終盤でキカイ(エンジン)を起動させまくるという一辺倒の流れになり、プレイに幅がなかったので、もう一つスパイスを加えます。これが”キルスティール(RES-22)”です。基本的には多くのファンを連れてきた方が、エンジンも起動し、親方トラックも進められるので強いです。しかし、各エリアの最後のファンに重み付けをすることで、強力なエンジンを有しているプレイヤーが、最後のファンを取り切れないときはファン獲得を見送ることも賢明という選択肢を用意したかったのです。このルールはインタラクションを非常に強めてくれました。なぜなら強力なエンジンを有していても気を抜くことはできず、相手の所持カードをなどを考慮して、最後のファンを取得できるタイミングを見計らう必要が出てくるからです。そのため、看板にはかなり重みが付けられています。VP+効果という形で2人用においては、そのバランスで大丈夫かというほどに重みづけしてあります。さらに、看板を建てきれば即勝利というサドンデス(VIC-15)もおまけにつけときました。それくらい重要度を上げることで、強力なエンジンを構築することと、ファンを獲得するタイミングを天秤にかける必要性が出てきたと言えます。 【アクションの重さを1:1に】ネットワークビルドを謳ってますが、今のところほとんどネットワークビルドの要素が出てきていないですね。このゲームにおけるネットワークビルドの要素は、「宣伝」というアクションに集約されてます。ここは既存のネットワークビルドゲーム同様に、まぁ…線路を引けるわけです。テーマ的には口コミが広がってファンが来てくれるようになったというイメージです。そして相手の構築したルートを使える、と設定していたのですが、このアクションは弱かった。ルートを構築していくインセンティブが少なかったのです。やはり「ブリコラージュヘッズ」のような自由なアクション選択(毎ターン1アクションポイント与えられ、すべてのアクションがコスト:1APと解釈すればアクションポイント(ACT-01)と言えそうです。)かつ4種アクションという少ない選択肢では、それぞれ独立した価値を持ちつつ、必要起動回数などは1:1:1に揃えていかなければ、4択という少ない選択肢のうちさらに1択減る盤面が多数現れます。するとプレイヤーはそのアクションをしたいから選択しているのではなく、そのアクションしかすることがないからしょうがなくやっているという作業感が出始めるため、これを取り除くために各アクションの強度を1:1:1に揃えます。【アクション選択を盛り上げるシステム】「宣伝」によるルート構築には、個人ボードの影響力コマを吐き出すことによる”収入(ECO-05)”を連結しました。これは重ゲーおなじみのテラミスティカスタイルの収入メカニクスです。やはりあらゆるゲームで使用されるだけあってしっくりとはまってくれました。さらにこの収入をラウンド間の自動収入としてもよかったのですが、このままでは3アクションしかないし、選択肢として物足りないと感じたので、4アクション目として”お披露目”を考えました。”お披露目”は収入アクションであり、かつ勝利点獲得のための最終出口アクションです。このとき、フィードバックループを強く意識しました。複数のアクションが存在するゲームにおいて、各アクションの立ち位置は相互補完的であり、上から下へ流れる物語のようではダメで、各アクションに入力と出力が繋がれた回路で無ければいけないということです。詳細はスパ帝氏がゲームマーケット2018大阪で販売していた「ルールデザインノート」と、「ゲームメカニクス おもしろくするためのゲームデザイン,アーネストアダムス/ヨリス・ドーマンズ著」がわかりやすかったです。すごく簡単にいうと、アクションというのは、ねるねるねーるねの1の粉、2の粉のように番号順に行うものではなく、どのアクションをどの順番で実行したとしても、他のアクションは何かしらの形で強められるものでなければならないということです。【アクションの出力・入力のバランス】そのために必要なのが、アクションにおける入力と出力です。そして、”お披露目”における出力が弱かった。エナジーの収入のみだからです。勝利点として獲得されるものは、(経済ゲームなどでない限り)ゲーム中再利用不可能となり、リソースではなくなります。リソースがドレインされ、ゲーム外へ出力されると解釈してもいいかもしれません。つまり勝利点というのは基本的に回路(各アクション)の入力としては使えないわけです(勝利点マイナスを負いつつ借金を得るなどのアクションが出来るゲームは別。テラミスティカなんかも隣接ボーナスにより魔力を得る際、勝利点をリソースとして支払うので、勝利点はリソースとして回路内に留まってますね)。なので、勝利点獲得アクションというのは、そこから何かのフィードバックが起こらない限り、後回しにし貯めて貯めて最後に打つアクションということになります。”お披露目”の出力には、エナジーによる収入はありますが、それはエナジーがなくなったからしょうがなく、という消極的な理由によるアクション選択です。これはまた先ほどの「それしかやることがないからしょうがなく選択するアクション」ということになります。これはMeaningful Choiceではなく、作業ということになるのでご法度です。そのため、他に”お披露目”を選択する理由として考えたのが、ファンを回収しない限りキカイの効果は一度しか使えない、という制約でした。せっかく構築した強力なエンジンも、この”お披露目”でメンテナンスしてあげないと再度起動出来ないわけです。これによって、エナジー収入以外のインセンティブが”お披露目”にも生まれ、各アクションの強度は1:1:1:1くらいになりました。これでどのタイミングでどのアクションを行うべきか?という重ゲーライクな悩ましさが生まれるゲームになったかと思います。 ゲーム全体のことというより、アクションの強度比に偏った内容になってしまいましたが、このようなことを考えながら作ったのがブリコラージュヘッズです。まだリソースをインフレさせずに拡大させるために気付いたドレインの重要性などブリコラージュヘッズを作ることでの気付きについて、語りたいことはたくさんありますが、切りもいいのでこの辺で。『BRICOLAGE HEADS』についてシステム面でも興味持って頂けたら嬉しいです。
- 2023/12/7 5:56
- RAMBLE ODD POTATO
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- 【説明書/Rulebook/게임 설명서】BRICOLAGE HEADS 説明書公開
- 説明書公開!!(日・英・韓)3か国語の説明書をご用意しました。いろんな国の方に楽しんでもらえたらと思います。We prepared 3 languages rulebooks.We are happy to enjoy Bricolage Heads in several countries.3개 국어의 게임 설명서를 준비했습니다. 많은 분들이 우리 게임을 재미있게 즐겨주시면 감사하겠습니다.日本語https://drive.google.com/file/d/1-F6f6Gx9WTeoYFmGehruP_nB5Yn049a9/view?usp=sharingEnglishhttps://drive.google.com/file/d/1oH21eWyrNxR7D5Cibv-XSOPk4hDu8A_U/view?usp=sharing한국어https://drive.google.com/file/d/1JJw42P9OGddzNgq_2IcucPudfFZW9DM_/view?usp=sharing
- 2023/11/28 18:47
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- 【2人用60分級ゲームのルール概要】BRICOLAGE HEADS - ブリコラージュヘッズ
- 4分くらいで読めるブリコラージュヘッズのルール概要です。この記事で『BRICOLAGE HEADS』を初めて見たという方は下記の基本情報をご確認ください。基本情報(プレイ人数、内容物など)はこちらhttps://www.gamemarket.jp/game/182030実際の説明書は12ページもあるので、もう少し読みやすい形にまとめたものになります。音読してみたら大体4分くらいだったので、気軽にお読みください。それではスタート!!基本ルール目的・4ラウンド終了時に多くの勝利点を所持していること。・4ラウンド終了前に自分の看板コマを建てきれば勝利ターンの流れそれぞれ4枚のエリアカードを手札とする。このゲームでは手札はお互いに見えるように公開情報とする。手札のエリアカードから1枚選択する。エリアカードはマップ上の6か所を表している。選択したカードのエリアで、アクションを実行する。アクションは4つ。キカイ作成宣伝ファン獲得お披露目これらアクションの内、1つを実行したらターン終了。カードを1枚補充し、相手のターンへ。これを交互に繰り返し、規定ターン数終了したらラウンド終了。各アクションの詳細1.キカイ作成キカイとは画面上に見える立体コンポーネントのこと。キカイにはコスト、カラー、効果が書かれている。コストはエナジーで支払う。コストを支払うことで、キカイを作ることができる。カラーは同じ色の評価トラックを進めることができる。これは親方トラックを進めやすくする。効果は、メガホンやはしごなど、ゲーム中に必要なリソースを手に入れることができる。(※効果は作っただけでは得られない)2.宣伝エナジーを支払って、個人ボード↓から影響力コマを、マップ↑上に配置する。ルートがつながるように置いていく。ルートがつながっていないとファンを連れてくることはできない。3.ファン獲得自分が作ったキカイに、宣伝したルートを使って、マップ上のファンを連れてくる。ファンとはマップ上の赤・青・緑ミープルのこと。コストは特になし。ファンを連れてくることで、キカイの効果が発動する。キカイが高く積みあがっているほど、まとめてファンを連れてこれ、まとめてキカイの効果も発動でき、効率がよい。ファン獲得で獲得したファンはマップ上のキカイの前に留まり続け、新たなファンを連れてくることが出来なくなる。新たなファンを連れてくるためには、次のお披露目を実行し、マップ上にいるファンを手元に回収する必要がある。4.お披露目メガホンを支払い、ファンを手元に回収する。収入としてエナジーを獲得する。ファンのコマ数 × 評価トラックの数字 = 親方トラックを進めるメガホンを追加で支払い、他エリアからファンをまとめて回収することも可能。ファンを1人も回収せずお披露目するとペナルティ。ラウンド終了処理ラウンド中に進めた親方トラックに応じて、勝利点&リソースが獲得できる。このラウンド中に進めた分の親方トラックは0に戻し、次のラウンドを開始。最終得点計算毎ラウンド親方トラックから得た勝利点看板最終的に集めたファンの人数残りのリソース土台のマイナスなどから点数を獲得。多い方が勝利。詳細ルール勝利条件になっている看板とは何か?個人ボードに置かれている円柱。これが看板。ファン獲得アクションのとき、マップ上の各広場(ミープルが置かれているピンクの四角)から最後の1人を連れてきたプレイヤーがマップに置くことができる。これらには効果がついており、置く際に選んで配置する。例えば5人のうち4人のファンを相手が取ったが、最後の1人を自分が連れてきさえすれば、看板は置ける。効果に書かれているはしごは何か?はしごはこのゲームにおいてとても重要なリソースである。はしごの用途は二つ。A.体、頭の評価トラックを進めるB.追加でカードを引くAはキカイ作成のときに、説明したカラーと関係する。キカイにはカラーがあり、その分の評価トラックを進めることができる。評価トラックはお披露目時、各色のファンが1個何マス分としてカウントされるか、という大事なトラックである。足=1、体=2、頭=3 評価トラックを進めることができる。しかし、体、頭にはコストがかかる。このコストがはしごである。体=2を進めるためにはしご=1、頭=3を進めるためにはしご=2が必要となる。Bは手札のカードを増やすための使い方である。なぜ増やす必要があるのか。このゲームはアクションを手札のエリアカードで場所を指定してから実行する。6か所のうち特定の場所でアクションを行いたいと思っても、カードがなければアクションはできない。また、同じ種類のカード2枚を出せば、どの場所でアクションしてもよいというルールがある。しかし、このゲームのカードの補充はターン終了時に1枚のみ。つまり複数枚使っても戻ってくるのは、1枚のみである。さらに、メガホンを使用して1ターンに追加アクションを得ることもできる。その際さらにカードを消費する。そして1ターンにどれだけカードを消費しても補充は1枚のみ。そこでこのはしごが必要になってくる。カード運を緩和したり、アクション数を増やすにはとにかくカードの追加供給がなければならない。そのためにはしごを使用する。以上です。ルールの概要は伝わりましたか。「キカイの組み合わせに悩みそうだなー?」とか「看板があるからファンを獲得するタイミングが大事だな!」なんて想像してもらえたら嬉しいです。実際に遊んだ方々の感想はこちらhttps://togetter.com/li/2346205基本情報(プレイ人数、内容物など)はこちらhttps://www.gamemarket.jp/game/182030
- 2023/11/17 18:32
- RAMBLE ODD POTATO
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- MR.SNEAKYのご紹介
- 【お知らせ】 ゲームマーケット2019秋は盟友ピリオドゲームズのブースをお借りしての出展となります。 ブース番号:S69 出店曜日:土曜日のみ このゲームのプレイヤーは「相手を騙して宝を隠す側の富豪」と、 「相手の嘘を見破り宝を見つける側の泥棒」に分かれ、ゲームが進行します。 以下概要となります。 詳細を知りたい方は説明書をご覧ください。 ●奇妙な扉の先にあるたった1つの宝を見つけだせ! まず富豪側は8枚のタイルを場にランダムで伏せます。 (プレイヤーが各タイルの位置を決める濃密心理戦verのルールも有り) この裏向きに置かれたタイルの中から宝のタイルを見つけ出すことが泥棒の目的です。 富豪はカードを使って泥棒を誘導し、宝以外のタイル(特に罠)を引かせましょう。 うまく罠のタイルを引かせることができたら、泥棒に警備コマが溜まり、4つ溜まると富豪の勝ちとなります。 なるほど、ゲームの目的はいたってシンプル。 「富豪はカードを使って泥棒を誘導する」 この言葉にゲームの全てが隠されています。 それでは、以下でこの点をじっくり解説いたしましょう。 ●心理戦を盛り上げるための9種類のカード 富豪は毎ターン1枚ずつ、タイルの上にカードを置かなければなりません。 カードは全部で9種類あります。 などなど、それぞれのプレイヤーが有利になったり、不利になったりする効果があります。 そしてカードが置かれたタイルが表になった時、効果が発動します。 ●富豪の心理の全ては、“カードの置かれた位置”に現れる これらのカードは富豪側のプレイヤーが置きます。 ここで泥棒側のプレイヤーを騙すために一芝居うつわけです。 例えば、このような状況があります。 このように富豪側のブラフと、泥棒側の読みが発生します。 これらを行い、 宝を見つければ、泥棒にX(4−所持している警備コマ数)点 警備コマが4つ溜まれば、富豪に2点 となります。 次は役割を入れ替えこれらを繰り返し、8点先取したプレイヤーの勝利です。 ●勝利条件は点を集めるだけじゃない またゲームの勝利の条件は8点を先取する以外に ・エージェントを4つ与える というものもあります。 このエージェントはカードの効果です。 与えられたエージェントカードは手元に溜まっていき、サングラスのアイコンが4つとなった時点で、そのプレイヤーの敗北となります。 つまり、ゲームが進むにつれて、相手にとって取りづらいタイルや、有効なブラフが増えていくことになるのです。 さて、MR.SNEAKYの大まかなルールは以上となります。 説明書はこちら 嘘をつく/つかれる、ことは通常ネガティブな側面が大きいものです。しかし、ことゲームにおいてはそれが普段の生活の中では味わえない“ポジティブな緊張”に変わります。我々はこの妙味が好物で毎回“心理戦”にこだわってゲーム作りを行なっています。 今回も自信を持って「楽しい騙し合い」を表現できたのではないかと思っております。 ゴキブリデュエルなどの心理戦のゲームにハマったことがあるという方は、ぜひこのゲームも試してみてください。 当日は試遊卓もありますので、気になった方は是非23日(土)S69ブースまでお越しください。
- 2019/11/14 21:59
- RAMBLE ODD POTATO
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- 【4分でわかる】跡目の盃のルールからポイントまで
- こんにちは! ヤマズゲームスのイラスト担当の蛙です! ゲームマーケットまであと二日ですね。 でも「跡目の盃 ゲーム」というエゴサーチが一向にヒットしません。 ということで、もう少し別の方法でお伝えします。 他の作者の皆様もそうかもしれませんが、 「遊んでもらえれば面白さが伝わるのに」 とやきもきしていることでしょう。 僕もそうです。 そう。実際に遊んでもらうことが難しいのです。 そこで僕たちは、遊んでないけど遊んだくらいの情報量が伝わるように動画を製作しました。 この4分の動画に跡目の盃のすべてが詰まっています。 ぜひ見てみてください。 https://youtu.be/FvDRQgpFzJE 当日ブースD08でお待ちしております。
- 2017/5/12 20:15
- RAMBLE ODD POTATO
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- 「跡目の盃」はこんなゲームです。
- <ゲームは遊びではなく、勝負です> こんにちは。ヤマズゲームスのイラスト担当、蛙です。 僕はLIAR GAME(ライアーゲーム)が大好きです。カイジも好きだし、デスノートも好き。原作の漫画も良いですが、実写のドラマや映画も相当ハマりました。 これらの登場人物は、勝つことに必死です。命をかけてます。こういうバッチバチの勝負は見ているこっちも相当熱くなる。スポーツ観戦にも近いものを感じています。 で、ふと思うわけです。見ているだけで、こんなに熱狂するなら、自分がやる側に回ったらどうなるのか。 経験がないわけではありません。少年野球時代の「広範囲隠れ鬼ごっこ」。さらには、近所の住宅地で行った「Tシャツ短パンでのサバイバルゲーム」。中学時代の部活もそうでした。年齢による効果も大きかったですが、この時の没入感は、なんと言いますか、頭から突っ込んで足首くらいまでその世界観に埋もれていました。 鬼から逃げる小5の僕にとって、追いかけてくる者の表情は「青鬼」そのものでした。また、サバゲーでは、メタルギアソリッドのスネークよろしく、背後から近づき、背中に2,000円ほどのエアガンを突きつけこう言うのです。 カチャッ、「・・・動くな。」 あの瞬間、僕は本物の「上下関係」を学んだ気がします。 これほどまでに没入感を感じられたのは、子供だったからでしょうか。子供は何一つリスクがなくとも、いざ勝負の世界に入れば皆が「多重債務者」のメンタルで対戦相手と向き合います。 必死。 彼らを形容する言葉はこの二文字以外に見当たりません。 そうなんです。必死なんです。では僕は?大人は?28歳になった僕は必死だろうか?毎日のルーティーンを腑抜けたツラでこなすだけの日々!週末には友人と気の抜けた声でロンやポンやチーを叫び合う始末!!役牌のみでたった1000点にしかならないツモに一喜一憂するのではなく、人生を好転させるためのチャンスを引き当ててこんかい!!! そう、必死。 ・・・まあ、何が言いたいかといいますと、僕はゲームで熱狂したいのです。ゲームをするからには熱くなりたい。 だからそんなゲームを作ってくれと、僕は兄貴(システム担当)にお願いしました。 <権力社会が生み出した大いなる弊害> 兄貴は無言で机に肘をつき、交差させた手の上に顎を乗せ目を瞑りました。僕はこれでもかというくらい深い溝が出来上がった兄の眉間を睨みつけながら、返事を待ちました。数秒の間を作って兄はパッと目を見開いて、静かに答えました。 「・・・わかったぁ。」 一瞬、兄が「室井さん」に見えました。いや、碇ゲンドウ。交差する二人の幻影。僕はその場を無言で立ち去りました。 それから約三ヶ月後。2017年3月2日。跡目の盃の元となるルールが発表されました。そしてその直後、兄はまたしても渋い声でこう付け加えたのです。 「・・・ゲムマ春は、これを出す。」 一瞬目が点になりました。なんせ、ゲームマーケット2017春は5月14日です。 この男は渋い顔で何を言っているのだ。今から数週間で、仕事の合間を縫ってチップや箱絵その他諸々を完成させろと?怒りよりもまず、瞬時にその結末を予想しました。 答えが出るまでの時間、コンマ2秒。 「いや、無理。」 兄がコンマ5秒で返事を返す。 「いや、それが無理。」 そこから約20秒は、30歳を手前にした年子の兄弟の「無理無理問答」が勃発。結局、弟であるという権力社会が生み出した大いなる弊害に押しつぶされる形で、戦いに終止符が打たれました。 追い討ちをかけるように兄が付け加えます。 「ちなみに、カタログ入稿は4日後な。」 <怒り心頭。試遊の後のさらなる焦燥> 僕は唯一残された兄への攻撃のために心を静め準備しました。そう、目の前に提示されたシステムをけちょんけちょんに、ぐうの音も出ないほどに、三点倒立で謝罪せざるを得ないほどに、「けなす」ことです。 「・・・話は、試遊してからじゃい。」 振り絞った声は心なしか震えていました。そして試遊が始まりました。インストをする兄の表情は自信に満ち溢れていました。僕は「邪眼の力をなめるなよ」と心の中で叫びながら第三の目が開かんばかりの眼光で、目の前のゲームの「穴」を探し回りました。 試遊時間、30分。 僕はけちょんけちょんに、ぐうの音も出ないほどに、三点倒立で謝罪せざるを得ないほどに、「認めて」いました。 「・・・ぐぅ」 これは面白い。僕のツボに刺さりまくっていました。近所の鍼灸院もビックリの針の量です。 「遊びではなく、勝負」 そう思わせるほどに、終始焦りや葛藤、喜び(ニヤつき)が訪れるのです。思い出しました。小・中学生の頃の没入感を。相手を騙し、背後から銃を突きつけるあの快感を。 「ちょっと待て!」。心の中で僕の理性が叫びました。まだ一度試しただけだ。たまたま、今回がベストバウトだっただけかもしれない。 冷静にゲームシステムそのものを見ていたか?最後の一手で相手を下し、狂喜乱舞していただけではないのか? 僕は血走った目に「サンテFXネオ 12mL」を注入し、一旦小休止しました。そしてその後、何度も試遊を重ねたのです。 その結果、なんと・・・ 僕の第三の目は、驚くほどに節穴でした。なんならそんな都合のいい目は存在さえしていなかったのかも。僕は鏡を見て落胆していました。 すると兄が怪訝そうな表情で盤上を眺めて言いました。 「・・・待て、これ穴あるわ。もっかい練る。」 そう言って自室に帰って行きました。 僕は再び「待ち」の状態になりました。待機児童問だぃ・・・なんでもありません。 <ギリギリの戦い、そしてまとめ> 結局、それから2日後。カタログ入稿2日前に完成しました。テーマが決まったのもその時。もちろん、絵はありません。急いでヤクザを描かなければならない状況に陥りました。 この時、僕はもう完全に兄の手のひらの上で首輪をつけて服従させられている哀れなホモ・サピエンスと化していました。 ヤクザは一日にしてならず。わかっていながら、僕はたった一日、いや、4時間でこの絵を仕上げ提出しました。 満場一致でカタログには絵を載せない方向で決定しました。万策尽きた。そう思っていた矢先、書家・晴水(セイスイ)氏が文字を完成させてくれました。こうして、なんとか他サークルに劣らずカッコいいカタログが無事入稿できたのです。 その後の僕の苦労は火を見るより明らかです。その辺に関して言及しだすと、底なしの下スクロールが読者の方々を襲うことになるので、控えます。 いずれにせよ、「ヤマズゲームスの絵を担当している」蛙がお伝えしたかったのは、跡目の盃の体感と僕たちの趣味です。(あと、弟としての苦労も・・・) 5ターンの内に繰り広げられる、気の抜けない心理戦の攻防。 お互いのターンでお互いにしなければならないことがあるので、ずっと集中し続けなければならない感覚。 対戦後の疲労感。 最後の最後まで勝敗がわからない戦況。 正体隠匿系の楽しみ、と一言で言ってしまうのは簡単ですが、一番近くで何度もプレイしている者としては、いろんな言葉で詳細を伝えたいのです。 それに、あまりにも宣伝してなさすぎて、今更焦っているのです。もう名前だけでも覚えて帰ってもらいたいのです。ヤマズゲームスちゃんと活動してますよ〜。 あ、最後に。 以前、僕たちのツイッターで「ごきぶりポーカーは運か否か?」というアンケートを取りました。その結果で、「運」とお答えになった方々には恐らく、刺さらないかと思われます。 とはいえ、やってみないことにはわかりません。 当日、「D 08」のブースで一緒に跡目の盃をやりましょう! 待ってます。 「跡目の盃」のルールはこちら(pdf)
- 2017/5/3 16:31
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- 「蝉の声」の背景ストーリー紹介
- 今回は「蝉の声」の背景ストーリーをご紹介します。 といっても、全文はかなり長編です。 ですので、ここでは 「赤色の蝉がどうしてこのような姿になったのか」 が記述されている部分のみを抜粋して載せます。 ※長寿で物知りのオオトカゲが、赤蝉のひいばあちゃんとの出会いを語っているたシーンです。 〜赤蝉の秘密〜 オオトカゲは話し始めた。 お前さんのひいばあさんと出会ったのは約20年前や。当時はひいばあさんもそこらにおるアブラゼミやミンミンゼミと変わらず茶色い蝉やった。まあお前さんも体の色は茶色やがの。そんでまあ、今のお前さんと一緒でひいばあさんもあのパン屋の隣のサクラの木に住んどった。俺は三日に一回あのパン屋にパンをもらいに行っとって、そん時にひいばあさんとよく話をした。俺は町や森のことを話して、ひいばあさんはパンのことを話した。 ある日、俺がパン屋に行くと珍しく店内にひいばあさんがいた。俺はなんでも食うが、蝉はパンは食わん。だからなんでやろうと思っとったら、ひいばあさんがおもむろにチョココルネに抱きついた。近づいてどうかしたのかと尋ねるとひいばんさんがこう言った。 「生まれてからずっとこのパンをあそこの窓越しから見ていたの。かわいいなあ、と思って。なんだか幸せな気持ちになるの。」 それならばと、俺は店の人間にチョココルネをゆずってもらってサクラの木にひっかけてやった。ひいばあさんはそれはそれは喜んで、毎日そのチョココルネの上で寝とった。店の人間も人情味の厚い人でなあ。数日経って腐りそうになると、新しいのと交換してくれた。それから数日後、ひいばあさんとおしゃべりしていると、俺にこんなことを言ってきた。 「来世はチョココルネに生まれ変わりたい。」 俺は最初冗談かと思って聞いとったが何やら本気らしい。俺はこの世界で長いこと生きしとる。やし、いろんな話を知っとる。だからひいばあさんに教えてやったんや。 「記憶の輪廻ってもんがこの世にはある。自分の記憶が息子や娘の頭ん中にも入っとるって話や。それは思い出されることはないかもしれん。でも、その記憶の影響は確実にある。だから今あんたが持っとるその強い想いも子供には受け継がれる。そうやって溜まっていった心の中の想いがある一定量を超えると、それは身体に現れてくる。チョココルネそのものになるのは叶わんが、もしかしたらそのような形にはなれるかもしれん。・・・まあ、あくまでも可能性の話やけどな。」 慰めのつもりやった。蝉の寿命がそんなに長くないことも知っとったし、計算すればひいばあさんももう少しの命やった。かといってデマカセでもない。俺がこんなに大きくなれたのも、大きさに憧れたからやと思っとる。なにより、ひいばあさんにはその話が刺さったようやった。その日から、ずっと祈っとった。あんたみたいに可愛くなりたいって、チョココルネに祈っとった。 まあ当然、蝉である以上蝉の務めは果たさんないかん。やし、ひいばあさんは卵を産んでは祈って、卵を産んでは祈ってと繰り返しとった。 ひいばあさんがもうそろそろ逝くって時に俺んとこに来た。生まれてくる子供を見といて欲しいと。卵を産む時にたくさんの想いも一緒に込めたから、もしかしたら娘がチョココルネになっとるかもしれんと。まあ、長年生きとるといろんな動物や虫の死を看取ってきた。絶望で死ぬのが一番むごい。やから、俺は優しく頷いて了承した。 そしたらや。俺もびっくりや。お前さんのばあさん、つまりひいばあさんの娘が6年後に生まれてきたら、体がちょっとチョココルネみたいになっとった。自分ではなーんも気づいとらん。普通に生まれて、普通に蝉として生きて、普通にチョココルネを好きになっとった。ほんで死ぬ前にまたひいばあさんと同じことを俺に言ってきた。その時、俺は教えてやった。お前の母ちゃんも同じこと言っとったぞって。 次に生まれてきたお前さんの母ちゃんはもうほぼおまえさんと一緒や。赤いちょぼちょぼとその赤い羽はなかったかな。さては、お前の母ちゃんはチョココルネだけじゃなくて、別のパンにも惹かれたんじゃないか? まあ、そういう親の想いが詰まった体や。胸張って生きられい! 赤蝉は自然と笑みがこぼれていた。 大きく何度も頷いて、オオトカゲに抱きついた。 トンビは泣いていた。 「お、そういえば!」 オオトカゲは言った。 「この辺には、お前さんのように先祖の想いで見た目が変わった蝉があと三匹おるぞ。神社の緑蝉、森に住む青蝉、あと黄金の邸宅におる黄蝉や。そいつらはお前さんよりよっぽど蝉離れしとるぞ。」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ とまあ、「蝉の声」にはこのような背景ストーリーがあります。 アートワーク担当の蛙(かわず)が絵を描く時に、考えていた内容を文章化してまとめたものです。 結果的に膨大な量の文字数となってしまいましたが、せっかくなので全文はヤマズゲームスのサイトに順次UPしていきます。 よかったら見てください。 もしかしたら当日ブースで、何かしらの形でお渡しできるよう用意しておくかもしれません。 「蝉の声」のゲーム詳細はこちら
- 2016/11/24 23:13
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