薩摩和菓子with米菓子 https://x.com/satsumawagashi

ブース概要
ゲームマーケット2025春が初出展。薩摩和菓子と米菓子の合同サークルです。ゲームマーケット2025春に、海の食物連鎖と弱肉強食のトリテ『シーフード・チェイン』、米国各地を同時に仁義なく競り落とすオークション『ゴートファーザー』、満員電車で固有能力ハンドマネジメント『RUSH HOUR』を出します。
出展コメント
ゲームマーケット2025春に、海の食物連鎖と弱肉強食のトリテ『シーフード・チェイン』、米国各地を同時に仁義なく競り落とすオークション『ゴートファーザー』、満員電車で固有能力ハンドマネジメント『RUSH HOUR』を出します。
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- 『ゴートファーザー』開発秘話
- 『ゴートファーザー』がどのように生まれたかを紹介します。 『ゴートファーザー』とは?『ゴートファーザー』は、アメリカの裏社会を題材にした、制限付き封印入札マルチロットオークションゲームです。国際的なマフィアたちがアメリカの主要拠点を競り合います。自分のファミリーの構成員を活用しましょう。各プレイヤーは1~6の数字が書かれた6枚のカードを山札とし、6つの縄張りカードをテーブルに配置します。各縄張りカードには、勝利点、構成員カードを配置できる最大枚数、特定のカードに適用されるボーナスが記載されています。ターンプレイヤーは、自分の山札の一番上の構成員カードを、まだ獲得されていない縄張りカードに裏向きで配置します。その縄張りカードに配置された構成員カードの枚数が上限に達したら、構成員カードの配置順を保ったままひっくり返します。1枚目に配置された構成員カードは+1点、2枚目に配置された構成員カードは+2点と配置順に応じたボーナスが入ります。また、「ホワイトハウス」での「6」のように、構成員カードの数字が縄張りカードで指定された数字ならば、+3点のボーナスが入ります。各プレイヤーは構成員カードの数字とボーナスを合計します。合計値がもっとも高いプレイヤー(同値だった場合は最後に配置したプレイヤー)はその縄張りカードを獲得し、自身の構成員カードをその縄張りカードに残します。ほかのプレイヤーは自身の構成員カードを自身の山札に戻してシャッフルします。すべての縄張りカードが獲得されるか、誰も構成員カードを配置できなくなったらゲーム終了です。後者の場合、まだ獲得されていない縄張りカードでも「縄張りカードの獲得」を実行しますが、これで獲得した縄張りカードの勝利点は半分(端数切り捨て)となります。もっとも勝利点を獲得したプレイヤーの勝利です。製品ページはこちら 封印入札マルチロットの元ネタは『ヴィクトリアン・マスターマインド』「ゲームマーケットチャレンジ2024」に出展するボードゲームを考えるために小野卓也『ゲームメカニクス大全』を読んでいると、「オーダーカウンター」の例として『ヴィクトリアン・マスターマインド』が紹介されていました。『ヴィクトリアン・マスターマインド』は、19世紀の蒸気世界を舞台に、策謀と超科学マシーンで世界中を混乱に陥れることを目指す、中量級のボードゲームです。公式サイトからルールを引用しましょう。選択した色のエージェントタイルを取り、よく混ぜて絵の書かれてない面を上にして重ねます。 手番になったら、手元にあるエージェントタイルの一番上をとり、いずれかの中央ボードに伏せて置きます。エージェントタイルを置いたら次のプレイヤーに手番が移動します。 なお、一つの都市にエージェントタイルが3枚重ねられた場合は、手番の移動前にタイルの処理が発生します。エージェントはその都市に記載されている戦利品を獲得し、さらに各エージェントが保有する能力を発動します。この処理が発生することにより、あなたのマシーンの完成に一歩近づき、また攻撃力が強化され、手下が悪事を重ねます。つまり、世界がより混乱を極めていくのです!『ヴィクトリアン・マスターマインド』ではエージェントタイルを都市ボードに配置しますが、エージェントタイルも都市ボードもカードにすれば、カードのみで面白いゲームが作れるのでは?という発想から、『ゴートファーザー』の開発が始まりました。 『ヴィクトリアン・マスターマインド』の複雑さ『ヴィクトリアン・マスターマインド』は、「エージェントタイルを都市ボードに配置し、一定枚数のエージェントタイルが都市ボードに重ねられたら裏返す」まではとても簡単です。しかしながら、エージェントタイルはそれぞれ異なった能力を持ち、都市ボードはそれぞれ異なった戦利品をプレイヤー個人のボードに供給します。つまり、エージェントタイルと都市ボードの効果を表現するために、大量のルールとコンポーネントが必要になっているのです。これは、勝利点を獲得するまでに「策謀の実行」や「超科学マシーンの作成」という、複雑な工程を挟んでいるからです。『ヴィクトリアン・マスターマインド』を複雑にしているのが勝利点の獲得方法であるならば、超科学マシーンをなくし、「エージェントタイルは数字のみ」「都市を占領すると勝利点を獲得する」に変えればよいのでは?しかし、それだけではエージェントを都市に配置する順番や、エージェントと都市の組み合わせに意味がなくなってしまいます。 後追いボーナスと縄張りボーナスの追加エージェントタイルを都市に配置した順番に意味を与えるために、配置した順番が後であればあるほど強くなる「後追いボーナス」を追加しました。エージェントタイルを裏返す処理をできるだけ発生させたいので、ほかのプレイヤーが先行している都市でも逆転しやすくする意味合いもあります。また、エージェントと都市の組み合わせに意味を与えるために、特定のエージェントは特定の都市で強くなる「縄張りボーナス」を追加しました。強くなったことを表現する増加値の算出方法をいろいろ考えましたが、以下の理由から、「後追いボーナス」の最大値である「7」の半分(端数切り捨て)である「3」で固定になりました。乗算だと「後追いボーナス」との計算順が問題になってしまう加算が状況によって異なると、バランス崩壊しない計算式を考える必要があり、プレイヤーが覚えることも増える加算の固定値があまりに大きすぎると「後追いボーナス」が無意味になってしまう バランス調整の結果、ワーカープレイスメントからオークションにどのプレイヤーがその都市を占領し、勝利点を獲得するかまでは決まりました。では、その都市に配置されている構成員カードはどのように処理すべきでしょうか?すべてのプレイヤーの構成員カードがその都市に留まることにすると、プレイヤー人数×1分程度と、インストの時間を下回る短時間でゲームが終わってしまいます。よって最初期は、すべてのプレイヤーの構成員カードがそのプレイヤーの山札に戻る、いわゆる「ワーカープレイスメント」のような処理を考えていました。しかしながら、脳内でテストプレイをしてみると、構成員カードの配置上限が低い都市を占領して構成員カードを再利用する動きが強すぎる(=そのような都市の勝利点を下方修正する必要がある)こと、山札をシャッフルしたときに数字の高い構成員カードが山札の上に来ると不本意な上振れが発生することがわかりました。ここで、論理学の出番です。合計値の比較で「勝ったプレイヤー」と「(勝たなかった=)負けたプレイヤー」、そのプレイヤーの構成員カードがそのプレイヤーの山札に「戻る」と「戻らない」で場合分けすると、2×2=4パターンになります。個別に見ていきましょう。・勝ったプレイヤーも負けたプレイヤーも、そのプレイヤーの構成員カードがそのプレイヤーの山札に戻る先ほどの脳内テストプレイで、デメリットだらけだとわかりました。・勝ったプレイヤーも負けたプレイヤーも、そのプレイヤーの構成員カードがそのプレイヤーの山札に戻らないプレイヤー人数が少ないと、構成員カードが6枚では一瞬でゲームが終わります。論外です。・勝ったプレイヤーの構成員カードはそのプレイヤーの山札に戻るが、負けたプレイヤーは戻らない。最初の都市での勝敗が、ゲームの勝敗を決定してしまいます。論外です。・勝ったプレイヤーの構成員カードはそのプレイヤーの山札に戻らないが、負けたプレイヤーは戻る。負けたプレイヤーは山札が多く残ることになるので、逆転しやすくなります。また、派遣された構成員が残って、勝ち取った縄張りを守る、というフレイバーにも合致します。 「入札したコストが一番高いプレイヤーだけがコストを消費して勝利点を獲得するメカニクス」といえばオークションです。ワーカープレイスメントのバランスを調整した結果、オークションを車輪の再発明しました。 タイトルの元ネタは『ゴッドファーザー』裏社会の構成員が縄張りを占領する、というフレーバーは最初期からそのままですが、タイトルが確定したのはキャライラストを描き始めたタイミングでした。裏社会を題材にして、一般的な知名度が高い作品の時点で『仁義なき戦い』『レザボア・ドッグス』『ゴッドファーザー』の3択になります。『仁義なき戦い』は「仁義」「なき」「戦い」のいずれも変えることが難しく、やっとひねり出した『仁義にゃき戦い』も同名のsteamゲームが存在しました。『レザボア・ドッグス』はそもそも組織間の抗争が題材ではなく、知名度も相対的に低く、唯一思いついた『レザボア・キャッツ』も複数の映像作品のエピソード名として用例がありました。『ゴッドファーザー』は「ファーザー」さえ残っていれば通じる汎用性がある分、被りを避けるのが大変でした。『ドッグファーザー』はヒップホップアルバム、『コッドファーザー』は魚フライやコールオブデューティ界隈、『キャットファーザー』にいたってはボードゲームとしての用例がありました。そこで、英語で動物の名前を総当たりした結果、『ゴートファーザー』は元ネタと響きが似ていて、イタリアのワイン以外の用例がなく、キリスト教でヤギが悪魔の象徴にされがち、とピッタリでした。 最後にマフィアのフレーバーでお手軽に楽しめる、制限付き封印入札オークションゲーム『ゴートファーザー』をゲームマーケット2025春の土曜日に頒布します!価格はイベント限定で1500円!取り置き予約も受付中!製品ページはこちら
- 2025/4/17 7:53
- 薩摩和菓子with米菓子
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- 『シーフード・チェイン』開発秘話
- 『シーフード・チェイン』がどのように生まれたかを紹介します。 『シーフード・チェイン』とは?『シーフード・チェイン』は、海の食物連鎖と弱肉強食を題材にした、マストノットフォロー・トリックテイキングゲームです。スートなし・切り札なし・特殊カードなし・ビッドなし・減点なしで、特殊なルールは場にない数字のカードを出す出せるカードがなければ、手札を公開し、そのラウンドは即終了場にある数字が連番を構成しているトリック(このとき、「1」は「8」の次の数字とする)で勝つと高得点の3点だけです。製品ページはこちら 「マストノットフォロー」の元ネタは『ポテトマン』『シーフード・チェイン』を作るきっかけになったボードゲームは『ポテトマン』です。『ポテトマン』は、「マストノットフォロー」を採用している、もっとも有名なトリックテイキングゲームです。「マストノットフォロー」とは、「場にないスートのカードを出す」「出せるカードがなければ、手札を公開し、そのラウンドは即終了」という一連のルールのことです。そして、『ポテトマン』は、商業出版社が日本語で出版したことのある、「マストノットフォロー」を採用したトリックテイキングゲームの中で、もっともシンプルなボードゲームでもあります(薩摩和菓子調べ)。この『ポテトマン』、現在は韓国の出版社「HonuGames」が日本語説明書付きで再販していますが、個人輸入が必要なため、定価での入手が難しい状況です。現在入手性が低くなっている『ポテトマン』の「マストノットフォロー」の面白さを残しつつ、もっとシンプルなトリックテイキングゲームを作れないだろうか?という発想から、『シーフード・チェイン』の開発が始まりました。 『ポテトマン』の複雑さ『ポテトマン』はトリックの勝敗を決めるまではとても簡単なのですが、カードの内訳と、得点の仕方に少し癖があります。赤のランクが5~18、青のランクが4~16、緑のランクが3~14、黄のランクが1~13、それぞれ1枚ずつ。勝ったスートによって得点カードが異なり、ランクが低いスートだとより高い得点カードを獲得できる。そのラウンドで同じスートで4回勝つと、そのスートの得点カードが枯渇し、それ以降はそのスートで勝つと、もっとも高い得点カードを獲得できる。もっとも高い得点カードも枯渇すると、そのスートで勝っても得点カードを獲得できない。これらはいずれもスートが関係しています。『ポテトマン』を複雑にしているのがスートであるならば、スートをなくし、「場にない数字のカードを出す」に変えればよいのでは?しかし、それだけではただ大きな数字を出すだけの無味乾燥なゲームになってしまいます。 「食物連鎖」の元ネタは『Flashpoint』得点ルールを考える際に参考にしたのが、世界初のマストノットフォロー・トリックテイキングゲーム(薩摩和菓子調べ)である『Flashpoint』です。英語ルール日本語ルール『Flashpoint』は「ブリッジ」のような2対2のチーム戦で、場にある札でポーカーの役を作ることを目指します。そして、ポーカーの役でスートも同じ数字も使わないのは「ストレート」(数字が連番を構成している)だけです。そこで、「場にある数字が連番を構成しているトリックで勝つと高得点」という、「食物連鎖」ルールを導入しました。 カード構成の元ネタは『ペアーズ』カード構成で参考にしたのが『ペアーズ』です。『ペアーズ』は、1が1枚、2が2枚、3が3枚……10が10枚の、計55枚のカードを使ったトランプのようなゲームです。アークライト 野澤 邦仁のボードゲームを作るには Vol.02「ゲームの着想7つ道具」「場にあるカードが3~5枚」でプレイヤーが狙えば連番を作れるように「数字は1~8にすること」、そして「肉食動物が肉食動物を食べる」という連鎖が発生することで食物連鎖の数を稼げるように「海の生きものを題材にすること」は決まりましたが、問題はカード構成でした。萬印堂のトランプパックで印刷する場合、カード枚数の上限は54枚だったのですが、8の倍数で条件を満たすのが48枚で、すべての数字を同じ枚数にすると6枚も余剰が発生してしまうのです。そこで、野澤邦仁氏の記事を思い出し、1が10枚、2が9枚、3が8枚……8が3枚と、ピラミッド型のカード構成を検討したところ、余剰カードが2枚まで減りました。また、食物連鎖の後ろになるほど個体数が少なくなる「生態ピラミッド」も表現できるようになりました。 タイトルで意識したのは『フードチェーンマグネイト』タイトルに『トリック』などの単語を含めればトリックテイキング好きに訴求できることはわかってはいましたが、「トリックテイキングを敬遠している人にも遊んでほしい」「商業のトリックテイキングでタイトルに『トリック』などの単語を含むものは少数派では?」との思いから、フレーバーである「海」と「食物連鎖」をそのままタイトルにしようと考えました。「食物連鎖」は英語で「food chain」ですが、重ゲーの名作『フードチェーンマグネイト』との差別化のために、ハンバーガーショップはメインとして扱わない「海産物」の「seafood」とかけて、『シーフード・チェイン』というタイトルになりました。 微調整いろいろルールを作成するにあたって以下の要素も検討しましたが、いずれもルールが煩雑になってしまうので、「マストノットフォローをお手軽に楽しむ」というコンセプトから現在の形になりました。弱肉強食(場にある数字が連番を構成しないトリック)で勝つと減点弱肉強食でも「1」は「8」に勝つ『ポテトマン』と同様に、2人用ルールでは個人山札を用いる 最後にマストノットフォローをお手軽に楽しめるトリックテイキングゲーム『シーフード・チェイン』をゲームマーケット2025春の土曜日に頒布します!価格はイベント限定で1500円!取り置き予約も受付中!製品ページはこちら
- 2025/4/12 8:14
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- 公式サイト予約でも「予約 可」と表示する方法
- 結論「予約用URL」にゲームページのURLを入れましょう! 現象ゲーム編集画面で「公式サイトで予約を受け付ける」にチェックを入れても、実際の画面では「予約 不可」と表示されてしまう。 原因「公式サイトで予約を受け付ける」にチェックが入っているかどうかに関係なく、ゲーム編集画面の「予約用URL」が空欄だと「予約 不可」と表示してしまうから。 解決方法「予約用URL」を、遷移しても問題ない有効なURL、つまりゲームページのURLで埋める。 詳細な方法ゲーム編集画面の「公開ステータス」が空欄の状態で「決定」を押す。ゲーム一覧画面でそのゲームの「プレビュー」を押す。プレビュー画面のURLのうち、「?」より前だけコピーする。ゲーム編集画面で「予約用URL」にコピーしたURLを貼り付ける。 FAQなんで「?」より前だけコピーするの?「?」以降はそのページのバージョンを指定しているため、含めてしまうとそれ以降に修正しても修正前のページを表示してしまうから。公式の予約ページのURLを指定すればよくない?「予約希望」ボタンを押しても予約ページに遷移するわけではなく、ゲームページにある予約フォームの表示・非表示を切り替えているだけだから。せめて「予約希望」ボタンまでスクロールさせられないの?「予約希望」ボタンを開発者ツールで見ると、周囲のパーツを含めてidが設定されていないため、アンカー付きURLが使用できないから。
- 2025/4/7 15:33
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