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- TASK FULL ROCKET製作日誌③
- 手っ取り早くいえば、ゲムチャレのレギュレーションが大きく変わったのである。ダメだ。これではどう考えても今作っているゲームは作れない。というかゲムチャレのレギュレーションは毎年変わるんだから、そりゃそうだという話である。問題はこれだけではない。現在このゲームのテーマは「ジョン欠地王の悪政に民衆が武器を持って立ち上がる」というものである。テストプレイ時にこのテーマを説明したところ「ジョン欠地王って誰ですか?」とリアクションがあった。しまった、マニアック過ぎたか。「一体誰やねん」という人物を何の説明もキャラクター性の設定もなしにゲームの題材に取り上げる勇気はない。では日本史ではどうかとか考えてみたが、テーマを例えば一向一揆とかに変えたとしても、今一ピントが合わない。ワクワク感が足りない。ジョン欠地王という世界史上最強クラスに雑にイジっても怒られないレベルの暗君が敵になるというキャラクターの強さが必要である。私はこのテーマを早々に諦めることとなった。一旦テーマを白紙に戻して次に考えたのは、「カードを並べてマジョリティを競う」という部分である。当初は各々の個人ボードに並べていたが、今一インタラクションが足りないと感じた。そこで、最初は1つの共通ボードにカードを並べてマジョリティを比べる形で考え始めた。ただ場に並べるだけでは際限が無いので、場で縦横にカードを置ける上限を決める事にした。その代わり、ピラミッド状にカードを積み上げてよい、という形にしてみた。この考えは失敗であった。カードが最後まで残るということは、プレイヤーの立場に立つと何より見づらいし、決算がめちゃめちゃ面倒くさいのである。そこで、縦横に一定枚数カードがたまったら決算作業が入るという形式にたどり着いた。これなら要点が絞られているうえに決算が面倒くさくない。そして、カードに強弱をつけたくなかったので、縦と横でマジョリティの強さを変えることにした。縦の列で決算があったら合計値の大きい方が勝ち、横なら小さい方が勝ちという具合である。これならジレンマも出てきそうではないか。こうなるとテーマもすんなり思いつくもので、ファストフード店をテーマにしようと考えた。大きい数字=カロリーの高いメニューで、小さい数字=カロリーの低いメニューという具合で、縦と横でお客さんの層が違う、というものである。いい感じになりそうだ。しかしこの考えはテストプレイしてみると、簡単に転覆してしまった。現在の内容は、平たく言えばマジョリティで陣取りするゲームなのだが、これがなんとも面白くないというか、各々マジョリティが取れそうな所に順当にカードを置いていくため、予想外の展開も起きないし最初から最後まで展開が変わらず平坦なのである。しかも逆転要素もない。これは困ってしまった。テストプレイにおいて、やってみたら思ってたのと違う。という事は本当に多い。しかし分かっていても焦るものである。「違うんだ、もっと面白いはずなんだ、こんなはずでは…こんな面白くないゲームを人様に出してしまってはもう終わりだ、何とかしなくては」という気持ちでいっぱいになる。何か考えねばならない。頭をひねった末出てきたアイデアは「決算する場所が可変する」「マジョリティを取りたくないゲームにしてはどうか」というものであった。つづく
- 2026/10/13 21:57
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- TASK FULL ROCKET製作日誌②
- ゲムチャレとは、ゲームのコンポーネントが指定されていて、その範囲内でゲームを作ろう、というゲームマーケットの企画である。そして、この指定内であれば、お手軽にお手頃にゲームの箱まで〇〇個印刷できゃうよ!というものなのだ。正直なところ、箱っていうのは単体で発注するとべらぼうに高い。私は業界人ではないので印刷関係には疎いが、過去に注文したネット受付可能な印刷業者さんの場合、500とか1000とかの量を一気に頼めば相対的に1個あたりの価格が安くなるのだけど、最低でも100セットとかからの注文になるイメージだ。そうなると相対的に1個あたりの価格が高くなる。そういう仕組みらしい。話がそれたが、2025年におけるゲムチャレのレギュレーションは「30枚のミニカードと48枚のチップ」というものであった。ということは、マジョリティに使う色は5色、数字は1〜9までであればチップで製作できる。ということはカード30枚の使い道を考える事になる。せっかく使えるのだから。考えたのは「ルールをぶっ壊すルール」を加える事であった。それ自体は得点にならないが、強力な能力を得ていき、ゲームがどんどん楽になるという仕組みである。有名なタイトルだと「アグリコラ」や「ブルゴーニュの城」などで採用されている。私は過去に「カメレオンの定義」というゲームをPnP(プリントアンドゲーム)で制作した事がある。家庭にあるトランプを集めていくのだが「ハート1枚につき2点」とか「合計値15ごとに1点」とかの条件をプレイヤー皆で出していくことでこのゲームの得点条件が徐々に明らかになる、そんな仕組みのゲームだ。感覚的には「ハグル」というシド・サクソン作のゲームに似ていると思う。私はこの時の経験を参考に「能力カード30枚」について考えることになった。これは何となく、感覚的に考えて準備をした。こうして出来た骨格は「前半は交互に並んだチップを1枚ずつ取り合うか、能力カードを得る。場のチップが無くなったら色ごとにマジョリティを競う。」「後半は手に入れたチップを交互に共通の場(自分の場に並べる事もあった)に並べ、数字比べを行なってマジョリティを競う」というものである。その過程で能力カードによりゲームを楽をしていきたい、という立て付けだ。マジョリティ要素のあるゲームは、2人でやると100か0のゲーム展開になることから、ダミープレイヤーを入れて順位をバラつかせるということを考えて、テストプレイで導入したりしていた。少しずつ一旦の方向性が見えてきたため、このゲームについて、テーマも考えねばならない時期に来ていた。・5色あるチップが集まってくる という点と、・チップの数字を比べる という点から、イギリス史で最もダメな王様である、ジョン欠地王を採用することを考えた。 「プレイヤーたちはジョン欠地王を倒すべく、民衆から戦力を集める。またジョン欠地王も反乱に対応すべく鎮圧軍を集めている。どちらがジョン欠地王を倒すことができるか?」という内容である。なんかここまで書くと順調そうだが、この後私は色々ひっくり返されてしまう。ゲムマの情報収集に熱心な方ならお気づきかもしれないが、私はそもそも「ゲムチャレ2025のレギュレーション」を前提にゲームを作っているのである。つづく
- 2026/10/10 22:49
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- TASK FULL ROCKET製作日誌①
- 最初、このゲームの形は全く異なっていた。2024年に「ブリッゲンダイス」を制作してからは、いくつかの試作をしては挫折する日々を過ごしていた。このゲームの原型を思いついたのは2025年の春である。最初の案としては「ドラフトでカードを取ってマジョリティを競って、取ったカードで別のマジョリティをすれば面白いのではないか?」というものであった。勝手に付けた仮タイトルは「マジョリティ・マジョリティ」であった。これが映画「クレイマー・クレイマー」のパロディなのも含めて、誰にも言わなかった。「マジョリティ・マジョリティ」あらましはこうだ。私が大好きなゲーム「セブンワンダーデュエル」式(別の表現で言うとロチェスタードラフト)に、色のついたカードを取り、色のゲージを進める。カードがなくなったら決算をして、ゲージの進み具合を「ある程度」維持したまま第2ラウンドを行うというものである。私はものぐさなのでテストプレイにはトランプを使ってやっていた。毎回そうなのだが、自作ゲームというやつはいつも思いついたときはこれ以上無い最高のアイデアだと自分に酔いしれるのだが、いざテストプレイするとその感覚は見事に打ち砕かれる。要するに「テストプレイしてみたら思ったほど面白くないし、そもそも現状ではゲームとして穴がある」という事実に気付かされるのだ。例えば、トランプというのは4スートであるため、これらを2人で取り合うと自ずと2スートずつに分かれてしまい、マジョリティを取り合うゲームにも関わらずマジョリティを争うに至らないのだ。これは重大な欠点であった。コンポーネントにおいても問題があった。カード以外に、色ごとのゲージが描かれたボードと点数ボード、4食分の駒×2プレイヤー分が必要なのだ。ゲーム内容に対し、コンポーネントの多さが釣り合っていない上にやたら多い。早々に、このゲームは根本的に方向転換を余儀なくされた。そこで考えたのが、「ゲージを進めるかわりに、カードの枚数=マジョリティの得点源」とする事であった。つまり1枚1点にしたのだ。こうすればボードや駒は要らなくなる。また、出てくる色を奇数(5色)にすることであった。否が応でもマジョリティ争いを起こそうという事である。そして2ラウンド(後半)には色ではなく、数字のセットコレクションを比べる形を取り入れたりもしてみた。色をただ集めればよいという訳ではなく、数字にも気をつけつつ集める必要がある。という設計である。5スートのトランプは持っていなかったので、この頃からクニツィア作のゲーム「ZERO」のコンポーネントを使ってテストプレイすることにした。シンプルゆえに、1ゲームの時間はかなり早い。しかし次に持ち上がる問題は、ゲームの展開に変化が乏しいというか、とにかく地味で淡々としているのだ。同時に、そろそろコンポーネントについて具体的に考える必要があるぞという事になった。こういうコンポーネントは準備できるのか?準備するにしても安定して手にはいるのか?私は過去に「嘔吐枢機卿」というゲムマ出展ゲームを制作した時に、コンポーネントを100円ショップに頼るつもりだったのだが、予期せぬ商品の入れ替えでえらい目に遭った経験がある。それこそあちこちの100円ショップを一日中巡ったりしていた。100円ショップでボードゲームを作ろうと考えている皆さんが居られたら、是非お気をつけ頂きたい。さて、私のゲームを考えるヒントとして、2つ軸に据えることにした。1つは「ゲムチャレ2025」のレギュレーションである。そしてもう1つは私は過去に「カメレオンの定義」という自作ゲームを制作していたことである。つづく
- 2026/10/8 18:24
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![[TASK FULL ROCKET]](https://img.gamemarket.jp/thumb_20260830_235435_1000077848.jpg)
![[ブリッゲンダイス]](https://img.gamemarket.jp/thumb_20241024_215936_1000048628.jpg)