コムナタ712 @komnata712
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制作:「トライノミコン」「HOSTILE」
- 読み合いは次のターンにて激化する! 「マナの持ち越し」
- 2017/11/8 1:32
(イラスト:『蝕命』)
みなさんこんにちは!
遂にゲームマーケットまで一ヶ月を切りましたね。
当ブログ本日の記事では、予告通り、「マナの持ち越し」についてご紹介します!
先日ご紹介した「マナ」。
読み合いを引き起こす「行動宣言」の役割を持った「リソース」だよ、というお話でしたね。
そして、ターン中はいくら使ってもなくならない、という事でした。
ただ、このマナ、ターンをまたいで保持しておくことができません。
次のターンは、お互いマナをまた溜め直し……なのですが。
タイトル通り、「持ち越し」ができるようになるカードが、いくつか存在します。
その代表例が、こちら。
「持っているマナを問答無用で全て次のターンに持ち越せる」という、強力なカードです。
では、こんな風に使うことができますという例をお見せしましょう。
……現在、ターンの真ん中。互いに2枚のカードを出した状態だと思ってください。
あなたの出したカードは、Ⅰ:『閃』→Ⅱ:『紅』の2枚。
あなたは赤マナを5つ持っている状態になっています。
そして、その状態で、相手の出したカードが、Ⅰ:『硬』、Ⅱ:『硬』の2枚。
相手は緑マナを3つ持っています。
そして、先程のドラフトで『翠』を取っているのが見えていたとしましょう。
Ⅲの効果でカウンターを行うことのできるカードです。
相手の緑マナはちょうど3つ。発動条件を満たしていますね。
……赤マナを使った効果で出来る事は、攻撃のみ。
あなたの持つ赤マナ5つをこのターン中に使おうとすると、『翠』によるカウンターをもらう危険が伴います。
さて、この状態で迎えたⅢの行動。
あなたの手札がこんな具合(『閃』『持越』『廻』)だった場合を考えてみましょう。
どれを出しますか?
まず、『廻』(攻撃:青マナの数だけダメージ)は青マナがないため、無駄行動です。
よほどの事態でない限り出したくありませんね。
考えられるのは
・『閃』(攻撃:赤マナの数だけダメージ)
・『持越』(全マナを持ち越す)
の二択でしょう。
カウンターを切ってこないことに賭けて、『閃』か。
あるいは、カウンター使用を読んで、『持越』か。
……正解はありません。
赤マナを『持越』するのを相手が読み切って、緑マナを『持越』してくる、なんてこともあるかもしれませんしね。
ただ確実なのは、『持越』を出せば、次のターンにまだ赤マナ5つによる高ダメージのプレッシャーを残すことができるという事です。
赤いカードは、赤マナを出すことと、攻撃をすることしか出来ません。
が、『持越』を握っていれば、「カウンター読みで有利行動を取る」といった選択肢を持つことができます。
他のマナを出している時も同じで、このターンに対策されそうな行動をする代わりに、次のターンを有利に進める準備ができるのです。
ちなみに、「マナの持ち越し」を行うカードは、赤青緑と全色のカードに一種類ずつ存在します。
まずは、赤の『焼夷』。
『持越』と同じく、ゲーム序盤(レベル1……場に「イベントカード」が1枚出た状態。後述)から使える上に、攻撃をしながら赤マナを全て持ち越せます。
たとえカウンターをされてもマナを持ち越せるので、相手がカウンターを構えている時に使うのもOKと、攻撃一辺倒の赤いカードにしては器用な部類。
『瞬雷』『業火』などの大火力カードを握ることが出来たら、ぜひ使っておきたい効果です。
しかも『焼夷』は、全ゲームカード69枚中3枚も入っています。ちなみに、『持越』も3枚。
おかげで赤マナは持ち越しが容易なので、赤のカードによる攻撃は高火力になりやすくなっております。
一方残る二枚は青の『蝕命』と緑の『変換』。
それぞれ優秀な効果を持っていますが、こちらは各一枚ずつしか入っていません。
しかも、持ち越し効果にかかっている「制限レベル」が2です。
緑や青のカードでも普通の「攻撃」はできますが、この「マナの持ち越し」を持ったカードの少なさから、安定した高ダメージは期待できないようになっています。
さらに、「マナの持ち越し」を可能にするこんなカードもあったりします。
『魔源残留』。こちらはおそらく初めてのお披露目となる、「イベントカード」です。
「イベントカード」はゲームカードの中に4枚だけ紛れ込んでおり、場に出た瞬間から全プレイヤーに効果が適用されます。
この『魔源残留』が持つ効果は二つ。
一つ目が、「レベル」を+1するという効果。
「イベントカード」が出ると、必ず「レベル」が1上がり、より強力なカード効果が使えるようになっていきます。
二つ目が、毎ターンマナチップを1点分だけ手元に残しておけるようになる、という効果。
たった1マナと思うかもしれませんが、これが結構大きいんですよ。
例えば、さっき挙げた『瞬雷』。
赤マナを1つ残しておけば3点ダメージが保証されます。
「相手のライフがあと3点」で、あなたが『瞬雷』を持っている場合、この赤1マナのプレッシャーは相当なものになるでしょう。
一方、ライフ3点のその相手側が緑マナを1つ残した場合。
この『硬』のⅡのカウンターが、いきなり使えるようになります。緑マナを準備しなくてよくなるのです。
たった緑1マナが、「Ⅱにはカウンターが飛んでくるかもしれない」というプレッシャーになるのです。
こうなると、そう簡単には切り札の『瞬雷』を使えませんよね(ちなみに、全カード中、『瞬雷』は2枚しか入っていないのに、『硬』は5枚もあります)。
……といった具合に、マナが持ち越されると、戦術の幅が一気に広がります。
持ち越しが一回でも発生すると、一撃一撃が突如重くなります。
読みを外すリスクも、当てるリスクもどんどん大きくなり、読み合いの緊張感が一気に高まります。
持ち越した様々な色のマナで複数の行動択を作り出し、相手を振り回してエンドカードを叩き込む……そんなゲーム運びが可能になります。
緻密な計算と大胆な決断を両プレイヤーに迫り、エキサイティングなゲーム展開を作り出すのが、この「マナの持ち越し」なのです。
頭をフル回転させつつ刺激的な読み合いを楽しみたい方、ぜひ、『トライノミコン』、お手に取りに来てみてください。
次回更新はシステムから離れてちょっと一息。「キャラクター紹介」になる予定です。
それではみなさま、ごきげんよう。
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トライノミコン_説明書
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