ヒカリマル製作所 @hikarimaru5884
「小さく、美しいゲームを。」 両日H068で出展します。 今回の新作は、式神エンジンビルド×陰陽師能力バトル「ハクスラ陰陽師」!! 倒した妖を裏返して、自分の行動を強化する装備にするか、強力な効果を使える式神にするか。4人の陰陽師と18体の妖で、1億通り以上のビルドが楽しめます! 1〜2人・10〜20分・カード32枚、価格は1,500円です。2人なら共闘から決闘へ、1人でも強大なボスとのバトルが遊べます。 過去作の「アートコレクター-ブラフ&オークション-」「クロスギャラリー-バッティング&オークション-」、謎解きゲームの「ミステリーアートミュージアム」は、予約限定+若干数のみの持ち込みです。
- 制約があると、ゲームは作りやすい。32枚でビルド系ゲームの敷居を下げる
- 2026/10/10 12:51
ヒカリマル製作所です。ゲームマーケット2026秋は、両日H068に出展します。
前回のブログ「手のひらサイズで『ちゃんとしたエンジンビルド』を作る」では、新作『ハクスラ陰陽師』の32枚に何を入れたかを書きました。今回はその手前の話です。なぜ先に枚数を決めたのか、ビルド系のゲームを小さくする時にどこで悩んだのか。作りながら考えていたことを書いていきます。

制約があった方が、ゲームは作りやすい
私は、制約があった方がゲームを作りやすいと感じています。
たとえば、ゲームマーケットの「ゲムチャレ」。2026年のお題は「紙の立体ゴマ4体、円形チップ4枚、カード18枚だけで作るゲーム」でした。今回はさすがに厳しすぎる気もしましたが。印刷所が用意しているボードゲーム用のパックも、カードの枚数や箱の大きさが決まっていて、作る側としてはとてもありがたいです。
使える部品が決まっていれば、考える範囲を絞れます。新しいアイデアを思いついた時も、それに何枚使うか、代わりにどのカードを削るかを比べて決められます。
ヒカリマル製作所は「小さく、美しいゲームを。」を掲げているので、要素はなるべく省きたいと考えています。そこで『ハクスラ陰陽師』では、中身を考える前に、カードの枚数とメカニクスを決めました。カードは32枚、メカニクスはエンジンビルドです。
ビルド系のゲームは、カードをたくさん使う
エンジンビルドやデッキビルドのようなビルド系のゲームでは、カードの枚数がとても多くなりがちです。

『ウイングスパン』には鳥カードが170枚、ボーナスカードが26枚入っています。エンジンを組む部品にあたる鳥カードだけで170枚です。『Slay the Spire: The Board Game』のカードは650枚以上あり、プレイヤーがデッキに入れるカードだけでも381枚あります。『ハクスラ陰陽師』はカードが全部で32枚で、エンジンの部品になる妖のカードは18枚です。

『ハクスラ陰陽師』のカードを、種類ごとに並べました。上の段がキャラクター4人とボス2体、まんなかの2段が妖18体、下の段が手札とHPのカードです。
カードを32枚に収めたので、価格は1,500円にできました。ビルド系のゲームを、1,500円で遊べます。
32枚では、エンジンの部品だけに枚数を使えません。キャラクター、手札、HPを数えるカードも、同じ32枚の中に入れる必要があります。
エンジンビルドには、資材を集めて別のものに変えるタイプのゲームが多くあります。でも32枚では、資材のカードにも枚数を割けませんでした。
資材を集めるかわりに、敵を倒す
そこで『ハクスラ陰陽師』は、資材を集めるかわりに、敵を倒して強くなるゲームにしました。
敵とエンジンの部品は、同じカードで表しています。倒した妖を裏返すと、そのまま式神や装備として使えます。資材のカードやトークンは入れず、倒した妖そのものを手に入るものにしました。
部品のカードには、使い方を何通りも持たせました。式神として横に置くか、装備としてキャラクターカードの左・右・下のどこかに差すかで、同じカードが別の部品として働きます。くわしい仕組みは前回のブログに書いています。

写真は遊んでいる途中の卓です。キャラクターカードの上にHPのカード、左・右・下に装備にした妖を差して使います。
ビルド系のゲームの、2つの敷居
ビルド系のゲームは、重いゲームや高価なゲームのジャンルに入ることが多いです。私は、その理由が2つあると考えています。
面白くなるまでに時間がかかる
ビルド系のゲームは、エンジンができてからが面白いゲームです。部品がそろうと、手番ごとに効果が連鎖するようになります。遊ぶ人がそこまでたどり着くには、どうしても時間がかかります。
『ハクスラ陰陽師』は10〜20分で遊ぶゲームなので、その時間の中でエンジンの面白さを味わえるようにしたいと考えました。そのために、カードの効果はかなり強めに設定しています。戦闘は全部で7回あり、効果が強いので途中からシナジーを感じられます。部品が1枚もない1戦目と比べると、最終戦のキャラクターの能力は圧倒的に高いです。遊んでいる人が、自分のキャラクターが強くなったことをはっきり感じられるはずです。
一度に考えることが多い
エンジンビルドでは、手番のたびに比べるものがたくさんあります。たとえば『ウイングスパン』の手番は、4つのアクションから1つを選ぶ形です。鳥カードを出すなら、手札のどの鳥をどの生息地に置くか、餌と卵が足りるかを合わせて考えます。すでに並んでいる鳥の能力とどうつながるかも、見落とせない点です。
デッキ構築のゲームでは、プレイヤーがゼロからデッキを考えるので、考え始めるまでの敷居が高くなります。ドラフトは良いシステムですが、たくさんのカードから選ぶ点で、こちらもやはりハードルが残ります。
『ハクスラ陰陽師』を2人で遊ぶ時、戦闘のあとに選ぶのは、倒した妖2体のうち1体ずつです。選んだ妖は、式神にするか、装備として左・右・下のどこに差すかの4通りから使い方を決めます。一度に考えるのは、2体のどちらを取るかと、4通りのどれにするかの2つです。戦闘中の手番では、攻撃・防御・術の手札3枚から1枚を出すだけで、エンジンを組む判断は戦闘のあとにまとめて行います。考える量が少ないので、ビルド系のゲームに慣れていない人でも楽しめると考えています。
おわりに
32枚という制約があったので、何を入れないかを先に決められました。資材は入れない。敵と部品を同じカードにする。一度に選ぶものを少なくする。こうして削った結果、10〜20分、1,500円で、カードの効果が連鎖してキャラクターが強くなる気持ちよさを味わえるゲームになったと思っています。
『ハクスラ陰陽師』は、ブラウザで遊べるWeb版の試遊を公開しています。
Web版の試遊: https://hakusura-onmyoji.pages.dev/play/
特設ページ: https://hakusura-onmyoji.pages.dev/
1〜2人/10〜20分/8歳〜/1,500円(ゲムマ特別価格)
ゲームマーケット2026秋、10/17(土)・18(日)の両日、ブースH068でお待ちしています。
取り置き予約はこちらのフォームから: https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe2CXl5HvMq94Kusms5GQjJ1PBE43FMad1PovcnGfESnYYuIg/viewform
