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◎2024ゲムマ秋は「バスケットリテ2on2」のリプリント! より遊びやすく、よりCOOLに! 【Red ℹ︎ Games】2018.6.18設立 Cafe&Bar Kalabarのボードゲームサークル"Back"メンバーから発足した、カラバル自主製作ボドゲチーム 主な作品…【雷轟】 【Cross×Clover】【影ヤドリ】【Risk of Drug】【ひつじのあくま】【雷轟‐天鐘‐】【ミケのかいだん】【エルヴンポーカー】【バスケットリテ2on2】

トリックテイキングとしての「BaskeTrite2on2」
2024/11/6 1:09
ブログ

「BaskeTrite2on2」はトリックテイキングゲームです。
トリックテイキングゲームとしての特徴を紹介します。

プレイ人数は4人で、2人対2人のチーム戦専用となっています。
近年のトリックテイキングゲームはチーム戦が少ないようで、初版発表時には「珍しいね」と言われたこともありました。
しかし、「コントラクトブリッジ」に代表される、伝統的なトリックテイキングゲームは2vs2のゲームが多く、
今作をチーム戦限定にすることへの後押しとなりました。

スートは基本3種類、切り札1種類(固定)で、基本3スートはランク(数字の大きさ)がそれぞれ11通りあります。
切り札スートはランクが6通りで、基本スートよりも枚数が少なくなっています。
マストフォローを採用しており、トリックテイキングゲームとしては素直なルールとなっているのではないでしょうか。

ルール上の大きな特徴は3つあります。

1つ目は、カードのランクが状況によって変化すること。


カード左上に書いてある数字は便宜上のランクで、実際にトリックで使うランクは、
カード中央部にある、ポジションごとの数字を使います。
ポジションはリードプレイヤーとの位置関係で決まります。
これは、「リードプレイヤーのパートナーがトリックを取りやすくする」ことを目的に導入したシステムです。
今作は、パートナーがトリックを取ることで、「オフェンスがパスを通す」ことを再現しています。
しかし、トリックテイキングで狙ってパートナーにトリックを取らせることは非常に難しく、リスクが大きい行為です。
開発時は、「パスが通った」ことに対するリターンを大きくすることで、リードプレイヤーがパスプレイを狙うことを促そうとしました。
その後、そもそもパスが通りやすいようにできないかと考え、行きついたのが「立ち位置でカードの強さを変える」ことでした。
リードプレイヤーのパートナー(このゲームでは「オフボールオフェンス」と呼びます)はカードがとても強化されます。
リード時にランクが低いカードしか持っていなくても、パートナーを信じて、積極的にオフェンスを仕掛けてください。

特徴の2つ目は、トリックを取るだけでは得点にならないこと。
今作では、リード権は「ボール保持」を表現しており、トリックを取るだけでは、得点になりません。
シュートを成功させることによってはじめて得点することができ、勝利に近づくことができます。
シュートはリード時にシュートを宣言してトリックを行うこと。リード側チームがトリックを取れば得点です。
この時、特徴1のシステムにより、オフェンス側はランクが下がってしまい、得点を決めることは容易ではありません。
しかし、オフェンス側が通常のトリックを成功させると、「シュートチャンス」状態となり、
直後のシュートが強化され、得点が決めやすくなります。
シュートの成功率を高めるため、「パスを通す」ことが重要になるのです。
また、ディールの後半になると互いの手札が減り、「いきなりシュート」が決まりやすくなります。
劣勢時に速攻をかけるか、それでも時間をかけて確実性を求めるか、大いに悩むところです。

特徴3つ目は、シュートで強制的にリードが移ること。
このゲームはリード権を持っている状態でのみ得点できるため、リード権を持ち続ければそれだけ有利になります。
しかし、バスケットボールが得点時に相手ボールで再開となるように、
シュートが成功した際は、トリックを取ったプレイヤーではなく、ディフェンスだった側にリード権が移り「攻守交替」となります。
このルールによって、どちらかのチームが一方的に攻撃し続けることがなくなり、自然と接戦が多くなります。
試遊時は最後の1枚で大逆転勝利が何度もありました(もちろん、優位側がしっかり押し切って勝つことが多いです)。
手に汗握る対戦を、ぜひ楽しんでください。


初版を遊んでいただいた方々の感想を見ると「バスケットボールらしさをよく反映している」という声が非常に多いです。
次回は、制作者がどこに「バスケらしさ」を見出してこのゲームを作ったのかを紹介したいと思います。

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