らいるず

デジタルゲーム開発会社「ライルズ」のアナログ創作部です! 「協力×正体隠匿」の新機軸ゲーム「アクオチクエスト」を2024ゲムマ秋にて頒布予定です

週刊(?)アクオチクエスト:第14号
2024/9/9 0:00
ブログ

【前回はコチラ 週刊(?)アクオチクエスト:第13号

 どうもどうも!

 らいるずの、はなわ【り】です。

 

 このブログはゲームマーケット2024秋に頒布予定の、我々の新作『アクオチクエスト』について、毎週なんとなくゲムマブログに書き綴っていこうという企画です。

 さて、今回のテーマは「裏切り」のシステムについてです

 

 本作は大別すると、正体隠匿系に分類されます。

 正体隠匿系の基本構造というのは以下の形だと考えています。

 『ゲーム中に何らかの形で、各プレイヤーに役割が割り振られる』

 『割り振られた役割によって、プレイヤー間の勝利条件が対立する構造になっている』

 

 こんな感じですね。

 そのうえで、多数派の勝利条件に対して、少数の勝利条件が対立する状況。

 これをシステムのフレーバー上「裏切り」とするパターンです。

 

 私は、どうにもコレに一石を投じたくなってしまいました。

 現実にも人を裏切る/裏切られる状況というのは数えきれないほどあります。

 

 しかし、そういう状況って役割で行うことでしょうか?

 「俺は裏切る役回りだったから、仕方なかったんだよ」

 なんてことはありません。

 

 裏切る側は、

 「裏切った結果どうなるのか?」

 それを理解したうえで、己の都合を優先させた結果「裏切り」となるのです。

 

 本作が求めたのは裏切るプレイヤーの「悪を為す意思」です。

 

 それは、ただただ己の利己的な欲求を優先して行う行動です。

 それこそが「悪堕ち」であると、私は考えるのです。

 

 テストプレイをしている中、参加者の方から

 『複数回プレイを前提に、悪堕ち勝利と協力勝利でスコア差を付けたらどうか?』

 という提案を頂くことが何回かありました。

 それはゲームの競技性を引き上げることを考えればとても有用なアイディアです。

 ですが「悪堕ち」という行為は、ゲーム的な競技性や効率性の先にあるものだとは、私は思えませんでした。

 

 ですので「アクオチクエスト」に役割はありません。

 「悪堕ち」を行う合理的/競技上の理由もありません。

 

 誰もが裏切る必要はなく、故にこそ「裏切り」には明確なプレイヤーの意思が宿ります。

 これが「アクオチクエスト」の目指したものです。

 

 さて、あなたが「アクオチクエスト」をプレイするとどんなエンディングを迎えるでしょうか?

 そこであなたの揺らぐ心根や人間性との対面があれば、とても嬉しく思います。