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オリジナルカードゲームの販売と試遊。正体隠匿系ゲームが多め。『斯くして我は独裁者に成れり』『ひぐらしのなく頃に-我-』『邪神がこの中にいル』など。
- 【L03-04】『斯くして我は独裁者に成れり』の他にない特徴
- 2019/11/14 21:35
ありがたいことにゲームマーケット大賞2019の最終選考作品に選ばれ、「似たゲームがない」「プレイ感がまったく違う」「革命的だ」と各地で話題にしていただいている
『斯くして我は独裁者に成れり』(略称:我独)
について、今一度どこが目新しいのか自己分析してみることにしました。
こうしてみると、自分で意図したことと、意図していなかったけど結果的にこうなったことと、色々と新しい発見があるものです。
- 1.自分で役職を選べる
- 2.完全公平スタート
- 3.初期陣営なし
- 4.ウソの必要なし
- 5.なんなら議論すら必要なし
- 6.全員で勝利が可能
- 7.でも多くの場合誰か裏切る
- 8.プレイ可能人数が幅広すぎる
- 9.プレイ人数によってルール変更が全くない
- 10.人数によってプレイ感が変わる
- 1.自分で役職を選べる
色んな人に我独を紹介してもらっていますが、結構人によって紹介の仕方が変わります。
公式的には我独を「正体隠匿系」としていますが、紹介者の皆様はこぞって「いや正体収縮系だ」とか「正体選択系だ」とか「正体隠匿系ではない」とか、色々と言っていただき、決して「正体隠匿系」とは言ってくれません。
ありがとうございます。
というわけで、多くの正体隠匿系もしくはディスカッションゲームは、最初に1つの役職や役割が与えられますが、我独では最初に与えられる役職は7種類ありまして、これをラウンドごとに捨てていき、最後に残した1枚の役職の勝利条件を満たせば勝利というゲームです。
つまり最初に選択肢が7つも与えられているのです。
確かに初期状態では手札を隠す必要は全くないので「正体は隠匿してないじゃないか」と言われるとその通りで全く言い返せません。
ぜひ自由に読んで頂ければと思います。
とにもかくにも、「初期役職が複数ある」「それを自分で選べる」という点、これはなかなか他にはない特徴でしょう。- 2.完全公平スタート
初期役職が複数あり、またその役職カードは全員同じものが配られますので、ここに運要素は全く存在せず、故に完全公平スタートです。
もっと言えば、「裏切者カードが来たからこれをバレないようにしよう」という意識を持つ必要が全くありませんので、「ディスカッションゲームは嫌いじゃないけど裏切者はあまりやりたくない」という人でも全く問題なくプレイを開始することができます。
いわゆる「役職」とか「キャラクター」とかがあるゲームにおいて、しかし完全に公平な状態で始まるゲームは珍しいでしょう。
- 3.初期陣営なし
2とかぶりますが、全員が同じ役職カードを持って始まりますので、当然として初期陣営もありません。「誰が味方で、誰か敵か」ということを探る必要も考える必要もありません。
- 4.ウソの必要なし
ディスカッションゲームにあるまじき項目ですが、いわゆる「裏切者」が存在しないので、ウソを必須とする状況は存在しません。繰り返しになりますが、「裏切者カードが来たからこれをバレないようにしよう」という状況が、我独には存在し得ないですから。
もちろんウソによって自分の状況を有利にすることは可能です。
ただそれも万能ではなく、ずっと正直なまま最後までプレイしていても勝つことができるというのも、我独の魅力の一つです。- 5.なんなら議論すら必要なし
ディスカッションゲームにあるまじき項目です。
むしろディスカッションゲームを否定してしまっています。
でも我独は「破棄されたカード」と「投票結果」が公開情報として場に現れるので、それを元に自分の中だけで戦略を立てることも可能になります。よって、仮に全員が黙っていたとしてもゲームは成立します。
たまに1ラウンド中ずっと「うーん」と全員がうなり声だけ挙げて終わった、なんてあったりします。さらに言えば、初期陣営もありませんし、「裏切者」もありませんので、「黙っているから怪しい」も成立しないので、我独は発言しなくても全く問題ありません。
- 6.全員で勝利が可能
実はこれ、「協力ゲーム」というジャンル以外のゲームにおいては、かなり珍しいルールではないかと思っています。
公式のルールとして「全員が勝利」という出口を用意してあり、またこれは運の要素を挟まずプレイヤー全員の意思によって達成することができるのです。ただし、これも公式ルールによって、ほとんどの場合達成されません。
- 7.でも多くの場合誰か裏切る
なぜならほぼ必ず誰かが裏切るからです。
協力ゲームの場合、協力して全員で勝利を得るのが目的ですので、プレイヤーは全員で勝利を得ようとするでしょう。
しかし残念ながら我独は協力ゲームではありません。
このため、全員で勝てる道筋をルールによって担保しているにも関わらず、多くの場合、それを良しとせず誰かが裏切り、全員での勝利を見ることがほぼできません。またこれは、得点などによって勝利した結果に差があるなどのルール的な要因から起こる現象ではありませんし、当然「裏切ったら勝ち」という定められた陣営が原因によるものでもありません。
我独には「勝ち」か「負け」しか結果はないのですが、それでも「全員での勝利」はほとんどの場合見ることができない珍しい現象となっています。そしてそれは全て、プレイヤーに意志によって、そのような結果になるのです。
- 8.プレイ可能人数が幅広すぎる
プレイ可能人数は「4~12人」です。
この幅のゲームもないことはないのでしょうけど、かなり珍しい部類だと思います。
(7人以上プレイの場合はゲームを2セット用意してください)- 9.プレイ人数によってルール変更が全くない
また、人数によってのルール変更もありません。
よく「○~○人の場合はこのルールで」とか、「○人の場合は○枚のカードを使います」とするゲームはありますが、我独の場合はそれが一切ありません。
4人でプレイしようが、12人でプレイしようが、プレイヤーに配置される初期カードは全く同じです。つまり1回ルールを覚えてしまえば、人数によってルールブックを読み返す必要はない、ということです。
- 10.人数によってプレイ感が変わる
多くのゲームの場合、人数が変わってもプレイ感が変わらないように設計されている(例えば2人プレイの場合はひとり2キャラを操作して4人プレイ風にする等)ようですが、我独は、むしろ人数が変わるとプレイ感が変わることをウリにしています。
具体的に言えば「人数によって勝ちやすい役職が変わる」のです。
役職カードの中には何枚か「2人以上の存在が必要」というカードがあります。
つまり4人プレイの場合での2人というのは半数ですからかなり難しい条件となりますが、12人プレイになったとしても「2人以上」という条件は変わらないので、この場合はそこまで難しくはないわけです。この違いもぜひ体感してもらいたい部分です。
我独にはこれだけの独自性があり、おそらくこれまであまり体感したことのないゲーム感のプレイができるのではないかと思います。
正体隠匿系が得意な人も苦手な人も、ディスカッションが好きな人も嫌いな人も、ぜひ多くの人にプレイしてもらいたいですし、それぞれ得意分野が違うプレイヤーが集まった卓こそが最も盛り上がるプレイになるゲームなのではないかと思っています。
11/23,24のゲームマーケット2019秋においては、「L03-04」ブースに「クリエイティブAHC」として両日参加しておりますので、ぜひ「斯くして我は独裁者に成れり」を手に取ってみてください。また試遊卓もありますので、お気軽にプレイしてもらいたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。