ゲーム製作部 みんみと @s_minmito
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- 「敬服」して楽しい。「敬服」されて嬉しい。
- みんみとのさえきです。 今回のブログ記事は「貴族と高利貸」とは関係なく、HOYGAMES様の「老師敬服」のルールを読んでの感想と考察です。 「老師敬服」は、 「敬服」して楽しい。「敬服」されて嬉しい。 ルールを読んでそんなゲームになっている印象を受けました。 行動は弟子カードに行動タイルをプロットすることによって行われ、他プレイヤーがプロットを実行する際に「敬服」と言って敬服チップを渡せば、他プレイヤーと同じ行動をできます。そして、敬服チップを受け取ったプレイヤーは0.5点を獲得します。 この0.5点は軽くない点数に感じるので、いかに「敬服」されるかがゲームの鍵になるはずです。そうなると、自分の行動に魅力を与える行動タイルとプロットの数を増やす弟子カードの獲得は非常に重要になってくるのですが、弟子カードは買ったままだと大体はマイナス点で、買った時と同じ支払いをして裏返さないとプラスの得点になりません。 「敬服」されるためにもプロットの手数を増やしたいのですが、増やしたからには裏返さないといけない訳です。どれだけ風呂敷を広げるか、うまく畳みきるかがこのゲームの面白さになるでしょう。 と、システムに関する考察を書いていきましたが、このゲームの魅力はシステムだけには留まりません。 「老師敬服」のルールブックを読んだ方は心の中で「敬服」とつぶやいたはずです。隙あらば声に出して「敬服」と言ってしまったはずです。この短いブログ記事しか読んでいないという方でも「敬服」とつぶやきたくなるはずです。というか、もう「敬服」と口から発しているのではないかと思います。 そう、「敬服」には魔力があるのです。 わたしも「老師敬服」のルールブックを読んだ後、気がついたら「敬服」しますと口にしていました。 このゲームのシステムは「敬服」の魅力を引き出すために相当にカスタマイズされたことでしょう。そして、 「敬服」して楽しい。「敬服」されて嬉しい。 このゲームはそんなゲームに仕上がっていると確信しております。 当然、最後はこの言葉で締めくくりたいと思います。 「敬服」します。
- 2016/12/5 22:39
- ゲーム製作部 みんみと
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- 「貴族と高利貸」のルールブックを作成していただきました。
- HOYGAMESのやざわ様に「貴族と高利貸」のルールブックを作成していただきました。 イラストが多く理解しやすいルールブックになっております。 貴族と高利貸について: HOY GAMES BLOG やざわ様作のこちらのルールも公式のルールブックでございますので、ルールの過不足はなありません。 「貴族と高利貸」に興味が沸いた方は、ぜひ、こちらのルールブックも一度読んでいただきたいと思います。 HOYGAMESのやざわ様におかれましては、「老師敬服」でお忙しい中、作成していただき本当に感謝しております。ありがとうございます。
- 2016/12/5 21:55
- ゲーム製作部 みんみと
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- 「貴族と高利貸」サマリー
- 「貴族と高利貸」のサマリーを作成しました。 「貴族と高利貸」のルールブックだけでなく、サマリーも見ていただいてゲーム把握の参考としてください。 貴族と高利貸 サマリー Ver. 1.0 2016/11/30 新規作成 「貴族と高利貸」はドイツゲームライクなエリアマジョリティです。 商人となったプレイヤーのできることは貴族にいろんな物件をツケで購入させるだけです。プレイヤーが購入代金を肩代わりして物件を購入させると、貴族との友好度があがり、貴族の名声が上がり、貴族の財政が悪化し、のちに貴族は破産します。貴族の誰かが破産するとゲーム終了で、破産していない貴族との友好度が高いと得点、貴族の名声が高いほど高得点です。しかし、破産した貴族と一番友好的なプレイヤーは失点です。 プレイヤーはうまく貴族たちの買物をコントロールして、自分と友好な貴族が破産しないように注意しないといけません。
- 2016/11/30 23:07
- ゲーム製作部 みんみと
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- 「貴族と高利貸」の歴史的背景について
- 「貴族と高利貸」のゲーム内容とは直接関係のない設定に関する記事です。まだ「貴族と高利貸」のゲーム内容をチェックしていない、ルールブックを読んでいないという方は、ぜひ、貴族と高利貸ゲーム紹介をご覧ください。 「貴族と高利貸」の時代背景 「貴族と高利貸」は新大陸からの金銀の流入をきっかけに経済が急拡大した西ヨーロッパが舞台のゲームです。 新大陸からの流入した金銀は、経済成長の蓋となっていた貨幣不足を解消して好景気を産みましたが、銀価が下落し大幅な物価上昇も産みだしました。それは商人たちの企業経営にとっては非常に有利な状況でありましたが、固定的な地代収入に依存していた貴族たちには非常に不利な状況になりました。 その結果、商人たちの経済力が貴族たちの権力を上回って力関係が逆転することになり、貴族の中には没落するものがあらわれ、商人の中には貴族の仲間入りするものや貴族に準ずる待遇を受けるものがあらわれました。 「貴族と高利貸」は、富を蓄積して力を持った商人たちが伝統的で時代遅れな貴族を食い物にしたそんな時代が背景になっております。 プレイヤーが「高利貸」じゃなくて「商人」なのはなぜ? キリスト教において高利貸は強欲の大罪として禁じており、自らを高利貸と名乗るキリスト教徒はいなかったからです。 聖アンブロジウス(337~397年)は高利はおろか利子をとって金を貸すこと自体を非難しており、1179年に開かれた第三ラテラノ公会議は、高利貸をキリスト教徒の墓地に埋葬することを禁じました。この第三ラテラノ公会議以降、表向きに高利貸を名乗る人間はユダヤ人しかいなくなります。 しかし、金貸しは儲かる職業。ユダヤ人だけに金貸しを独占させるわけもなく、キリスト教徒の商人たちは抜け道を使って金貸しを始めます。まず、聖職者たちが「公正価格」という概念を導入して商業活動に正当な根拠をあたえ、商人たちは両替、手形取引、保証金、物品の購入・販売などの様々な商取引と金貸しを結びつけることによりキリスト教のタブーを回避して貸金業を行いました。なお、この商取引の元金の多くは教会の集めたお金です。教会も集めたお金の安全な運用先が必要だったのです。 ということで、このゲームのプレイヤーは物品の販売を通じてお金を貸す商人という設定になっております。 貴族だって自分の収入・資産くらい把握できるのでは? 「貴族と高利貸」の貴族はプレイヤーに言われるままに買い物をして財政が悪化して破産してきます。これはゲームだからという側面もありますが、伝統的な貴族の価値観によるものでもあります。 当時のヨーロッパ上級階級の模範書とされていたカスティリオーネの『宮廷人』には、お金に対しては無頓着、無関心であるべきということが記述されております。伝統的な貴族たちは、お金を数えることや倹約を悪とする価値観を持っており、自分のお金に関して無頓着だったのです。 そして、この時代は経済が急拡大し商取引が複雑化した時代です。貴族特権による収入や手形取引、ツケによる買い物など貴族の会計も単純なものではなくなっていきました。無頓着で会計技術のない貴族はますます自分の収入・資産を把握できなくなっていったのです。 参考文献 「帳簿の世界史」(文藝春秋)。Jacob Soll(原著)、村井章子(翻訳) ISBN978-4163902463
- 2016/11/2 0:53
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