番次郎書店

ボードゲームとクイズで生きている人。たまに現れて騒いで去っていく。コーヒーと本が好き。目下の悩みは、クイズの本を作ったはいいけれど、テストプレイを行う友人も場所もいないこと。

第3回「簡単」こそが「難しい」
2017/9/26 19:59
ブログ

第1回:クイズを出版します

第2回:幅広く出題しています

 

番次郎ブースのバンちゃんと申します。

ゲームマーケットでボードゲームクイズの本を出版致します。よろしくお願い致します。

このブログでは、その制作に関する、ちょっとしたことを綴っていきたいと思います。

しばし、お付き合いください。

 

 

先日、折り入った機会があり、ネット界隈の有名人である「翔(Twitter:@shousandesuyo)」さんの配信するニコニコ生放送「ボドっていいとも!」に出演の機会を設けていただきました。

 

たっての希望で、私はクイズのコーナーを担当し、パーソナリティの翔さん、ゲストの東京・吉祥寺に所在するゲームカフェ「キャラバンベース」店長の「かもしー隊長」を相手に、数問出題する機会を設けていただきました。

(放送中は、何かと一人騒いでしまい、翔さん、かもしー隊長さん、新作「ワンナイトマンション」のぎゅんぶく屋さんなど、関係各位、大変失礼致しました。。。)

 

その放送中に出題した問題は、全問、新作を用意しました。

これは、仮に私の本を購入された方がいらっしゃった場合、同じ問題があったならば、なんとなく損した気分になるかな、という私の過ぎたるお節介です。

 

その中の1問目が、この問題です。

 

<問題(未収録)>

ひらがな五十音のうち、ワードバスケットのひらがなカードに含まれていない文字は、「ん」と、何でしょう?

答>「を」

 

回答そのものは瞬殺されましたので、こちらの思うツボ、だったのですが、正直な話、大変悩みました。

「この問題、少し難しいのではないか?」

仮に私の小冊子にこの問題を収録するならば、難易度は5段階の「2」でしょう。

決して「非常にやさしい問題」ではないという自覚があります。

 

この問題を「非常にやさしい」に変換するには、問題文をこう変換します。

「ひらがな五十音のうち、しりとりゲーム「ワードバスケット」のひらがなカードに含まれていない文字は、「を」と、何でしょう?」

とし、「しりとり」という言葉を強調するなどの配慮を施す必要があるでしょう。

 

今回の小冊子でも、この「やさしい問題」の作成が非常に難航を極めました。

この文章を読まれている方の多くは、一般の方よりも比較的多くのボードゲームに触れる機会があったことかと思います。

そうなると「知り過ぎてしまう」のです。

「そんなこと、当たり前のことすぎて、問題にならない」

それを問題として興す作業は、実は難しい問題を作成するより何倍も難しいのです。

 

何故なら、先にも挙げましたように、私自身、クイズは回答者ありきの世界だと実感しているからです。

回答者がへそを曲げてしまったら、終了です。

難しい問題をさも自慢げに出題し「そんなことも知らないの?」と言った出題者の態度では、回答者がそっぽを向いてしまうことなど火を見るより明らかでしょう。

 

ボードゲームをさほど知らない回答者でも、ボードゲームのことを「面白い」と実感してもらえるような問題作成とは何か。

何度も悩み、試行錯誤を繰り返し、いくつかの段階を経て、私なりに到達した結論が、例えば、以下の問題です。

<問題>

旅行雑誌のるるぶは「見る・食べる・遊ぶ」の略と言われていますが、ボードゲームに必要な「ルルブ」とは何の略でしょう?

答>ルールブック

 

今回の小冊子でも、こういったユニークな「イージー問題」を数問ご用意しております。

是非チャレンジしてみてくださいね。

 

それではまた。