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- 【エリア58】ピタまちの誕生秘話
- 2026/10/13 15:43
『ピタまち』ができるまで-5次元超立方体から生まれたラーメンの記憶ゲーム
『ピタまち』は、もともと「32枚のカード」という枚数から考え始めたゲームです。「条件の違い」を利用した記憶ゲームを作ってみようと思ったのがきっかけでした。
もし1枚のカードに5つの「スイッチ」があり、それぞれにONとOFFの2つの状態があるとすると、組み合わせは2⁵=32通り。つまり、すべて異なる32枚のカードを作ることができます。

面白いことに、この32通りの組み合わせは、ちょうど「5次元超立方体(5-dimensional hypercube)」という構造になります。

この構造では、どのカードにも、条件がちょうど1つだけ異なる「隣のカード」が5種類存在します。
最初に考えたルールは、この「隣のカード」を次々と探していくというものでした。1枚見つけたら、そのカードを基準にして次の「隣のカード」を探す。そうやってカードをつなげていきます。
もしめくるのに失敗すると、その情報をほかのプレイヤーに利用されるかもしれません。そのため、どこに「隣のカード」があるのか、できるだけ覚えておく必要がありました。
5つの条件から4つの条件へ
ところが、2人でテストプレイをしてみると、カードのつながりが途切れてしまうことが予想以上に多いとわかりました。
プレイヤーは次につながるカードをなかなか見つけられず、探すことに時間がかかりすぎてしまいます。
さらに、5つの条件を同時に覚えるのは、人間にとってかなり難しいようでした。当時のテスト用カードは、ただの色のついた四角形だったのですが、どの色がどこにあったのか、ほとんど覚えられませんでした。(せいぜい色の数をなんとなく覚えられる程度でした!)
そこで、条件を5つから4つに減らし、カードを2セットにすることにしました。
4つのスイッチなら2⁴=16通り。それぞれを2枚ずつ用意すれば、合計32枚になります。(今度は四次元超立方体になりました。)

同じカードが2枚あるなら?
カードを2セットにしたことで、それぞれのカードに「双子」ができました。
そこで、新しいアイデアが生まれました。
「もし同じカードを2枚見つけたら、どうなるだろう?」
もともとは、条件が1つだけ異なるカードを順番に見つけていけば、ゲームが行き詰まることはないだろうと考えていました。
しかし実際には、同じ種類のカードが2枚とも飛ばされてしまい、記憶ゲームのカードの中で「孤島」のように取り残されることがありました。
そこで、「同時に2枚めくる」というアクションを追加してみました。
同じカードのペアを見つけることで、取り残されたカードも活用できるようにしようと考えたのです。同時に、ゲームの複雑さも少しだけ増しました。
「1つ違い」を探しながら、「同じカード」も覚える
『ピタまち』では、「条件がちょうど1つだけ違うカード」を見つけるのが、比較的簡単なアクションになっています。
特に、自分の前にカードが2枚ある場合、次の1枚を見つけられる可能性はかなり高くなります。条件によっては、「隣のカード」として選べる候補が8枚程度になることもあります。
ただし、「1つ違い」を探している間にも、「まったく同じカード」がどこにあるのかを覚えておく必要があります。
「あれ? このカード、さっきどこかで見たような……?」
もし同じカード2枚の位置を覚えていれば、一気に高得点を獲得できます!
でも、失敗すると2枚分の情報を一度に公開してしまうことになります。その情報をほかのプレイヤーに利用されるかもしれません。
「ピタ」のルールも変わりました
実は、3つ目の得点方法である「ピタ」も、最初は今とは違うルールでした。
もともとは、カードを2枚集めているプレイヤーに対して、その人の前にあるカードと同じカードを見つけると、相手のカードを奪って得点できるというものでした。
しかし、これが思った以上に強力でした。
相手がまだカードを1枚しか持っていない段階で、そのカードの位置を覚えておき、あとから狙って奪うという「待ち伏せ」ができてしまったのです。
この戦術が強すぎると、ほかのプレイヤーの行動を制限してしまい、せっかく進めたカードの収集が後戻りすることもありました。
そこで現在のルールでは、ほかのプレイヤーからカードを奪うのではなく、自分が集めたカードを使って、場のカードを得点に変える形に変更しました。
ルールを少しシンプルにして、ゲームがよりスムーズに進むようにしています。
3つの得点方法のバランス
得点とアクションにかかる手間を考えると、3つの得点方法にはそれぞれ違った特徴があります。
- マチ(MACHI):カードを3枚集める必要があるため、得点までに一番時間がかかります。
- ペア(PAIR):同じカードを2枚同時に見つけることができれば、最も強力な得点方法です。
- ピタ(PITA):その中間にあたる得点方法です。
ピタでは、うまくいけばついでに2点を獲得できますし、手元に残しておくカードを入れ替えることもできます。
こうした小さな選択肢が、ゲーム中のちょっとした悩みどころになっています。
そして、なぜラーメンなのか?
最後に、このゲームのテーマについてです。
実は、理由はとてもシンプルです。
私がラーメン好きだからです!
それに、「具材が1種類しかのっていないラーメン」や「スープしか入っていないラーメン」が並んでいるのは、見た目にもなんだか面白いと思いました。
こうして、最初は単なる色の組み合わせだったカードが、32枚のラーメンカードになりました。
また、AIの力も借りながら、簡単なブラウザ試遊版を作ってみました。
2人プレイ限定ですが、対人戦だけでなくCPUとの対戦もできます。
ぜひ一度遊んでみてください!
▼『ピタまち』ブラウザ試遊版
https://lapbgdesign.github.io/pitamachi/pitamachi_web_trial_v76.html
