Play With Us Design

Play With Us Design は、台湾発のボードゲームブランドです。 「一緒に遊ぶ時間を、もう一度大切にしたい」という思いから、 小さく持ち運びやすく、気軽に遊べて、何度も楽しめるゲームをつくっています。 手に取ったときの質感や、遊んだあとに残るちょっとした会話も、 ゲームの大切な一部だと考えています。 今回のゲームマーケット2026春では、 新作『リーブス』『エーブス』『ウップス!』を中心に、 いくつかの作品をお持ちします。 エリア55でお待ちしています。 気になる作品がありましたら、ぜひお気軽にお立ち寄りください。

なぜ最後に落ち葉を選んだのか?——新シリーズの出発点としての『リーブス』
2026/5/8 2:49
ブログ

落ち葉になる前に——

『リーブス』が最初にまとった二つの装い

文/Yawen Jheng

こんにちは。Play With Us Design のグラフィックデザイン、Yawen です。

『リーブス』は、最初から今のような姿だったわけではありません。かつては窓格子であり、スチームパンクであり、コミカルなペンギンであり、海鮮ディッシュでもありました。神話や森の中を、短いあいだ旅していたこともあります。

そして、そんな長い回り道を経て、最終的に「落ち葉」のゲームになりました。

今年の初め、私たちはようやくまた制作に向き合う余裕ができ、新しい製品シリーズについても話し合い始めました。

この新シリーズは、より軽く、よりシンプルなものにする予定でした。物理的なサイズとしても、価格としても、私たちのブランドの核にある「シェアする」という考えにより近いものです。複雑すぎる遊び方も、過度に大きな世界観も必要ありません。持ち運びやすく、気軽に取り出して遊びやすく、人と人が自然にやり取りを始めるきっかけになるようなシリーズを目指していました。
そして『リーブス』は、その新シリーズの出発点にするつもりのゲームでした。

だからこそ、『リーブス』のアートをもう一度考えるとき、私たちが見ていたのは「このゲームにはどんなテーマをのせるべきか」だけではありませんでした。このゲームがプレイヤーに届けたい核となる体験をきちんと伝えながら、新シリーズの代表として、このシリーズが最初にどんな印象を与えるべきかも考える必要がありました。

最初は、またいくつか別の方向も考えました。たとえば、一番初期の窓格子の方向に戻り、少し中華風の要素を加える案。切り絵の表現で見せる案。さらには、葉の彫刻をモチーフにして、カードが一枚一枚、細かく模様を刻まれた葉のように見える案もありました。

そして、ある日の会議で、話がとても自然につながりました。

その日、Shi は Dray に参考として見せるため、落ち葉をテーマにしたボードゲームをいくつか持ってきていました。すると Dray も、ちょうど Shi に落ち葉を掃くビデオゲームの話をしたいと思っていたのです。ほとんど同じタイミングで、二人はそれぞれ別の方向から「落ち葉」というテーマを持ち出しました。

創作には、そういう瞬間があるのだと思います。いくつもの案を考え、遠回りをしてきたのに、最後の答えは誰かが強く説得して決まるのではなく、ある瞬間にみんなが「あ、これかもしれない」と気づくように現れることがあります。

こうして、『リーブス』は最終的に落ち葉をテーマにすることになりました。

新シリーズのアートディレクションとパッケージデザインは、最終的に Dray が中心となって進めました。普段、彼は自分のことを「高級雑用係」と呼んでいますが、今回は製品ラインの位置づけから、ビジュアルの方向性、パッケージデザインまで、かなり多くの部分を背負ってくれました。
彼は以前、こう言っていました。

「経営のことも、お金の心配もしなくてよくて、ただ制作だけに集中できたら最高なのに。」

そこで私たちは、彼の夢を半分だけ叶えることにしました。楽しく制作はしてもらう。でも、経営のことはやっぱり考えないといけない。

そんな過程を経て、『リーブス』はようやく、ゲームマーケットでみなさんに見ていただく今の姿になりました。

私たちはよく、「ゲームはどうやって作っているのですか?」「先にメカニクスがあるのですか? それともアートや物語が先ですか?」と聞かれます。実際のところ、私たちの制作に決まった公式はありません。ゲームによって、生まれ方はまったく違います。

『ヴィータモーズ』が物語から始まった一方で、『リーブス』はメカニクスから始まりました。ただ、どちらが先であっても、その過程ではルールとアートが互いにぶつかり合い、磨き合う時間があります。私たちは最初から「これは最終的にこうあるべきだ」と決めているわけではありません。何度も試し、そのたびに「まだ少し違う」と感じながら、少しずつ輪郭を探り、ようやくそのゲームらしい空気感をつかんでいきます。

採用されなかった案を振り返ることで、私たちは改めて気づきました。『リーブス』を通してプレイヤーに届けたいのは、大きな世界観ではありません。短く、澄んでいて、集中できる時間です。
テーブルの上に並ぶ葉の間で、観察し、比べ、判断し、答えを見つける瞬間を楽しんでほしい。静かで、軽やかで、ルールは複雑ではないのに、ついもう一度挑戦したくなる。そういうゲームであってほしいと思っています。

私たちにとって、『リーブス』の開発はとつの学びでもありました。ゲームは、より大きく、より華やかにならなければ完成しないわけではありません。ときには、余分なものを取り除き、そのゲームに一番合う姿を残すことのほうが大切なのだと思います。

もしかすると、それが『リーブス』が最後に落ち葉になった理由なのかもしれません。多くを語ろうとせず、絵でゲームを覆い隠すこともなく、ただ静かに、プレイヤーを観察と判断の時間へ導いていく。


ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

もしゲームマーケットで『リーブス』を見かけたら、ぜひ私たちのブースで試遊してみてください。静かで、軽やかで、それなのにもう一度挑戦したくなるこの小さなゲームを、みなさんにも気に入っていただけたらうれしいです。