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『Loan & Bid』の特徴
2025/10/24 0:04
ブログ

私がゲームを制作するとき、いつも目標としている作品はシド・サクソン(Sid Sackson)の『I’m the Boss!(アイム・ザ・ボス)』と『Acquire(アクワイア)』です。

この2つのゲームの特徴は、ルールはシンプルでありながら戦略の深みがあり、さらにプレイヤー同士の強いインタラクションによって没入感を最大化している点です。

『Loan & Bid』は、私がこれまで作ったゲームの中でも、その要素を非常によく再現できた作品です。

 

 

1. シンプルなルール

このゲームでプレイヤーができるアクションは、わずか3つ(入札・パス・借入)だけです。

借入を除けば、他のオークションゲームとほとんど同じ行動ですが、最後にパスをすると入札金をすべて失うという『Loan & Bid』特有のルールを除けば、
とてもシンプルなオークションゲームです。

そのため、ボードゲーム好きな人にルール説明をすると、「ああ、普通のオークションゲームね」と、少し退屈そうな顔をされるかもしれません。

2. オークションによる強い没入感

『Loan & Bid』の特徴である「最後にパスすると入札金をすべて失う」ルールは、普通のオークションを一気にチキンゲームに変えてしまいます。

オークションが進むにつれて、プレイヤーは「作品を買うため」ではなく、「自分の入札金を失わないため」に入札を続けるようになります。

この状況は、参加しているプレイヤーにとって非常に苦しく、
一方でその様子を見ているプレイヤーにとっては、他人が苦しむ姿を見て楽しむ面白い見どころとなります。

3. 借入による強い没入感

このゲームでの「借入」アクションは、プレイヤーに強烈な没入感を与えます。
簡単に言えば、「他のプレイヤーが捨てたカードの半分を自分の手札として得る」という非常に強力な行動です。

このアクションを行ったプレイヤーは、一時的に莫大な富を手にします。(借金で得たお金ですが…)

想像してみてください。
友達とポーカーをしているとき、自分だけが他の人の10倍のチップを持っていたら、どれほどワクワクするでしょうか?

4. 借入による強い没入感②

このゲームの「借入」は、非常に運に左右されます。
なぜなら、捨て札にはお金だけでなく、お金の10倍、20倍もの価値を持つ美術品カードも混ざっているからです。

つまり、50%の確率でゲームの命運が変わることもあります。
そのため、ゲームが進むにつれて、より良い引きを狙ってオークションに参加せず、「借入」ばかり繰り返すプレイヤーも現れます。

これは、スマホゲームでガチャを引くのが一番楽しい理由にも通じるでしょう。

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