空創Lab @kumashiro501
今回は1卓販売+1卓試遊になります。 「王立魔術師養成学院~詠唱研究科~」を中心に展示します。 ゲームマーケット2024秋で好評を博した「魔術師の杖」の新作も多数用意します。 今回、試遊プランは初めての試みですので、気になってたゲームのお試しがしたい方は是非お立ち寄りください。
- 【ゲムマ2025春 新作開発記】『はらぺこペンギン』ができるまで⑩ ―印刷発注、タイムリミット2秒―
- 2025/4/24 18:30
すべての内容が固まり、いよいよ印刷工程へ。
とはいえ、今回も――いや、今回こそが、本当にギリギリだった。
納期短縮とコスト削減のため、各コンポーネントを個別に発注し、自分たちで手作業で組み立てる方式を採用。
中でも最も先に動く必要があったのが「カード」だった。
カードの発注日は、4月11日(金)。
当初予定していたのは4月14日(月)だったが、印刷所の納期が想定より2日延びていることが判明。
急遽、スケジュールを繰り上げることに。
それでも、カードが届くのはペンギン大学イベント当日である4月25日(金)。
午前中に届けば、梱包作業をしてそのままイベント会場へ――という超綱渡りスケジュール。
もちろん、カード発注後もテストプレイは続けたが、仕様の変更はもはや不可能。
些細な気付き(「裏面の色を区別すべき」「注文数の数字をもっと大きく」など)はあったが、幸い致命的な問題は出なかった。
そして次なる工程、ルールブック・プレイシート・パッケージの表紙の入稿だ。
こちらは当初は4月14日(月)に入稿したかったが間に合わなかったので、次の4月17日(木)か18日(金)を目指すことにした(納期を短くしたので多少料金は上がる。カードは納期変更ができなかった)。
これで3日以上時間ができたので、少しだけ余裕があった。
そのぶん、ルールの最終調整や英語翻訳のブラッシュアップに時間を回すことができた。
だが、4月17日入稿は叶わず。
残されたチャンスは、締切が迫る4月18日。
入稿締切は、24時。
プレイシートは23:30に入稿完了。
残るはルールブック、日本語版と英語版の2種。
入稿データが完成したのは、23:50。
いつもなら10分あれば2つデータを入稿し、発注できる。
だが、ここで事件が起こる。
日本語版ルールの入稿チェックがなかなか進まないのだ。
今回は安全のため、リアルタイムでチェックする方式を取っていたのだが、そのチェックに大幅に時間がかかり、発注完了が23:55に。
すぐさま英語版のアップロードに移る。
が、先程と同様、チェックが進まない。
「間に合うか……?」
祈るような気持ちで画面を見つめる。
時計の針は、23:59を指していた。
チェック中の歯車アイコンはまだ回り続けている。
生きた心地がしない。
「入稿終わった!」
ほとんどその瞬間、24:00、日付が変わった。
その間、2秒。
「間に合った・・・のか?」
確定した注文データを確認する。
注文日:4/18。
――間に合った。
心の底から、安堵のため息が漏れた。
それでも、まだ終わりではない。
実はまだメインビジュアルの入稿が残っていた。
ただ、こちらは折り加工がないため、1日だけ猶予がある。
数時間後、表紙と裏面のデータが完成し、無事に入稿を完了。
これで、全ての印刷物の準備が整った。
残る願いはただひとつ――
「どうか、印刷ミスがありませんように。」
(実はこれまでに何度か経験があるので、毎回かなりドキドキしている)
――⑪へ続く。