空葉堂(KUYODO)

こんにちは! 空葉堂(KUYODO)と申します。

ふだんは東京都新宿区で空葉堂書店という本屋さん運営等をしております。ゲームマーケット秋2024では新作『黙談-Silentalk-を、出展&販売させていただきました。協力ゲームで、コミュニケーション制限系で、150以上のパズルミッションが楽しめます。お買い求めくださった皆さま、ブースへ遊びにいらしてくださった皆さま、誠にありがとうございました。

ポリオミノってなんですか? 黙談の早割は11/4までです。
2024/10/25 21:09
ブログ

サイズの同じ正方形をつなぎ合わせた図形のことを、「ポリオミノ polyomino」というそうです。
テトリスのパーツみたいなやつです。

『黙談 -Silentalk-』パズルボードの一部

(写真は、『黙談 - Silentalk-』のパズルボードの一部です。)

接頭辞のpoly-は「複数」あるいは「多数」を意味するギリシア語です。ポリリズム、ポリエチレン、ポリアーキーなどの語の頭につく「ポリ」も同様の意味です。続く「オミノ」に関しては、ドミノ dominoの「ド d」を、数字の2を意味する接頭辞と解釈し、残った「オミノ omino」が正方形を指すとされました。こうして複数の(poly-)正方形(omino)がつなぎ合わさった図形なので「ポリオミノ polyomino」と、米国の数学者ソロモン・ゴロム氏によって1953年に名づけられました。ちなみに、組み合わさる正方形の数が決まっているときは、poly-の代わりに倍数接頭辞がつきます。例えば3つの正方形がつながっているならば「トロミノ tromino」という風に。4つの正方形がつながっている「テトロミノ tetromino」と「テニス tennis」とを組み合わせた語が『テトリス』だそうですね。

ポリオミノは、多くのボードゲームでも使用されています。『ウボンゴ』『ブロックス』『プロジェクトL』『オーディンの祝祭』などが、いまこの文章を書いていてパッと思い浮かびましたが、他にも無数にあることでしょう。「幾何学的な形状をどのように組み合わせられるか?」を取り扱う一分野がポリオミノですが、名付け親のソロモン・ゴロム氏によると、この分野は数学界で軽んじられる傾向にあるそうです。なぜかといえば、パズルを考えたり解いたりするための一般的な手法が存在しなそうに感じられると同時に、何かを発見しようとする際に系統的な規則ではなくて〈閃き〉に頼らざるを得ないからとのこと。[Golomb 1994] 計算や理詰めだけでなく〈閃き〉が必要であるという事態は、数学研究者の頭を悩ませ続けるかもしれない一方で、アナログゲームにもってこいのメカニクスだと思いませんか!

この秋に私たちが発売します『黙談 -Silentalk-では、そんなポリオミノに加えて、徐々に上がっていく難度を楽しむためのミッション制と、協力ゲームとしてのチームワーク要素を付与しました。 詳しいゲーム内容に関しては、前回の記事を笑覧ください。取り置き予約を既に多くの方からいただいております。誠にありがとうございます。早割は11/4(月祝) 23:59までやっていますのでお見逃しなく!

👉 黙談 取置予約フォーム

『黙談 -Silentalk-』イメージ

試遊イベントのフォアシュピールでは【G09】ブースにて『黙談 -Silentalk-を試遊いただけます。
ゲムマ2024秋では、11/16(土)と17(日)の両日とも出展しており、【両-G11】ブースにてお買い求めいただけます。

今秋は、11月まで平年より暖かいそうですね。
朝晩の寒暖差に気をつけつつ、幕張メッセでのお祭り準備を楽しんでまいりましょう!

 Information

👉 『黙談』 公式Webサイト

公式 : @Silentalk_Spiel

公式 : @silentalk_spiel

Reference:
Golomb, Solomon W. (1994) Polyominoes. Priceton University Press.(ソロモン・ゴロム 川辺治之(訳) (2014).『ポリオミノの宇宙』 日本評論社.)

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