BDS(秋葉原集会所 & りば工房)

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「怒れる森のクマさん」ゲームができあがるまでの話
2021/11/14 17:39
ブログ

A teamでゲームデザインを担当しているARAOです。

今回は2021秋の新作「怒れる森のクマさん」について、デザイナーの観点から、ゲームができるまでの過程を紹介していきます。
このゲームは、クマさんの怒りを買わないように森から生還するというテーマのゲームですが、メカニクスにもこだわりのある作品です。

 

■作り始めのきっかけ
誰かが終了のトリガーを引いてしまったときに、そのプレイヤーだけでなく、もう一人の誰かもペナルティーを受ける、という展開を取り入れると、面白いゲームができるのではないか、という着想からです。
いわゆる道連れってやつですね!

トリガーを引いたプレイヤーは、自分の手番にアクションを行い、失敗した結果ペナルティーを受けるのに対して、もう一人のプレイヤーは偶発的に(多少は戦略でコントロールできる)ペナルティーを受ける不条理さが、パーティーゲームの盛り上がりにマッチするのではないかと考えました。

偶発的にペナルティーを受ける対象のプレイヤーは、目まぐるしく替わっていき、手元に置かれたカードを回していくことでそれを表すようにしました。
トリガーは裏向きになっているカードの中から引く形にすると、スリルや緊張感を演出できるのではと考えました。

 

■フレーバー
作り始めの段階では、スパイが敵の陣地に潜入して、見つかるか見つからないか、というような世界観も検討していましたが、偶発的に起こる道連れを演出するには、怒ったクマが襲ってくる、というフレーバーの方が面白いんじゃないかと考えるようになりました。
フレーバーが思いついてからは、フレーバーに寄せていく形で、カードの効果や細かいルールを調整していきました。
AIKIDO(合気道)カードも、フレーバーに寄せた結果、生まれた効果のカードになります(現実に合気道でクマをかわすことができるかは不明ですが・・・)。

 

■テストプレイ
まだバランス調整をしていない荒削りなプロトタイプでも、テスターから良いフィードバックをもらえたことから、ゲームとしてのポテンシャルは、それなりにあるように感じました。
テストプレイを繰り返してく中で、新しい効果のカードや構成枚数を決定していきました。最終的なバランスは、テスターの表情やリアクションなどを見て、作者の直感で決めました。

 

■アートワーク
このゲームのアートワークは当然、クマさんのイラストが重要になると考えました。
アートワークを担当してくれたツカさんには「凶暴だけど、どこか憎めないような雰囲気」というオーダーを出しました。
できあがったイラストを見て、自分のイメージに合ったクマさんを見れたときは、とても嬉しかったですね。
クマさんのイラストは、多くの人にぜひ手に取って見てもらいたいところです。

 

■さいごに
パーティーゲームのため運の要素は強いですが、森カードのオープンの仕方などに駆け引き要素があり、どのプレイカードを出していくのかのハンドマネジメント要素も入っています。
何となくバカゲー感を出している作品ですが、遊んでみると所々に考える要素があり、1回遊んで終わりではないリプレイ性も感じてもらえるのではないかと思っています。

 

詳しいルールについてはPDFやプレイ動画をご覧ください!

怒れる森のクマさん ルール①PDF

怒れる森のクマさん ルール②PDF

怒れる森のクマさん ルール解説動画