暫定機関 @HaphazardEngine
同人TRPG制作サークル「暫定機関」です。 オリジナルシステム『蒸気銃劇RPG スチームスリンガー』『デモニックアクションRPG デモンズ23』『異能×スポーツTRPG Spiral Spinner's』物理書籍版の頒布を予定しています。
- 追加ルール『シンジケート』序文
- 2020/2/8 13:18
“変則的な「経験点・成長」ルールを追加する。
他のTRPGを遊んだことがあるなら、TRPGには基本的に「成長」要素があることも知っているだろう。すなわち、シナリオの達成によって経験値を得て、次のシナリオ開始時にキャラクターがより強くなるというものだ。
だが、『スチームスリンガー』に成長要素はなかった。これは、君たちが既に一定の訓練や試験を経て実力を認められた政府のエージェントであり、また潜入任務を主とし、次から次へと「顔」を変えていくスパイである、という特性を考慮してのものだ。君たちは、言わば「概ね成長しきった状態」であると我々は認識している。SSは実力不足の者を分不相応な任務に投入することはない。たとえ実戦が初めてという者でも、実戦を許されている時点で一端のSSエージェントなのだ。
とはいえ、我らが英国を取り巻く状況は日々緊迫化している。我らSSでの訓練や任務経験に限界があるならば、その外から新たな力を呼び込めばよい。コントロールの指令の下、我々は敵対的組織への技術スパイの派遣や、入念な調査を重ねた上での他組織との協調を実行することとした。”
こんにちは。暫定機関です。というわけで、今回頒布するミニサプリ『Syndicate(シンジケート)』パイロット版の目玉である、キャラクター成長ルールのご紹介です。
このゲームにこれまで「経験点」や「成長」といったルールはありませんでした。これは、ゲーム自体が単発ごとのセッションに重きを置いたデザインだったためです。フレーバー的には、PCたちは身分を偽って潜入捜査をするスパイですので、毎セッションごとに表の顔が切り替わるという設定を、毎回キャラクターを新規作成したりリスペックする、という形で再現しようとしたわけです。一方で、成長ルールを作りたい、という話は基本ルールブックのリリース時点からありました。ただ、上記のようにしたからには少し変則的に。そうして生まれたのがこの『シンジケート』ルールです。
このルールによって得られる更なる技術や技能は、SSではなく、他の──今回はイギリスに存在する6つの要注意組織の──ものとなります。PCたちの日々の活躍によって他組織の機密技術を奪取したり、有利な協定を結ぶことに成功した、というフレーバーです。「報酬」の詳細についてお話するのはまた後の回となりますが、各組織にちなんだユニークな武器やスキルが解禁される予定です。お楽しみに!