まほろば @tsukahara_kei
団体名:まほろば
代表者:塚原 慧
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▽最近の活動
イベント:ゲームマーケット2022秋
ゲーム名:幻のナントカ文明
キャッチコピー:本当は○○文明です。ー あなたが決めてください ー
ジャンル:古代文字解読遊戯
プレイ人数:3~6人、年齢:12歳以上、時間:30~60分
販売個数:100個、金額:3,000円
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- 【ゲムマ2019春】ThreeMagic(スリーマジック)物語&設定
- 2019/5/10 21:00
■物語
【とある博物学者の手記】
今夜は酒場で興味深い話を聞いた。
祭りの日にやってきた見慣れぬ風体の旅人が、
酔った勢いで胡散臭い話を始めたのだ。
何でも我々の文明の外側には「いにしえの地」という場所があり、
いまだに「魔法使い」が暮らしているという。
そこには火を噴く山と、巨木が茂る森と、深く透明な海があって、
魔法使いたちは火と木と水の学派に分かれ、
毎日飽きもせず己の研究に没頭しているそうだ。
いにしえの地は巨大霊脈として周辺地域に知られているが、
土地を管理する3つの学派は太陽と月が交差する日に、
次の霊脈の使用権をかけて、互いの腕を競い合う儀式を執り行う。
その儀式は他の地域の魔法使いから「3つの魔法」と呼ばれていた――
ということを聞いたあたりで酔っ払いどうしの喧嘩が始まり、
ほんの少し目を離した隙に旅人は酒場から姿を消していた。
賑やかな街で暮らしていると魔法も魔法使いもおとぎ話に過ぎない。
だがもし本当にそんなものがあるとしたら・・・・・・
どうやら博物学者の端くれとして、
もう少しこの件を調べてみる必要がありそうだ。
■設定
●人物
・博物学者
街に暮らす有産階級の市民。職業は軍人。
仕事の合間に博物誌の編纂を手掛ける。
旅人から「いにしえの地」とそこで行われる儀式について聞かされ、興味を持つ。
後年『Three Magic』という書物を書き上げ、その詳細をまとめている。
この説明書は彼の調査結果そのものである。
●世界観
・3つの魔法
またの名をThree Magic。ただしこれは正式な名称ではなく通称。
太陽と月が交差する日に行われる、いにしえの地の霊脈争奪戦。
3つの学派の代表が互いの腕を競い合い、
勝った学派が次の儀式まで霊脈の使用権を得る。
・太陽と月が交差する日
Three Magicの行われる時期は昔からこの日と定められている。
何故なのかはよく分かっていない。
星の力を受け取りやすいとか、霊脈が活性化するとか、いくつかの説がある。
(実はこの日に3つの学派が協力して火と木と水の合成魔法を発動させると、
霊脈の力を使って「ひとつの魔法」に至れるのだが、
いつのころからか原義が失われ、霊脈の使用権争いになってしまった)
・魔法使い(人理派)
術理の研鑽によって魔法を極めようとする者たちのこと。
「ひとつの魔法」(All Magic)に至ることを目標にしている。
ひとつの魔法を実現させるには莫大な魔力が必要と考えられており、
それを確保するために魔法使いは優れた霊脈に工房を築く。
1代で終わることはなく、何代にもわたって終わりなき研究を続ける。
ひとつの魔法は万能の魔法とされており、
それを習得した者はあらゆる事が可能になると云われている。
ただしひとつの魔法を習得したとされる魔法使いは、
例外なく消息を絶っているので真偽の程は不明。
ひとつの魔法に拘らない魔法使いたちは「天理派」と呼ばれる。
・呪文と魔法
世界の法則に介入し、その方向性を術者の意に添わせる方法を「魔法」という。
神代の昔は世界と対話することで、世界が自らその形を変えたというが、
この時代の魔法はそこまで曖昧でも万能でもない。
学派ごとの研究によって体系化が進み、
学習とそれなりの魔力(オド)があれば発動できる。
魔法の最小単位は呪文(スペル)で、呪文は魔力(マナ)を集めて作る。
この呪文を組み合わせて作るのがこの時代の魔法という概念である。
・魔力(マナ)と魔力(オド)
世界を動かす力の源を魔力と呼ぶ。
魔力には「マナ」と「オド」の2種類がある。
マナは自然の中にある力、オドは人間の中にある力のこと。
本来、両者に区別はないが、自我を持ち、自然から離れ、
文明を築くようになったころから両者に違いが生まれた。
人間はオドが強くなり、マナは以前より扱いにくくなってきている。
現在の魔法使いはオドを消費して魔法を発動しているのだが、
マナを使って魔法を発動できる魔法使いはいない。
(稀に現れるが、そういった人物は決まってオドの制御ができないので、
いにしえの地の祭祀の後継者に任命される。神代の曖昧な魔法が僅かに使える)
・学派
魔法使いの所属する集団。
代々同じ学派に所属するのが通例だが、
個人の適正によっては他の学派に所属することもある。
いにしえの地には「火・木・水」の3学派がある。
魔法の土台が異なっているため、他集団の魔法は使えないこともないが、
非常に効率が悪い。
学派には管理地との相性があり、他の管理地では風や土、
天体や降霊などの学派が権利を握っていることもある。
学派に所属しない個人の魔法使いや、拠点を定期的に移動する集団も存在する。
・いにしえの地
魔法使いたちに古くから知られる巨大霊脈。
文明の影響の薄い原始が息づく世界。
火山と森林と海原が広がり、3つの学派の工房が置かれている。
魔力(マナ)が豊富で他の地域では難しい魔法も容易に扱える。
3つの学派が「3つの魔法」を執り行い、管理権を交代しながら治めている。
管理者が変わるとその学派の影響が少なからず土地に現れる。
例えば火の学派が管理者になっている間は火山活動が活性化する。
・霊脈(アルケー)
この世界を通る魔力の道筋。
自然の多く残る地に集まりやすい。
魔法使いの行う魔法に霊脈が用いられることが多いので、
優れた霊脈は有力な魔法使いたちの取り合いになる。
霊脈を守るのが魔法使いの重要な使命でもある。
・文明と自然
文明と自然は対立関係にあり、文明が伸長すると自然はその力を失う。
文明は人間に属するものだが、魔力は自然に属するものなので、
魔法使いは自然の多い場所に移り住むことになる。
時代が進むにつれ文明の力が大きくなってきており、
自然は年々その力を減退させている。(つまり世界を流れる魔力が減少している)
・使い魔
魔法使いが使役する動物。
魔法使いと契約することで見返りに魔力(オド)を受け取っている。
実際の生き物であることが多いが、中には霊的な存在と契約する者もいる。
絶対の決まりはないが、火の学派は狼と、木の学派は大鳥と、
水の学派はイルカや大魚と契約を結ぶことが多い。
それ故、各学派の裏のシンボルはこれらの生き物となっている。
長生する使い魔は魔法使いにとって家族のようなものであり、
数代にわたって家系に使えるものもいるという。
・誓約(ゲッシュ)
自身の行動に制約を設けることで様々な恩恵を得ることができる誓約の言葉。
神や精霊に誓いを立てるという形式をとるが、その実態は強力な自己暗示。
強固な意志は強固な運命を連れてくるという考え方で、
結果として他人や自分の運命に干渉することが可能になっている。
自身に都合のいい誓約ほど魔力(オド)の消費が大きくなる。
・属性
魔法の基本原理のひとつ。
この世界の地上の法則を司るとされる概念。
また物質の最小構成や形態変化を表す考え方でもある。
火・水・土・風の四大元素が一般に知られているが、
他にも、木・金・闇・光・雷、愛や真偽などの抽象的な区分を持つ学派もいる。
・数字
魔法の基本原理のひとつ。
この世界の目に見えない部分を制御しているのが、
数と文字の組み合わせだと考えられている。
魔法使いは自然に近いところに工房を持つものだが、
数の学派は文明の中心に拠点を持つことが多い。
また生活のために家の設計や武器開発を請け負うこともある。
金利に明るいので、街の人からは、商人のような職人のような
不思議な存在と思われている。
・星
魔法の基本原理のひとつ。
この世界の天上の法則を司るとされる概念。
星の運行を重視する天体の学派は、
星の光こそ天上の純粋で普遍な力の顕われだと考える。
逆に地上の属性は不純で虚ろな力の顕われと捉えている。
星の力は地上に流れ落ち、人の運命や物事に影響を与えているという。
・触媒(エーテル)
自身は変化せずに魔力(マナ)を増強させる物体。
もともと天上の世界にあって星の光を仲介するものとされた。
また地上の魔力(マナ)を天上に送る役割があると考えられている。
いにしえの地の地下から高純度の塊として発掘される。
長く地上にあると気化して消えてしまうので、
大規模魔法の実験や重要な儀式の際に使用される。
日時によって触媒が増強する魔力(マナ)は変わる。