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ゲムマ2023秋【お品書き】
【ピリオド・ゲームズ】
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- 【国防軍の夜-1935-ゲーム紹介】ツァイツラー参謀本部(総)長、かく戦えり ~第1幕~
- 2017/1/22 4:23
ツァイツラー参謀本部(総)長、かく戦えり ~第1幕~
※画像は製品版とは色彩が異なります。
※登場する人物・団体・発言等はフィクションです。
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ツァイツラー「総統閣下、お考え直し下さい、それは無謀というものです!」
総統「ならん、第6軍はスターリングラードを死守! パウルスにもそのことを厳命せよ!!」
ツァ「……そ、そんな……!!」
ツァ 「はっ!!?」
ライ「おお、ツァイツラーか。探しておったのだ、ちょうどよかった」
ツァ「ライヒェナウ殿!? あなたは確かウクライナで病死されたはず……」
ライ「何を馬鹿なことを! 総統閣下が再軍備を宣言したのだ。これで祖国は再びイギリスやフランスと渡り合えるぞ!」
ツァ「再軍備!? いまは、えっ、1935年!?」
ライ「なにを呆けたことを言っている。貴様には我が陣営から参謀本部総長に立候補してもらわねばならんのだ!」
ツァ「え、えぇえっ!?」
【「国防軍の夜-1935-」は第二次世界大戦前夜から戦中にかけてのドイツ陸軍を扱ったゲームです】
ライ「今回は4人プレーで再現される」
ツァ「は、はあ」
ライ「まずこれを見よ。これが我が祖国の初期配置だ」
ツァ「ええと。ドイツ本国に工業力が2点、歩兵軍が4つですね」
ライ「工業力は部隊生産に使われる。歩兵軍は戦力でそれ以外に装甲軍と空軍、SS軍が存在する」
ツァ「初期は歩兵ばかりですね。装甲軍や空軍すらもない」
ライ「すべては列強どものヴェルサイユ軍備制限条約のせいだ!!」
【まずプレイヤーは将官の山札から4枚引き、その中から3コスト分の将官を初期将官として自分の場に置きます】
ライ「コストというのは我々の左上に描かれているこのひし形のマークの数ですか?」
ツァ「そうだ、どうでもいいがこのひし形は肩章のひし形が元ネタらしい」
ライ「なるほど、そうして選ばれたのが我々なのですね」
ツァ「そのとおりだ。初期は3コスト分の将官を獲得できる」
【次に要職処理を行います】
ツァ「これは?」
ライ「いまから「陸軍総司令官」「参謀本部総長」「国内予備軍司令官」を決めていく。そこで重要になってくるのが貴様の持っているそのアイコンだ」
ツァ「?この青色の帽章のようなマークですか?」
ライ「そうだ、それがそれぞれ赤→「陸軍総司令官」青→「参謀本部総長」グレー→「国内予備軍司令官」に対応している」
ツァ「なるほど」
ライ「要職処理では対応するアイコンを持っているプレイヤーに獲得優先権が得られる。ほれみろ、陸軍総司令官は赤がフリッチュしかなかったから持っていったぞ」
フリッチュ「ホッホッホ」
ツァ「な、なるほど」
ライ「いいか、くれぐれもしくじるなよ」
ツァ「了解!」
グデーリアン「よろしくな」
ツァ「グデーリアン殿のしたり顔はいつ見ても不気味だ」
【複数いる場合はサイコロの目が大きい方がその役職を獲得します】
ツァ「や、やりましたよ! ライヒェナウ殿!! 私が参謀本部総長です!!」
ライ「でかした!!」
ツァ「それで国内予備軍司令官はフロム殿が持っていったと」
ライ「まあ順当だな」
【第1ターン 生産フェイズ】
ツァ「プレイ順はじゃんけんで決めました」
ライ「スタートプレイヤーは毎ターン時計回りに移動していく」
ライ「生産フェイズでは国内予備軍司令官がランダムに部隊を共通の場に置いていく。また再編成中の部隊の復活も可能だ」
ツァ「共通の場ってなんですか?」
ライ「生産された部隊は一度共通の場に置かれ、次の猟官フェイズで各派閥が取り合うことになる」
ライ「……それとな、このゲームでは『とりあえず戦車』らしいぞ」
ツァ「は?」
ライ「いろいろあって迷うかもしれんがとりあえず戦車=装甲軍とっとけば良い、ということらしい」
ツァ「なるほど……あ、生産が完了したようです。装甲軍が2つも出てきました」
ライ「よし! それを狙っていく!!」
【第1ターン 猟官フェイズ】
ツァ「部隊以外にも取るものがあるんですね」
ライ「そうだな、猟官フェイズで獲得対象となるものは以下の通りだ」
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◆共通の場
装甲軍、歩兵軍、将官(山札から表になっている10枚。生産フェイズ時に補充)
◆相手の場
装甲軍、歩兵軍、要職、将官
(サイコロの目で大きい値を出したら成功。部隊・要職は獲得。相手の将官は裏向き=予備役にできる)
◆影響力マーカーを2個獲得(高コストのものを獲得するとき、クーデター、再編成部隊の復活で必要)
◆予備役の将官を復活させる
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ライ「それぞれがキューブを2個持っている。この2回分行動可能だ」
ツァ「なんだか部隊にもひし形が付いてますね」
ライ「そうだ。歩兵軍は1コスト、装甲軍は2コストだ」
ツァ「コストはどうやって支払えば……」
ライ「そこで使うのが影響力マーカーだ」
ライ「キューブを出すときに一緒に出すことで、競りに参加できる。ちなみにキューブ自体も1コストを持っている」
ツァ「なるほど、装甲軍を獲得するためには2コスト必要ですから影響力マーカーが1枚必要ですね……」
ライ「まずは第1行動で影響力マーカーを獲得しよう(1行動=2枚)」
ツァ「とりあえずこちらは装甲軍を獲得できましたが、あちらは揉めているようです」
ライ「どうやら競りがバッティングしたようだな」
ライ「バッティングした場合は、サイコロ勝負になる」
ツァ「それで大きい目を出した方が勝ち……と」
ライ「そうだ、イベントカードの出現によってヘプナーのアイコン=黒い楽団が有効になったりもするのだが。いまのところは発動していないからそのまま振って大きい数字の方の勝ちだな」
ツァ「ライヒェナウ殿もなにか黄土色の変なマークついてますね」
ライ「変なマークとかいうな!!」
ツァ「それは、大変失礼を……。ちなみにこれ、何のマークなんですか?」
ライ「貴様……! コホン、いろいろ事情があるのだよ……いろいろと、な」
ツァ「はあ」
ライ「とりあえずそのあたりのアイコンの効果はイベントカードが出現してから説明しよう」
【そののち、獲得した部隊を将官と組み合わせます】
ツァ「私が参謀本部総長を持っているので、装甲軍はライヒェナウ殿が指揮するということですね」
ライ「そうだな。戦車部隊なんて指揮したことないが、それでも『とりあえず戦車』らしいからな!」
「……」
ライ「そら、ついにイベントカードが引かれるぞ!」
【第1ターン イベント処理フェイズ1】
ツァ「『フェイズ1』ってなんですか?」
ライ「イベント処理フェイズは2回ある」
ツァ「へえ」
ライ「まあ見ておれ。陸軍総司令官であるフリッチュがイベントカードを引くぞ」
ツァ「何か出ましたね!」
ライ「総統閣下がついにラインラントへの進駐を英断されたのだ! 英仏に中立化されていた祖国の工業地帯を再び我が手に!」
ツァ「とりあえず部隊の出動準備を整えましょう」
【イベントカードは2種類あります】
【戦線カードが場に出た場合、陸軍総司令官が部隊配置のスタートプレイヤーを決定します。その後、時計回りに各プレイヤー部隊を配置するかどうかを決定していきます】
フリッチュ「もちろん、儂の陣営が一番先手じゃ」
【そして参謀本部総長は好きなタイミングで指定した戦線への配置をストップすることができます】
ツァ「えーと、えと。いまは戦線がラインラントしかないから」
ライ「我々の番が終わったら即ストップだ! ヘプナーの派閥なんぞに手番をやる必要はない!!」
ツァ「という感じで、すみません。まだ製品版写真が無いのでまた文章で説明させていただきます」
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「ラインラント進駐」出動部隊
第一陣営(フリッチュ、フロム、ブラスコヴィッツ) 歩兵軍-ブラスコヴィッツ
第二陣営(グデーリアン) 装甲軍-グデーリアン
第三陣営(ライヒェナウ&ツァイツラー) 装甲軍-ライヒェナウ
ーーーーー
(参謀本部総長権限で参加できず)
第四陣営(ヘプナー、エッターリン) 歩兵軍-エッターリン
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ライ「あ!忘れるところであった。イベントカードの効果を解決せねば!!」
ツァ「イベントカードの効果? ああ、これですね。なになに」
ツァ「英仏反感+1、開戦チェック?」
ライ「まあ、かってに軍事行動を起こされてイギリス・フランスはいい気はしないだろうな。サイコロを振れ」
ツァ「? コロコロ……4ですね」
ライ「ふう、危なかった」
ツァ「これ、どうなるんですか?」
ライ「ああ、この目が今まで出ている反感値の合計より低い場合、英仏が宣戦布告してくる」
ツァ「え!?」
ライ「すると山札にこのカードが入ってくるのだ」
ライ「基本的にこのゲームではイベントカードはこのような形で追加されていくのだ」
ツァ「な、なるほど。それにしても戦力8ってやばいですね」
ライ「ああ、だからいまはあまり刺激しないほうがいい」
ツァ「で、でも出るときは出るでしょ?」
ライ「……1回だけは要職を持つ将官すべてを予備役にすることでキャンセルができる……だが、せっかく手に入れた要職を手放したくはないだろう?」
ツァ「そ、それはそうです」
ライ「なら、サイコロは大きい目を出すのだ」
ツァ「は、はあ」
【戦闘解決】
ライ「戦闘は4つのフェイズにわかれる」
ツァ「4つ、ですか」
ライ「そうだ、その4つの段階でヒット数が計算され、それが戦線の戦闘値以上になった時点で解決となる」
ツァ「なるほど」
ライ「そこで重要になってくるのが、部隊の種類と将軍の優先戦線効果だ」
ライ「我々は装甲軍を保持しているから歩兵軍よりも先に戦闘結果を解決できるのだ」
ツァ「なるほど! つまりライヒェナウ殿の装甲軍はフリッチュ陣営のブラスコヴィッツ歩兵軍より先に行動できるわけですな」
ライ「左様」
???「フフフ」
グデーリアン「この戦線、私がもらった!!」
ライ「くっ、グデーリアンめ。優先戦線効果か!」
ツァ「優先戦線効果?」
ライ「ああ、私の背景についている赤色やグデーリアンの青赤が例えばそうだな」
ツァ「ああ、これってオシャレじゃなかったんですね。あれ……私には何もついてません」
ライ「貴様は軍規模の部隊を指揮したことが無いから、何もつかなかったのだろう」
ツァ「うーん、少し寂しい」
ライ「これが戦線カードの色と一致していると優先戦線効果が発動する」
ツァ「ラインラントは青色ですね」
ライ「……つまり私は発動せずに、グデーリアンだけが発動するということだな」
ライ「つまり行動順としては【グデーリアン装甲軍→計算→ライヒェナウ装甲軍→計算→ブラスコヴィッツ歩兵軍→計算】というのを戦線カードの戦力値を超えるまで続ける」
ツァ「もし同じ条件の部隊が複数いる場合は?」
ライ「その場合も戦力値を超えなければ続ける。超えた場合はそこまでの合計ヒット数がより大きい陣営が第一勲功者だ」
ライ「各戦線カードの左上には鉄十字がついていて、その戦線に勝利するたびにその数字分の勲章マーカーを手に入れられる」
ツァ「なるほど、勲章マーカーが勝利点になるのですな」
ライ「その通りだ」
【戦闘解決中】
グデーリアン「ぐぉおおおっ。まさか、1を出すだなんて……!!」
ツァ「なんかグデーリアン殿が悲鳴をあげています」
ライ「戦闘自体はいたってシンプルだ。サイコロを降る→戦闘結果を確認する」
ツァ「戦闘結果?」
ライ「基本的に【1・2が失敗、3・4・5が戦果、6が大戦果】だ。大戦果だとヒット数が2点になる」
ツァ「失敗すると?」
ライ「失敗するとその軍は大損害を受け部隊を裏向きにせねばならない」
ライ「もちろんヒット数ももらえない。たった1点出せば勝てた戦線を……グデーリアン、迂闊だったな!!」
ツァ「やった! こっちは6が出ましたよ!!」
ライ「2ヒットだな。これで『ラインラント進駐』の1ヒットを超えたから、この戦線は攻略完了だ」
ツァ「1勲章点を手に入れました!」
ライ「良い出だしだ!」
ブラスコヴィッツ「ぐぅう」
ツァ「ブラスコヴィッツ殿が吠えております」
ライ「ふふっ、吠えさせておけ。やはり歩兵軍など鈍足。時代はもはや戦車のようだな」
ツァ「そういえば、イベントカードの下に旗マークがついてますね」
ライ「これは『占領効果』だな。その戦線に勝利したときに発動する条件だ」
ツァ「ラインラントはなし、ですか……。民衆は喜んでいるように見えるのですが」
ライ「ふふ、まあいいさ。これは序曲にすぎん」
【第1ターン イベント処理フェイズ2】
ツァ「それでは2枚めを引きます……とりゃ!」
ツァ「まずは、英仏反感チェックですね」
コロコロ……
ライ「2……ということは」
ツァ「……うむ」
ライ「いま、我軍の総戦力を合わせても、6戦力しかありません……大戦果に賭けるにしても」
ツァ「……」
ライ「それに、フランスの占領効果に恐ろしい文字がイロイロ書かれているのですが……」
ライ「やむを得ん、ツァイツラーよ。総辞職だ」
ツァ「は?」
ライ「先ほども言ったが英仏参戦は要職将官すべてを予備役にすることで1度だけキャンセルができる。いまがその時のようだ……」
ツァ「そ、そんな……」
ライ「戦争に負ければ全プレイヤーの敗北だからな……残念だがここは受け入れてもらうしかないようだ」
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ツァイツラー参謀本部(総)長、かく戦えり
第2幕へ つづく