みすたーあんどみせすげーむず

【最新作】
楽市フレッシュドラゴン大賞2026大賞!音を聞き分けて場所を推理するボードゲーム『ステップシーカーズ』
【準新作】
点だけで伝えるお絵かき系協力ゲーム『ドッターコネクター』

【開発ウラ話】立体聴覚ボドゲ『ステップシーカーズ』ができるまで【ゲムマ2026春】
2026/5/16 13:56
ブログ

こんにちは!みすたーあんどみせすげーむず です!
 

~ 新作"立体聴覚"ボードゲーム『ステップシーカーズ』開発ウラ話 ~

作者SURIMI夫婦のこだわりポイントメモを数回に分けてブログにまとめて行こうと思います。
今回は、このゲームがどんなきっかけで生まれ、どんな思いで制作をしてきたか、制作秘話的なものをお届けいたします。

↓↓ゲーム紹介ページはこちら↓↓
https://gamemarket.jp/game/187494


『ステップシーカーズ』は、「立体聴覚」をテーマにしたボードゲームです。
冒険者は、音を立てながらマップを移動して隠れます。ドラゴンは目を閉じ、聞こえてきた音の方向や距離を頼りに、冒険者がどこにいるのかを推理します。
「音を聞く」という多くの人が日常的に使っている感覚を使うので、初心者もゲーム慣れした人も一緒に楽しめるゲームになっています。 
 

「目を閉じて待つ時間」をおもしろくしたい

最初の発想は、ゲーム会のよくあるシーンから始まりました。
ボードゲームを遊んでいると「親が目を閉じて、他のプレイヤーの準備を待つ」ような場面があります。
あの時間って少し不思議なワクワク感があると思っていました。目を閉じているだけなのに普段とは少し違う感覚になる時間だと思います。
何が起きているのかわからないけど、周りの気配や音は聞こえてくる。他のプレイヤーの悩んだような唸り声とかため息とか、いろいろなものについ耳を澄ませてしまう。
この“目を閉じて待っている時間”を、ただの待ち時間ではなく、メインの面白い時間にできないか。
そんなことを考えて、音をテーマにしたゲームを作り始めました。

音を使うゲーム自体はいろいろあります。でも、リズムや音色を当てるのではなく「音がどっちの方から聞こえたか」「どのくらい近く/遠くから聞こえたか」を遊びにするゲームは、珍しい方ではないかと思いました。
そんなことを考えて『ステップシーカーズ』の開発がはじまります。

 
最初期のモック
最初のテストは紙コップにコースターをのせたモックでした。
素材の音の違いを出せないかとか、コルクやフェルトで消音できないかとかいろいろ試していました。
 

毎ターン小さな驚きがほしい!対戦から非対称チーム戦へ

最初から今のような「1人vs1〜3人」の非対称対戦ゲームだったわけではありません。
初期案では、1vs1や2vs2、4人個人対戦などの形式を経てきましたが、自分のコマを相手に見つからないように移動させて隠しながら、同時に相手のコマを移動して探すようなゲームでした。
今のルールでいうと、各プレイヤーがドラゴンしながら冒険者してるような状況です。
(ちなみに設定も今のファンタジーではなく「スパイと警察」のようなイメージでした)

実際に遊んでみると、いくつか課題が出てきます。
まず、ゲームが長くなりやすい。敵も味方も移動するので、一生捕まらないのでは...?という盤面もありました。

また、音を聞いて「ここかな?」と思っていても、そのカップを開けることができない場面が発生しました。
自コマを動かして敵がいると思う場所へ動かすので、「ここにいるだろう」と思う場所まで歩数が足りずにやむなく違うところを開ける、という状況が多かったです。
「今の音、絶対こっちだったと思うけど届かない」「けどそもそもその予想も本当に合っていたのかは分からない」
そんな状態が続くとだんだんモヤモヤしてくるもので、音を聞くこと自体は面白くてもなんだか疲れるゲームになっていたように思います。

いろいろ調整を重ね、最終的に、『ステップシーカーズ』はドラゴン1人と冒険者に分かれる非対称対戦ゲームになりました。
冒険者はドラゴンが隠したお宝を探し、ドラゴンは音を頼りに冒険者の場所を当てる。
冒険者側から見ると、探す対象であるお宝は逃げ回りません。3歩歩いた先に宝があるかないかだけをチェックします。
そのため探索の時間が短期化し、ゲームのテンポが良くなりました。
一方でドラゴン側は、毎ターンカップを1つ開けて冒険者を探します。自分の予想が合っていたのかどうかが毎ターン分かるわけです。
この「毎ターン答え合わせがある」というのが毎ターン小さな驚きを出してくれて良いスパイスになりました。

当たれば嬉しい。外れれば「えっ、そっちだったの?」と驚く。次のターンはもっと真剣に聞こうと思う。毎回の手番で小さな達成感や驚きが生まれるようになり、メリハリがついたと思っています。
 

緊張感とジレンマを出す条件

ただし、このルールで新しい問題も生まれました。
「ドラゴンが隠したお宝を、冒険者が探す」という形式だと、お宝の場所を知っているドラゴンが「お宝を隠したカップを毎ターン開け続ければ負けない」ということになります。ゲームになりません。

テストを繰り返し、最終的に
「同じカップは2ターン連続で開けられない」
「お宝を隠したカップに隠れた冒険者を見つけたらドラゴンの即勝利」
という条件を加えることにしました。

音を聞いて、「今の音、たぶんこのカップの近くだ」と思った場所がお宝を隠したカップだった場合、もしそこを開けたら、次のターンにはそのカップを開けられなくなります。
ドラゴンが開けたカップは冒険者にとって次のターンは絶対に見つからない安全地帯です。
「お宝の隠し場所公開」かつ「安全にお宝を奪える1ターン」という冒険者の大チャンス到来になってしまいます。
でも本当にそこに冒険者がそこに隠れていたら、そのカップを開ければドラゴンは即そのゲームに勝利します。状況によっては逃せばその場で負けるかもしれません。

ドラゴンは単に「音がした場所」を当てるだけではなく、「今、本当にそのカップを開けるべきか」を考える必要が出てきました。
ドラゴン側にジレンマが生まれ悩ましい盤面を増えて、音当てクイズではなくゲームになったと思います。


『ステップシーカーズ』は、音の距離や方向を聞き分けるゲームです。でも、それだけにはしたくありませんでした。
聞こえた音から、場所を推理し、推理したうえでどのカップを開けるかを選ぶ。その選択にはリスクがあって、次のターンに影響がある。
直観的に聞こえた音で推測しても楽しめるし、状況からじっくり推理することも楽しめる。そんなゲームになっています。

ただ音を聞くだけじゃなく“音から推理し決断する”という面白さを味わってもらえたら嬉しいです。

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ゲームマーケット2026春 新作 楽市フレッシュドラゴン大賞2026大賞受賞作
『ステップシーカーズ』
プレイ人数:2~4人 / プレイ時間:5~15分
https://gamemarket.jp/game/187494

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