Dimidium木星文庫

楽しくゲームを作ろう! 「COOKPOT!」、「expedition」、「うちのブタの貯金箱、盗んじゃった!」、「FakeLover!」などのゲームを制作/発売しました。 企画からアート、制作まで独自に開発します。

ウィンクを残した透明人間がタイムマシンに乗り込みながら言います。『一杯やって、このカードを受け取ってください』
2025/11/18 14:01
ブログ

「魔法の店」に登場する5種類のスートは、それぞれH.G.ウェルズの異なる小説からインスピレーションを受けています。
小説に描かれた幻想的なイメージを、
ゲームの感覚(いわば「シューティング感」とも言えるかもしれません)として再解釈することが、アイデアの種となりました。


 

「透明人間」のモチーフは『透明人間』です。
効果は勝者のカード獲得が保留されること。
「倍プッシュだ!」というか。
透明人間がカードを隠したまま姿を消すイメージを想起しました。

 

「タイムマシン」のモチーフは『タイムマシン』です。
効果は自分のビッドカードを交換すること。
ビッドカードを出す前の過去に戻り、自分の選択を変えるというイメージです。
ときには、もっとも理想的だった現在の瞬間を最悪の悪夢に変えなければならないこともあります。

 

「扉」のモチーフは『塀にある扉』です。
効果は、全員が同時にカード1枚を隣のプレイヤーに渡すこと。
異なる次元の空間へ吸い込まれたカードが、扉を通じて再分配されるイメージを描きました。

 

「目」のモチーフは『デイヴィドソンの不思議な目』です。
効果はパワートークンを裏返して、数字の強弱を反転させること。
まばたきするたびに、地球の反対側の風景へと視界が切り替わるイメージを想起しました。

 

「ワイン」のモチーフは『今の世の奇蹟』です。
効果は切り札マーカーを動かして切り札を変えること。
奇蹟の力によって世界の秩序を変えるイメージを思い描きました。

 

トリックの勝者は、公開されたスートの能力のうち、いずれか1つを必ず使用しなければなりません。
ときにはそのおかげで不可能と思われた目標を達成できることもありますが、
どうしても避けたい能力を選ばざるを得ない場合もあります。

必然と偶然のあいだで揺れ動く小説の世界のように、
混沌の中でも目標に向かって瞬間をコントロールする――そんなゲームを作りたいと思いました。
そういう意味で、このゲームはウェルズへのオマージュであり、私なりの読後感のようなものでもあります。
ぜひ楽しんでいただけたら幸いです。


もう木星から地球へのフライト準備をしています。
どうぞ気軽にブースへ遊びに来てください。
日本語は拙いですが、アイコンタクトとボディランゲージで心を込めてご挨拶いたします。

詳しい情報はリンクから確認できます。ゲームページ


 

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