トリガーゲームズ

ワクワクの「トリガー」を引く、トリガーゲームズです。
2025秋では新作のカワイイセットコレクション、「宝石の降る丘」を販売します。

【第4話】黒い宝石と、ゆずりあいのオキテ【宝石の降る丘劇場】
2025/11/9 20:18
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※この記事は、ボードゲーム『宝石の降る丘』の世界を舞台にした、キャラクターたちのゆるふわ劇場です🎭

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夜の丘は、深く静かに光っていた。
風が止み、草の上に散らばった宝石たちが、星のようにきらめいている。
その中に、ひとつだけ――黒い光を放つ宝石があった。

🌙

「おっ!? あの光、なんか違うぞ!」

「……本当ね。夜よりも暗いのに、ちゃんと見える」

「あれが“黒い宝石”か。強い魔力を秘めていると伝えられている」

「つまり、“触ると何かが起きるニャ”ってことニャ。ウサギの耳みたいだニャ」

🌌

ヴァルークは慎重に草をかき分け、黒い宝石に手を伸ばした。
指先が触れた瞬間――

ぱんっ、と小さな光の音がして、ヴァルークの姿が掻き消えた。

「ヴァ、ヴァルーク!?いない!」

「……まずい、転移系の魔力反応だ!どこかに飛ばされた!」

「いなくなったニャ!オオカミはすぐどっか行くからニャ~」

「のんきなことを言ってる場合か! 早く探せ!」

🌠

3匹は丘の中を駆け回った。
風の音、草の匂い、宝石の光――
その中で、ニャモリィがふと立ち止まる。

「クンクン…クンクン……あっちからヴァルークの気配がするニャ!ボクのカンが言ってるニャ!」

「気配とかカンじゃなくてニオイな気がするが…ともかく行こう!」

3匹が丘を進むと、そこに――ヴァルークがいた。
両腕いっぱいに、光り輝く宝石を抱えて。

🌕

「あっ! みんな! すごいよこれ!
黒い宝石を触ったら、一瞬で丘の反対側に出てさ!
そしたら宝石が次々見つかって……! もう、どんどん集まるんだ!」

「わぁ……そんなにいっぱい……」

「すごいニャ!うさ耳ルーレット、大当たりニャ」

「なるほど、黒い宝石は“どこへでも行ける”力を与えるらしい。
ともかく、ヴァルークが無事でよかったな」

🌟

ヴァルークは大事そうに抱えた宝石を見つめ、それから3匹に笑いかけた。
「こんなにたくさん見つけたんだ!でもオレだけで持っててもしょうがないし……
そうだ!みんなで分けよう!」

そう言って、ヴァルークは、3匹に宝石をいくつか差し出した。
月明かりの下で、その手のひらは温かく輝いていた。

「……いい判断だ。それが、俺たちの――」

「“ゆずりあいのオキテ”ね」

4匹は笑いながら、手のひらを重ねた。
宝石の光が混ざり合い、丘の空気がふんわりとあたたかくなる。

その瞬間、丘の奥から小さな光がひとつ、夜空へと舞い上がった。

🌠✨

「これは…丘が喜んでる?」
「多分。きっと、嬉しいんだね……」

「やさしい気持ちは、丘にも伝わるニャ」

「めずらしくマトモなことを言ったな」

4匹の笑い声が、夜の丘に静かに響いた。

🌠✨

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💡 TIPS!
『宝石の降る丘』には、“黒い宝石”という特別な宝石があります。
黒い宝石を使うと、どこにでも移動できる強力な力を得られます💎

そして、この世界には「ゆずりあいのオキテ」があります。
たくさんの宝石を手にしているときに、他のキャラが来たら、宝石をゆずる!
優しさです✨うばってる訳じゃないです。

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💬 次回予告!
第5話「ピッタリの奇跡!そして月と星」
夜はまだ終わらない――
集めた宝石が“ピッタリ”になる瞬間、
丘にもうひとつの奇跡が訪れる。

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