PLUTO GAMES

韓国のボードゲームデザイナーが設立したボードゲームスタジオです。
テーマを深く研究し、独創的なシステムのボードゲームを創作します。

こんなサッカーゲーム一つぐらいはあるべきだと思いました
2024/4/19 0:10
ブログ

※ 韓国語を翻訳したので文章がぎこちないかもしれません。 ご了承ください.



 



はしがき





「サッカーボードゲームを作ろう」と最初に思ったのは2021年初めだった。



「マジックナンバーイレブン」が実際に製品化されたのが2024年2月だったので、構想から実際製作までちょうど3年かかったわけだ。



ボードゲームの商品化にかかる時間は千差万別だが、3年ならかなり長い方だ。



「マジックナンバーイレブン」を3年間あきらめずに完成させることができたのは、ある「確信」のようなものがあったためだった。



「このゲームはきっと大ヒットするだろう」のような確信を語るのではない。



それよりは今まで世の中になかった完全に新しい方式のサッカーゲームを作ることができるという確信、そしてそのようなゲームを認めてくれて、また待ってきた人たちがきっといるという確信だった。



なぜなら、私も作家である以前にサッカーとボードゲームを全て好きなゲーマーとして、そのような新しいサッカーゲームが誕生するのを待っていたためだ。しかし、残念ながらその渇きを満たしてくれるゲームはなく、結局自分で作らなければならないという考えに至った。



それで、ある意味「マジックナンバーイレブン」の製作過程は、私がユーザーとしてプレイしたかったゲームを私の手で直接具現していく過程でもあった。





大原則を立てる





サッカーゲーム、より正確にはサッカー戦術対決ゲームを作るとすれば、周辺の反応は大体「それがボードゲームで可能なの?」だった。



サッカーは22人がリアルタイムで動き、相互作用する、最もダイナミックなスポーツの一つだ。



それに対し、ボードゲームはそのような同時多発的な相互作用を有意義に処理するにはあまりにもアナログ的な媒体だ。



それならサッカーボードゲームはやはり躍動性を最もよく表現できる、「デクスタリティゲーム」にするのが最善なのだろうか?



私はむしろ反対の方向に向かわなければならないと思った。 そのため、このような大原則を一つ立てた。



「サッカーというフィジカル的なジャンルをフィジカル的に模写しない」



どういう意味かというと,どうせサッカーの「フィジカルな躍動感」を体験する一番いい方法は,(当然)直接サッカーをすることだ。その次がサッカー試合観戦、それも難しければリアルなサッカービデオゲームを楽しむ。



このようにさらに良いオプションがあるのに、あえてボードゲームを通じてまで現実サッカーのフィジカル的な躍動感を具現しようと努力するのは意味がないという気がした。



それでサッカーと「フィジカル的に似ている」何かを具現しようと努めるよりは、むしろボードゲームだけの「静的な面白さ」が生きている、全く違う何かを作らなければならないと考えたのだ。



(*デクスタリティサッカーボードゲームもそれ自体が素晴らしいゲームだと思う。 ただ、私が追求する方向性と違ったということを説明したのだから誤解がないようにしてほしい。)





私が定義したサッカーの3つの重要な要素





サッカー試合において勝敗に最も大きな影響を及ぼす要素は何だろうか?



いろいろあると思うが、私は 1) 選手の能力、2) 監督の戦術、この二つが最も核心だと思った。



ここに一つ付け加えると、意外にも「運」を挙げる。



そこで、この3つの核心要素をメインエンジンにしてゲームをデザインしていくことにした。



核心要素を設定したとすれば、次の段階はその要素を「ゲーム構成物」に置き換え、プレイヤーがその構成物を組み合わせてプレイできるように「規則」を定めることだ。





サッカーをどのようにボードゲーム化できるか悩んだ企画ノート



 



1) 選手の能力 - 結合型シンボル





「結合型シンボル」は結合をしてこそ完成するシンボルを意味する。



選手カードの枠には半円状のシンボルが描かれているが、それ自体では何の効果もない。



しかし、他の選手カードと適切に連結されれば、一つの完成されたシンボルが作られ、その時からはシンボルの効果が発揮される。





私はサッカーが「チームスポーツ」という点に着眼してこのシステムを導入した。



サッカーは一人で上手だからといって勝てるスポーツではない。



強力なフォワードが最前線にいても、そこまでボールを送ってくれる有機的なチームシステムがなければ、そのフォワードの能力はゼロになるのと同じだ。



「結合型シンボル」も同様である。 「半分のシンボル」はそれ自体では「0」の能力であるわけだが、他のチームの同僚とうまく繋がった時は「1」またはそれ以上の能力を発揮することもできる。



しかし、結合型シンボルだけで選手の能力を多彩に表現するには確かに限界がある。



これを補完するために、即発効果、パッシブなど特殊能力を加味して、各選手ごとに個性を生かすために最大限努力した。



 



2) 監督の戦術 – 毎瞬間が選択だ





「マジックナンバーイレブン」はターン方式のゲームであり、各順番には一般的に選手カード1枚をフィールドボードに配置する。



ここで重要なのは「選手カードの配置」という行動の意味だ。



このゲームで「選手カード配置」は現在自分のチームがどの位置で、どんな選手を中心に試合を展開しているのかに対する抽象的な表現と言える。



例えば、最初のターンにディフェンダーカードを後方に配置したとすれば、その監督は先に守備を強固にする戦術を採用したことになる。



逆に攻撃的な選手を前方に配置していたら、相手は悩むことになるだろう。



「私も攻撃的に対応するのか、それとも守備を通じて一度守っていくのか。」





そのように1ターンずつやりとりしながら試合が進むほど選手カードが互いに連結され、色々なシンボルが形成される。



シンボルの種類は全部で4種類ある。 攻撃/守備/プレス/連係。



まさにこの地点で監督は毎ターン戦術的な選択をすることになる。



「どんなシンボルを、どんなタイミングで、 どれくらい作るのか」





ゲームシステム上、攻撃をしながら守備をすることができず、プレスをしながら連携プレイをすることができない。



例えば「連携」をすれば攻撃時に使える「シナジーカード」が得られるが、そのシナジーカードを出すためにはあらかじめ「プレス」を通じて主導権を持ってこなければならない方式だ。



監督は毎回プレスをするか、連携をするかを選択すると同時に、相手チームの戦術によって攻撃を強化するか、守備を補強するかも決めなければならない。



そして、その過程の中で適切なシュートタイミングを狙って、得点を成功させなければならない。



結局、サッカーはより多く得点したチームが勝つゲームだからだ。



 



3) 運の要素 - ゲームのダイナミック





意外と実際のサッカーで運の要素は非常に大きな部分を占める。



当然入ると思っていたシュートが入らないこともあり、絶対に開けられないと思っていたディフェンスを、一つの隙を突いて突き破ることもある。



問題は、そのような運の要素をどのように表現するかだ。



このゲームを作りながら私だけのこだわり(?)のようなものが一つあったが、それはまさに「サイコロを使わない」ということだった。



運的な要素があまりにも強く介入することを望まなかったためだ。



それで導入したのがシナジーカードシステムだ。





シナジーカードは計25枚であり、各カードは1~5のいずれかである。



そして、その割合は平均値(3)に近いほど高く、1や5のように極端であるほど低い。 (5カードの場合、25枚のうちたった2枚)



攻撃や守備をする際、各プレイヤーは必ずシナジーカード1枚ずつをランダムに引いて自分の攻撃力/守備力に加える。



カード運によって作られる最大格差値は4であり、自分と相手が同時に1と5を選ぶ確率はかなり低いので、この程度なら運の要素が適当だと思った。



ここでもう一つ重要なポイントがある。



とにかく運が作用する以上、確率が高くても低くても「強い数字を引けば良く、弱い数字を引けば良くない」という事実自体は変わらない。



そこにもう少し立体感を与えるために導入したのがまさに「マジックナンバーシステム」だ。





ターゲットマンの攻撃力(5)にチームシナジー(6)を加えると?マジックナンバー11!



 



このゲームでは基本的に攻撃力と守備力を比較して攻撃力がさらに高ければ得点に成功するが、攻撃力がちょうど11になった場合には「マジックナンバー」が発動して守備力がいくら高くてもいつも得点に成功する。



しかし、もし攻撃力が11を超えたら、逆に守備力に関係なく無条件で得点に失敗する。



これは強すぎるシュートとかオフサイドのテーマ的な表現でもあるが、高い数字のカードが必ずしも良いわけではないという一種のツイストでもある。



また、シナジーカードの中には「タックル」を発動させるカードもあり、守れなかったゴールを反則で切り、PKで危機を免れることもある。 (逆に簡単に守れるシュートだが、タックルのためにやらなくてもいいPKを与えたりもする)



このような部分を通じて、単純に数字の高低に対する悲喜を越えて、より立体的な運要素を設計しようとした。



 



あとがき





これまで私がサッカーの3つの核心要素に挙げた材料を活用して、どのようにサッカーボードゲームをデザインしたのかを簡単に紹介してみた。



システム的に具現するのが難しくて除外することになった残念な要素もあったし、テーマや好みによってゲーム自体に対する関心が少ない人も多いだろう。



しかし、私はクリエイターとしてこのゲームにとても満足している。



このゲームが完璧だと思ったからではなく、サッカーをこのような観点で解釈したボードゲームは今までなかったという点、そして少なからぬユーザーから私が期待したフィードバック-このようなサッカーゲームを待ってきたという-を受けることができたという点でそうだ。



それほど多くはないと知られているが、全世界の随所に隠れている、私のようにサッカーとボードゲームを同時に好きな人たちにこのゲームがさらに多く伝えられることを願って文を終える。