ちゃがちゃがゲームズ

こんにちは、福井の『ちゃがちゃがゲームズ』です! 「ちゃがちゃが」とは、福井弁で「ごちゃごちゃしている」というような意味です。福井のボードゲーム好きが集まって、それぞれの名義でオリジナルボードゲームの制作に励んでいます。

「くだものあつめ」とその拡張ってどんなゲーム?
2015/11/20 17:50
ブログ

ゲームマーケット2015秋、E21ちゃがちゃがゲームズでは、うずまきスイッチ(jun1s)ブランドの作品「くだものあつめ」を再販致します。また、基本ゲームに新しい要素を追加する拡張パック「フルーツパフェ」を700円で販売します。

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「くだものあつめ」は、6歳から遊べるパズル系のゲームで、各自が自分の畑を持ち、他人に邪魔されることなくじっくりと「たねまき」の計画を立てながら、畑にたねを増やし、増やしたたねをお金にして、なるべく安く「果物カード」を買って集めるゲームです。他人からの干渉が少ない為、小さなお子さんや、ゲームに不慣れな女性などにも安心して楽しめます。と同時に、ルールとして「マンカラ」というパズル要素を取り入れている為、これがなかなか一筋縄ではいかず、熟練者が一緒に遊んでも充分な手ごたえを感じることが出来ます。幅広い層に楽しんで頂けるゲームとなっています。

説明用画像_どの種を動かす?-01

どういうルールか、ですが、下記の図で説明すると、やる事はとても簡単で、手番プレイヤーは自分の畑カード(縁がオレンジ色カード)を1つ選び、その上の「たねコマ」を全て手に取って時計まわりに1粒ずつ各カードの上にまいていきます。例えばこの例では、チェリーの畑カードの上に3つの「たねコマ」が乗っているので、3つとも全て取り、「雨カード、ぶどうカード、いちごカード」の順にたねをまいていきます。そして、最後にたねをまいたカード、ここでは「いちごカード」の上に、たねを3つ増やします(いちごカードには3つのいちごが描かれている為、3つ増えます)。これで手番は終わりです。

説明用画像_どの種を動かす?-02

このように、手番の度にたねをクルクルと時計回りにまいていくと、そのうち「おうちカード」の上にたねコマが貯まってきます。これは「お金」として使うことができ、「お買い物」の際に市場に並んでいる果物カード(縁が緑色のカード)を購入することができるようになります。どうやって果物カードを買うかですが、今度は自分の手番に、先ほどと同様に「たねまき」を行い、最後にたねをまいた畑カードにたねを増やすのではなく、その畑カードの果物と一致する果物カードを、市場から買う事ができるのです。価格は市場の右側にあるカードほど安くなります。

つまりプレイヤーは、市場のカードから欲しいカードを見定めつつ、他のプレイヤーに買われてしまう前におうちカードの上にたねを貯め、お金が貯まったらうまく目的の果物の畑カードへとたねを運ぶ、というたねまき計画を行うことになります。最終的に、果物カードで「フルハウス」や「全種類セット」等のフルーツセットを作ったプレイヤーが勝利します。

ここで重要なルールが一つあります。それは、「たねまきを、おうちカードの上でぴたりと終えることができると、ピッタリ賞でもう1手番できる」という、マンカラ特有のルールです。これにより、自分の手番で一気にお金を貯めて果物を買うことが出来たり、思いがけぬ方法で目的の畑へとたねを運ぶことができたりして、ドラマが生まれます。

「くだものあつめ」は、そんな風に自分の畑を、誰にも邪魔されずにコツコツと管理しながら市場のくだものを買っていくゲームでした。ところがこの平和な世界が、拡張「フルーツパフェ」では一転します。

スペシャルパフェカード_バナナB_small_rgb

これは、拡張フルーツパフェに登場する「パフェボード」の一つ、「バナナパフェ(B面)」です。フルーツパフェでは、これらのパフェボードが「共通パフェ(AorB面)」以外に自由な組み合わせで2つ登場します。そして、基本ルールにあった「市場からの果物カードの購入」の際に、購入した果物を獲得せずに「パフェ」へ献上することができるようになります。献上すると、その果物カードは獲得できませんが、代わりにパフェに描かれている「献上効果」を即時に発動することができます。このバナナパフェ(B面)の効果は、「他プレイヤーは全員、たねが2個以上乗っている畑/雨カードのたねコマを全てたね置き場へ戻す」となっています。コツコツと畑にまいてきたたねが、一瞬にして消え去ります…! 警戒していなかったプレイヤーから悲鳴が上がることは間違いありません。

こういったパフェが、共通パフェ2種、スペシャルパフェ10種の合計12種あり、毎回のゲームで異なる組み合わせで楽しむことができます。ちなみに、パフェにはA面とB面があり、A面は優しくて平和な効果B面は攻撃性が高かったり難易度が高い効果を持っています。A面の効果も少し見てみましょう。

スペシャルパフェカード_パイナップルA_small_rgb

このパイナップルパフェ(A面)の効果は、「福引」です。「果物カードの名前を1つ指定し、市場の山札から1枚引く。指定した果物とそのカードが一致していれば、それを無料で獲得する。一致しなかった場合、山札の一番上か一番下に裏向きで戻す」という効果で、先ほどのバナナとうってかわってとても平和でギャンブル性の高い効果となっています(既に見えている果物カードの枚数を数えれば、確率計算は多少できますね)。このパフェを入れると、くだものあつめがちょっとパーティーゲームっぽい展開を見せ、盛り上がります。ただ、人によってはこういう運要素の強い効果が好きではない人もいるでしょうから、そういう時はこのパフェを入れないのが良いでしょう。それはバナナ(B面)にしても同じで、攻撃的な要素が苦手な人と遊ぶ時には、別の効果にすれば良いのです。このように、一緒に遊ぶ面子によって様々な楽しみ方ができるようになっているのも、このフルーツパフェ拡張の利点です。

ちなみに、この「福引」効果ですが、別のパフェの効果と組み合わせると、ちょっと面白いことができるようになります。

スペシャルパフェカード_バナナA_small_rgb

バナナパフェ(A面)です。「市場調査: 市場の山札から4枚引いて自分だけ確認する。その中から任意の枚数を裏向きで山札の下に戻し、残りは好きな順序で山札の上に裏向きで戻す」という効果です。つまり、「次にどんなカードが市場に出てくるか」を操作してしまえるわけです。また、出てきて欲しくないカードについては、山札の下へ埋めてしまえます。このパフェと、先ほどの「福引」効果を組み合わせると、ちょっと面白い事が出来そうですね(まぁ、なかなかそううまくはいかないでしょうけど!)。こうなってくると、運だけではない展開も生み出しそうです。

他にも様々なパフェがあるわけですが、実は、パフェへと果物を「献上」することには、別の利点もあります。なんと、ゲーム終了時に、自分が献上した果物の数が他のプレイヤーより2個以上少ないプレイヤーは、ゲームから脱落してしまうのです。誰か一人が献上をし始めたら、自分も献上しなくてはならなくなります。「あと一つ果物カードを買えばアガリ!」という状況であっても、他プレイヤーが自分より2個以上多く献上してしまったら、アガれない(アガってもいいが、敗北してしまう)のです。泣く泣く、市場からカードを買って献上しなくてはならないでしょう。でも、せっかく献上するなら、スペシャルパフェの効果を使ってうまくやりくりしたいですね。

このように、拡張フルーツパフェを導入すると、基本のくだものあつめとはまったく違い、自分の畑にちょっかいを出されたりしますし、これまでストレートにフルーツセットを集める事に集中していればよかったのに、他人の動向をしっかりと見なくてはならなくなります。確実に難易度は上がるので、くれぐれも、基本のくだものあつめに充分慣れてから遊んでください。対象年齢は10歳以上となり、お子さんと遊ぶよりは、大人同士、ゲーマー同士でワイワイ楽しんで頂けるものを念頭にデザインしました。くだものあつめに、また新たな楽しみ方が登場です。

「くだものあつめ」公式サイト