Nirgends @Nilgents
こんにちは。アナログゲームサークルNirgendsです。
Nirgendsの意味はドイツ語で「どこにもない」
どこかにあって、どこにもないゲームを作りたいサークルです。
- 「アニマルドラフト」のデザイン・コンポーネントのこだわりについて
- 2019/5/9 23:28
この記事は3分で読めます 。
皆さんこんにちは。アナログゲーム製作チームにて、アートワークとレーザー彫刻を担当しております。Megです。
ゲームマーケット2019春の開催まで、いよいよ16日前となりました。
今回、私たちが頒布するのは、ゲームマーケット2017春にて完売した得点換算用ゲームチップ「WoodCoin(ウッドコイン)」をさらにブラッシュアップした、新モデル2種類です。
また、これまでのゲームマーケットで頒布した作品についても数件問い合わせをいただき、各種少量ではありますが製作に取り掛かっております。イベント当日のお品書きについては後日、ホームページ・Twitterにてお知らせしますので、いましばらくお時間をいただけますと幸いです。
前置きが長くなりましたが、今回は「アニマルドラフト」のデザイン・コンポーネントのこだわりについてご紹介します。
本作のテーマは「野球とドラフト会議」。プレイヤーは【球団のスカウトマン】となってドラフト会議に参加。選手たちを獲得・育成して、球団としての興行収入を競います。
「野球」をテーマにゲームを製作するにあたって、最初に調べたのはプロ野球のファンの男女比。スポーツ総合情報サイトの調べによると、男性ファンは全体の約7割。それに対して女性ファンは3割ということで、ゲームシステムとしては男性がより好む「対戦型ゲーム」をベースに設計しました。
一方で、「野球が好きな男性と一緒に、女性・ちびっ子も楽しめるような工夫」として、性別や年齢に関わらず親しまれるモチーフ「どうぶつ」をコンセプトに、野球らしさを随所に取り入れながらデザインを組みました。
【選手】として採用したどうぶつ達の種類は、どうぶつの人気調査の結果を参考に候補をしぼり、チーム内の会議によって決定しました。
また、それぞれの選手は「実在の野球選手」をモデルにしております。そのため、全選手カード36人分の絵柄・ポーズが異なる点が、本作のこだわりのひとつです。
例えば、カワウソのモデルは元プロ野球選手のあの人。バッティングフォームは、多くの野球ファンの記憶に残る「ガニ股打法」を参考にしました。
フェネックのモデルは「生きる伝説」として有名なあの選手。右手を伸ばしてバットを立て、左手で右肩付近のユニホームをクッと引く独特なルーティンが特徴です。
ビーバーのモデルは1970年代の西鉄ライオンズで活躍した、あの野球選手。この独特で個性的なフォームは「猫背打法」と呼ばれました。
ご紹介したどうぶつ達の他にも、野球ファンの方に楽しんでいただけるようなポージングにこだわって描きました。
ぜひ、どうぶつ達のモデルとなったスター選手を当ててみてくださいね。
色んなどうぶつの選手が登場する「アニマルドラフト 」。ゲームシステム上、選手をじっくり観察・選定する工程があることや、プレイ時間が約30-40分であることを配慮して、作品全体の色彩やカタチにも工夫しました。
本作の色のテーマは【パステルカラー】。パステルカラーは色合いが淡いため、目から受ける刺激が少ないという特徴があります。そのため、長時間眺めていても目が疲れにくく、プレイに集中していただけるよう、この色味を選びました。
また、ゲームシステムをより理解していただくための配慮として、全体的に余分な情報を省いた「フラットなデザイン」にこだわりました。
カードの形状を円型に揃えたのも、天地を気にせずスムーズに遊んでいただくためのこだわりです。この円型カードは型から作っていただく必要があったため、一般的な長方形のカードと比べて約2倍の制作費が掛かりました。
ドラフト会議でゲットした選手を育成するフェーズでは、フェルト製の野球盤と木製のミニバット、そしてボールに見立てたサイコロが登場します。
ゲームシステム開発当初は選手の育成をテキストカードで表現する案が上がっていたのですが、お気に入りの選手を育てる楽しみを追求した結果、上の画像のように「実際の野球を卓上で再現する」という発想にたどり着きました。
野球盤に使用している素材は、青い芝生を彷彿とさせる萌黄色の特厚3mmフェルト。バッターボックス間のサイズは付属の16mmダイスがぴったり入る大きさになっております。
フェンスはWBC決勝ラウンドが行われる球場としても有名なAT&Tパークの遊歩道を参考に作成。側面にはフェンスが無いため、ファウルなどの野球ルールをお楽しみいただけます。
球団の順位を数えるための得点チップは、強度が高く耐久性に優れている樫(カシ)の木を使用。両面にレーザー彫刻を施し、表面を蜜ろうでコーティングしました。手に汗握る試合の合間に思わず手にとってしまうような「温かみ」と「質感」を感じていただけたらと思います。
改めまして、今回は「アニマルドラフト」のデザイン・コンポーネントのこだわりについてご紹介しました。当日は「アニマルドラフト」の試遊もできますので、ぜひ間近に見て、触って、遊んで行ってくださいね。
最後になりますが、イベント当日に皆様とお会いできることを楽しみにしております✨
5月25日(土)「S05」にてお会いしましょう!