モザイクゲームズ @MosaicBoardGame
モザイクゲームズと申します。2017年の初出展以来、ボードゲーム「モザイク」の専業メーカーとしてゲームマーケットに参加させていただいて来ました。2024年春は、従来の「モザイク」「モザイク・ミニ」に加えて、同じゲームをコンパクトにした「モザイク・ポータブル」と「モザイク・ポケット」を出品します。どちらもイベント限定の商品になります。また昨年発売したカードゲーム「Up&Down(アップんダウン)」も出品します。「モザイク」ファミリーは美濃焼タイルをコマに使用した2人用のアブストラクト・ボードゲームですが、「アップんダウン」は多人数で楽しむことのできるファミリー・カードゲームになります。まるで方向性の異なる2つのゲームですが、共通する点が1つあります。それはどちらもルール説明が1分でできるほどシンプルなゲームであると同時に、長く遊んでも飽きないプレイアビリティの高いゲームであるという点です(と自負しています^^)。誇大広告であるかどうか、ぜひ【C01】ブースで確認してみてください。
ブログ一覧
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- 【C01】ルールとプレイ動画の紹介です
- モザイクゲームズが出品する「モザイク」と「アップんダウン」について、ルール紹介のページとYouTubeにアップしたプレイ動画があるのでリンクを載せておきます。ぜひ参考にしてみてください。お時間の無い方は【C01】ブースにお越しいただければ1分間でルールの説明をさせていただきます(どちらのゲームも1分で説明可能です。^^)もちろん試遊もできます。 「モザイク」 ・ルール説明 https://mosaic.games/how-to-play/ ・プレイ動画 https://youtu.be/LuzaLTbhTBU 「アップんダウン」 ・ルール説明 https://mosaic.games/blog/ud_rule/ ・プレイ動画 https://youtu.be/jPqTLb5uY_U
- 2024/4/25 22:32
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- 【C01】モザイクゲームズ、予約受付中です
- 2023年秋は別イベントと重なって出展できませんでした。1年ぶりのゲムマになります。今回の目玉はモザイク、モザイク・ミニを小型化した「モザイク・ポータブル」と「モザイク・ポケット」です。「モザイクは面白いけど持ち運ぶには重くて不便」という声にお応えして、ひと回り小さな直径19mmのタイルをコマに採用した商品です。多治見産の美濃焼タイルですから見た目の美しさはこれまでどおり。ぜひ実物を【C01】ブースでご覧になってください。もちろん従来からの「モザイク」「モザイク・ミニ」や、昨年リリースしたカードゲーム「アップんダウン」も持って行きます。現在予約受付中です。(拡張版のモザイク・クオは受注生産になりますので、4月21日までにお申し込みください。) https://forms.gle/ycAUZBK7EqSSJptDA
- 2024/4/10 21:35
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- 値上げ前、最後のゲムマになります
- モザイクゲームズです。毎回ゲームマーケットではイベント特価で「モザイク」「モザイク・ミニ」を販売させていただいていますが、昨今の材料費の値上げにより現在の価格を維持することが難しくなって来ました。まことに心苦しいのですが、この夏ごろに若干の値上げをさせていただくことになりそうです。今後もゲームマーケット等への出展の際にはイベント特価を適用して行きますが、次回のゲムマでは価格が改定されることをご了解いただければと思います。なお、今回新発売となる「アップんダウン」は、当面現行の価格を維持します。また、6月17日、18日に名古屋で開催されるクリエーターズマーケットでは、今回のゲームマーケットと同価格での販売を予定しています。こちらもよろしくお願いします。
- 2023/5/12 14:42
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- 【オ37】「点字版アップんダウン」のご紹介
- ゲームマーケット春では、モザイクゲームズ初の試みとして、新作カードゲーム「アップんダウン」の点字付きバージョンを販売します。もともと年齢や国籍、障がいのあるなしにかかわらず、誰でも遊べるユニバーサルデザインのゲームを目指した製品なので、点字バージョンはその試みの一環になります。ひとつひとつ手作業で点字を打ちますので、基本受注生産になります。価格はゲムマ特価3,000円です。ご注文は、予約フォームの「アップんダウン」にチェックを付け、一番下の連絡欄に「点字バージョン希望」とご記入ください。なお、通常サイズの点字のほかに、Lサイズ点字にすることもできますので、ご希望の方はそのこともお書き添えください。ご注文は5月8日いっぱいまで受け付けています。予約フォームはこちらから開くことができます。 ※お問い合わせも予約フォームで受け付けます。「その他」にチェックを付け、連絡欄にお問い合わせ内容をご記入ください。 ※「アップんダウン」の詳しいゲーム紹介は、こちらのページに記載してあります。
- 2023/5/3 19:28
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- 【オ37】モザイクゲームズ初の新作カードゲームです
- 2023年春に新登場! モザイクゲームズ初のオリジナル・カードゲームです。ルールはとても簡単。5枚の手札から前の人の出した数字より大きな数のカードを出すだけ。出せるカードが無ければ、ゲームから抜けなければなりません。ただし、1の位の数字が前と同じカードがあれば、小さな数字に下げることもオーケー。最後にひとり残った人がゲームの勝者です。それだけの単純なルールなのに、とてもスリリングなゲーム展開が味わえます。 プレイ人数は2人から7人まで(遊ぼうと思えば10人でも可^^)、100までの数字が読めれば学齢前のお子さまでも一緒に遊べます。モザイクゲームズが提案するファミリー・カードゲームの新しいかたちにどうぞご期待ください! ※こちらのページにゲームのくわしいルールとプレイのヒント、また誕生秘話などを掲載しています。 ゲムマ春ではイベント特価(通常2,200円→2,000円)で販売するほか、オマケとしてモザイクタイルの得点チップをお付けします。試遊卓もありますので、実際に〈遊び心地〉を試してみてください。【オ37】ブース、「MOSAIC」のノボリが目印です。
- 2023/4/23 10:44
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- 【オ37】モザイク、モザイク・ミニのご予約を承ります
- こんにちは、モザイクゲームズです。2017年の初参加以来、2人用のアブストラクト・ボードゲーム「モザイク」と、その小型版「モザイク・ミニ」を出品しています。だんだんカラーバリエーションが増えて来て、ゲームマーケットでは色によって品切れが起こることもあります。お好みの色がある方は、専用の予約フォームを用意しましたので、そちらからお申し込みください。(メールまたはツイッターのDMでもご予約いただけます。)当日、現物を見て変更しても構いません。土日出展なので、ご来場予定日もお知らせください。その日の15時までは取り置きます。 予約フォーム https://forms.gle/4hnUQg69d3Kj747T9 メール info@mosaic.games ツイッター @MosaicBoardGame ルール紹介動画 https://mosaic.games/how-to-play ゲームマーケット2023春では、モザイクゲームズ初のオリジナル・カードゲーム「Up&Down(アップんダウン)」も新発売。こちらは十分な数を持って行く予定ですが、予約も受け付けます。試遊もできますので、【オ37】ブースでぜひ確かめてみてください。ゲームの紹介は次のページからご覧いただけます。 https://mosaic.games/upanddown 【モザイクのカラーバリエーション】 【モザイク・ミニのカラーバリエーション】 【アップんダウン】
- 2023/4/21 21:38
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- もうひとつの耳寄りな情報
- モザイクのコマに岐阜県多治見産のモザイクタイルを使用していることは既に何度も書いて来ました。そのご縁もあり、今年の2月には多治見市が開催するビジネスコンテストで、ボードゲーム「モザイク」がグランプリをいただくという光栄にも与りました。 そしてこの10月からは、モザイクが多治見市のふるさと納税返礼品にも選ばれることになりました。「ふるさと納税」、最近何かと話題ですが、自分の故郷(または故郷ではないけれども応援したい市町村)に寄附をすることで、指定したお礼の品を受け取ることができて、しかも自分自身の支払う住民税からその寄付額が控除されるという制度です。つまり実質無料で返礼品がもらえる、という点が人気になっている訳ですね。 ということで、実質無料で「モザイク」が手に入るこの制度をぜひご検討いただければと思います。詳しいことはこちらのリンクからどうぞ。ゲームマーケットにご来場できなかった方、またモザイクゲームズのブースに立ち寄る機会のなかった方にも耳寄りな情報でした。(ゲムマのブログにこんな宣伝を載せてもいいのかな? 笑)
- 2019/11/20 22:58
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- 「モザイク・クオ」はこんなゲームです
- モザイク・クオは、4人で遊べるモザイクというコンセプトで開発されたオリジナルゲームです。4人のプレイヤーが2人ずつチームになって戦うパートナーシップゲームになります。このゲームでは、パートナーは対面ではなく隣り合って並ぶことになります。それぞれのプレイヤーは、色の異なるコマを35個ずつ持ちます。 ゲームの進め方は2人用のモザイクとほぼ同じです。以下、モザイクのルールと異なる点だけを抜粋してご説明します。 先手になったチームのうち左側にいるプレイヤーから、時計回りの順番に自分のコマを1つずつゲーム盤の空いている穴に置いていきます。 4つのコマが隣り合う最小の正方形の形に並んだら、その上にもコマを置くことができます。 もしも4つのコマが正方形に並んで、しかもそのうちの2つ、3つまたは4つが同じ色で占められていた場合、その上にその色のコマが自動的に(手番とは別に)置かれます。ただし、4つのコマの色が2対2の同数だった場合には、どちらの色も自動で上に置くことはできません。(手番を使えば、4色のどの色のコマでもその上に置けます。) 自分のコマをすべて置き終えた人はゲームから抜け、残りのプレイヤーでゲームを続けます。あがりの時、コマを置く場所が複数あった場合、どこに最後のコマを置いてあがりにするかは、そのコマの持ち主が決められます。 こうして順番にコマを置いて行って、先にふたりともがコマをすべて置き終えたチームが勝ちです。 モザイク・クオの面白さは、パートナー同士がいかに協力して「バランスよく」コマを出していけるかという点にあります。というのも、ひとりが早々とあがってしまうと、それ以降味方のプレイヤーは1対2で相手と戦わなければならなくなり、圧倒的に不利な立場に置かれるからです。そこを狙って、相手チームの一方のプレイヤーをわざとアシストして、バランスを崩すといった戦略も成り立ちます。パートナー同士、口頭での相談をありにしてプレイすると、お互いの思惑が交錯して不思議なおかしみが生まれて来ます。
- 2019/4/29 12:43
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- 「モザイク」はこんなゲームです
- モザイクのルールをご紹介します。とても簡単なルールですので、ぜひチェックしてみてください。 ゲーム盤には7×7=49個の穴が開いており、その中心には中立のコマが最初から固定されています。 2人のプレイヤーはそれぞれ70個ずつのコマを持ちます。ゲームの進め方は、以下のとおりです。 先手のプレイヤーから、交互に自分のコマを1つずつゲーム盤の空いている穴に置いていきます。 4つのコマが隣り合う最小の正方形の形に並んだら、その上にもコマを置くことができます。 もしも4つのコマが正方形に並んで、しかもその4つの内の3つまたは4つが同じ色で占められていた場合、その上にその色のコマが自動的に(手番とは別に)置かれます。 初めからゲーム盤の中央に固定されているコマは、どちらのプレイヤーのものでもない中立のコマになります。中立のコマを含む正方形ができた時に、その上に自動的にコマが置かれるのは、残りの3つのコマが同じ色だった場合のみです。 自動的にコマが置かれたことで、新しい正方形ができ、その正方形の3つまたは4つが同じ色で占められていた場合、同じように自動的にコマが置かれます。こうして連鎖反応的にコマが積み上がっていきます。積み上がるコマは、手番プレイヤーのコマだけでなく、相手プレイヤーのコマである場合もあります。 こうして交互にコマを置いて行って、先に自分のコマをすべて置き終えた人が勝ちです。 モザイクというゲームの面白さは、この「1つのコマを置くことで連鎖反応的にコマが積み上がる」というルールにあります。ゲームの中盤以降、展開は一気に加速し、めまぐるしく形勢が変わります。序盤、相手にリードを許しても、土壇場で一発逆転するという展開がはまった時の気持ちよさはモザイクならではのものだと思います。
- 2019/4/29 12:37
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- 大人の事情でゲーム名が変わりました
- 昨年の春と秋に続いて3回目の出展となります。いろいろと大人の事情がありまして(?)、今回からゲームの名前が変更となりました。前回までの「ラプラス」を改め、「モザイク」というゲーム名になります。 実は、商標申請をしていた「ラプラス」というゲーム名が、昨年の12月に特許庁に却下されるというアクシデントがありました。それで急遽ゲームの名前を「モザイク」に変更したのです。コマにモザイクタイルを使用した「モザイク」、ということで以後お見知りおきをお願いします。 商標申請が却下された理由について、今後ゲームの商品化を考えている方の参考になるかもしれないので、少し説明しておきますね。「ラプラス」という商標の登録申請を特許庁に出したのが昨年の3月初め。いまは特許庁も忙しいらしく、審査に9か月もかかりました。で、結果は申請却下。その理由は、私が「ラプラス」を申請した3週間くらい前に、中国深圳の企業が日本の特許庁に「ラプラス」を申請していたのです。 商標は商品の種類ごとに45の区分があって、同じ商標でも区分が違えば競合しません。「ラプラス」というお菓子があっても、ボードゲーム「ラプラス」はOKということです。私が申請したのは、おもちゃ類の「ラプラス」(Laplace)でしたが、その同じおもちゃ類に中国の企業が「ラプラス」(Lapulas)を申請していたのです。商標申請は、先願主義といって1日でも先に申請した者が勝つルールですから、却下されたのも仕方ありません。英字のスペルが違うと言っても、日本の商標登録は読みの音(称呼)が同じなら同一商標と見なされるので、異議を唱えても無駄ということでした。 振り返ってみれば、私が商標申請をする前から、仲間うちではラプラスが評判になっていて、SNSにもアップされていました。確たる証拠はありませんが、それを見た中国の企業に狙い撃ちされたのだと思います。そうでなければ、いまごろは日本で「ラプラス」という中国製ゲーム(おもちゃ)が販売されているはずですから。特許申請の専門家に相談したところ、いま中国は国が補助金を出して国内外の商標や特許を買い漁っているのだそうです。(そう言えば中国国内では「くまモン」も改名を余儀なくされましたし、「令和」を使った商標も数多く申請されているそうです。) 教訓です。もしもあなたがオリジナルゲームの商品化を考えているなら、SNSにアップする前に商標の出願をしておくことをおすすめします。国内の商標出願なら1万2千円くらいの費用でできます。商標が認可されて、本登録になればさらに登録料がかかりますが、いまは出願から認可まで1年近くかかりますから、その間に商品化の手応えが得られなければ、本登録を見合わせればいいのです。 この教訓を活かして、「モザイク」はインターネットに情報が出る前に商標申請を済ませました。おかげさまでこのゲームは、岐阜県多治見市のビジネスコンテストでグランプリをいただく光栄に浴し、今は本格的な商品化に向けて体制を整えているところです。ゲームマーケット2019春では、その新しくなった「モザイク」を皆さまにお届けします。
- 2019/4/24 1:10
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- 「ラプラス」誕生秘話(5)
- ここまでお読みいただいた方には、今回販売する「ラプラス」が、いかに手のかかるハンドメイド商品かということについてご理解いただけたものと思います。近年ゲームマーケットに出品される商品は、まるで大手メーカーの製品であるかのように完成度の高いものがほとんどですが、そのなかに手作り感満載の「ラプラス」を並べると、若干の気恥ずかしさを感じないでもありません。 しかし、印刷加工が中心のカードゲームやボードゲームと比べて、立体的なコマを使ったアブストラクトボードゲームは、ゲームマーケットのなかでもまだ未開拓な分野だと思います。今回の試みが、ゲームマーケットの新しい潮流を生み出すきっかけになってくれたら、私たちの努力も報われようというものです。 今回、「ラプラス」は50セットを目指して作成しています。すでに多くのご予約をいただいていますので、この記事を読んで興味を持たれた方は、いますぐご予約をいただくか、早い時間にF13ブースまでお越しいただくようお願いいたします。ゲーム制作があまりにたいへんなので、ゲームマーケット秋の出展があるかどうか保証できませんので。(笑) 最後に「ラプラス」というゲーム名の由来を説明させてください。「ラプラス」は、もちろん「ラプラスの悪魔」から取っているのですが、これは「この世の全ての原子の動きを把握している全知全能の神(悪魔)の目から見れば、将来この世界で起こることは全てお見通しのはずである」という思想を表したものだそうです。19世紀フランスの物理学者、ピエール=シモン・ラプラスによって提唱されたので、「ラプラスの悪魔」と言い習わされることになりました。 現代の量子力学の不確定性理論で、こうした物理学的決定論は否定されてしまったようですが、そのあたりの難しい議論はともかく、「ラプラス」という語には原子が離合集散して未来を創っていくというイメージがあるような気がしています。「ラプラス」のコマのひとつひとつがこの世界を構成する原子だとすれば、最初の一手を打ったところで万能の神にはゲームのその後の展開が全て見えているみたいな。たぶんそこでは進化した「AI」が現代の神(悪魔)ということになるのでしょう。
- 2018/4/28 22:05
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- 「ラプラス」誕生秘話(4)
- コマの形を円盤型にしただけでは、うまくピラミッド状に積み重なってくれません。この問題を解決するためには、円盤の下に丸い凸を付けて、4つ並んだコマの上に凸がぴったりはまるようにすればいい、すぐにそのことにも気づきました。 問題は素材をどうするかです。球であれば安くて色もきれいなビー玉が簡単に手に入りますが、ゲームのコマになりそうな円盤型のモノというのはあまり身の周りに見当たりません。ポーカーチップなどはちょっと良さそうですが、大きめの質のいいものはそれなりに値が張ります。7路盤のラプラス(当時はまだアッパーハンドと呼んでいました)では、コマが140個も必要ですから、商品化するにはある程度安価なものでなければ現実的ではありません。 ホームセンターに行けば、アクリルや木材から切り出した小さな円盤が売っていますが、高価でとてもゲームのコマに使えるようなものではありません。結局、商品化の構想は素材選びで躓いてしまい、その後長いあいだ幻の企画として忘れ去られていました。ところが、昨年偶然にも、岐阜県多治見市産の「モザイクタイル」という素材と出会い、幻の企画が再び動き始めたのです。 左の写真は、モザイクタイルの1シートです。タイルはこのように表面に紙を貼り、10×11=110個が1シートになって売られています。もともとタイルは壁面などの装飾に使われる建築資材ですから、販売もシート単位です。ばらせば1個当たりの単価は比較的安いものになります。重さや大きさもゲームのコマにぴったりです。 さらにコマの下部に付ける凸の部分ですが、これもいろいろな材料で試した結果、手芸用のボタンをひとつずつ接着剤で貼り付けることに決定しました。(とにかくこれが大変な作業で、ひとりではとても出来なかったと思います。)完成したのが中央の写真です。 最後に肝心のゲーム盤ですが、これもいろいろな素材で試した結果、加工のしやすいMDFボードに手作業で(と言っても電気ドリルを使ってですが)ひとつずつ穴を開けていく方法を採用しました。これでとりあえず量産とまではいかなくても、ゲームマーケットに向けた商品化という点では方針が立ったのです。(この項、次回(最終回)に続きます。)
- 2018/4/26 5:23
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- 「ラプラス」誕生秘話(3)
- こうして5路盤のUpperHand(海賊版ではありますが…)が、私たちのあいだで普及して行くと、次にこれをもっと大きなボード、つまり7路盤や9路盤で遊んだら面白いのではないかという発想が出てきました。 特に当初からUpperHandのゲーム性に注目されていたゲーム研究家(と呼んでいいのかな?)の南雲夏彦さんは、著書「ゲーム探検隊」(1989年)の中でも7路盤のアッパーハンドを紹介されていますし(写真)、本文にも「このゲームには7×7盤がよりふさわしい気がする」と書かれています。 ところが、自作派の私たちにとって、ひとつ重大な問題がありました。7路盤のボードを作って、実際にビー玉でゲームをプレイしてみると、かなりの頻度でプレイ中にビー玉が崩れるのです。5路盤の時にはそれほど気になりませんでしたが、盤が大きくなり、ピラミッドの高さが高くなるにつれ、ちょっと余分な力が加わっただけで「雪崩(なだれ)」が起きやすくなる(笑)。これではゲームになりませんから、大きな盤のUpperHandはあまり広まることはありませんでした。 なにかうまい方法はないものだろうか? ある時ふと筆者のアタマにひとつのアイデアが浮かびました。「そうだ、コマがビー玉だからすぐに崩れてしまうんだ。コマの形を球ではなく、円盤状にしてしまったらどうだろう?」(この項、次回に続きます。)
- 2018/4/24 0:17
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- 「ラプラス」誕生秘話(2)
- 翌年の1986年、野本さんを中心にゲームサークル「JAGA」(日本ゲーム協会)が発足することになるのですが、その例会にたくさんの輸入ボードゲームと一緒に、野本氏手作りの「UpperHand」も持ち込まれました。残念なことに、その時に作成された初代作品は残っていませんが、木の板に5×5=25個のくぼみを掘り、そこにビー玉を置いていくというスタイルはこの時に完成しました。 JAGAに最初に登場した手作りUpperHandは、彫刻刀の跡も生々しい、お世辞にも完成度の高い作品とは言えませんでしたが、そのゲームの魅力はたちまちゲーム仲間のあいだで話題になりました。筆者も含め、何人かは手作りでの制作に挑戦したはずです。特にその中でも、非常に美しい完成された作品を創り出したのは、JAGAの初期のメンバーで建築設計家だった大島星介さんでした。(写真) これは手作りとは言え、商品化されて販売された実績があります。当時、私たちがたまり場にしていた、六本木のゲームショップ「プレイシングス」で、「ホルテンシア」というゲーム名で少数販売されたのです。「ホルテンシア」というのは紫陽花のことだそうで、大島さんの命名です。ちょうどビー玉が積み重なった姿が紫陽花の花を連想させるところから名づけられたものでした。 ほんとに希少なゲームなのですが、今回JAGAの桐原さんが保管していることが分かり、写真を撮らせていただきました。ほんと皆さん物持ちがいいこと!(この項、次回に続きます。) ※「ラプラス」と「ラプラス・ミニ」を、5月6日(日)にゲームマーケットで販売します。現在予約受付中です。
- 2018/4/21 1:28
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- 「ラプラス」誕生秘話(1)
- こんにちは。TCLラプラス担当の大沼です。「ラプラス」と「ラプラス・ミニ」の制作は、まさに佳境にさしかかっているところです。おかげさまで、すでに多くのご予約もいただいており、5月6日(日)の当日までにひとつでも多くのゲームを皆さまにお届けできるよう、昼夜兼行で(?)作業を続けております。 ※ご予約方法は次のページをご参照ください。 https://bit.ly/2GSbLXr さて、今回は「ラプラス」というゲームがどのようにして生まれたのか、その歴史を少したどってみたいと思います。時は1985年、今から33年も昔にさかのぼります。当時、ラベンスバーガー社の「スコットランドヤード」を初めて日本に紹介し、日本におけるボードゲームブームの火付け役となった野本浩一氏が、アメリカのボードゲーム専門誌「Games」の中で、「UpperHand」というゲームの紹介記事を見付けたのが最初の出会いでした。(写真) 今回、野本さんに問い合わせたところ、なんと当時のGames誌がきれいな状態で保管されていました(物持ちがいいですね!)。で、その記事を見せてもらったところ、イスラエルの「Orda Industries」という会社の製品で、その紹介記事を書いているのがゲームデザイナーの神様、今は亡きシド・サクソン氏であることも分かりました。とても単純なルールなので、写真と紹介文でどのようなゲームなのかも理解できます。そこで野本さんは、木の板とビー玉でこのゲームの自作を始めたのです。(この項、次回に続きます。)
- 2018/4/20 0:13
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