みすたーあんどみせすげーむず

【新作!】
ねこの性格とキゲンを見極める”ねこなで”チキンレース!『きまぐれにゃんこめくり』
【再販!】
楽市フレッシュドラゴン大賞2026大賞!音を聞き分けて場所を推理するボードゲーム『ステップシーカーズ』

【開発ウラ話】なぜ「ねこ」のゲーム?~テーマ選定とアートワーク~【きまぐれにゃんこめくり】
2026/10/14 18:24
ブログ

こんにちは!みすたーあんどみせすげーむず です!

 ~ 新作"ねこなで"チキンレース『きまぐれにゃんこめくり』開発ウラ話 ~ 

デザイナーズノート風ブログシリーズ、前回はこのゲームのシステムについて、
「確率が一目でわかる坊主めくりを作りたい」
というところから、どのように現在のゲームになっていったのかをご紹介しました。
【開発ウラ話】”確率が一目でわかるチキンレース”を目指して【きまぐれにゃんこめくり】

今回は第2回。
『きまぐれにゃんこめくり』といえば、タイトルの通り4匹の猫が主役のゲームですが…
実は!開発を始めた時点では猫の要素はまったくありませんでした。
今回は、なぜこのゲームが「猫」のゲームになったのか。そして、そのテーマをゲームの中で表現するために、イラストやアートワークでどんなことを考えたのか、という制作ウラ話です。

↓↓ゲーム紹介ページはこちら↓↓
https://gamemarket.jp/game/188784
 

〇猫のゲームを作るつもりだったわけではなかった

このゲームはまずシステムから作り始めました。複数の山から好きなカードを選び、見えている確率を参考にしながら、
「ここならアタリが出そう」
「危ないけど、ここで勝負したい」
と考えてカードをめくる。そんな「確率のわかる坊主めくり」を目指してテストプレイを繰り返しました。

ところが遊んでいるうちにひとつ気になることが出てきました。それは、
確率がわかるからこそ、自分の“運の悪さ”もわかりやすくなる
ということです。

たとえば、「ここは5枚中4枚がアタリだから、さすがに大丈夫でしょ!」
と思ってめくったのにハズレ。
次の手番でも、またハズレ。ハズレ、ハズレ…

そんなことが続くと、
「なんで自分はこんなに運が悪いんだ……!!」
と、だんだん悲しい気持ちになってきますよね。
確率を見えるようにして、「予想して遊べる」というところは狙い通りです。でもその一方、悪い結果もハッキリ意識しやすくなってしまったわけです。
もちろん、己の不運を笑うというのも面白さのひとつです。ただそれが強すぎると、私たちが目指す「誰とでも一緒に楽しめる」ところからは少し離れてしまうと感じました。
 

〇「自分の運が悪い」のではなく「相手の機嫌が悪い」ことにしたい

そこで、ハズレのカードを引いたときに「自分の運が悪い」以外の受け止め方ができないだろうか?と考えました。
たとえば、カードの結果を「誰かの反応」にしてしまう。
・今日は相手の具合が良かった
・今日はたまたま調子が悪かった
そう考えられるテーマなら、ハズレを引くこと自体もひとつゲームの物語として楽しめるのではないか。
そこで候補として浮かんだのが、

🐈にゃんこ!🐈‍⬛

でした。

猫って、すごくきまぐれですよね。
さっきまで甘えてきたと思ったら、急にどこかへ行ってしまったり。撫でてほしそうに近づいてきたのに、少し触ったら「もういい!」という顔をされたり。
同じことをしても、毎回同じ反応をしてくれるとは限りません。

だったら、
良い結果が出たら「今日は猫が懐いてくれた」
悪い結果が出たら「今日は猫の機嫌が悪かった」
というゲームにできるのでは?
こうして、それまでテーマのなかったゲームが、「猫を撫でるゲーム」へと変わっていきました。
ちなみに作者が猫好きであることも少なからず(とっても)影響していると思います。笑
 

〇4つの山札を、4匹の猫にしてみた

猫をテーマにすると決めてみると、もともとのゲームシステムとの相性が思った以上に良くてどんどん馴染んでいきました。

このゲームには、確率の違う4つのカードのグループがあります。これを
それぞれを別々の猫にしてしまおう!
カードの枚数や構成の違いも、その猫の「性格」として表現してみよう!
と考えました。

登場する猫は4匹。

たとえばみゅうは全3枚。「ごろごろ」「にゃあ」「しゃー!」が1枚ずつ入っています。ハイリスクですが、うまくいけば高得点。この「何をしてくるかわからない感じ」を”ツンデレ”と表現しました。
一方、むぎは「ごろごろ」が多めで、比較的人懐っこそう。
ルナは「ごろごろ」と「にゃあ」が同じ枚数で、おとなしいねこちゃん。
とらは「ごろごろ」が多いけれど、「しゃー!」の数も他の猫より多く、本当にきまぐれ。 
単に「確率の違う4つの山」だったものが、「性格の違う4匹の猫」になっていきました。
 

〇本当に「猫の機嫌」として受け取ってもらえた

テーマを猫に変えてテストプレイをしてみると、遊んでくれた人たちが「確率の偏り」を猫の性格や機嫌として話すようになっていきました。
「むぎちゃん今日機嫌悪いね」
「みゅうちゃんデレた!やったー!」
といった会話が自然に生まれます。
実際に試遊会で「しゃー!」を何度も引いてしまった方が去り際に、
「私、今日は猫に嫌われてるわー!」と、そう談笑しながら友人と帰っていかれたのがとても印象的でした。

「自分がツイてなかった」ではなく、「今日は猫の機嫌が悪かった」と思えるようにしたくて猫をテーマに決めたので、
実際に遊んだ方が自然とそういう言葉を口にしてくれたことで、テーマがゲーム体験とうまく噛み合ってくれたな、と実感することができてとても嬉しかったです。

〇「しゃー!」されても、かわいく!

テーマが決まったら、次はその猫たちをどう描くかです。アートワークで特に大切にしたのが、
成功したときだけでなく、失敗したときも猫をかわいいと思ってもらえること
でした。

このゲームでは、「しゃー!」を引くとその手番は失敗です。だから普通に考えれば、「しゃー!」は嫌なカードです。
でも、せっかく「失敗しても猫の気まぐれとして楽しめるゲーム」にしたいのに、カードをめくった瞬間に本気で怖い猫が出てきたら、ちょっとゲームの雰囲気と違いますし、プレイヤーに「怒らせちゃってごめん…」という気持ちにさせたいわけでもありません。
そこで、
「しゃー!されているのに、それでもなんかかわいい」
というラインを目指しました。

…これに苦戦しました。
リアルな猫の威嚇に寄せすぎると、本当に怖くなりますし。逆にデフォルメしすぎて曖昧だと、ハズレのカードだということが伝わらずにゲームの理解を損ねてしまいかねません。
もちろん嬉しいカードである「ごろごろ」や「にゃあ」との区別もしっかりつける必要があります。
かわいいけれど、ちゃんと猫らしく、そして一目でしゃー!だとわかる、そのちょうどいいところを探していきました。
 

〇猫カフェで猫のリアクション研究をしよう!

猫のかわいさを研究するために、実際に猫カフェにも行きました!

取材ですよ?猫と遊びに来たわけじゃありません。研究にきたんです。
………はい、とても楽しかったです!

でも実際、いろいろな種類や性格の猫ちゃんをリアルに観察できたのはゲーム制作にとても活かされました。
・撫でられた猫はどんな姿勢になるのか
・気持ちよさそうなとき、どんな顔をするのか
・ごはんを上げるとどんな反応をするのか
・遊ぶ気分じゃないときはどんなリアクションをするのか
などなど。
写真やイラストを見るだけでなく、実際の猫の動きや姿勢を見ることで、
「こういう丸まり方をするんだ」「嬉しいとこんなふうに体を使うんだ」といったことを参考にしました。

猫カフェにおいてあるおもちゃや、「猫をかわいがるためのポイント」といったお店からの注意書きなども、とても参考になりました。
ゲームのためにはしゃー!って怒ってる様子も描かなきゃいけないわけですけど、
資料のためにわざと怒らせるなんてそんなひどいこと、できるわけないじゃないですか!!!!
なので、「こんなリアクションだったら嫌がってるよ」「こんな姿勢や表情、声を出してたら怒っているから触らないでね」といった、スタッフさんの注意書きがとても勉強になりました。
 

〇主役はにゃんこ!めくる楽しさとわかりやすさ

もうひとつこだわったのが、カードをめくるたびに違う猫の姿が出てくることです。
4匹それぞれに、「ごろごろ」「にゃあ」「しゃー!」のイラストがありますが、猫ごとにそれぞれ別のポーズを描き下ろしています。
「とら」は「しゃー!」が2枚ありますが、この2枚もそれぞれ違うイラストです。

このゲームで一番何度も行うアクションは「カードをめくる」ことです。
だったら、「次はどんな猫が出てくるんだろう?」という楽しさも、カードをめくる行為の中に入れたいと思いました。
そのため、カードの表面には猫をできるだけ大きく配置しています。
カードをめくった瞬間、画面いっぱいに猫が現れるようなインパクトを大事にしました。

ちなみに4匹のデザインもパッと見ただけでどの猫ちゃんかわかるように、毛色、猫の種類、毛の長さ、全体のシルエットなどが、なるべく重ならないようにしています。
それぞれの性格もイラストから感じてもらえるように意識したので、ぜひ実物を見ていただけたら嬉しいです!

細かいところでも、ゲームの世界観を猫に寄せています。
たとえば得点カード。
単純に数字だけを並べることもできますが、猫の好感度を上げていくゲームなので、キャットタワーを登っていくようなデザインにしました。ゲームプレイには関わりの薄い部分ですが、こういう細部も含めて、
「猫を撫でて、少しずつ仲良くなっている」
ように感じてもらえたらと思っています。

得点カードにアイテムカードを重ねて得点を記録する方法を取りました。
好感度を上げるほど猫がキャットタワーを登っていくようになっています

〇確率より「推し」のねこカードをめくる楽しさ

テストプレイや試遊をしていて、作者として予想外だったことがひとつあります。
「確率を無視して、好きな猫をめくり続ける人」が思った以上に多かったことです。

このゲームは、「確率を見て、どのカードをめくるか考えるゲーム」として作っています。
確率を考えたうえで、「しゃー!が出やすいけど、それでも挑む!」があるのはもちろん想定してましたし、「かわいいから」でめくる楽しみ方もできるように作っています。
作っているんですけど、
「私はこの子が好きだから!浮気はしない!」
「このしゃーしゃー言ってる猫ちゃんを、この私が懐柔するんだ!」
と“推し”の猫を撫でに行く人が、想像より多い!

これはとても嬉しい誤算でした。
ただの「4つのカードのグループ」だったものが、テーマやイラストを加えたことで、プレイヤーにとって「4匹の猫」になっている!
勝ち負けだけじゃないところにも楽しさを作れたのは作者としてもとても嬉しいですし、そう思ってもらえるくらい猫ちゃんたちを可愛く描くことができたことにほっとしています。
 

〇「カードをめくる」が「ねこをなでなでする!」へ

最初に作ったのは、「確率がわかる坊主めくり系のゲーム」でした。そこに「ねこ」というテーマを加えたことで、
「カードを選ぶ」ことが「どのねこを撫でるか」になりました。
ハズレを引くことは「しゃー!ってされる」になりました。
己の不運は「このねこの機嫌が悪い」になりました。

ゲームのルール自体は同じでも、テーマによってプレイヤーがその出来事をどう感じるかは大きく変わる。
『きまぐれにゃんこめくり』を作る中で、改めてそれを感じました。

かわいいねこを見て楽しむもよし!
確率をしっかり考えて勝負するもよし!
推しのねこをひたすら撫でるもよし!
皆さんにも、ぜひ4匹のきまぐれなねこたちに振り回されながら楽しんでいただけたら嬉しいです!


ゲームマーケット2026秋 新作
『きまぐれにゃんこめくり』
プレイ人数:2~4人 / プレイ時間:5~15分
https://gamemarket.jp/game/188784

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