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UNPOT Game Lab 初作品「インポスターパーティー」
- インポスターパーティーの生まれ方:無界デザイナーズノート
- 2025/11/15 19:06
【デザイナーズノート】インポスターパーティー(ゲームマーケット2025秋)
今回のデザイナーズノートは、ゲームデザイナー無界のゲームマーケット2025秋新作
「インポスターパーティー」の紹介になります。
インポスターパーティーのシステムが完成するまでの軌跡をまとめていますので、
興味がある方はぜひ読んでみてください。要約バージョンです。フルバージョンはhttps://note.com/laugh_games2525/n/ncda2b97299fd
目次
① 招待隠匿ゲームを作ってみた
今回初めて招待隠匿ゲームを作ってみました!招待隠匿ゲームといえば「人狼」や「インサイダーゲーム」が有名ですね。
僕は個人的に「エセ芸術家ニューヨークへ行く」が好きです。
理由としては、招待隠匿ゲームはギスギスしがちな中で、エセ芸術家はみんなニヤニヤしながらゲームが進むからです。
インポスターパーティーも、隠匿要素がありつつ、みんな笑顔で遊べるゲームを目指しました。
② ゲーム内容
インポスターパーティーは60秒で終わる招待隠匿ゲーム。
プレイヤーは全員エージェントとして行動し、その中に潜むインポスターを探します。
ゲーム開始時に配られる指令カードをもとに、各自はさりげなく指令を実行。
インポスターは自然に演技しつつ観察します。
60秒後、相談なしの推理フェーズへ。
最多票がインポスターならエージェント勝利、外せばインポスター勝利。
ただしインポスターは全員の指令を当てれば逆転勝利できます。
③ 初期案からゲームが完成するまでの軌跡
【インポスターパーティーの初期案】
初期案は2019年、「狂気探偵」という名前で誕生。 狂気カードを演じながら、探偵を欺くという構図でした。
面白かった点:
- 奇妙な行動が生まれ場がカオスで盛り上がる
課題だった点:
- お題の達成基準が曖昧
- 演じないほうが得なケースがある
【制約探偵からの気付き】
2024年頃に再度掘り起こされ、「制約探偵」としてテスト。 探偵1人 vs 制約カード持ち+犯人という構図。
この時出た重要な議論:
- 制限時間が長いと間延びする → もっと短く?
- 全員のお題を探偵が当てるモード(逆転ルールの原型)
【インポスターパーティーへの進化】
2025年「探偵人狼」へ進化。 探偵を廃止し、全員に指令カード、1人だけインポスターに。
これにより演じる=味方アピールという自然な動機が生まれ、 ゲームシステムがスムーズに機能し始める。
【革新的な変化】
過去案の「演じないほうが得」問題が完全解消。
演じなければ疑われるし、演じすぎてもインポスターにバレる。
【ゲームの制限時間】
3分 → 2分 → 1分と短縮。 1分が最も場が盛り上がることが判明し、現在の形に。
④ インサイダーゲームから得た学び
インサイダーゲームは素晴らしいが、 答えに辿り着かないと全員敗北という部分に少し違和感がありました。
インポスターパーティーは 「演じる」「演じすぎない」 という二重の緊張感を自然に生む構造を採用し、 曖昧だった要素をゲームシステム側が解決できたと感じています。
⑤ 最後に
インポスターパーティーは僕の初めての招待隠匿ゲーム。
新潟のボードゲームカフェUNPOTとの共同制作で、 誰でもすぐ遊べてすぐ終わる、何度も遊びたくなるゲームを目指して作りました。
ゲームマーケット2025秋|UNPOT Game Lab(両日H31)
にて販売予定です。ぜひ遊んでみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
