Popipopo Games

アナログゲームの制作・販売をしてます。みんなが幸せな時間を過ごせるようなゲームづくりを目指してます。 I produce tabletop games as an Indie designer and live in Japan. I'm aiming to create a game where everyone can have a happy time.

「ドミノルーム」制作秘話
2020/4/23 0:29
ブログ

今回は「ドミノルーム」の制作秘話として、書いてみたいと思います。

古典的ゲームに制限を加える

ゲームを構想する初期段階で、ドミノゲームを運ゲームではなく、戦略的に出来ないかという明確な目標がありました。もしそれができたら、きっと面白いゲームになるだろうと予感もあったので、しつこく考えていたんです。

数字とは別に出入口を用意して、繋げる方向に制限を持たせてしまおう、そこを人形駒が移動する2重構造にしようと思いついた時は嬉しかったですね! 初作品の「鏡の迷宮のドラゴン」に似ているから思いついたのだと思いますが、目の前が急に開けたような感覚がしました。

すぐにテストプレイ用のモックを作ったのですが、カードの構成などゲームバランスが非常に難しい。また、実際に遊んでみないと改善点が分からないため、最終的に21回モックを作ることになってしまいました。

35枚に収める

今回はコンポーネントにはお金をかけず、1000円で販売したいと決めていたものですから、A3サイズ1枚に収まるようにカードサイズを検討し、35枚というカード枚数が先に出ていました。今思うと、この枚数を基準にすることで、ゲームの質が高まったように思います。
カードの役割としてはタイル配置(部屋を作る)と移動の2種類があります。せっかくタイル配置したプレイヤーが、移動だけを行うプレイヤーに負けないように、タイル配置後、好きな方向に1歩動かせるルールを加えました。

移動に使ったカードは捨て札になり、新しい山札になっていくのですが、ここでゲームルール上のバーストが考えられます。4人プレイで手札上限5枚だとして、場に15枚の部屋カードが出てしまうと、新しいカードの補充が出来なくなってしまうからです。全体枚数が35枚でもきちんとゲームが収束するように、何度も検討しました。



共通カードの存在

共通カードを作ったのは、ゴールや勝利点が獲得出来る部屋を、誰でも配置できるようにすることで、カード運によるプレイヤーの差をなくすためでしたが、ゲームの収束という意味でも効果的でした。プレイ中の見通しが分かりやすくなったことで、無駄にタイル配置しなくなったからです。

共通カードを出すだめのトリガーとなる部屋も、何枚かに分散させることで、早い段階での収束を目指しました。



逆転するための工夫

ある程度ルールが固まりテストプレイをしていくと、先攻するプレイヤーを抜かして、逆転することが難しいことに気づきました。また見通しが良過ぎるため、プレイヤーが途中で諦めてしまうのではないかと想定しました。

何かルールを加えて、最後まで逆転を諦めないような、戦略は無いかと考えたのは次の3つのポイントでした。

・先攻するプレイヤーの道を塞ぐ。
・大幅な移動が出来るカードを用意する。
・共通カードのトリガーの部屋を無くす。

この3つを同時に解決させるべく、思いついたのが暗室カードです。このカードのおかげでよりゲームらしくなったような気がします。



上級ルール「ループ」

遊んでいくうちに、面白い現象が何度も出てきました。部屋が思ってもみない所で、輪っかのように繋がるのです。むしろゲームに影響はないはずなのに、パズルの最後のピースのように繋げたくなる。

これを逆転要素にすることで、他のプレイヤーは気づかない、自分だけの勝ち筋にすることができる。通常の宝物集めと、どちらを選ぶのか、ジレンマになるのも良い!と、ループ構造を作ったプレイヤーは宝物を3つ獲得するようにしました。



このゲームは、遊びながら改良を加えていくという、ゲーム作りにおいて大切なことを、僕に教えてくれた作品になりました。

皆さんにも楽しんでいただけると嬉しいです。