ハピクリ!!

ゲーム好きの大学の友人が集まり、2017年に活動開始しました。会社員、イラストレーター、ニートというバラエティに富んだメンバーで活動中。ちょっとクセのあるゲームから老若男女楽しめるゲームまで幅広く制作していきます(いきたい)。

『うわさの妖怪☆こんなかい?』ストーリー紹介
2019/11/22 1:19
ブログ

【うわさの妖怪☆こんなかい?のストーリー】
この記事では『うわさの妖怪☆こんなかい?』の裏設定ともいえるストーリーを紹介します。
説明書内に散りばめられていますので、ぜひチェックしてください!

※ゲーム内容の紹介はこちらをご覧ください ゲーム概要プレイ紹介#1

【プロローグ】

ここは東京から車で22時間かかる、関東地方奥地にある戸有村(とあるむら)。
このところ妖怪が出没するようになり、頻発する怪異に村人たちは悩まされていた。
そこで村人たちは村唯一のお寺に集い村人総出で妖怪退散の祈願を行った。

それを見ていたお釈迦様は、日本中からエセ霊能力者を集めこう仰ったという。
「あなた達はエセ霊能力者として、これまで悪行の限りを尽くしてきました。
このままでは来世は地獄道一択ですが、妖怪を封印して功徳を積むことで、
それを回避できるかもしれません。村人たちの力になっておあげなさい。」

こうしてエセ霊能力者たちによる、来世をかけた妖怪封印への挑戦が始まった!!
あなたは村にやってきたエセ霊能力者の一人として、妖怪の名前とうわさをもとに
(エセ)インスピレーションを働かせて妖怪を描き出し、封印に貢献してして
功徳を積むのだ!!

来世は地獄道か!? はたまた解脱か!?
筆一本、舌先三寸で希望(エスポワール)をつかみとれ!!

【ある男の独白】


その日、私は新宿で村が用意してくれた迎えのバスを待っていた。南口を出て少し歩いたところで、新宿といえど人通りは少ない。もう約束の時間の10時を過ぎていたが、誰もやってくる気配はなかった。そもそも、あのお釈迦様の啓示は本物だったのだろうか。霊能力を食い物にしてきた自分が騙されるとは。焼きが回ったということか。そうして帰ろうとした矢先、目の前に一台のバスが止まった。


「ようこそ戸有村へ」。大きな看板の前でバスが止まった。なるほど、ここが目的地のようだ。限界集落のような村を想像していたが、思っていたよりも栄えている。5階建てくらいだろうか、高い建物も見えた。どこにでもありそうな普通の村だった。しかし、車中の記憶が曖昧で、何も思い出せない。いまが朝ということは、丸一日近く乗っていたことになる。バスに他の乗客がいたことにも今朝になってはじめて気がついた。彼らも同業者だろうか。


案内されたのは大きなお寺だった。ここでしばらく寝泊りすることになるという。お堂に入ると、村長だという老人が話し始めた。異常に声が大きくて、お堂の中で反響して聞き取りづらい。曰く、村に伝わる巻物に妖怪の姿を描くことで封印するのだという。そしてその姿を描くことが私たちへの依頼だと。仕事柄この手の話はよく聞くが、これはかなりの眉唾ものだ。ちなみに妖怪は「ぬめりなみまら」と呼ばれているそうだ。なんとも奇怪な名前だ。


巻物の話はさておき、まずは情報を集めようと、私たちは村中を回り聞き込みを行った。「夜道で後をつける」だとか「家中を舐め回す」だとか、挙句の果てには「若い女性が大好き」など到底信じがたいものまで、いくつかの証言が取れた。まぁ証言といっても、その真偽は定かでなく「うわさ」というレベルのものだ。しかし、村長の言うとおり、いくら探してもその姿をはっきり見た者は見つからなかった。あたりはもう暗くなっていたし、その日の調査は切り上げることにした。そうして歩いていると、お寺が見えてきた。その時、背後から得も言われぬ嫌な気配を感じた。


ぬめりなみまらの悪行は日に日にエスカレートしていった。昨日、村での調査を終え部屋に戻ると、床がピカピカに磨きあげられていた。ここまで来たか。もう私たちに安全な場所はなかった。因果なものだ。今ほど霊能力が欲しいと思ったことはない。私たちは藁にもすがる思いで、封印の巻物を試すことを決めた。次の日、村長に相談すると、早速その日の晩に封印の儀を決行することになった。証言は十分に集まっている。あとはその姿を描けるかどうかだ。僅かばかりの霊感を総動員すべく目を閉じた。思考の中にぼんやり浮かび上がってきたイメージに必死で手を伸ばす。そして、筆を取った。


出来上がったぬめりなみまらの姿はてんでばらばら、どれも甲乙つけがたいものだった。人間必死になればできるものものだ。しかし、真の姿を描き出したものがなければ封印はできない。はたしてどれを封印の儀に用いるべきか。ひとり悩んでいると、隣で口論が始まった。この状況だ。気がたっているのだ。ついには、一人が胸ぐらに掴みかかって取っ組み合いになった。その時だった。お堂全体がまばゆい光に包まれた。


光の中から人影が現れた。そして声が聞こえた。「あなたたちにこの宝珠を授けましょう。真の祈りを捧げれば、それに応えあなたたちを導くでしょうう。」この感覚には覚えがあった。あのときのお釈迦様に違いない。手に取ると、ひんやりとした石の感触がした。水晶のような無色透明な珠だ。その宝珠は、魔のものに反応し、その色を変えるのだという。この中にぬめりなみまらを描き出したものがあれば、5つの宝珠の色が変わりそれを指し示す。無色のままであれば、もしくは色が揃っていなければ、いずれも真の姿ではない。各々が宝珠を握りしめ、その手に祈りを込めた。そして、ゆっくりと手を開くと、そこには


階段をあがると、山手線のホームはいつもどおり人でごった返していた。昨日までのことがまるで別世界のように思える。戸有村は確かにあった。ぬめりなみまらは確かにいた。そして確かに封印された。これで少しは功徳を積めたのだろうか。そういえば、あのお釈迦様の宝珠、1つだけ違う色に変わったものがあった。その珠を手にしていた若い男、バスでは見かけなかったが。池袋行きの電車がホームに入ってくる。いや、考えるのはよそう。ドアに向かって歩き出す。その時だった。急に目の前が真っ白になった。車内からまばゆい光があふれだしていた。遠のいていく意識の中で、あの声が聞こえた。

 




【うわさの妖怪☆こんなかい?の詳細】

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ゲーム概要
プレイ紹介#1
うわさカード紹介




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