カラメルカラム

神保町にあるゲーム会社です。アナログ・デジタル問わず、ゲームを作っています。

箱デザイン難航の記録
2016/12/2 22:00
ブログ

今回もアートワーク担当のシラカワが書きます。前回ブログでは、カードのイラストを完成させるまでを書きましたので、次はデザインについて。今回カラメルカラムが販売する『THE 残業』には「退勤カード」以外にも、トークンやルールブックが入っています。トークンとルールブックも手間がかかったといえばかかったのですが、何よりそれらを包む「箱」。こいつのデザインが難航しました。箱、すなわちパッケージ。パッケージといえば商品の顔です。ブースにザザーっと並べた時、通りかかったお客さんが「いいね!!(親指を立てながら)」となってくれないといけないわけです。箱デザインの責任は重大なのです。なのです。

ということで順を追ってご紹介しましょう。ちなみに写真は原寸大の試作品です。プリントアウトしてワクワクさんばりに工作しました。

第1案:通称「ザ・シンプル」

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これが特に凝ったことをせずに作った第一案です。カードイラストをそのまま転用して、シンプルな色合いにしました。とはいえ……さすがにシンプルすぎる。インパクトがなさすぎる。隣のブースのゲームに完敗してしまう。ボツりました。

第2案:通称「終電4色」

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やっぱりカラフルじゃないとダメだね! と思った私は、退勤カードが4色に分かれているという仕様を元に、4つの表情のデス・クワーカー君を描き下ろしまして、バランスよく組み上げました。ゲームのキーワードにもなっている「終電」もわざわざ描いて。しかしゲームタイトルが小さくなってしまい、デザインの方が強く出てきてしまうので泣く泣くボツにしました。タイトルはドーンと出ていてほしいですからね。

第3案:通称「横型4色」

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第2案の反省を踏まえ、横型デザインにしてみることに。デザインの組み方は第2案を踏襲し、真ん中に大きくタイトルが来るようにしました。お! これいいじゃん! これで決まりじゃね?と思ったのですが、大野氏からツッコミが。「なんで菱形?」……そう、真ん中の空間が菱形である必然性があまり(というか全然)なかったのです。いったん気になりだすと「なんで菱形なんだオマエ!!」という感じになってしまい、これまたボツに。なんで菱形なんだよ!

第4案:通称「デス君ドーン」

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バランス重視の4色デザインを諦め、キャラ押しでインパクトを出してみるか、とラフまで描いたのがこちら。絵面的には私けっこう気に入ってたんですが、大野氏による「ザ・シンプルが一番良い気がしてきた」という発言により、これもボツ。嗚呼……。

第5案:通称「ザ・二択」

ということで、「ザ・シンプル」に立ち返り、色味を押さえたバージョンと、あくまで4色を取り入れたカラフル版を作成。もちろん「ザ・シンプル」よりも全体のバランスを気にかけて微調整に次ぐ微調整を繰り返しています。で、できあがった試作品がこの二つ。最終的にお客さんが買ってくれるか否かっていうのが問題なので、最後は皆様の声を聞いてみることにしました。

Twitterアンケート!!

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もう投票受付け終わってますけど(そりゃそうだ)、これが投票ツイート

ぶっちゃけ……ぶっちゃけ私、4色カラフルのデザイン②が圧勝だと思ってたんですよ。ただ投票序盤は、かなり競ってまして、意外でした。リプライも色々いただいたんですが、「デザイン①の方が残業の寂しさがある」というご意見が多かったですね。なるほどそういう見方もあるか、と感心しました。結果600票以上も投票いただきまして、ありがたい限りです。

あぁ今回も長くなってしまいました。そんなこんなで出来上がったパッケージデザイン。他にもポスターやらポップやらサークルシートやら、ボードゲーム作ってイベントに出展するだけでこんなにデザイン必要かね!? というくらい入稿しまくりました。ぜひ当日は【東7・J04】ブースにお越しいただき、ご覧いただければ幸いです。お待ちしてます!

取り置き予約も受付中ですので、確実にGETしたい人は是非ぜひ予約してくれると泣いて喜びます!

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捨てるに捨てられない試作品の山。

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