Joyple Games @JoypleGames
ゲーム概要
- 姫か坊主か めくらなくてもわかる
- かつてない衝撃の『坊主めくり』
- アブストラクトと運ゲーの悪魔合体
プレイ人数 | 2〜8人 | プレイ時間 | 10〜15分 |
---|---|---|---|
対象年齢 | 6歳〜 | 価格 | 500円 |
発売時期 | 2019秋 | 予約 | 可 |
ゲームデザイン | deztec | イラスト・DTP | イラストAC |
ゲーム詳細
『坊主めくり』が好きな私がこういうことをいうとヘンに聞こえるかもしれませんが、私は「運任せ」なゲームが、基本的には苦手です。完全情報(に近い)ゲームが好きなんです。
ただ、完全情報ゲームって、たいてい強い人が強い。私は父に全く将棋で勝てず、それで将棋を指さなくなってしまいました。負けるとわかっていて遊ぶのは、ツライのです。
ほぼ完全情報ゲームで、全てのプレーヤーが自分の思う通りに行動できるのに、なぜか最終的に運で勝敗が決まる……それが私の理想のゲーム。そんな都合のいいゲームは現実にはあり得ない……ずっとそう思っていたのに、この作品『坊主ガチャHYPER』で、その理想を実現できてしまいました。
姫か坊主か、めくらなくてもわかるのに、『坊主めくり』が成り立つのか? 成り立ちます。そして、面白いのです。
『坊主ガチャ』で長年の望みが叶って満足していたのに、ついでに作った『坊主ガチャHYPER』の方がむしろ面白い作品になり、作者としては、しばし呆然となりました。
参加者の百人一首の知識が少なければ、下の句の内容から詠み手を推察する遊びが、まず面白い。
坊主がなんで恋愛の歌を詠みまくっているのか。「この下の句は、明らかに姫」とみなが思ったのに、実際にはお爺さんだったりする。
立て続けに数回遊ぶと、みな、どれが坊主の札かわかるようになります。すると今度は「たった5回しかできないパスを、いつするか」という心理戦ゲームに変貌し、これがまた面白いのです。
完全情報(に近い)ゲームなのに、ちゃんと運ゲーになっています。それでいて、「運命にあらがう方法はたくさんある」ように思え、実際、策がハマって逆転に成功することも。だけど究極的には、全て運命の女神の掌の上。やりたかったことが全て実現できた、大満足の作品です。
製作数は10個です。
売り切れの際は、ルールは上記の通りなので、100円ショップで百人一首を買って、ちょちょいと加工して遊んでみてください。
***
このゲームの運要素は、坊主札と姫札が何枚目に出るか、わからないことです。その札が坊主か姫か、それが何枚目の坊主で残りの坊主は何枚か、姫はあと何枚あるか、情報は山ほどあり、戦術を組み立てるための要素は膨大です。
しかし坊主札、姫札が出るタイミングが不明である以上、「現時点で考えうる最善手」しかできない。だから、何も考えずに遊んでも、意外と勝てます。が、可能な限りの情報処理と先読みをすることで、勝率は確実に上がります。
このゲームができたときは「すごいものを作ってしまった……」と大興奮していたのですが、よくよく考えてみると、これって麻雀みたいな作品なんですね。アタマを使えばトータルの勝率は上げられるが、一回一回の勝負は運次第。将棋や囲碁より麻雀の方が庶民に普及した理由に、いまさら気付かされました。