按理具庵

「あんりぐあん」 と読みます。駆け出しの発明家が勢いで一人起業してしまった会社です。
陰陽五行プレイングカードFESCA(フェスカ)をトランプの再発明として創作し、Amazonやイエローサブマリン等にて販売中です。
しなり折りカード立てが第一発明品で、これを応用した紙製ミープルやチェス・将棋駒に展開中です。

FESCA(フェスカ):スピード系6種
2018/4/30 13:50
ブログ

ゲーム名:フェスカでスピード
創作レベル:☆(0.1)
ルール説明:
トランプのスピードとぼぼ同じでランクの上げ下げで出す。
空無をZATランクとして12,ZAT,1と繋ぐ。太極札はZAT扱いとする。
解説:
フェスカでは使う札は1.5倍と枚数が多くなりますが、ゲーム構造は全く同等であるため創作性は全くありません。ただしトランプのJ,Q,K,Aが幼児には順番を理解し辛いのが、フェスカでは12, ZAT(0&13), 1 となって分かり易くなっています。この改善で0.1ぐらいはフェスカ要素加点があってもいいかも。

ゲーム名:フェスカ・スート・スピード原型(プロトタイプ)(FSSP)
創作レベル:★(1.2)
ルール説明:
陰陽札と太極札の13枚を除く65枚または5行札のみ60枚を使用し、ランクの昇降順に替えて2種類のスート順で出す。
相生順出しの積み山(陽山)と相克順出しの積み山(陰山)の2つを設ける。
解説:
フェスカには相生と相克の2つのスート順序関係がありますが、これを別々の山に分けて出すようにします。トランプではランクは昇降順で2方向でしたが、フェスカのスートは5つしかないので片方向の順番のみで回すことにします。すなわち陽山では 木→火→土→金→水(→木)の相生順で、陰山では 水→火→金→木→土(→水)の相克順で出すことになります。どちらの山に出しても構いません。相生相克のスート順は交錯しているので、どちらの山にどのような順で出すと連続して出せるかを素早く考える必要があります。なお2つの山は陰陽マーカー札を横に並べることで区別するようにします。
フェスカ要素であるスート相関係を上手く使っているのでレベル1に認定されます。相生と相克で山を分けた点が工夫であり、ゲームをやや複雑で面白くしています。ただし陰陽札と太極札を使っていないので創作点は低く抑えられています。
分析:
トランプのスピードのランク昇降順で、4枚手前に表並べ、出し山が2つの条件での確率をざっくりと計算してみます。
ある台札があってそのランクに対し+1側(昇順)の4枚と-1側(降順)で4枚があり計8枚を出せるので8/52(≒0.154)が基本確率です。これに開けて置ける枚数の4と台札積み山の2を掛けると、(8×4×2)/52=64/52(≒1.23) となり、1を少し超えているのでほぼ連続的に札が出せることになります。このように4枚開きと2つ山は良く調整された数であることが分かります。ではフェスカ・スート・スピード(60枚)はどうでしょう。ある台札スートに続けて出せる札は1種のスート全部の12枚なので、ざっくり基本確率は12/60(=0.2)、同じく4枚開きの2山ですから(12×4×2)/60=96/60=1.6になります。したがってトランプのスピードよりも確率が高いので連続的に出し易くなるはずです。どちらを先に出すかの迷いも多くなって楽しさも高まります。

ゲーム名:フェスカ・スピード・スート&ランク(FSS&R)
創作レベル:★☆(1.6)
ルール説明:
スートスピードのスート回しのルールと通常のランク昇降順を太極札によって切り替える。
太極札はジェネラルワイルドでどの台札にも対応して出せて、そこに積む札も自由に選べる。
太極札が積み山に出された瞬間からルールが切り替わる。太極札めくったら自分の場に置かずに即使用しなければならない。
ランク⇒スートにするかスート⇒ランクにするかは最初に話し合って取り決める。
陰陽札はスートワイルドとして扱う。スート回しモードでは、どのスートに対しても出せるし、出した後のスートも早いもの勝ちで自由に出せる。空無札はランクワイルドとして扱う。ランク昇降モードでは、どのランクに対しても出せるし、出した後のランクも早いもの勝ちで自由に出せる。空無札はZATとして扱わないので、ランク昇降モードでは12, 1が連続する。
解説:
陰陽をスートワイルド、空無をランクワイルドとして扱い、太極札でルールを切り替える点がフェスカ的であり、創作レベルは高まっています。しかし、この太極札による変化もフェスカ要素のひとつであって、独自性があるとまでは言えないのでレベル2には達していません。

ゲーム名:フェスカ・スート・スピード・リミテッド(FSSL)
創作レベル:★★(1.9)
ルール説明:
ランク昇降順ルールを局部的に適用する。
基本はスート回しルールでありながら、陰陽札にのみにランク昇降順のルールを適用する。すなわち陰陽札を出すときは台札のランク+1/-1でなければ出せないし、出した後(陰陽札が台札)は、+1/-1のランクの札しか出せない。陰陽札はスートに関してはスートワイルドであり、ランク縛りを満たした任意のスートの札を出せる。
空無札はランクワイルドとして扱う。ZAT扱いとしないので12と1が連続する。ランクワイルドなので陰陽札の直後にも出せる。
太極札はジェネラルワイルドとして扱う。
解説:
陰陽札を単なるスートワイルドとすると、簡単に連続出しできるようになり過ぎて、本当に反射神経だけのゲームに陥いってしまいます。頭も少しは使って出す順番を考えるようにランク昇降順のしばりを加えるように改善しました。局部適用という発想は独自性が高いので創作レベルは2にしても良いくらいです。独自性があってゲームバランスも良く、完成度は高いと思います。
もしフェスカのスピード系ゲームの標準となるのであれば、名前はフェスカスピードまたはフェスカ・スート・スピード・スタンダード(FSSS)にすべきだと思います。

ゲーム名:フェスカ・スピード偶奇回し(FSEO)
創作レベル:★★(2.0)
ルール説明:
ランク昇降順に替えて偶数昇順と奇数昇順を採用する。
奇数昇順は 1→3→5→7→9→11(→1)、偶数昇順は 2→4→6→8→10→12(→2)とする。偶数と奇数の枚数を等しくするため空無札のZAT(0と13)は使わない。さらに偶数と奇数の切り替えに「13の補数」関係を使う。「13の補数」とは2つの数を足して13になる関係であり、例えば2に対する「13の補数」は11である。フェスカの世界では単に「補数」と云えば「13の補数」であると決めると「2の補数は11」のように省略できる。
一例を示すと、2の後に出せるのは偶数昇順である4と補数である11の2種となる。もう一つ例を挙げれば、5の後に出せるのは奇数昇順の7と補数の8の2種になる。
空無札と太極札はランクワイルドとして扱う。
解説:
ランクワイルドは台札がなんであっても出せて、出した後にもなんでも出せることになります。あまりにも強力なので、制約を付けても良いかもしれません。ランクワイルドを出した後は自分は連続して出せない(=必ず相手に出させる)と云うルールが良いでしょう。
偶数(Even)/奇数(Odd)なので略称がFSEOとなっています。
偶奇回し補数による切り替えは独創性があって創作レベル2ですが、スート関係が未使用であること、空無札・太極札が単なるランクワイルド扱いであることから、創作点としては低く抑えられています。偶数と奇数および補数の概念を学ぶのには最適なゲームと云えるでしょう。学習用としては良いかもしれませんが、単にややこしいだけで、あまり楽しくないかもしれません。というか、実はこのゲームは次の発展形への布石であって前振りになっています。



ゲーム名:フェスカ・スピード・スート&偶奇回し(FSS&EO)
創作レベル:★★☆(2.4)
ルール説明:
スピード系ゲームの集大成であり、スートモードは相生相克回しで、ランクモードでは偶奇補数回しとする。
解説:
モードをどのように切り替えるか、陰陽・空無・太極札をどのように扱うかなど、皆さんで考えてみてください。
ランク/スートのモード切替は複数回発生した方が面白いでしょう。ただし多すぎるても良くありません。
陰山と陽山の切り替わりとか、スート順の逆回しとか、さらに難しくするアイデアもあります。
ただし複雑なルールで難しくし過ぎると大人でも遊べなくなってしまいます。適度に難しくし、その難しさを克服することが楽しいと感じられる程度に抑えることは重要です。ゲーム創作において、このようなゲームバランスを考慮することは、とても大切なことなのです。

オプション
ルール名:利き手スイッチ
説明:
空無札を積み山に出すとき、「スイッチ(切り替え)」と宣言して、相手の右手と左手の役割を切り替えさせる、あるいは「解除(リリース)」と宣言して、自分の左右の手の役割を通常の状態に戻す。
解説:
右利きの人は左手に札束を持ち、右手でめくって出すのが普通です。もし左右の手の役割を切り替えたら、札を出すスピードが低下するはずです。
トランプのスピードにも同じルールは適用できますが、条件札をどうするかが悩みどころです。例えばAにその機能を与えるとすると、A、2、Aと出すときわめて短時間に解除されてしまい面白くありません。スペード♠の絵札(J,Q,K)でスイッチ、ハート♥の絵札(J,Q,K)で解除など機能を分離すると良いかもしれません。Aと8とかの離れたランクにするのもありでしょう。




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