ジブセイルゲームス

ジブセイルゲームズはウォーゲームを扱う同人レーベルです。「椅子多め」の試遊卓併設ブースでお待ちしています。【2020秋ラインアップ】【新作】「Operations Research for COVID-19~図上演習 新型コロナウイルス~」感染対策本部幹事として「感染による死」「経済による死」の最小化を目指すソロ用Operations Research! 【2020春ラインアップ】「遠すぎた東大─神田解放区闘争-」東大安田講堂事件が起きたその日、神田地区を不法占拠し東大本郷キャンパスを目指して進撃する過激派とそれを阻止して神田解放区の奪還を目指す機動隊との戦いを机上に再現するボードウォーゲーム!

カウンターシートが間に合ったああ!&頒布価格ようやく確定
2017/5/12 9:00
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ボードウォーゲームといえば厚紙でできた駒。1つのウォーゲームで100個とか200個とか駒がつくので、通常1枚のシートにつなげた「カウンターシート」の形で用意します。ウォーゲームプレイヤーにとって製品を購入して始めに行う儀式が「カウンターシートから駒を1つ1つ切り離す」作業になります。面倒に思うかもしれませんが、これが意外と「至福のとき」だったりします。


ただ、このカウンターシートを作るのはとても大変です。
1.厚紙を張り合わせて、
2.駒を印刷した紙を表裏に位置を正確に合わせて張り合わせて、
3.駒のサイズと位置に合わせて刃を用意かつ切り取りやすいサイズや位置に細いつなぎを設けた抜き型を作って、
4.印刷物と抜き型を正確に位置合わせして、
5.大掛かりな型抜き機で一気にザクッ!
といった工程が必要です。


個人で作るのはほぼ不可能で、同人レーベルのウォーゲームでは駒を印刷した紙を用意してユーザーにカットしてもらうか、あらかじめカットした駒を用意することがほとんどでした。印刷所や紙加工メーカーでも企業向け大ロットなら対応できても個人向けの小ロットサービスを提供しているところはほとんどありませんでした。小ロットで対応してくれる数少ない印刷屋さんが萬印堂さんで、同人レーベルのウォーゲームの多くが萬印堂の「50駒カウンターシート」を採用しています。角丸14ミリサイズで厚さ2ミリの駒は“趣き”があっていいのですが、つなぎが弱くて外れやすいため販売前に駒がシートから外れてばらばらになるのが難点でした。


そこで、ジブセイルゲームズでは名古屋の紙加工メーカーで個人向けの小ロット案件にも対応している「盤上遊戯製作所」に相談して抜き型を新たに作成していただき、ボードウォーゲームで採用例の多い「15×15ミリサイズで厚さ2ミリ」の198駒カウンターシートを“急きょ”用意してもらいました。


そのカウンターシートがなんとかゲームマーケット2017春に間に合いました(なんと納品は開催四日前)。よかったあああああ! そのカウンターシート(の一部)がこちらです。




[caption id="attachment_57736" align="aligncenter" width="300"] “海運級”太平洋戦争カウンターシート[/caption]

[caption id="attachment_57735" align="aligncenter" width="300"] 「太平洋の土下座」カウンターシートでサイズは20×20ミリ[/caption]

ボードウォーゲームの駒は記載している情報が多く、縁ギリギリまで印刷領域が迫っているおかげで、印刷や型抜きには高い精度とていねいな作業が求められます(実際、最初に依頼する予定だった印刷所は対応不能と断っている)。盤上遊戯印刷所では、この困難な依頼に精度の高い加工で対応してくれました(個人向け小ロット案件なのに)。そのおかげで、同人レーベルのウォーゲームながら、(デザインセンス以外の印刷加工精度で)企業品と同等のカウンターシートを用意できました。つなぎの位置とサイズもコマンドマガジンやゲームジャーナルの付録とほぼ同じです。


というわけで、カウンターシートが間に合ったおかげで、なかなか決まらなかった頒布価格がようやく確定しました。


・“海運級”太平洋戦争 RTM版:頒布価格 3000円
・太平洋の土下座   RTM版:頒布価格 2000円


以上になります。
ジブセイルゲームズのブースでカウンターシートの実物も展示していますので、ぜひ手にとってその加工技術クオリティを確認してみてください。自作の必要がないので、購入したらすぐにゲームを始めることが可能です。