江神探偵事務所

マーダーミステリーを軸に、一風変わった推理ゲームをお送りする「江神探偵事務所」です。 (「ハコオンナ」のEJIN研究所の別名義です。)

『MAD&DEAD』エネミー紹介
2019/5/16 20:54
ブログ

ハコオンナではメイン絵だけGENkさんにお願いしてあとは自分でやってましたが、『MAD&DEAD』は自分でグラフィックを全て作っているので、普段ならやらない試行錯誤をしています。
それが「全ボツ」。テーマと合致しないな―とかデキが悪いなーとか思った絵は容赦なくポイ。今回、ゾンビ3体は一切使わないという判断をしました。完成度的にも人型は苦手で今ひとつ、というのもあるのですが、このゲームのシステムを構築していた際に、ツィートで「ゾンビの出ないゾンビものですか?興味あります!」みたいな話をしてくれた人がいて、何を言ってるんだこの人は、と思いながら(うわ)、でもそれは一つキーだなと思ったんですよね。ゲームにゾンビ絵が1枚もない状態なら、主軸がそこにない、というのも伝わりやすいのじゃないかという。普通のゾンビものならできないことですし、差も生めますよね。

とはいえ、かなり危険な試みだけに、「ゾンビ絵を使った場合」と「使わなかった場合」に、ゲーム全体の構成を見た時にどのぐらい差があるのか、ユーザーのプレイ感にはどの程度差があるのか、っていうのは試す必要があって、これは漠然としたイメージだけのありあわせの絵で作ったモックの状態では把握できない。結果、「使わないかも知れないゾンビ絵を極力完成度を下げずに作る」、という気の狂ったミッションが発生。そしてその結果、「やっぱりいらない」となり、全ボツに。こうしてゾンビは歯型だけになりました(゜∀。)ワヒャヒャヒャ。

システムと絵のかみ合わせっていうのはアナログゲームでは非常に重要な問題で、「絵が全然あってない」は、

・発注側がそもそも絵のある完成形を最低限もイメージできてない場合
・発注側のディレクション能力が低く、欲しいものを伝えられない場合
・受注側の把握力が低く、ゲームで使われるイメージができない場合
・受注側に要求されたものに応じるだけの幅広い画力がない場合

……等に起こるもの。発注側か受注側いずれかが本来相手がするべき部分をカバーしたり、ヒアリング等で隙間を埋めたり、最悪、何度もテイクを重ねることでも事故は減らせるが、依頼した側もされた側もWINWINになるためには必要なものを最低限持ち合わせずに依頼するのはやはり失礼だと思う。実際、3DCGの仕事で「僕は絵がかけませんからお任せで」っていうセリフを吐かれた後にリテイク延々出された時には殺意しか生まれなかったしねーw。

システムと絵のマッチングを求めて試行錯誤した今回は、「より完成形をイメージできるようになる」って意味ではいい勉強になりました。そんなわけで供養だけしてやろうと、ホームページのエネミー紹介にだけはこのゾンビくん達にもご登場願うことに。

公式サイトは発売日に間に合わない感が強いので、一旦先にこっちでお披露目です!!















「安全区画襲撃」にだけ、それでもゾンビがいるのは、ライトユーザーの人が「BITE」と「安全区画襲撃」の見分けがつかない事例がテスト中に何度も発生したので、それを避ける為。「ゾンビの絵がある方を引いたら即出して下さい」ってインストで言えるようにです。こういうのも、イラスト自分で描いてるからやれることですが大事よね。




さて、そんな感じでアイテムとエネミーをご披露して、見栄えする画像の公開はひととおり終わった感じの『MAD&DEAD』ですが、明日5/17(金)を皮切りに、3週連続で大阪のボドゲスペースさんをお借りしての体験会を開催します!!

<MAD&DEAD体験会開催!>

5/17(金):長堀橋 DDTさん

5/22(水):鶴橋 喫茶ヒデさん

5/30(木):鶴橋 ディスカバリーゲームズさん

当日参加も可能なのでスケジュールが合えば是非遊びに来て下さーい(*´∀`*)!!
ハコオンナもご希望多ければ立卓しますし、開催日には開店からいて、ボードゲーム開発のノウハウなんかも垂れ流しますので、聞いてみたいことなどありましたら早めに顔出してもらえればなんなりと応えます。お気軽にどうぞー!!




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