Arcade605 @arcade605
はじめまして、アナログゲーム作製サークル『Arcade605』です!ゲームマーケット2019秋ではS60にて"どんぶり勘定型推理ゲーム"の【男気宇宙】を販売しております!
- 『男気宇宙』で複数人による共同ゲームデザインをやってみた
- 2019/12/9 0:00
この記事は Board Game Design Advent Calendar 2019 - Adventar の 12/09 担当記事になります!
はじめに
普通は1人でデザインすることの多いアナログゲームですが、ゲームマーケット2019大阪・秋で出展した『男気宇宙』では3人が共同してゲームデザインを行っています!
この記事では、複数人によるゲームデザインのメリットや、進め方のヒントなどを紹介したいと思います。
メリット
アイデアがいっぱい出てくる
ゲームのデザイン手法は徐々に体系化されつつありますが、「このようなゲーム体験を与えたい」という問題の解決策は無数に存在します。解答に至るまでには多くのアイデアが必要となり、1人で考えていては行き詰まりが発生することも多いでしょう。
当たり前の話ですが、3人いればアイデアもその分たくさん出てきます。特にチームメンバーのバックグラウンドやスキルセットが異なるほど、様々な視点からの意見を集めることができます。
また、アイデアは相互作用を発生させます。3人いれば3倍ではなく、さらなる開発効率を生み出すことができるのです!
モチベーションを維持しやすい
1人でのアナログゲーム開発には多くの障害がありますが、その中の一つに「モチベーションの低下」があります。
面白くなるアイデア探しに手間取ったり、別のゲームのアイデアを思いついてしまったり……。ゲームマーケットの申込み前であれば締切もないので、ゲームを完成させるには強い意志が必要です。
複数人で制作する場合、「チームの足を引っ張ってはいけない」というモチベーションが発生するので、制作中止のリスクを減らすことができます。
また、後述しますがチームで定期的に集まることも、モチベーションの維持に大きく寄与するでしょう。
進め方のヒント
定期的に集まる予定を立てる
毎日とまでは言いませんが、少なくとも週に1,2回は集まって会話できるよう、定期的な予定を立てたほうがよいでしょう。
集まる時間は短くても構いません。とにかく集まれば、少しずつでも先に進むことができます。「徐々に完成に近づいている」という実感はモチベーションに大きな影響を与えてくれます。
会話の期間が空いてしまうと、集まるたびに「今ってどんな状況だったっけ?」から話し始める必要が出てきてしまうので、進行が止まってしまう恐れがあります。この問題を防ぐために、私達は毎回最後に「次に集まった時にやること」を決めていました。
多数決をしない
何かを決めるときは、必ず全員が納得した上で進める必要があります。
納得していない状態で話が進んでしまうと、それからの議論に参加できなくなってしまいます。それではチームで制作する意味がありません。
誰かが現状に疑問を感じているようであれば、その理由をしっかりと掘り下げていきましょう。更にゲームを良くするヒントが見つかるかもしれません!
手を動かすタスクは全員でやらない
例えば宣伝素材を作ったり出展などの手続きをしたりといった「考える必要のない」作業は、できる限り個人の作業としましょう。
全員が集まる時間は貴重です。まずは検討が必要なタスクを優先させ、一人でも出来ることは宿題とすれば効率よく制作を進めていくことができます。
何もない状態からみんなで集まって話し合いをしても議論は発散しがちです。まずは誰かが叩き台を作り、それをみんなでレビューすると完成イメージを合わせやすくなります。
例えば私達の場合は、Twitterやゲムマブログで何日にどの告知をするかをGoogleカレンダーにまとめ、作業の分担を割り振りました。基本的には担当者が文章を書き、他の人は文章チェックなどを行うような流れで進めていきました。数多くのテキストを全員で話し合いながら推敲していては、非常に多くの時間がかかってしまうでしょう……。
おわりに
全員で定期的に集まるのはかなりハードルが高いですが、その分のメリットはしっかりあります!みなさんも是非チームでのゲームデザインを試してみてください!