遊験工房

個人サークル「遊験工房」です。
アナログゲームで得られる体験が人生を豊かにしてくれる、という想いから、「遊びの体験=遊験」を創り出す場所という意味をサークル名に込めました。
2020秋両日ト17「ファフニールの呪宝」

【ドライヴォルテの後継者】ゲーム紹介①~ドライヴォルテの魔術とは~
2019/3/31 18:59
ブログ

遊験工房のターキーです。

今回から数回に分けて、「ドライヴォルテの後継者」の内容を紹介していきます。
まず最初は「ドライヴォルテの魔術とは」と題して、本作の基本的なルールをご説明します。

 

●ゲームの目的


プレイヤーは偉大な魔術師ドライヴォルテの直弟子となり、後継者の座を巡って魔術の腕を競い合います。
呪文カードを使用して繰り出されるスペルによって他のプレイヤーのライフにダメージを与え脱落させ、最後の一人になった者が勝利です。

 

●ドライヴォルテの魔術の基本


ドライヴォルテの魔術の最大の特徴はスペルが「三語で成り立つ」ということです。
三語の呪文にはそれぞれ役割があり、一語目は「属性」を、二語目は「対象」を、三語目は「魔力量(ダメージ)」を表わしています。

ゲーム内では、これらの三語の呪文がセットで一枚の呪文カード内に記されています。

 


 

このように呪文カード一枚でスペルの構成要件を満たすため、呪文カードは単体で使用可能です。
しかし、一枚の呪文カードに書かれた呪文は必ず一長一短の性質を持つようになっています。

上の一番左側の呪文カードは闇属性という防御の難しい属性(属性についての詳細は後述)を持っていますが、攻撃対象は選べずダメージは1しかありません。
一番右側の呪文カードも5ダメージという強力な威力を持っていますがこちらも攻撃対象は選べず、属性も最下位の無属性なので容易く防御されてしまいます。
真ん中の呪文カードは属性が中位の火属性で対象を一人選択可能と扱いやすい性質を持っていますが、ダメージは1なので物足りなさを感じるでしょう。

ではどうすれば強力なスペルを行使できるのか。
本作「ドライヴォルテの後継者」では、複数の呪文カードを同時に出せばそれぞれの呪文の「良いとこ取り」が可能です。
例えば前述の三枚の呪文カードを同時に出すことで、「闇属性」「一人を選択」「5ダメージ」の強力なスペルとして放つことができます。

 


 

この例では三枚の呪文カードから一語ずつ呪文を抽出ましたが、呪文カード二枚でも可能です。
上述の三枚のカードなら、闇属性は防御にも有用なカードなので温存して、「火属性」「一人を選択」「5ダメージ」のスペルとして放つといったやり方も考えられます。

 


 

カード画像からお気づきの方もいるかもしれませんが、それぞれの呪文は3つのランクに分けられています。

2語目の「対象」を表わす呪文では、下位呪文が「自分を含むランダムに一人(ダイスで決定)」、中位呪文が「一人を選択」、上位呪文が「自分以外の全体」の効果になります。
3語目の「魔力量(ダメージ)」を表わす呪文は、下位呪文で1ダメージ、中位呪文で3ダメージ、上位呪文で5ダメージです。
1語目の「属性」を表わす呪文のランクは防御のしやすさで区分されますが、詳しくは次項で説明します。


 

●属性と防御


「ドライヴォルテの後継者」では、他プレイヤーからのスペルによる攻撃を手札の呪文カードで防御することが出来ます。
防御の際に参照されるのが、1語目の呪文で指定する「属性」です。攻撃側の属性を防御可能な属性の呪文カードがあれば1枚につき2ダメージを軽減できます。
手札に対応する呪文カードが複数枚あれば防御を重ねることも可能です。ただし、ダメージがマイナスになっても回復はしません。

前述の通り呪文のランクは3種類ですが、属性はその中で7種類(※)あります。























ランク 属性 説明
下位 中位以上の属性の呪文カード全てに防御されてしまいます。
中位 火・水・雷・風 それぞれが1つだけ防御可能な属性を持つ四つ巴の関係になっています。また、上位呪文の属性には防御されてしまいます。
上位 光・闇 光属性は闇属性でのみ、闇属性は光属性でのみ防御が可能です。防御に使用する際は、この2属性は自分の属性以外を防御可能になります。

※もう1種類、ライフ回復を行う生命属性というものがあるのですが、別の機会にご説明します。

文字のみだと分かり難いかと思いますが、各プレイヤーに配られるライフカウンターカードに以下のような相性図が載っています。


 また、呪文カードの上部にはそのカードで防御可能な属性のアイコンが載っていますので、併せて参照していただければ迷わないのではないかと思います。


 

 

 

これまでの説明で、「ドライヴォルテの後継者」というゲームの7割くらいは説明できたことになります。

次回は、スペルを強化し魔術師の戦いをよりアグレッシブなものにする要素である「残留魔力と増幅」をご紹介します。