この1年間の中で一番面白かったゲームに大賞を贈ります。
12月2日,3日 |
ゲームマーケット2017秋 |
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1月18日 | |
4月1日 |
ゲームマーケット2017大阪 |
5月21日 | |
5月5日,6日 |
ゲームマーケット2018春 |
7月13日 | |
8月9日 | |
9月20日 |
2次審査通過作品 発表 |
10月26日 |
優秀作品発表(2018秋 カタログ発表) |
11月25日 |
大賞発表(2018秋 会場内) |
2000年4月に、400人の来場者にてスタートした「ゲームマーケット」は、2014年6月に開催された「ゲームマーケット2014春」において、6500人の来場者を数えるまでに発展しました。 回を重ねるごとに盛り上がっていくアナログゲーム・シーンに対して、さらなる盛り上がりに貢献すべく、今回「ゲームマーケット大賞」を発足させることとしました。
選考の基準は「面白い作品であること」です。「面白い」の基準は千差万別ですが、なるべく多くの「ゲームマーケット来場者」に満足いただけるような作品を選ぶ方針です。 アナログゲームをデザインしている方々の励みになるような賞でありたいというのはもちろんですが、あまりアナログゲームを遊んだことがないという方が、 「『ゲームマーケット大賞』受賞作だから買ってみよう」と思えるような、そういう指針となることも希望しています。
「ゲームマーケット大賞」が、日本国内のアナログゲーム・シーンのさらなる活性化に寄与できることを願っております。
「ゲームマーケット大賞」は、原則として1年に1作品が選ばれます。前年の「ゲームマーケット秋」から対象年の「ゲームマーケット大阪」 「ゲームマーケット春」が対象の期間となり、そのいずれかにおいて販売実績のあったゲームが対象作品となります。
それらの中から数点の「優秀作品」を選んで、その年の「ゲームマーケット秋」のカタログにて発表し(同時にwebサイトでも発表)、 「ゲームマーケット秋」のイベント当日に大賞を発表して授賞式を執り行う予定となっております。
これを1つのサイクルとし、またその年の「ゲームマーケット秋」から翌年の「ゲームマーケット大阪」 「ゲームマーケット春」で発表された作品が、翌年の「ゲームマーケット大賞」の対象となります。
具体的に言えば、「ゲームマーケット2016秋」「ゲームマーケット2017大阪」「ゲームマーケット2017春」にて販売された作品が、 「ゲームマーケット大賞2017」の対象作品になるということです。
対象となる作品の詳細と、選定方法の具体的な方法は下記を参照してください。
対象となりうる作品は、次の条件を満たした作品となります。なお、対象作品について応募をしていただく必要ありません。
・対象期間中のゲームマーケットで発売実績のあるアナログゲームであること。
・オリジナル作品であること(版権テーマのものは対象外となります)。
・ゲームマーケットでの販売が初出となる新作であること。
・基本ゲームとし、拡張セットは含みません。※1
・リメイク作品は、新規のルールが存在していれば、対象となります。※1
・TRPG、TCG、ウォーシミュレーションゲーム、伝統ゲームは対象外となります。TRPG風、TCG風などのボードゲームは対象となります。※1
・ゲームデザイナーや発売元の国籍は問いません。また個人/法人の区別はいたしません。※1
・主宰であるアークライトが発売したゲームは対象外とします。
※1 最終的な判断は、ゲームマーケット事務局が行わせていただきます。
1. 「ゲームマーケット新作評価アンケート」を、「ゲームマーケット大賞」の一次審査の参考にさせていただきます。 審査員の推薦作、30作品ほどが「一次審査通過作品」として選出されます。
2. その30作品の中から、審査員とゲームマーケット事務局の審査により、10作品ほどを「二次審査通過作品」として選出します。
3. 審査員が「二次審査通過作品」を慎重に審査し(三次審査)「優秀作品」を選びます。 その結果は「ゲームマーケット秋」のカタログにて発表します(webサイトでも発表)。
4. 「ゲームマーケット秋」のイベント当日に、「ゲームマーケット大賞」授賞式を行います。授賞式の中で改めて「優秀作品」を表彰し、 「優秀作品」の中から最終的に選ばれたその年の「ゲームマーケット大賞作品」を発表します。
下記の方に審査員を務めていただきました。公正な審査のため、ボードゲームなどのゲームデザイナー、 流通関係者、ゲーム販売元の方のいずれにも属さない方々に依頼させていただきました。
審査員長
ゲーム研究家。ゲームマーケットの創設者。
著書に『夢中になる! トランプの本』(主婦の友社)、『遊びの宝箱』(スモール出版)など。
アマチュアでは国内最大規模(毎回の参加者は150人近く)の
ボードゲームイベントである『ミスボド』の主催者。
ボードゲームジャーナリスト。ボードゲーム情報サイト『Table Games in the World -世界のボードゲーム情報サイト』でニュースやコラムを発信している。 著書に『ボードゲームワールド』(スモール出版)など。
ほぼ毎日更新されている、国内屈指のボードゲーム紹介ブログ
『ふうかのボードゲーム日記』の管理者。
著書に『ボードゲームって本当におもしろいの?』(スモール出版)など。
2018年の審査を終えて審査員のみなさまよりコメントをいただきました。
ゲームマーケット大賞も四回を迎え、徐々にその性格と方向性が定まってきたように感じます。もとより賞は時代と対話するものであり、文化に伴走するものであって、
固定した理念であるとは考えないのですが、回を重ねるごとにおのずとにじみ出る流れもあるかと思います。
初めに、今回の作品群全体の総評をごく簡単に述べるなら、「さらなるレベルアップ」と言えると思います。このように書くと、毎回同じようなことを言っているとか、
リップサービスではないか、などと言われそうですが、そうではなく、今回のレベルアップの内容は、全体の底上げという印象なのです。システムやフレーバーはもちろんのこと、
イラストも、パッケージも、まだまだ読解に苦心することはあると言うもののマニュアルも、全体的に高い水準に達してきたと言うことです。それは作品数の増加と相まって、
評価対象とすべき作品が急増したということであり、それは落す作品を沢山選ばなければならないという、審査の大変さが増したということでもあります。一方で全体的な水準が上がった割には、
突出した作品はあまり増えていないという印象もあります。デザイナー及びデザイナー志望の皆さんには、より一層斬新で面白い作品の創造に努力していただきたいと希望します。
さて、大賞の「天下鳴動」ですが、流動的なエリアマジョリティが、「点数の低い順に解決する」と「援軍」というシステムで簡単に無駄なく実現されているところが素晴らしいと思いました。
エキスパート賞の「インプルーブメントオブザポリス」は新人とは思えない緻密な作りで、グループで作ったよさを含めて、学生らしさを感じました。これからの活躍を期待したいです。
「東京サイドキック」は、まずその箱の大きさに作り手の根性を感じました。置き場所どうするんだ、これ?(笑)しかしゲームの内容は、大きなボードを駒が縦横に駆け巡りバトルゲームの楽しさにあふれています。
「たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ」は、パーティーゲームとして出色で、会話に愛があふれるのがとてもよいと思います。
「トリックと怪人」は推理ゲームですが、ヒントの出し方が簡単かつ絶妙で、個人的には大変好みのゲームでした。若干煮詰まる傾向はありますが、そこを見越して追加カードも入れてあるところは、心憎いばかりです。
優秀作以外では、「ワンナイトマンション」は、「トリックと怪人」と僅差の、とても面白いゲームと思いました。「Dr.野口っち」の顕微鏡には、もうちょと精度がよければとは思いましたが大変感心しました。
「ガラクタ市」は、簡単で面白い競りゲーですし、「戦国ドミノ」は見かけによらず緻密でアブストラクトっぽさを抑えたアブストラクトと思いました。「サイレントパーティー」は笑いのスイッチが入るととても面白いと思います。
「文絵のために」は私はうまく終っていないので十分に評価できないとも言えますが、ゲームの新しい可能性を追求した斬新なゲームと思いました。「アニマーレタッティカ」は、カードの構成がよく考えてあると思いました。
「グラバー」は、カードの引き方と、裏切ると一瞬利益は大きいが、信用度が下がるという仕組みがよいと思いました。
これ以外で印象に残ったのは、「鯖づくし」、「電車クジラ」、「ヘウレカ」、「はっけよい」、「ハピエストタウン」、「ワルもの」、「じゃんけんゴリラ」、「パティスリートリックケイク」「モンスターエンパイア」「シルとり」
などなど、冒頭に述べたように挙げていくと切りのないほどです。
皆さん、こんにちは。今年も審査員を務めさせていただきました秋山です。
今年からはアンケート上位作の自動通過が廃止となりました。すべての作品が、審査員による推薦となり、
負荷が上がると同時に今まで以上に責任を感じましたが、より多くの作品に触れさせていただく喜びを覚えながら真摯に取り組ませていただきました。
ゲームマーケット大賞は、今年で4年目となりますが、わずか4年で国産ゲームを取り巻く環境は劇的に変わったように感じています。変化を一言であらわすと、
市場の拡大です。国産ボードゲームは限られたデザイナが手がけるものから、企業が先を競うようにリリースするものへと変わりました。ボードゲームが遊ばれる場である、
カフェやスペースの開店も相変わらずハイペースに進んでいます。ゲーム制作者の方々の励みになるよう走ってきましたが、この変化を前に、
少しは貢献できたのではないかと考えると嬉しく思います。
前置きはこれくらいとして、各作品につきまして。大賞の『天下鳴動』はシンプルなルールでありながらジレンマを抱える、ユーロゲームにも負けない傑作です。
プレイ時間はわずか15分ほどですが、何度もプレイしたくなる魅力を秘めています。エキスパート賞の『Improvement of the POLIS』は、
とにかくパブリッシングが光る完成度の高い作品です。非の打ち所がまったく見つからない、重量級ゲームのファンにも自信をもって勧められます。
優秀作品の『たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。』は、単なる大喜利に留まらない素敵なコミュニケーションゲームです。
ゲームは、その根底に「楽しい」があるべきというのが持論ですが、まさにこの考えを体現していると感じました。『東京サイドキック』は厚みのある世界観を持った協力ゲームです。
フレーバーという枠を超え、プレイヤに物語体験を与える強さが心地よいです。『トリックと怪人』は正体隠蔽系推理ゲームの新機軸です。
たった10枚というカード構成であるにも関わらず、ゲームの楽しさが詰まっています。
惜しくも2次審査通過に留まった作品につきましても、いずれも光るところがあり、甲乙のつけがたさがありました。上述の通り、市場の拡大に伴い、
面白さの水準は上がっています。是非、2次審査通過作品についても遊んでいただき、より多くの楽しさを味わっていただければ幸いです。
ゲームマーケット大賞 審査員の寸評 この賞の対象となる新作は前回の約750タイトルから約900タイトルになった。次回から1000タイトルを超えそうで、
エッセン・シュピールに迫る勢いだ。しかしエッセン・シュピールでプランBゲームズのS.グラーヴェル氏が「そのうち来年まで残るのはいくつでしょう?」
と言ったように、ほとんどはどんなに面白くてもすぐ入手難になる。折角時間をかけて制作してきたのに、少ししか遊ばれず次の年の新作によって上書きされていくのは誠に勿体ない。
ゲームマーケット大賞は、こうした現状に一石を投じるかもしれない。少なくとも大賞、優秀賞に選ばれた作品は、何年経っても再び遊ばれ、再版される可能性が上がる。そういう期待を込めて私は審査に参加している。
大賞の『天下鳴動』は、複数のエリアが密接に絡み合う陣取りを、ダイス3個を組み合わせたところしかコマを置けないルールによって、20分という短時間にまとめた作品。
それでいてお城の並びや軍隊カードの組み合わせによって、毎回異なる展開が楽しめる。コピー用紙と100円ショップというチープなコンポーネントを補って余りある魅力だが、
いずれ美麗なデザインでリメイクされれば、もっと多くの人に勧められるだろう。
エキスパート賞の『Improvement of the Polis』はポリスの特性と、ほかのプレイヤーとの相克の両方を見据えた発展が求められる戦略性の高い作品だ。
ダイスにアクションカードを割り当てるというアクション選択システムもオリジナルティが高い。入手難だったが、早速リメイクされるということで、
輸入ゲームしか遊ばない人や、海外の愛好者にも遊んでほしい。
『トリックと怪人』はゲームマーケットの良き伝統であるミニマリズムを体現した推理とブラフのゲーム。これほどの衝撃は『ラブレター』以来である。
『東京サイドキック』は、アメコミキャラクターの作り込みに深い愛を感じられ、なりきりプレイになっていく。拡張も展開されており、ファンはこれからも増えていくだろう。
『たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。』は珠玉のパーティーゲーム。慌てて作られたプロポーズは、言葉の多義性から思わぬインパクトを生み出す。男性だけ、女性だけでも遊んでもまた楽しい。
選外では、2つの単語を並べて笑わないようにする『サイレントパーティー』と、2人用の正解になかなか行き着けない謎解き『文絵のために』が素晴らしい。
みなさま、こんにちは。今年もゲームマーケット大賞が決定しましたので、寸評を述べさせていただきます。
大賞を受賞した『天下鳴動』は、選択肢を限りなく絞ることにより、最低限の思考時間でプレイを可能にしています。
冗長さがなくなり、プレイ時間が30分以内、それでいて面白さを損なっておらず、陣取りの入門としても素晴らしい作品です。
エキスパート賞の『Improvement of the POLIS』は、完成度の高いゲームと言えるでしょう。文明発展をテーマに正当派の拡大再生産でありながら、
都市国家や政治を変えることでリプレイ性を高め、それでいて1時間で味わえる充分な満足感。より難しいゲームへのステップアップとして、
エキスパート賞にふさわしい作品です。
優秀作品としては、相棒にもスポットを当て役割を持たせた協力ゲーム『東京サイドキック』、カードを使って実際にプロポーズの言葉をつくりだす
『たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。』、たった10枚のカードで素晴らしい推理を味わえる『トリックと怪人』のいずれも、
素晴らしいポテンシャルとゲーム性を兼ね備えた推薦できる優秀な作品です。
また、惜しくも優秀作品には残りませんでしたが、遊んでいただきたい作品は多く存在します。
たった2ラウンドの中に濃密な株売買を落とし込んだ『ストックホールデム』、日常では親しみがない競りの入門として『ガラクタ市』、
独創性溢れる『Dr.野口っち』、日本人ならではの言葉の曖昧さを楽しむ『ボジョレーティング』、アクションゲームと思いきや、
記憶力を要する『七味ならべ』、オセロのようで外枠が決まっていない『ミチトリ』など、挙げればきりがないほど、
日本からこんなにも素晴らしい作品が産み出されている現状に喜びを感じます。しかしながら、未だルールブックに不備がある作品も多く存在するのも事実です。
それぞれがアイデアの宝庫であり、自己研鑽の末に送り出されているはずの作品たちが、不幸な道をたどってしまうのは看過できません。手にとったすべての人に、
作品の感動と喜びがそのまま正しく伝わることを望みます。
該当無し
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2017秋 |
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2018春 |
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