モザイクゲームズ

モザイクゲームズと申します。2017年の初出展以来、ボードゲーム「モザイク」の専業メーカーとしてゲームマーケットに参加させていただいて来ました。2023年春は、これに加えて新作カードゲーム「Up&Down(アップんダウン)」を初出品します。「モザイク」の方は、美濃焼タイルをコマに使用した2人用のアブストラクト・ボードゲームですが、「アップんダウン」の方は、多人数で楽しむことのできるファミリー・カードゲームという地位をねらっています。まるで方向性の異なる2つのゲームですが、共通する点が1つあります。それはどちらもルール説明が1分でできるほどシンプルなゲームであると同時に、長く遊んでも飽きないプレイアビリティの高いゲームであるという点です(と自負しています^^)。誇大広告であるかどうか、ぜひ【オ37】ブースで確認してみてください。

「ラプラス」誕生秘話(4)
2018/4/26 5:23
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コマの形を円盤型にしただけでは、うまくピラミッド状に積み重なってくれません。この問題を解決するためには、円盤の下に丸い凸を付けて、4つ並んだコマの上に凸がぴったりはまるようにすればいい、すぐにそのことにも気づきました。
問題は素材をどうするかです。球であれば安くて色もきれいなビー玉が簡単に手に入りますが、ゲームのコマになりそうな円盤型のモノというのはあまり身の周りに見当たりません。ポーカーチップなどはちょっと良さそうですが、大きめの質のいいものはそれなりに値が張ります。7路盤のラプラス(当時はまだアッパーハンドと呼んでいました)では、コマが140個も必要ですから、商品化するにはある程度安価なものでなければ現実的ではありません。
ホームセンターに行けば、アクリルや木材から切り出した小さな円盤が売っていますが、高価でとてもゲームのコマに使えるようなものではありません。結局、商品化の構想は素材選びで躓いてしまい、その後長いあいだ幻の企画として忘れ去られていました。ところが、昨年偶然にも、岐阜県多治見市産の「モザイクタイル」という素材と出会い、幻の企画が再び動き始めたのです。
左の写真は、モザイクタイルの1シートです。タイルはこのように表面に紙を貼り、10×11=110個が1シートになって売られています。もともとタイルは壁面などの装飾に使われる建築資材ですから、販売もシート単位です。ばらせば1個当たりの単価は比較的安いものになります。重さや大きさもゲームのコマにぴったりです。
さらにコマの下部に付ける凸の部分ですが、これもいろいろな材料で試した結果、手芸用のボタンをひとつずつ接着剤で貼り付けることに決定しました。(とにかくこれが大変な作業で、ひとりではとても出来なかったと思います。)完成したのが中央の写真です。
最後に肝心のゲーム盤ですが、これもいろいろな素材で試した結果、加工のしやすいMDFボードに手作業で(と言っても電気ドリルを使ってですが)ひとつずつ穴を開けていく方法を採用しました。これでとりあえず量産とまではいかなくても、ゲームマーケットに向けた商品化という点では方針が立ったのです。(この項、次回(最終回)に続きます。)