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2015年12月04日(金) 03:13 666 views

ヌシも悪よのぅ

対象年齢  15才以上
プレイ人数  3人~5人
プレイ時間  40分

時代劇の名物といえば、越後のちりめん問屋のご隠居や貧乏旗本の三男坊に成敗される悪徳問屋。
このゲームでは、プレイヤーたちが悪徳問屋になり、時にはお代官様の庇護を受け、江戸の街で大きな利権を手中にするため奮闘していきます。

■大まかな概要
プレイヤーは、悪徳問屋の1人になります。
カード
いかにも!という顔です。
問屋によってステータスが違うところは要チェック。
自分が担当する問屋が決まれば、初期資金を持ち、いざ!ゲームスタートです。

毎ターン、各プレイヤーは1回ずつ手番をやり、最後にターン処理をします。

利権カード
目指すはたくさんの利権を入手することで、利権には「食・住・衣」の3種類があります。
  どうやって入手するの?
持っている金子(きんす)札を使い、一番高値の「袖の下」を出すことで入手できます。
勝利条件は2種類。
手に入れた利権すべての合計が1500両に達する、もしくは3種類すべてが400両に達すること。


■手番の流れ
まず最初に、用心棒などの必要な悪徳札を買うことができます。

カード
時代劇には欠かせないキャラクターたちです。
悪徳札の中には、「袖の下」として出すことで効果を発揮するものもあります。

次に持っている金子(きんす)札の両替。
大きい金子(きんす)札は両替し、枚数を多めに持っていたほうが良いでしょう。

いよいよ利権の取り合い、お代官様に「袖の下」を渡します。
「袖の下」は持っている金子(きんす)札を裏向きで提示します。
この時、お決まりの台詞を言うことで雰囲気UP!
カード
「お代官様、ほんの気持ちでございます」
「ヌシも悪よのぅ…」
実はこの金子(きんす)札、必ずしもすべてが金子(きんす)札とは限りません。
各プレイヤーは、金額の書かれていないダミー金子(きんす)札を持っているからです。
裏側から判別できないので「枚数=金額」とばれにくいし、雇った仕事人を出すことができるので、本当に金子(きんす)札かどうかすら怪しいという。

ここまでの流れを全員が1回ずつやったらターン処理です。


■ターン処理

まず、利権を誰が取るのか決めます。
お代官様を抱えている問屋が、出された「袖の下」を好きな順に公開していきます。
全員の「袖の下」が公開されたら、一番高値だったプレイヤーが利権を受け取ります。
この時、悪徳札があれば、効果を発動します。

利権を受け取ったプレイヤーは、額面通りの収益を受け取り、その他プレイヤーは100両を稼ぎとして受け取ります。
そして、全員が使った金子(きんす)札や悪徳札は、すべて両替商に戻します。
利権が取れなくても使った金子(きんす)札は手元に戻りません

ここでお代官様は、より多くの利権を所有する問屋へ移動します。
今までの所有者が最も多くの利権を所有していれば、お代官様はとどまります。

最後に、次のターンで取り合う利権を開示して終了です。
利権の中には厄災が入っていて、厄災が出たターンは厄災の処理だけで終了します。


実際に遊んでみました
よく知った仲間4人で。
今回のプレイは、最高の展開になったのでは?と思っています。
まずはそれぞれ担当する悪徳問屋を選びます。
私は「紀伊國屋」という「衣」に強い問屋になり、他に「蔦屋」「駿河屋」「甲州屋」ということに。

せっかく衣に強いなら、そこを狙っていこうと思ったものの、中途半端な値付けをしていたため、何も利権を取れず、手持ち金子(きんす)札も配布の100両のみ。
仕方がないので、少し貯まるまで待つことにして、他の人がどんな利権を手に入れていくのか眺めている状態。
通常なら、この状態だとほぼ脱落していまいますが、そこは厄災がドラマティックな展開にしてくれました。

悪徳問屋は夜も眠れない…ねずみ小僧参上の瞬間。
カード
それまで大量の金子(きんす)札で利権をかき集め、さらにお代官様を抱えて、やりたい放題だった「駿河屋」にねずみ小僧が押し入り、所有している金子(きんす)札の半分を持ち去りました。
そして、その金子(きんす)札を受け取ったのが「蔦屋」。
今度は蔦屋がやりたい放題。
「金色に輝く○ポイントカードでございます」には全員大爆笑。
そして、自分を守るために火消しを雇い、厄災に備えていました。
以降、隆盛を誇ると思われた「蔦屋」でしたが、雇った火消したちを厄災で解雇した後、続いて大火が発生し、なんと最高級の利権が燃えてしまいました。
悪いことはできないものです…
まさかのチャンス到来!
ようやく金子(きんす)札がたまってきた私が、抜き荷で利権の収入を倍増。
さらに、増やした金子(きんす)札を使い、利権をかき集め、トップの「駿河屋」に追いつく展開。
そのままゲーム終了となり、同点判定でなんと我が「紀伊國屋」が勝利をおさめたのでした。
誰もが「脱落してかわいそう」と思っていたのに、そこからの逆転勝利は大盛り上がり。
満足度の高い展開となりました。
この展開を味わうと、「次は違う問屋でやってみたい」「次はお代官様と密になりたい」とリプレイ欲がでてきます。
順番に提示していく競りなので、その時の展開・遊ぶメンバー次第でいくらでも変わっていくでしょう。
とにかく笑いが絶えない、最高の環境で遊べました。


■よかったところ
テーマさえ許容できるのであれば、楽しめます。
競りで手持ちの金子(きんす)札すべてを使い果たしたとしても、毎ターン収入が入ってきますので、一文無しにはなりません。
そして厄災の出方次第では、逆転の可能性もあります。

■気になったところ
厄災の出方によっては、ゲームが大きく変わってしまうところです。
特に「ねずみ小僧」や「大火」などが序盤で出てしまうと、あまりの理不尽さにやる気を奪われるかも…?
この理不尽さを楽しめるプレイヤー同士なら問題ないですが、時にはモチベーションが下がってしまうかもしれません。
ドラマティックな展開になりやすいからこその理不尽さ。
どうしても気になるようでしたら、「ねずみ小僧」と「大火」は、山札の後半部分に入れてみるのはどうでしょうか?


テーマが先行しがちですが、実はとても硬派な競りゲームです。
裏向きで出すところに、何両出しているか・悪徳札が入っているかも?と考えどころがあります。
こういったゲームは考え込むことで、どうしても会話が途絶えがちです。
そこへ派手な厄災やテーマをのせることで、楽しく遊べるようつくられています。
理不尽だと感じることもあるでしょう。でも遊ぶ人たちは「悪徳問屋」です。
正義の味方に成敗される側であり、考えてみれば悪徳問屋を味わえる機会などそうはありません。
理不尽さすらゲームを楽しむためのスパイスと考えれば、より盛り上がって遊べることでしょう。
実際、常に会話が途切れず、笑いの絶えない楽しい時間を過ごすことができました。

ヌシも悪よのぅ



レポーター
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ブログ「ふうかのボードゲーム日記」を日々更新しています。

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