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ゲームマーケット大賞 優秀賞発表
 

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2018年02月06日(火) 01:31 324 views

ALGOGLA(β版)

▼概要

『ALGOGLA』は、駒が目的の場所に到達できるように、駒の動きを制御する「コードカード」を並べることでプログラミングを行うゲームです。プレイ人数は1~4人で、意図せず壁に衝突する「バグ」を避けつつ、目的の場所にあるチップを獲得することを目指します。

▼プレイ

みなさんはプログラミング好きですか?僕はたぶんかなり好きな方です。

プログラミングの原体験を思い返すと、小学校低学年の頃、家にはテレビ画面につなぐMSX2+というキーボード型のパソコンがありました。キーボードにも慣れていない父が雑誌に載っている200~300行程度のソースコード(Basic)をやっとのことで入力し、でも記述ミス(「バグ」と言います)がたくさんあってなかなか動かず、それらをすべてなんとか修正して、動いたのは野球ゲーム。でも、ピッチャーもバッターも、グラフィックなんてものはなく、ゲームもすべて運(確率)任せで、ランナーがいないのにダブルプレイになったりするめちゃくちゃなものでした。それでもなんだかありがたく、ものすごいもののように感じました。せっかくだからと作ったプログラムをテープレコーダーで記録し、いや、記録するのも失敗続きで、大人が諦めようとしていたので30分以上はかかったのではないかと思います。そしてそのテープはほどなくして母がクラシックの音楽を上書きして消してしまうのですが…何はともあれ、困難続きだったのが功を奏したのか、今でも鮮明に記憶しています。

さて、前置きが長くなりましたが、『ALGOGLA』は猫型の駒をチップ(得点)の山が置かれたゴールに導くために、1つ前に進む(「↑1」カード)、右を向く(「R」カード)、などの「コードカード」を順に並べる(=プログラミングする)ゲームです。プログラミングを手軽なカードで体験できるのが売り、という訳ですね。カードにはループや条件分岐などの制御構文を構成するものもあり、なにやら楽しそうです。

複数人数でプレイする場合は、1つの駒を順番にプログラミングにより動かしていき、途中バグ(意図せずに壁に衝突する)があると自分のチップが減ってしまったりしますが、最後にチップの山を総取りすると逆転するかも、…そんなルールになっています。例えるなら、1つのボールを使って複数人数でゴルフをつないでやるようなものです。(サイコロにより使えるカード枚数の制約やカードの交換などのルールもありますが、詳しくは省きます)

とりあえず、プログラミング歴が同じくらい(20年以上)の同僚1、2名と何回かプレイしてみました。さすがにみんなプログラミングに慣れているので、バグを出すことはありません。こうなると、基本的に最後のチップの山を誰が総取りするかというゲームに。途中まで協力しつつ、最後にゴール周辺で、自分のターンでゴールできない場合(よくある)は、つかず離れずのような動き方をすることに…

▼勝手プレイ

僕の力不足で満足なレポートができないような気がしたので、ゲーム制作会社の合同会社スイッチオンに直接連絡してみました。β版ということで、ルールを改良する余地があるとのこと(改良版は2018春のゲームマーケットに出されるそうです)。レポートとして要望も書きたいと申し出たところ、許可してくださいました。

ということで、ここからは勝手に考えたルールでのプレイに簡単に触れたいと思います。先ほどゴルフでたとえましたが、複数人数でプレイする場合にはやはり各人のボールでゴルフをやった方がいいのではないか、という素朴な思いから駒を増やすことにしました。

上の写真は2人プレイで、猫が僕の駒、「白い変換コネクタ」が同僚の駒です。もう1つ大きく変更したルールは、使用済みカードを再利用できなくし、場に残し、使用したカード枚数だけ山札から補充できるようにしました。これにより、最終的には場にソースコードが完成し、その枚数を得点化することもできます(一般にカード枚数=コード長は短い方がいい)。

ええと、結果は上の写真のように、と言ってもとても見にくいですが、負けました。同僚(上側)は2ターン=2行で目的地までたどりつきましたが、僕(手前)は3ターン=3行かかってしまい、さらにカード枚数でも7+4=11:7+3+2=12と、どう採点しても完敗です。ゲーム性が明瞭で遊びやすくなった…気がします。

▼勝手まとめ

今回、勝手なルールでプレイしたものをレポートするなど、大変恐縮しております。一般的にプログラミングは、本来自由度の高いツールで、やる気と能力さえあればオリジナルのゲームを作ることもできます。一方で、デジタル特有のお約束がたくさんあり、現実世界のようには柔軟性がありません。冒頭に述べた父ように、プログラミングの世界に慣れないと思うように作れず苦労するのも確かです。本ゲームのように、ボードゲームのように柔軟なアナログの世界でプログラミングの本質を学ぶのは、いいとこどりが可能で、非常にうまいアプローチだと思います。

(以下参考)

▼β版ルールについて

最後に、β版を所持している方向けに、ゲーム制作者の方に聞いたβ版ルールに関するQAを残しておきます。なお、質問・回答ともに川喜田が簡略化しています。

1)使用したコードカードは再利用できますか?

はい、できます。

2)「サイコロの出目の数=交換の最大枚数+コードカード使用枚数の最大値」でしょうか?

いいえ、サイコロの出目の数は、交換の最大枚数であるとともに、コードカードの使用最大枚数となります。

3)カード交換時の「選んで抜き取ります」は裏向きにした状態ですか?

はい、そのとおりです。

4)「乱数回繰り返す(Rmd)」使用時に、別のプレイヤーからのバグの指摘タイミングは?

「乱数回繰り返す」使用時、繰り返し回数決定後にバグが発生した場合は、バグの指摘は出来ません。ただ、バグのペナルティとして、プレイヤーはチップを1枚、山に戻し失うことになります。

5)交換時は、他のプレイヤーには分からないようにこっそり見せるべきですか?

はい、そのとおりです。

6)「もし壁にぶつかったら」のifカードの発動は壁を目前にしたとき?orぶつかったとき?

壁にぶつかった動作をした時に発動します。

▼その他要望

・オリジナルカード(白紙カード)が2枚ありますが、10枚くらいに増やしていただけると幸いです。
・「乱数回繰り返す」はそのままだと壁にぶつかるリスクが高く、なかなか使いにくいです。壁にぶつかるのをバグ(=チップを失う)とするとペナルティが大きいため、ゴルフのOB程度の「1回休み」にしてはいかがでしょうか?

ALGOGLA(β版)



レポーター
自己紹介
はじめまして。ドラクエでいう「賢者」に転職できなかった「遊び人」のおっさんです。趣味は広く浅く勉強すること。最近はゲームづくりにも関わっているため、なんでもゲーム化したくなります。残りの半生も命を削って遊びたいです。
twitter: @kawanky
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