ペンとサイコロ

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新作「卓上・ヘボコン -Hebocon-」
2017/10/7 0:31
ブログ

新作「卓上・ヘボコン -Hebocon-」の中間報告です。
試作段階ではこんな感じだったタイルやボードが

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こんな格好良くなりました。(ルールも大分変わっています)

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※今回デザインをお願いしている「タナゴデザイン」様のページはこちらです。

ゲーム概要はヘボコンらしく、「ロボットを作って、対戦する」というものになります。

 

■コンポーネント(部品)


ゲームで使用するのは、まずは対戦で使用する対戦ボードとプレイヤーの駒。
対戦ボードは得点ボードも兼用しています。
プレイヤー駒は我が家の3Dプリンターで頑張って量産中。

f:id:roy:20171003000820j:plain生産風景

各プレイヤーは個人ボードを持ち、その上にタイルを並べます。

このほかにナットやタイマーなどを使用します。

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ナット?
タイマー?
まぁまぁ、説明は後でしますので、とりあえず先に進みます。

 

■ゲームの流れ


●タイルを取る


ゲームはザッとタイルを並べるところからスタートします。
そしてプレイヤー駒を2マスのタイルの前に置きます。
この辺、「パッチワーク」に近いです。
f:id:roy:20171005202550j:plain初期配置

 

そして、一人ずつタイルを取って、自分の手元で重ねておきます。
(この時点では敷き詰めません)
タイルを取れるのは、自分の駒から「4つめまで」。
f:id:roy:20171005202633j:plainタイルは取るだけ。まだ並べません。もうちょっと我慢。

タイルは9個まで取れるので、何個取ったかを対戦ボードにナットを置く事でカウントします。

f:id:roy:20171005215035j:plainここでナットが初登場。

●タイルを並べる


タイルを各自の個人ボードに並べて、敷き詰めます。
この時置いた矢印の向きに、対戦ボード上で駒が移動します。
つまり、このタイルを置くのが「プログラミング」になります。

f:id:roy:20171005202850j:plainナットを置いたタイルの矢印の向きに駒が移動。

このゲームでは、全員が一斉にタイルを並べ始めます。
最初に敷き詰め終わったプレイヤーは、タイマーをスタートさせます。

f:id:roy:20171005202654j:plain終わった!と思ったらタイマーをON!

タイマーはカウントダウンを開始するので、他のプレイヤーは、タイマーが鳴ったらタイルを置くのを辞めます。
(つまり、タイマーを押したプレイヤーだけ、組み立て時間が他の人より短くなります)

 

●点数計算


このタイルは移動のプログラミングだけでなく、点数にもなります。
埋まった目の数だけ、各プレイヤーは点数を得ます。
f:id:roy:20171005202748j:plainたとえばこの状態だと32点

あ、でも36マス全部を埋めたら「ハイテクペナルティ」です。
あくまで「ヘボコン」ですから、全部埋めるなんて頭の良いことを
する人には -8点 という重いペナルティが付きます。
(つまり全マスを埋めたら 36-8=28点 になります)
豆知識
「ハイテクペナルティ」はヘボコンの公式ルールにもあるペナルティです。

 

■いよいよ対戦!


いよいよ対戦です。
各プレイヤーの置いたタイルにナットを置く事で、そのタイルに
書かれた矢印の向きに移動します。
このとき、青いナットは一度に2つまで置く事ができます。

f:id:roy:20171005202850j:plain

ルールはシンプルに「ロボット相撲」です。
4×4マスの試合場から落ちたら負けで、減点(-2点)。
そのほか加点/減点されるマスがあるのでうまく活用してください。

f:id:roy:20171005202821j:plain対戦開始時のイメージ

ナットを置いていないタイルがある場合、かならずナットを置いてアクションしなければいけません。
どうやったって落ちる場合も、です。
なにせヘボいロボットですから、自ら落ちるとか、誰にも接触せずに彷徨うなんて事は当たり前です。
そんな時は、みんなで「ナイス ヘボ!」とヘボい事を讃えましょう。

 

タイルには移動の他に、「+2点」といった加点タイルがあります。
これは実際のヘボコンの対戦で「煙を出す」「光る」といったアクションに相当します。
素晴らしいパフォーマンスや威嚇行動を行っていますが、ロボット相撲の勝敗には 一 切 関係ありません。
これも、成功したら「ナイス ヘボ!」と声援を掛けてあげてください。

■決着!


そんなこんなで対戦が終わったら、最終得点を集計します。
(対戦結果で加点があります)

その点数が多いプレイヤーが勝利です。

とはいえ、実際のヘボコンも、試合としての勝敗の他に
「最ヘボ賞」という賞があり、これが大会中 最も名誉 とされます。
できればゲームの中で「誰が一番ヘボかったか」を思い出して、褒めてあげてください。

 

■ヘボコンをボードゲームにするにあたって


実際に大会も行われているヘボコンをボードゲームにするにあたって、
やりたかったのは「盛り込む事」です。

ヘボコンは「芸術」と「技術」を融合して悪魔合体して合成に失敗したような妙~な大会です。

portal.nifty.com

でも、だからこそハードルは低く、「これなら自分もできるかも」と思わせてくれます。
(うちの娘も、自分から「ヘボコンに出場したい!」と手を上げました)
タイル + リアルタイム + プログラミング? + 対戦
と、システムについても、また使用するコンポーネントも紙・鉄(ナット)・プラスチック(プレイヤー駒)とごった煮することを心がけました。
それでも、プレイ時間は30分程度。
「ゲームになじみのない人も遊べる」と考えると、このぐらいがちょうど良いかと思いました。

ぜひ楽しんでいただければと思います。