Play With Us Design

「Play With Us Design」は、オリジナルのデザインブランドで、「一緒に遊ぶことの感動を再び体験する」という精神を掲げ、2015年の冬から続く、精巧で楽しいボードゲームを制作し続けています。 私たちのゲームは、持ち運びが簡単で、アクセサリーが精巧で、学びやすく、長く楽しめ、体験が豊富であることが売りです。多くのボードゲーム展示会やデザイナーの集まりで好評を得ており、台湾の新鋭ボードゲームの最優秀メカニズム賞や最優秀美術賞、アメリカのMajor Fun Award(大きな楽しみの賞)など、数々の栄誉を受けています。 また、ボードゲームの設計と出版に加えて、ボードゲーム関連のイベント企画や実施も行っており、ボードゲーム文化や風習の普及のために、ボードゲーム教室、ボードゲーム体験、ゲームデザインの講座などを展開しています。

『ヴィータモーズ』ストーリー1
2017/11/25 15:04
ブログ

長い冬が立ち、時は花が満開する春に入るのだが、いつも繁栄しているヴィータモーズ王国では、広場も混んでいないし、市場も賑やかじゃなくなったし、民衆たちも元気なさそうもない。一番繁栄している街でもあまり人の姿が見えなくて、元々人がいない地区は言うまでもなく、全然影でさえみつからない。

「神様よ、容赦してください……」

霧でぼやけている墓園で、弱々しい中年の神父が頭を下げて囁いている。

ここはヴィータモーズ第三公墓。全国で最も大きい墓園だ。

ヴィータモーズの平民たちはほぼそこに埋められている―貴族にはもっと高級な私立墓園があるからだ。奴隷は街で横になって死んでも人の目にもかからない。第三公墓が成立したときに、何万人の死体も埋められることができるんだと言われている。キングはさらに、「百年以内は新しい墓園を建てなくても問題なしだ」と自慢しているが、いくつもの新たな墓碑、それ以外に墓碑さえもないマウントを見て、キングの話は非現実的だ。

キングでも考えたこともないだろう!たった数月で、王国では半数以上の国民が死んでしまっていた。

「神父様!神父様!」と、未熟な声が聞こえた。

その声の方向を向いて、神父は頭を上げてみると、一人の五歳の子がいたのだ。彼の父親はその小さな手を繋いでいて、じっとしていて立っている。

「ママは?神父様はママがどこに行ったのか知っているの?」子供の無邪気な一言に、父親はむせんでいる。

この場面を見て、命のゆき去りを何回も見ていた神父は、頭を上げられずにまた下げていく。

「神様よ、容赦ください……お願い……」

と低い声で祈っている。

* * *


『ヴィータモーズ』ゲーム紹介