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ブログ2019年05月20日(月) 12:26

自作TCGデザイナー5人が語った○○のススメ

はじめまして、サイとです。
私は東北のドドドド田舎で生またので人一倍、「「「自己との対話」」」をして暮らしていました。
幼いころから思案と空想が快楽です。

さて、今回は数ある創作物の中から少し変わった創作物を紹介します。

 

この記事はnoteに書いた記事の再録です。

 

目次

 

君は自作TCGを知っているか⁉︎

TCGとはトレーディングカードゲームの略で、テーブルゲームの1ジャンルです。
MtG、遊戯王、デュエルマスターズ、ヴァンガードなどがそれです。

空想とともに少年時代を送った人の中には、TCGを自分で作った人もいると思います。
私も小学生の時にやりました。

まァ〰クソゲーが出来上がりましたけどね。

それを大人がガチでやったらどうなるかっていうのが、自作TCGです。
正直、ヘボいTCGが大半。
しかもネットにごろごろ転がってて、もはや野生のTCGです。

自作TCGの新しい風

有象無象の自作TCGが日の目を見るのは非常に稀。
そこをすくい上げて盛り上げていこーぜっていう流れがSNS時代成熟期に起こりました。
この頃、SNSで拡散した人間関係はNetflixやVRchatなどに収束しています。

SNS時代成熟期は、SNS上の多くの人がどこかに収束したために新規で関係を築くきっかけに乏しく、あるいはどこかに収束した関係を奪い取るのは難しい。後続のコンテンツは遅れを取り戻せないという状況でした。

そんな中、TCGはリアルカードの世界があってネットの蛸壺には収まらなかった人間関係(文化圏)がありました。
これをターゲットに広まりつつあるのが自作TCGだと私は考えています。

NetflixやAmazonが人間関係の終着点であるように、従来の自作TCGもまたそうでした。
しかし、ここ1年で彼らは彼ら同士のコミュニティをDiscordに形成しました。
これによって自作TCG制作者同士が互いの知見を共有し、凝り固まった人間関係を再構築しようと試みています。
この試みは自作TCGファンすべてを破壊して一緒くたにするのではなく、個々の自作TCGファンをモジュールとして、大きな「自作TCGファンダム」という新しい枠組みを作ろうとしているのではないでしょうか。

この記事はその一環として筆者が自主的に行っています。
文化圏、人間関係の再構築はリスクがあり、挑戦的です。
しかし同時にあらゆるチャンスを生み出すので、特に失う人間関係のない私は文句なく参加に至りました。

自作TCG制作者5人によるライトニングトーク

参加したのはライトニングトークです。
ライトニングトークとは光速で早口を言う競技ではなく、5分プレゼンのことです。

登壇者がスライドショーを用いてボイスチャットを行い、残りの参加者は黙って話に耳を傾けるのみ。
実に簡単です。

登壇するのは一部で、半分は聞くだけの人です。
私もそうでした。

その代わり、このノートで聞いた内容の要約と感想を書き残しておきます。
登壇者は5人でした。

また、今回はコミュニティ内での顔合わせも兼ねた自己紹介のライトニングトークになります。

同人ボドゲトキワ荘のススメ−山科文彦

 ボードゲームに関わる人の総合的プラットフォーム「同人ボドゲトキワ荘」を設立し、密な連絡が取れる場を提供。

 この場では需要の認識やユーザの声を共有できたり、ボドゲカフェ同士の連携が取れたりも。業界を盛り上げ、楽しく創作活動をしよう。

山科さんは上で触れた新しい流れを作った人のひとりです。
彼が制作する同人TCG『MagMell』はプレイヤー同士のやり取りを必要とするゲームなので、穏やかなプレイ環境およびシリーズ展開していくにあたっての風当たりを考慮すると、制作者自身のイメージ戦略が重要なのだと思います。
そのプロモーションの一環としてのトキワ荘だと個人的に考えています。

Discord上のコミュニティがトキワ荘です。
このコミュニティの思想は共存共栄。
全員で何かを決めたり、全員で共同作業するというケースはほぼないので、発言力を稼ぐ必要はありません。
マウントの取り合いにならない場は気楽で良いです。

共存共栄は与えられるものではなく育むものなので、ユーザ全員に紳士的な立ち回りを要求します。
そのあたりの運営に骨を砕いているのがわかりますから、山科さんには一番得してほしいですね。

TCGイラストレーター仕事のススメ−橘ゆら

 自身のイラスト紹介とTCGイラストをやりたいという熱意を話した。

クライアントの要望への理解を深めなければ、要望の最低ラインは満たせても、自分もクライアントも満足できるイラストは描けない。

同人や商業で活躍されているイラストレーターの橘さんです。
私も時々お絵かきするんですが、やはり本職の人には敵いませんね。
何が敵わないかっていうと、圧倒的な情熱、そして覚悟です。

イラストレーターはデザイナーの領分なので、クライアントの要望に沿ったものを納品するのが仕事です。
その上で情熱をぶつけるというのは生半可な覚悟ではできません。
具体的にどのような情熱かというと、要望に沿うだけでなく、要望を昇華し、クライアント自身が改めて自分の要望を理解し直せるレベルのものを納品しようとする心です。

私もTCGイラストを手掛けたことがありますが、ここまでの情熱はないです。
主に器用さと素早さで生きています。
どうすれば要望への理解を深めることができるのかなど、より詳しく聞きたかったですね。

『チョイス カードヒーロー』のススメ−ナツメドコーラ

 ゲームボーイのデジタルTCG『カードヒーロー』をベースに『チョイス カードヒーロー』を作った。

アイディアは失敗から生まれる。

『カードヒーローの自己アレンジ版』という、元のゲームをアレンジするという形のゲームデザインです。
まず、元々の『カードヒーロー』は古い時代のもののため、マナレシオなどのTCG概念もなかった。
カードバランスはもうめちゃくちゃ。
それを改善すれば、基本メカニズムはそのままに遊べるぞっていう純粋な愛から制作しているようです。

このお話のミソはアイディアは失敗から生まれるということ。
『カードヒーロー』は失敗したゲームです。
隠れた良作止まりで成功はしておらず、リアルカード版も出たようですが、そちらも売れず。
しかし、失敗した原因を知って改善することができれば、ふたたび返り咲くこともあると思います。

そして、改善だけが失敗を糧にする方法ではありません。
失敗を別の角度から見ることで新たなアイディアが浮かんでくるのです。
粘着力の弱い「のり」を別の角度から見ると、貼って剥がせる「付箋」になる、というような。

どんなゲームが出来上がるのか楽しみですね。

自作TCG作り初挑戦のススメ−カップ焼きそばの精

 自作の進捗報告。この内容はライトニングトークの趣旨とズレていたので割愛。しかし、この後の講評で、ライトニングトークは「自分」のアピールをせよ!という話になる。

右も左も分からないチャレンジャーにとって必要なのは、次に繋がるチャンスを掴むこと。

そもそもライトニングトークは技術的カンファレンスで行われる自己アピールの手段でした。
制作者側の人同士で行うので、制作者側の人が知りたいことにフォーカスして話すのが効果的で、それは今回の集まりでもそうです。
このあたりは初制作者にとっては分からない部分になりえるので、事前に説明する事案として共有しておきましょう。

では、制作者側の人が知りたいことは何か、というと「制作者」なのですね。
アイディアのの出し方だとか仕事の流儀だとか、そういうところを聞きたいわけです。
手っ取り早くするなら、新書みたいなタイトルを付けて、それに合う内容を話せばだいたいの制作者は満足すると思います。

満足した制作者側の人は、あとで登壇者に質問をします。
こういうところから繋がりはできていくのです。
あと、ついでにいうと、理系人間が多いので質問の中に出てくる「わからない」という単語は、「純粋に理解が及ばなかったので、もっと噛み砕いて説明して欲しい」という意味です。
これを「おかしい」「変だ」という意味に捉えて反射的に謝罪してしまうと、理系人間は腑に落ちず、新たな関係を築くのは難しくなります。

同人ゲームプロモーションのススメ−オズプランニング

 ゲームは遊んでみないと分からない。だからゲームのプロモーションは興味を持ってもらうことに重きを置く。

興味を持ってもらうためにはルックで勝負せよ。

同人誌を頒布するサークルがよく使うグッズは同人ゲームサークルでも使えるそうです。
同人ゲームと似て、同人誌も表紙を見せることに努力を費し、ポスタースタンドやテーブルクロスで勝負しています。
人の目を引くのは色のコントラストと人物イラストで、これを使うのは常套手段と言えます。

クリエイターは自己発信が下手な人が多いと言いますが、制作することは内に向かうことなので外に向けて発信するのとは別のスキルなのではないでしょうか。
誰もが発信するべきだと気づいていますが、思考を内向きから外向きへ切り替えるのは容易ではありません。
外に向けて発信するスキルを会得する方法、知りたかったです。

聞き専参加のえすぺらさんがVtuber活動をしており、外に向けて発信する手段としてのV活を紹介してくれました。
彼女はバーチャル空間で自作TCGを制作している美少女で、VRで遊べるTCGを制作しました。
制作する過程を公開する土壌はエンジニアの文化圏で整っていて、それはバーチャルのじゃロリ狐耳YouTuberおじさんが企業系バックもなく技術を公開していった背景とも繋がっており、自作TCGというリアルベースで制作する文化もバーチャルにすることで広くユーザへの可視化できるとわかりました。
今は誰でもバーチャルになれるので意外と手っ取り早い発信手段なのかもしれません。

向かって右がえすぺらさん

聞き専参加の伊勢村さんが軸になって展開している「クリエイターズ」というボードゲーム情報誌もまた、発信手段の一つです。
クリエイターズは自作TCG作品が数多く載っています。
出版物なのでバーチャルと比べたらスピードには劣りますが、クリエイターズに出せばどう得するかという仕組みが明確なので、発信手段として馴染みやすい媒体だと思います。
馴染みやすさは受信するユーザ側にも言えるので、気になる方はクリエイターズを読んでください。

それと、他サークル作品と試遊サンプルを交換し、Twitter上でレビューを上げるという話も出ました。
自作を自分でアピールする人より、その作品を遊んだ第三者の方が信用できそうですよね。
効果的なプロモーションになると思います。

ついでにランキングなんかもあるといいですよね。
適当な部門ぶっこいて参加した作品ぜんぶ何らかの部門で1位にしましょう。
これも効果的なはずです。

個人的おもしろかった話ランキング

個人的おもしろかった話ランキングを発表します。
どれもライトニングトーク終了後の雑談メモから抜粋しました。

SNS部門 第1位「フォロワー4桁の人だけが知っているTwitter」

自分の届けたい情報に興味を持つフォロワーを増やせ、ということです。
Twitterでは自分の知りたい情報を持つアカウントをフォローしがちですが、それで増えたフォロワーは多種多様になり、結果として自分の届けたい情報に興味を持つ人はごく僅かになってしまいます。
そこで、フォローする段階から、自分がこれから届けることに興味を持ちそうな人を積極的にフォローした方が、フォローバックされた時に宣伝広報の効率が上がるわけです。

このお話はイラストレーター同士がお互いをフォローし合う関係が象徴的ですね。
イラストレーターはイラストレーターしかフォローしないと言われることがあって、おそらくそうしたイラストレーター中には「自分の絵をRTしないような人(非イラストレーター)はフォローする必要ない」し、「こちらからフォローしなくてもRTする人は敢えてフォローしなくても良い」と考える人もいるのではないでしょうか。
一人のイラストレーターをフォローすると、いろんなイラストレーターの絵(しかも上手い)がRTされてくるのはそのためです。

イラストレーター部門 第1位「依頼料を公開する神絵師 どんな依頼の話も聞く新人絵師」

イラストレーターが依頼を受けるかどうかは金だけじゃありませんが、要は金の問題です。
クライアント各位はイラストレーターに依頼料を公開してほしいと思っています。
そうすれば無駄にやり取りせずに済むからです。

しかし、イラストレーターからすれば、依頼料を公開することでクライアントの「無駄」にカウントされたくありません。
依頼料がより安い人のところへクライアントは流れがちだからです。
価格破壊によって市場の相場が下がることで、イラストレーター全体の仕事は安く買い叩かれます。

この流れは10年くらい前の話で、今ではイラストレーターが安く買い叩かれない方法は発言力を持つことになりました。
いわゆるTwitterへの暴露です。
神絵師ともなればフォロワー数を武器に依頼料を設定していました。
そうやって名のある絵師たちが紛糾したおかげで、現在の市場価格が保たれているわけです。

一方、その市場価格を作ったのは名のある絵師なわけですから、名もなき絵師にとっては足切りを食らったようなものになりますね。
市場価格に見合う一定の技術を身に着けなければなりません。
その技術は絵の技術に限らなくなって、クライアントとのやり取りのしやすさや仕事の早さという目に見えない部分も価格の決め手となっています。
だから、新人絵師ほどどんな依頼も話を聞いて親身になってくれるのです。

ブランド部門 第1位「作品を宣伝したいなら過程を見せなさい」

創作者が陥りがちなのは内にこもることです。
表に出てくるのは作品ができあがった時くらいで、それまで何をしていたのかまったく見えてきません。
有名な作家でもなければ、そんな作品なんて誰も見てくれないでしょう。

もちろんおもしろければ見てくれます。
ですが、できることならおもしろくなくても見て欲しいのが作家心です。
このあたりを理解していないと、おもしろくないから見てくれないのだという心理になりやすいのでご注意を。

ユーザが作品を見てくれないのは、作品を知らないからです。
本当にそれだけ。
作品を知らない人に作品を知ってもらうにも、作品ができてないので知ってもらうものがない。

いいえ、あります。
それはあなたの努力です。

努力というと忍耐を連想しますが、何かに打ち込むことも含みます。
この打ち込んでいるという姿を見せるのです。
なぜゲーム実況が流行ったのか、想像してみてください。

努力はブランドです。
成果より過程を見せて、もっと見たいという意欲をバックストーリーで煽ります。
真摯に打ち込む姿は創作者、および作品への信用になるのです。

おわりに

今回、自作TCG制作者の集まりでしたが、話された内容はマクロな創作活動についてでした。
個々のTCGにおけるメカニズム研究などは、これから話されるのだと思います。
そのあたり期待したいですね。

関連リンク

同人ボドゲトキワ荘
https://discord.gg/c7gevP

山科さんのTwitter(同人ボドゲトキワ荘については彼に聞いてください)
https://twitter.com/Scarecrow00000

橘さんのTwitter
https://twitter.com/leo_r_t

ナツメさんのTwitter
https://twitter.com/nachuyama

カップ焼きそばの精さんのTwitter
https://twitter.com/only200yen

オズプランニングさんのTwitter
https://twitter.com/ozplanning

えすぺらさんのTwitter
https://twitter.com/esuperannt

伊勢村さんのTwitter(クリエイターズについては彼に聞いてください)
https://twitter.com/is__all

筆者のTwitter
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